再生可能エネルギーの情報源 世界篇 2023年12月版

 海外のエネルギー関連の情報、特に再生可能エネルギーに関しても、多くの話題を取り上げるニュースメディアとしては、以下のようなものが挙げられます。

 

 

 BloombergNEFは、Bloomberg Intelligenceの傘下にある、エネルギーと環境に関する調査・分析を行う会社です。エネルギー・環境に関するニュース、レポート、データ、分析などを提供しており、再生可能エネルギーに関する情報も充実しています。

 レポート 「日本のアンモニア・石炭混焼の戦略におけるコスト課題」

 レポート「New Energy Outlook 2022」

 レポート「Electric Vehicle Outlook 」 などが上記サイトで公開中

 

 

 Renewable Energy Worldは、再生可能エネルギーに関するニュース、レポート、分析などを提供するウェブサイトです。世界中の再生可能エネルギー市場の最新動向を幅広くカバーしており、専門性の高い情報も多く提供されています。

 

 

 CleanTechnicaは、再生可能エネルギーやクリーンテクノロジーに関するニュース、ブログ、分析などを提供するウェブサイトです。専門家による分析や、最新の研究開発情報なども多く提供されており、幅広い層に人気があります。

 

 

 Solar Power Worldは、太陽光発電に関するニュース、レポート、分析などを提供するウェブサイトです。太陽光発電の最新技術や市場動向、ビジネス情報などを幅広くカバーしています。

 

 

 Windpower Monthlyは、風力発電に関するニュース、レポート、分析などを提供する月刊誌です。風力発電の最新技術や市場動向、ビジネス情報などを幅広くカバーしています。

 

 

 Renew magazineは、オーストラリアの再生可能エネルギーに関する雑誌です。1980年に創刊され、現在ではオーストラリアを代表する再生可能エネルギーに関する情報源となっています。

 

 

 

 これらのニュースメディアは、いずれもエネルギー関連の情報、特に再生可能エネルギーに関する情報を豊富に提供しており、専門性の高い情報も多く提供されています。エネルギーや再生可能エネルギーに関する最新情報を知りたい人には、ぜひチェックしておきたいメディアです。

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NEDO、山形県酒田港で約15kWの空気タービン式波力発電の実証試験を開始

 NEDOは、海洋エネルギー発電技術の研究開発プロジェクトを実施しています。そうしたプロジェクトの一つに、2011年度から開始された三菱重工鉄構エンジニアリングの空気タービン式(振動水柱型空気タービン方式)波力発電システムの実証研究があります。現在の開発会社は、エム・エムブリッジとなって引き継がれています。
 今回、この空気タービン式波力発電システムが山形県酒田港の護岸に据えつけられ、実証試験が開始されました。設置されたシステムは、最大15kW級の規模で半年程度の実証試験が予定されています。以前の情報については、以下の記事をご覧ください。

三菱重工鉄構エンジニアリング、振動水柱型空気タービン方式の波力発電システムの実証研究を開始-----ソフトエネルギー、2011/11/18

 山形県酒田港の護岸に据えつけられた空気タービン式波力発電システムは、振動水柱型空気タービン方式といわれる、波の振動を空気の流れに変換(一次変換)した後、空気の流れによってタービンを回転することで発電(二次変換)するシステムです。具体的には「空気室」と呼ばれる空気の出入りのための穴が空いている構造物を設置し、空気室内の水面が上下することによって、その穴から波の上下に合わせた空気の流れが発生します。その流れを用いて、タービンを回転させ発電機を動かし発電するというものです。
 海外での開発事例が複数あり、実証研究では先行されています。今回のNEDOの実証実験では、実際に護岸に設置し評価を行い、事業化に向けた次のステップをさぐるものです。また、更なる大出力化を目指し、波力発電システムの実現につなげること、既存の防波堤などに後付けが可能なシステムとして建造・設置コストの低減化を目指すことが目的として掲げられています。

 以前のコスト的な目標は、「2015 年までに1kWh 当たりの発電単価を40円以下に抑える」とされていましが、NEDOは、別に実施されている海洋エネルギーの開発システムにおいて、「将来の系統電力への接続を見据え、1キロワット時当たり20円以下を目指す次世代技術の開発も進む」という内容の報道もあります。

