さくらインターネット、高電圧直流(HVDC)給電システムに太陽光発電を導入
プレスリリース / さくらインターネット、2012年5月8日
・さくらインターネット、高電圧直流(HVDC)給電システムに太陽光発電を導入 石狩データセンターの実地検証環境に太陽光パネルを設置し、評価検証を実施
"国内最大級のバックボーンネットワークを有しインターネットデータセンター事業を運営するさくらインターネット株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:田中 邦裕)は、NTTデータ先端技術株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:三宅 功)、河村電器産業株式会社(本社:愛知県瀬戸市、代表取締役社長:河村 幸俊)、日商エレクトロニクス株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:瓦谷 晋一)と4社合同で実施している高電圧直流(HVDC※1)給電システムの実地検証環境に、太陽光発電を採用したことを発表いたします。現在、電力問題が国家レベルの課題として日本に突きつけられており、今夏から太陽光や風力、バイオマスなどの再生可能エネルギーの買い取り制度が開始されるなど、様々な取り組みが進んでいます。データセンターは電力消費量が非常に大きい設備であり、日本のITコストを世界標準まで引き下げていくためには、電力コストの削減が必須となります。当社では、データセンターにおける電力問題の解決のためには、省エネ、低コストの両立がポイントだと考えています。
昨年11月に開所した石狩データセンターは、北海道の冷涼な気候を活用した外気冷房の採用により、従来型のデータセンターと比較して空調の消費電力を約9割削減し、PUE※21.1台※3を達成しています。当社では、さらなるエネルギー効率の向上を目指し、従来の交流(AC)方式より最大で2割程度の電力を削減できるHVDC給電システムをコンテナ化し、石狩データセンターに設置して実地検証を進めておりました。
この度、さらなる省エネ、低環境負荷を実現するために、再生可能エネルギーの活用に着目し、HVDCコンテナに太陽光パネルを設置して、HVDC給電システムと太陽光発電の親和性を検証いたします。当社は、石狩データセンターで世界最高水準の省エネ、低コスト、低環境負荷を実現し、日本のITコストを世界標準にしていきます。
※1 High Voltage Direct Currentの略で高電圧の直流での給電方式を意味する。HVDC 12V方式は、300Vを超える高電圧直流を集中電源で12Vへと降圧した上でそのままサーバに給電する方式。
※2 Power Usage Effectivenessの略でデータセンターのエネルギー効率を示す指標の1つ。PUE値とは、データセンター全体の消費電力をIT機器の消費電力で割った値である。いくつかの算出方法があるが、当社ではもっとも一般的であるL1(UPS設備以降の消費電力をIT機器の消費電力とする方法)を採用している。
※3 PUE1.15(2012年3月27日のデータ)■コンテナを利用した石狩データセンターでのHVDCおよび太陽光発電の実地検証環境
2011年11月より、石狩データセンターのコンテナヤードに、コンテナを利用した実証実験環境を構築しました。20フィートコンテナに空調ユニットを備えつけ、内部に6ラック規模のHVDC設備を用意し、最終的な検証として様々な試験、測定を実施いたしました。その結果、総合効率は約91%を計測しております。2012年5月より、コンテナの上部に太陽光パネルを設置し、HVDC給電システムと太陽光発電の親和性とその効果を検証いたします。
・HVDC給電システム実地検証環境の外観写真
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