大林組、世界初「TLP型ハイブリッド浮体式洋上風力」の基本設計承認を取得—浮体洋上風力の次段階へ


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----image : 当該リリースより


大林組、世界初「TLP型ハイブリッド浮体式洋上風力」の基本設計承認を取得――浮体洋上風力の次段階へ

 大林組は、世界初となる「TLP型ハイブリッド浮体式洋上風力発電施設」の基本設計承認(AiP)を、日本海事協会(ClassNK)から取得したと発表しました。
 浮体式洋上風力は、着床式では設置できない深海域でも風力発電を可能にする技術として期待されています。
 特に日本周辺海域は、水深が深いため、浮体式技術の重要性が高いとされています。

 

 今回の発表は、単なる新型浮体の話ではなく、「日本型洋上風力」の技術的方向性を示す動きとして注目されます。


発表概要

 大林組は、テンションレグプラットフォーム(TLP)型を採用したハイブリッド浮体式洋上風力発電施設について、日本海事協会から基本設計承認(Approval in Principle:AiP)を取得しました。

  TLP型は、浮体を海底へ緊張係留することで、上下動や揺れを抑える浮体構造です。

 石油・ガス分野の海洋プラットフォームでも利用されてきた技術です。

今回の特徴は、浮力安定と係留安定を組み合わせた「ハイブリッド型」とされている点です。

 これにより、浮体動揺低減や構造安定性向上が期待されています。

浮体式洋上風力は、深海域への設置が可能になるため、日本近海の洋上風力導入拡大で重要視されています。

 


プレスリリース / 大林組 , 2026年 05月 25日

世界初のTLP型ハイブリッド浮体式洋上風力発電施設の基本設計承認を日本海事協会から取得

 

コメント

 今回の技術で興味深いのは、「洋上風力」が、単なる風車建設競争から、「海洋構造工学競争」へ移り始めている点でしょう。

 特に日本では、水深の浅い海域が限られているため、欧州型の着床式洋上風力をそのまま大量展開することが難しい。

 そのため、日本では以前から「浮体式」が重要視されてきました。

 しかし浮体式は、波浪、台風、係留、保守、建設コストなど、多くの技術課題があります。

  TLP型は、浮体の上下動を抑えやすく、風車安定性向上の可能性があります。

 一方で、係留システムや施工難易度、コスト最適化などは今後の課題でしょう。

  また、浮体式洋上風力は、単なる再エネ技術ではありません。

 造船、海洋土木、港湾、海底ケーブル、保守船、材料工学など、日本の海洋産業全体と深く関係します。

 つまりこれは、「風車産業」というより、

 「海洋国家型エネルギー産業」
 の形成でもあります。

 さらに興味深いのは、浮体技術が将来的に、洋上水素製造、海上データセンター、海洋エネルギー基地などへ接続する可能性です。
 海の上そのものが、新しいエネルギーインフラ空間になり始めているのかもしれません。

 

関連

大林組

日本海事協会(ClassNK)

 

参考エントリー

浮体式洋上風力、海洋構造物、洋上再エネ、海洋エネルギーに関する論考

 

おすすめエントリー

 

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東京ガス、薄型軽量太陽光パネルの「壁面接着工法」を確立 -- 都市建築の“発電面化”が始まる

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-----image : 当該リリース、キャプチャー画像

 

東京ガス、薄型軽量太陽光パネルの「壁面接着工法」を確立 -- 都市建築の“発電面化”が始まる

 東京ガスは、薄型軽量太陽光発電パネルを建物壁面へ接着施工する新工法を確立したと発表しました。
 これまで太陽光発電は「屋根設置」が主流でしたが、都市部では屋根面積不足や荷重制限などが課題となっていました。
 今回の技術は、軽量な太陽光パネルを建築外壁へ直接設置できる可能性を広げるものです。

 特に都市部では、巨大なビル壁面が「未利用エネルギー空間」として残されています。
 今回の発表は、建築物そのものを「発電する外皮」へ変え始める動きとして注目されます。

 

 太陽電池を供給する、株式会社PXPが開発・量産化を進めている、次世代型の太陽電池 「フィルム型カルコパイライト太陽電池」とは、薄型・軽量で柔軟に曲げられる次世代型の太陽電池です。

 従来の硬く重いシリコン製太陽電池とは異なり、フィルム状であるため、これまで設置が難しかった場所への導入を可能にする画期的な製品として注目を集めているようです。今回の実証は、耐荷重の低い工場のスレート屋根や、建物の壁面へ架台(固定用の金属フレーム)を使わずに特殊な接着剤だけで貼り付ける新工法です。