 今回の空気タービン式(振動水柱型空気タービン方式)波力発電システムの実証実験の期間が半年と短いことが気になります。せっかく設置するのですから、1年は利用してほしいです。
 確かに、振動水柱型空気タービン方式としては、海外の事例に先行されている感は以前からありましたが、個人的には、国内での開発を継続し、コストやメンテナンスの確立し、国産化していただきたいシステムです。

 半年後からのより詳細なデーターの公表に期待しています。

プレスリリース / 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、2015年4月17日
山形県酒田港で波力発電の実証試験を開始
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-----image[”今回設置した波力発電システム(山形県酒田港)”] : 上下とも 同リリースより-----
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" 空気タービン式波力発電システムの実用化を目指す

 NEDOは、海洋エネルギー技術研究開発プロジェクトの一環として空気タービン式波力発電システムを開発、山形県酒田港の護岸にて実証試験を開始しました。
 波力発電システムの実用化につなげるとともに、既存の防波堤や護岸などに取付け可能なシステムとして建造・設置コストの低減化を目指します。

1.概要
 海洋エネルギー(海洋温度差、波力、潮力、海流等)発電技術は、欧米を中心として活発な技術開発が行われており、地球温暖化対策として注目されていると共に、今後の市場の拡大が期待されています。これまでも大学を中心とした研究開発が進められており、中でも波力発電は1980年代から研究開発や実証試験が実施されてきました。しかし、事業採算性を有した事業として自立するに至っておらず、発電効率及び設備の耐久性の、より一層の向上、監視システム及び制御システムの高度化などが必要な状況です。
 NEDOは、2011年度から海洋エネルギー発電技術の研究開発プロジェクトを実施しており、開発した空気タービン式波力発電システムについて、山形県酒田港の実海域で実証試験を開始します。この発電システムは、護岸に設置した振動水柱型空気タービン方式の発電装置です。本実証試験では、最大15kW級の規模で半年程度の実証試験を予定しております。これにより、実海域での本発電システムの評価を行い、事業化に向けた更なる大出力化を目指し、波力発電システムの実現につなげると共に、既存の防波堤などに後付けが可能なシステムとして建造・設置コストの低減化を目指します。

2.実証システムの内容
 振動水柱型空気タービン方式の波力発電システムとは、.......... "

関連
エム・エムブリッジ / 2012年1月5日 高効率波力発電システムの実証研究に着手(PDF)

"三菱重工鉄構エンジニアリング、2011/11/15 高効率波力発電システムの実証研究に着手(PDF)"

波に乗れるか!?波力発電、実用化の期待高まる―コスト・安全対策がカギ-----ニュースイッチ、2016年01月05日

"..........NEDO、1kW時当たり20円以下目指す.........."


参考エントリー
ヴォイス・ハイドロ Voith Hydro、スペインのMutriku港に300KW振動水柱型(OWC)波力発電所を開所-----ソフトエネルギー、2011/07/11

豪Oceanlinx社、シドニーで波力発電所建設計画が本決まり、波力利用の実用化に向けて動きだした-----ソフトエネルギー、2009/02/27

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イギリスのロンドン郊外に欧州最大6.3MWpの浮体式太陽光発電所が登場

 イギリスのヒースローに近い、サリー ウォルトン・オン・テムズ クィーン・エリザベス II 貯水池に欧州最大6.3MWpの浮体式太陽光発電所が登場しました。日本では世界最大の浮体式太陽光発電所と言われる、京セラの13.7MWp山倉水上メガソーラーが建設されていますので、規模では驚きません。驚いたのはその施工の様子です。

 なんじゃこりゃー。下の記事の写真に驚きました。この、このせりあがった様はなんだ? というわけです。

World's biggest floating solar farm powers up outside London-----theguardian,29 February 2016
Guardian_floating_solar
-----image : 上記ニュースより

 下の動画を見つけて、せりあがっているのではなく、単に貯水池の堤防の上にそって施工中のフロート付きの太陽電池が並んでいるのだと理解して、驚きは少し冷めました。

Europe's largest solar array unveiled at QE2 reservoir

Luke Garratt、2016/03/22)

この動画の1分半ぐらいのあたりから、堤防に並べられた太陽電池の様子を見ることができます。画像の謎は解けても、23,000枚の太陽電池が並ぶ様は圧巻です。
 このシステムを請け負ったのは、Lightsource社で、浮体式架台のシステムは、日本でもお馴染みになりつつあるciel-et-terre シエル・テール社のものです。先の京セラの山倉水上メガソーラーでも採用されています。世界の浮体式太陽光発電の浮体式架台の標準となりつつあります。


プレスリリース / Lightsource、Feb 15th 2016
Lightsource Begins Work on Europe’s Largest Floating Solar Project
Capture
-----image : 同リリースより

" Europe’s biggest ever floating solar panel array is being installed by Lightsource Renewable Energy on London’s Queen Elizabeth II reservoir.  More than 23,000 solar photovoltaic (PV) panels will be floated on the reservoir near Walton-on-Thames, as part of Thames Water’s ambitious bid to self-generate a third of its own energy by 2020. .......... "

関連
・ciel-et-terre : press-review / Europe’s largest floating solar panel project is being installed on Thames Water’s QEII reservoir in Greater London.(PDF,02/02/2016)
/ Video Gallery

Europe’s biggest floating solar panel project charges ahead in London
-----thameswater,15 February 2016


参考
京セラ、千葉県で水上として世界最大級約13.7MWp 山倉水上メガソーラーの建設を開始-----ソフトエネルギー、2016/03/10

・Twilog ; #pv #floating(浮体式太陽光発電に関する情報のクリッピング)


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中部電力徳山水力発電所1 & 2号機、合計161.9MW運転開始

 中部電力の岐阜木曽川水系揖斐川に建設中だった徳山水力発電所1号機が完成し、1&2号の全号機の営業運転が開始されました。2014年5月に先行して運転を開始した、徳山水力発電所2号機は24,300kWで、今回稼働の1号機は、昨年5月の試験運転中に不具合が判明し、運転開始が遅れていたものです。この1号機は、139,000kW。両者合わせての出力が、161,900kWです。161.9MWとなり、これは、揚水発電所を除く、中部電力の一般水力発電所としては、最大規模の発電所となるということです。

 2号機完成時の記事が若干詳しいです。


プレスリリース / 中部電力、2016年3月24日
徳山水力発電所全号機の営業運転開始について

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-----image : 同リリース「徳山水力発電所の位置図・全景[PDF]」より

" ..........本日、徳山水力発電所1号機の営業運転を開始いたしましたので、お知らせします。
 徳山水力発電所1号機の営業運転は、2014年5月に運転開始した2号機に続くもので、これで徳山水力発電所として全号機の運転を開始しました。
..........
【徳山水力発電所の概要】
所在地 岐阜県揖斐郡揖斐川町東杉原
水系 木曽川水系 揖斐川
最大出力(注)
1号機:139,000kW、2号機:24,300kW
ただし、同時運転時の合計出力は161,900kW
発電形式 1号機:ダム水路式、2号機:ダム式
最大使用水量 1号機:82.38m3/s、2号機:18.97m3/s
ただし、1,2号機の合計最大使用水量は100.4m3/s
有効落差 1号機:181.96m、2号機:145.71m
着工年月日 2009年10月26日
営業運転開始
1号機:2016年3月24日
2号機:2014年5月15日
(注)試運転結果に基づき、最大出力を当初計画から変更しております。
.......... "

関連
徳山水力発電所1号機の営業運転開始について-----中部電力、2016年3月23日
Tokuyama_hydro3
-----image : 上記リリースより

" 徳山水力発電所1号機は、昨年5月の試験運転中に機器の不具合が判明し、運転開始が遅れておりましたが、原因究明と対策を終え、明日、24日から営業運転を開始する運びになりましたので、お知らせいたします。
 今回の不具合は、発電機の回転軸の一部に、製作工程において形成された微細な突起が、その軸を乗せて滑らせる固定部と接触して、過剰な摩擦熱が発生し、温度が想定を超え上昇したものです。

 突起をなくす対策を施し、試験運転において、正常な運転状態であることを確認しております。

 今回の不具合により、多くの皆さまにご迷惑とご心配をおかけしましたこと、あらためてお詫びいたします。

 2014年5月に営業運転開始した徳山水力発電所2号機とあわせた徳山水力発電所の最大出力は、161,900kWとなり、揚水発電所を除く、当社の一般水力発電所としては、最大規模の発電所になります。
.......... "

関連
中部電力、岐阜木曽川水系揖斐川に22,400kW徳山水力発電所2号機を完成-----ソフトエネルギー、2014/05/22


参考エントリー
中部電力、長野県に水路式5600kW清内路水力発電を新設。完成は2022年-----ソフトエネルギー、2016/03/08

・中部電力の水力発電の話題
 Twilog @greenpost : #chuden #renewhydro


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九電みらいエナジー、佐賀県で唐津・鎮西ウィンドファーム(仮称)建設計画を発表

 九州電力グループで、再生可能エネルギー専業の九電みらいエナジーは、佐賀県の唐津市で、唐津・鎮西ウィンドファーム(仮称)の建設計画を発表しました。
 同時に係る計画段階環境配慮書を経済産業大臣へ提出、環境影響評価法に基づき、配慮書及び要約書(配慮書を要約した書類)を公表、公開しました。

 唐津・鎮西ウィンドファーム(仮称)建設計画の概要は、佐賀県唐津市の該当地区において、定格出力2MWから、3.5MWの大型風力発電機を8基程度設置するというものです。最大の合計出力は、28MW(28,000kW)になります。
 現在公開されている配慮書は、平成28年3月10日(木)午前9時から、平成28年4月8日(金)午後5時まで公開されています。

 太陽光発電が大型から中小規模へ、また一般家庭などの屋根へとシフトするなかで、次として注目される再生可能エネルギーの分野には、当然風力が入ります。地元はもちろん、広く市民に愛される風力発電としての着実な普及を期待しています。


プレスリリース / 九電みらいエナジー、2016/03/09
唐津・鎮西地区における風力発電事業の調査開始について

Area20160309
-----image(上-”事業実施想定区域”、下-”環境影響評価の手続き”) : 上下とも、同リリースより-----
Explanetion20160309

" ..........調査地である唐津市では、「唐津市再生可能エネルギー総合計画」を策定し、再生可能エネルギー導入等による低炭素社会づくりの推進や、地域産業の振興を推進しておられます。  こうした中、同地区の風況状況等の開発可能性について検討を進めてきた結果、この度、正式に調査に着手することといたしました。  つきましては、本日、本事業に係る環境保全のため配慮すべき事項の検討結果を取りまとめた「唐津・鎮西ウィンドファーム(仮称)設置計画に係る計画段階環境配慮書」(以下、配慮書)を、経済産業大臣へ提出いたしました。なお、明日3月10日より、環境影響評価法に基づき「配慮書」を当社ホームページにて公表するとともに、唐津市内4ヶ所において縦覧を開始いたします。

本事業の計画概要
事業の名称 唐津・鎮西ウィンドファーム(仮称)設置計画
原動力の種類 風力(陸上)
発電所の出力 最大28,000キロワット
 [定格出力2,000~3,500キロワットの風力発電機を8基程度設置]
事業実施想定区域 佐賀県唐津市鳩川、相賀、湊町、屋形石、中里、鎮西町八床、
鎮西町菖蒲、鎮西町塩鶴、鎮西町赤木の各一部
※今後、調査結果を踏まえ事業化決定の判断を行います。
......... "

関連
唐津・鎮西ウィンドファーム(仮称)設置計画に係る計画段階環境配慮書の公表について-----九電みらいエナジー、2016/03/10


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豪カルテックス Caltex、リモートエリアにソーラー給油所を開設

 ウェスタンオーストラリア州のトムプライスとオンスロウという町に、太陽電池の電力でポンプが駆動させる給油所が開設されました。オートブログの記事によると、設置したのは、オーストラリアのエネルギー供給企業のカルテックス Caltex 。しかし、下のカルテックスのリリースにはこのソーラー給油所の詳細が掲載されていません。
 ということで、写真から太陽電池の設備容量を適当に計算。太陽電池の設備容量は、コンテナの大きさとの比較で4kWp強と予測。1日平均の発電量は、18kWh/day程度かな。1個の軽油ポンプ(60リットル/分程度の能力のもの)と計量部その他で1.2kW程度すると、900リットル程度はハンドルできることになる計算。でも、オーストラリアの三連のトレーラー、ロードトレインなんかに給油するとなると、この量では心もとない。計算間違っているかもしれません。何かわかったら直します。
 この給油所は夜間も対応しているとのこと。写真のいずれかのコンテナの中身は、蓄電池なのでしょう。そして、カードでの決済に対応し、給油係りもいない無人の給油所ということです。

 世界初の太陽光発電による給油所というからには、もう少し詳しく知りたいところです。
 

プレスリリース / Caltex、14 March 2016
Caltex looks to the sun in outback diesel supply world-first
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-----image : 同リリースより

関連
オーストラリアの僻地に世界初の太陽光発電による給油所が登場-----autoblog、2016年03月19日 (World's first solar-powered gas station comes to Australian Outback


コメント続き
 YouTubeの動画を探していたら、Caltexの有人の普通のガソリンスタンドへの太陽光発電の導入に関する動画を見つけました。参考までに掲載しておきます。ガソリンスタンドの屋根に10kWpのシステム、それは3年から5年のうちに元が取れるということがアピールされています。

10 Kw Solar Power Systems In Caltex Service Stations Expected Return On Outlay Is Within 3 to 5 Yrs


(A Grade Solar Solutions Australia,2015/05/20)


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トヨタ自動車、風力発電により製造したCO2フリー水素を燃料電池フォークリフトへ供給する実証を開始

 神奈川県、横浜市、川崎市、岩谷産業、東芝、トヨタ自動車は、京浜臨海部における再生可能エネルギーを活用した、低炭素な水素サプライチェーンモデルの構築を図る実証プロジェクトとして、横浜市風力発電所(ハマウィング)を利用し水を電気分解して水素を製造し、貯蔵・圧縮するシステムに取り組みます。横浜市風力発電所(ハマウィング)は、2006年に稼働した、2MWクラス(1,980kW)の大型風力発電機で、発電量は、平均して約220万kWh/年を発電してきました。
 さらに、この風力発電機で発電した電力を利用し、製造した水素を、簡易水素充填車により輸送し、横浜市内や川崎市内の青果市場や工場・倉庫等に導入する燃料電池フォークリフトで使用するといったサプライチェーンの構築が予定されています。


プレスリリース / トヨタ自動車、2016年03月14日
風力発電により製造したCO2フリー水素を燃料電池フォークリフトへ供給する実証を開始

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-----image[”上-本プロジェクトによるサプライチェーン、下-横浜市風力発電所(ハマウィング)”)]: 同リリースより-----
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" 新たな水素サプライチェーン構築により80%以上のCO2削減が可能

 神奈川県、横浜市、川崎市、岩谷産業株式会社、株式会社東芝、トヨタ自動車株式会社は、京浜臨海部における再生可能エネルギーを活用した、低炭素な水素サプライチェーンモデルの構築を図る実証プロジェクトの具体的な内容について、2015年9月から検討を進めてまいりましたが、この度、詳細が固まり、実証を開始することになりました。
...........
実証プロジェクトの概要
実証テーマ
1)風力発電(ハマウィング)により水を電気分解して水素を製造するシステム
2)最適な水素供給を行うための貯蔵と輸送の仕組み
3)燃料電池フォークリフトの導入利用
4)水素サプライチェーンの事業可能性調査
...........
○各実証テーマにおけるシステム及びポイント
1)風力発電により水を電気分解して水素を製造するシステム
水素製造
▼ハマウィングの電力を、水の電気分解による水素製造及び装置の動力としても活用
▼変動する風力発電量と水素需要の時間差を考慮し、設備を最適運転できるマネジメントシステムによりフレキシブルにCO2フリー水素を製造

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-----image[”水電解装置(株東芝)”] : 同リリースより

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-----image[”ハマウィング敷地内計画イメージ(パース)”] : 同リリースより

2)最適な水素供給を行うための貯蔵・圧縮と輸送の仕組み
水素貯蔵・圧縮
▼水素を安定供給するために、2日分の水素を貯蔵
▼ハイブリッド自動車の使用済バッテリーを再利用し、環境性に配慮した蓄電池システムを活用。ハマウィングが止まっていても安定的な水素供給が可能

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-----image[”蓄電池システム(株 トヨタタービンアンドシステム)”] : 同リリースより

水素輸送
▼燃料電池フォークリフト用の簡易水素充填車を、日本初導入
▼フォークリフトの水素使用量を常時把握し、最適輸送でユーザー要望にきめ細かく対応

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-----image[”簡易水素充填車 (岩谷産業 株)”] : 同リリースより

3)燃料電池フォークリフトの導入利用

水素利用
▼導入先は、異なる使用条件で多様な実証が出来る4か所(12台)を選定
▼2016年2月に実用化モデルとして発表された燃料電池フォークリフトを使用しユーザー利用時のCO2排出量ゼロを実現

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-----image[”燃料電池フォークリフト (株 豊田自動織機)”] : 同リリースより

燃料電池フォークリフトの導入先等
導入先 実証の主なねらい
横浜市
中央卸売市場本場(青果部) 短距離・多頻度使用
キリンビール(株)横浜工場 重量物運搬

川崎市
ナカムラロジスティクス(かわさきファズ物流センター内) 屋内多層階での使用及び水素充填
ニチレイロジグループ 東扇島物流センター 低温物流業での使用

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-----image[”燃料電池フォークリフトの導入先・水素運搬ルート”] : 同リリースより

4)水素サプライチェーンの事業可能性調査

 水素価格
▼現状(本実証におけるコスト)の評価から、量産体制の整備、必要な規制緩和項目等の洗い出しなど、今後の水素価格低下に向けた対応の方向性について検討
▼将来(2030年頃)を見据え、技術革新や、サプライチェーンの大規模化による普及/横展開モデルについて検討

 CO2削減効果
▼CO2フリー水素のサプライチェーン構築により、従来比80%以上のCO2削減効果との試算
▼更なるCO2削減に向けた取組の方向性の検討

○今後の実証スケジュール
▼2016年秋頃から試験的運用開始
・燃料電池フォークリフト導入(2施設各1台 計2台)
・簡易水素充填車による水素デリバリーシステムの稼働
▼2017年度から本格運用開始
・燃料電池フォークリフトの導入拡大(4施設各3台 計12台)
・水素製造、貯蔵・圧縮等の全てのシステムが稼働

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..........."

関連
横浜市 環境創造局 風力発電(ハマウィング)
/ 風車の諸元表

Toyota and Partners Begin Hydrogen Supply Chain Test Project-----—bloomberg.com, March 14, 2016


コメント続き
 今回のトヨタ自動車らの実証テストには、是非これまでの再生可能エネルギー由来の水素の話題にかけていた、効率だとかコスト、技術的な見込みなどより具体的な情報の公開を期待しています。


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大阪ガス、京セラらと開発の世界最高効率52%の家庭用燃料電池 エネファームtype S を発売

 大阪ガスは、アイシン精機、京セラ、ノーリツと共同で家庭用固体酸化物形燃料電池(SOFC)の新製品をエネファームtype S開発し、積水ハウスの超高層マンションに、この新型燃料電池を全戸設置し余剰電力の余剰電力の買い取りを日本で初めて実施する、と発表しました。
 この新開発の家庭用燃料電池は、電気を発生させるセルスタックを京セラが、セルスタックを組み込んだ燃料電池発電ユニットをアイシン精機が、発電ユニットとセットする熱源機・リモコンをノーリツがそれぞれ製造し、大阪ガスが2016年4月から販売が開始されます。
 
 この燃料電池の発電効率52%を達成し、発電ユニットに貯湯タンクを内蔵し、通常のガス給湯器に接続する仕組みとしたことで、世界最小の機器本体サイズを実現しました。また、余剰電力の買取に対応したことで、利用者の経済性、およびシステムの環境性の向上が図られています。

 発電効率52%は、画期的。また、現行品よりも約25万円の低価格となる1,785,000円の価格を実現したことも、評価されるポイントです。


プレスリリース / 大阪ガス、2016年2月24日
世界最高の発電効率・世界最小サイズを実現した家庭用燃料電池エネファームtype S(SOFC)の新製品発売について
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-----image(”新製品の外観”) : 同リリースより

"

 大阪ガス株式会社(略)は、アイシン精機株式会社(略)、京セラ株式会社(略)、株式会社ノーリツ(略)と共同で家庭用固体酸化物形燃料電池(SOFC;以下、エネファームtype S)の新製品を開発しました※1。

 「エネファームtype S」は、大阪ガス、アイシン精機、京セラの3社とトヨタ自動車株式会社(略)が開発した技術をベースに商品化したものです。新製品は、電気を発生させるセルスタック※2を京セラが、セルスタックを組み込んだ燃料電池発電ユニット(以下、発電ユニット)をアイシン精機が、発電ユニットとセットする熱源機・リモコンをノーリツがそれぞれ製造し、大阪ガスが2016年4月から販売を開始します。

 主な特徴は以下の通りです。
(1) 幅広いニーズに対応した革新的な仕様
 ◇世界最高※3の発電効率※4と世界最小※5の機器本体サイズを実現
 新製品では、大阪ガスと京セラが共同で開発したセルスタック耐久性向上技術※6を採用することにより、高い発電効率と耐久性を両立することに成功し、世界最高の発電効率52%を達成しました。また、発電ユニットに貯湯タンクを内蔵し、通常のガス給湯器※7に接続する仕組みとしたことで、世界最小の機器本体サイズを実現しました。

 ◇設置が可能な対象住戸の拡大
 技術・仕様の革新により、戸建住宅に比べて設置スペースに制約のあるマンションへの設置が容易になりました。また、現在お使いのガス給湯器をそのまま利用し、発電ユニットだけを後付で設置することが可能となりました。
..........
 ◇コストダウンを実現
 機器仕様の大幅な見直し等により、発電ユニットと熱源機のセット希望小売価格(税抜)は現行品よりも約25万円の低価格となる1,785,000円※8、発電ユニット単体の希望小売価格(税抜)は1,425,000円※9を実現しました。

(2) お客さまの利便性向上
 IoT※10技術を活用し、新製品をより安心、快適にご利用できる以下の3つのサービス※11をご提供します。

・ 発電状態を常時見守り、万が一の際は駆けつける「発電見守りサービス」
・ 発電量や1か月の電気代予測などを確認できる「省エネナビゲーション」
・ 外出先からお風呂のお湯はりや床暖房の操作ができる「ガス機器遠隔操作」

(3) 余剰電力の買取開始によるお客さまの経済性・環境性の向上
 大阪ガスは、2016年4月から実施される電力の小売全面自由化に合わせ、新製品で発電し、お客さま宅で使われなかった電力(余剰電力)の買い取りを日本で初めて実施します。※12
..........


Fuelcell_spec
-----image(”仕様”) : 同リリースより
........... "

関連
世界初、超高層マンションで新型燃料電池を全戸設置し余剰電力を活用「(仮称)グランドメゾン大淀南タワー」「(仮称)グランドメゾン内久宝寺タワー」-----大阪ガス、2016年2月24日
Kyocera_fuelcell
-----image : 上記リリースより

家庭用燃料電池エネファーム type Sの新製品発売について ~世界最高の発電効率・世界最小サイズを実現~-----アイシン精機、2016年2月24日
16022401
-----image : 上記リリースより

積水ハウス、全戸最新のエネファーム搭載で”売電”できる超高層マンション2棟を発表-----しなやかな技術研究会、2016/03/14


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C&Fアジアパシフィック、アイルランド製20kW小型風力発電機CF20を日本市場で展開へ

 アイルランドから、小型風力発電機がやってきました。取り扱うのはC&Fアジアパシフィック社で、アイルランドから欧州中心に、50kWから250kWまでの小型風力発電機のラインナップで展開する、C&F Green Energy社の風車を扱います。今回投入が発表されたモデルは、日本特別仕様のCF20 JAPAN Limited モデル。CF20 JAPAN Limitedの3枚翼の直径は、13.1m。支柱高さが20mですから、最大の到達高は約33m。風速9m/sの時の最大出力が 19.5kWとなっています。年間平均風速6.0m/sの地点に設置した場合の発電予想量は、66,299kWh/年。

 この風車のいいところは、自立式油圧シリンダーで建柱工事やメンテナンス等の際に倒すことが楽なことです。下の動画にその自立式油圧シリンダーで立ち上がる様が紹介されています。
 さらに、アイルランドの同社のサイトがインターネットで遠隔制御することができることです。異常が見つかったり、荒天などの際に迅速に行動できる可能性があります。

 このサイズの風力発電機は、離島や山村などで風況のいいところで相当需要があると考えられてきた規格です。これまでのメーカーが成功しているといえない理由はいくつかあると思いますが、その中に価格とメンテナンスのスキームが確立してなかったという点があると考えています。そうした問題点を克服し、国内で成功していただきたいサイズの風力発電機です。
 実際、スマートジャパンのインタビューに担当者は、「既に160基受注した。年間500基の販売が目標」と答えておられます。住民に愛される小型風車という文脈での成功を切に願っております。

 
プレスリリース / C&Fアジアパシフィック、2016年3月2日
C&F Green Energy社小型風力発電機CF20 JAPAN Limited 日本特別仕様を WIND EXPO 2016で日本初公開。
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-----image(”C&F Grenn Energy CF20”) : 同リリースより

" C&F アジアパシフィック株式会社(略)は、アイルランドC&F Green Energy社の日本特別仕様CF20 JAPAN Limitedを3月2日より発売を開始。WIND EXPO 2016において初公開いたします。

【CF20 JAPAN Limited の特長】
1. 風向にリアルタイム自動追従。風速には翼の仰角制御でクラス最高の出力性能を誇る。
 風車上部に設置されている風向風速計は本体内部に搭載されているコンピューターに接続、風向が変化するとリアルタイムで追随します。風速の変化には翼の迎角が最も効率の良い角度に制御されます。この二つの技術によってクラス最高の安定した出力が生み出されます。


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-----image : 同リリースより

2. 集中監視センターによる24時間365日の徹底管理体制で安心運用。  アイルランド本社に設置された専門チームが24時間365日監視し、世界中のオーナー様のタービンが常に最適な状態を保つよう制御しています。またオーナー様もインターネットで所有するタービンの状態をリアルタイムで確認することができます。

3. 《独自方式》自立式油圧シリンダーで設置工事及びメンテナンスが驚くほど容易に。
 支柱は独自技術による自立式油圧シリンダー方式で驚くほど容易な設置工事が可能となりました。
 設置、メンテナンスが短期にかつ容易に、しかもローコストで行うことができます。

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-----image : 同リリースより

CF20 JAPAN Limited 仕様
 ローター直径 13.1m
 支柱高さ 20m
 最大出力 19.5kw
 年間出力@風速6m/s  66,299kW
 規格風速 9.0m/s
 最低稼働風速 2.2m/s
 上限稼働風速 25m/s
 炭酸ガス抑制値 26〜30トン/年
 騒音値 45dBA
 最大回転数 75回転/分
 設置工法 自立式油圧シリンダー
 その他  インターネット利用の遠隔制御方式を採用
......... "

関連
C&Fアジアパシフィック
Cf20japan_l_spec_table_pcurve
-----image : C&F Green Energy CF 20より

C&F GREEN ENERGY CF20の設置工事

(Koji Sekiwa、2015/09/04 )

"C&F GREEN ENERGY 社のCF20風力発電機の支柱を自立式油圧シリンダーで倒立させる工事。"

C&F Green Energy

Cf20summary
-----image : CF 20 Overviewより


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京セラ、千葉県で水上として世界最大級約13.7MWp 山倉水上メガソーラーの建設を開始

 京セラは、昨年末に発表した水上浮体式の太陽光発電所としては、世界最大級の約13.7MWの「千葉 · 山倉水上メガソーラー発電所」の建設を開始しました。

京セラ関連、千葉県市原市の山倉ダムにおいて世界最大規模の浮体式メガソーラー(約13.4MWp)を計画-----ソフトエネルギー、2014/12/24

 計画発表時のリリースによると、浮体式架台は、フランスのシエル・テール · インターナショナル(日本法人:シエル · テール · ジャパン)の水上架台システムが採用されるとのことでした。京セラ製太陽電池モジュール約51,000枚を設置し、完成は、2017年度中を予定しています。この話題は、世界中で取り上げられ、海外の浮体式架台を利用したプランなども紹介される記事が発信されています。海外の状況なども、またお伝えできると思います。


プレスリリース / 京セラ、2016年01月21日
世界最大約13.7MWの水上設置型メガソーラー「千葉 · 山倉水上メガソーラー発電所」の建設開始について
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-----image[”千葉 · 山倉水上メガソーラー発電所(完成予想図)”] : 同リリースより

" 東京センチュリーリース株式会社(本社:東京都千代田区)と、京セラ株式会社(本社:京都府京都市)が共同出資する京セラTCL ソーラー合同会社(以下京セラTCL ソーラー)は、千葉県市原市にある山倉ダムにおいて、水上設置型として世界最大※1となる約13.7MWの太陽光発電所「千葉 · 山倉水上メガソーラー発電所」の建設を開始するにあたり、本日1月21日に安全祈願祭を執り行いましたのでお知らせいたします。 ..........  本発電所は、千葉県企業庁が管理する工業用水専用の山倉ダムの水面約180,000m2を利用し、京セラ製太陽電池モジュール約51,000枚を設置する計画で、2017年度中の稼働開始を予定しています。また、年間予想発電量は約1,617万kWh(一般家庭約4,970世帯分の年間電力消費量に相当※2)で、年間約8,170t※3のCO2削減に貢献する見込みです。 .......... "


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