 

発表概要

 東京ガスは、薄型軽量太陽光発電パネルを建物壁面へ接着する新工法を確立したと発表しました。
 従来の太陽光設置では、架台固定や重量負荷が課題となるケースがありましたが、今回の工法では、軽量性を活かして壁面施工を可能にしています。

 対象となるのは、薄型・軽量タイプの太陽光発電パネルです。
 接着工法により、建築物への負荷軽減や施工性向上が期待されています。

 また、建物壁面を活用することで、都市部における太陽光発電導入面積拡大も期待されています。

 今後は、建築物一体型太陽光発電(BIPV:Building Integrated Photovoltaics)の実用拡大につながる可能性があります。

 


プレスリリース / 東京ガス 2026年5月26日
薄型軽量太陽光発電パネルの建物壁面への接着工法を新たに確立

 

コメント

 今回の発表で興味深いのは、「太陽光発電の設置場所」が屋根から“建築表面全体”へ拡張し始めている点でしょう。
 従来の太陽光発電は、どうしても「屋根がある戸建て住宅向け」という印象が強くありました。
 しかし都市部では、高層建築、集合住宅、狭小敷地など、屋根面積に制約があります。

 

 その意味で、壁面発電は、都市再エネの次の段階とも言えます。
 特に軽量化が進めば、既存建築物への後付け可能性も広がります。

 

 一方で、壁面発電には課題もあります。
 発電効率は屋根設置より低くなりやすく、方位や反射熱、メンテナンス性なども重要になります。
 また、都市景観や建築基準、防火性能との調整も必要になるでしょう。

 

 しかし重要なのは、「都市そのものが発電装置化し始めている」という流れです。
 窓、壁、ベランダ、外装…。
 これまで単なる外皮だった部分が、エネルギーインフラへ変化し始めています。

 

 ある意味で、再生可能エネルギー時代とは、「発電所を建てる時代」から、
 「社会表面全体を発電化する時代」へ移行しているのかもしれません。

 

関連

東京ガス

 

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消えた三洋電機、残り続ける「HIT太陽電池」―なぜ17年前の記事が今も読まれ続けるのか


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消えた三洋電機、残り続ける「HIT太陽電池」――なぜ17年前の記事が今も読まれ続けるのか

 GreenPostの「ソフトエネルギー」ブログには、長年にわたり数多くの再生可能エネルギー関連記事が掲載されています。
 その中で、現在でも圧倒的なアクセス数を持ち続けている記事があります。
 それが、2007年に掲載した、三洋電機の住宅用太陽光発電システム「210W HIT太陽電池モジュール」に関する記事です。

 今では、三洋電機という会社そのものが消えました。
 そして、「HIT太陽電池」というブランドも、当時の形のままでは存在していません。
 しかし、それでもこの記事は、今なお検索され、読み続けられています。

 

 なぜなのでしょうか。

 

 単純に言えば、それは、この製品が「ひとつの時代の完成形」だったからかもしれません。

 

当時のHIT太陽電池とは何だったのか

 2000年代の日本の太陽光発電市場では、三洋電機のHIT太陽電池は特別な存在でした。
 HIT(Heterojunction with Intrinsic Thin layer)は、単結晶シリコンとアモルファスシリコンを組み合わせた高効率太陽電池です。
 特に高温時の出力低下が少なく、限られた屋根面積でも発電量を確保できることで高い評価を受けました。

 当時の住宅用太陽光発電は、まだ非常に高価でした。
 しかし、その中でも三洋HITは、「高くても性能で選ばれる」製品でした。

 実際、現在でも20年前近いHITモジュールが稼働し続けている例は珍しくありません。
 つまり、この製品は単なる家電ではなく、「長寿命インフラ」として人々の記憶に残ったわけです。

 


参考記事 / ソフトエネルギー、2007年10月
住宅用太陽光発電システム「210W HIT太陽電池モジュール」を発売 / プレスリリース 三洋電機

 

なぜ今もアクセスされ続けるのか

 もちろん、このブログが長らく放置されていた、ということも関係しております。しかし、それにしても、なぜ? この記事のアクセス数がずっと一番なんだと考えているのです。

 「現在存在しない会社」の、「現在存在しない製品」の記事が、なぜ今なお読まれているのか、という点です。

 おそらく理由は複数あります。

・現在も稼働中のHITユーザーが多い
・交換や修理情報を探している
・中古住宅に搭載されている
・長寿命製品として検索され続けている
・「昔の日本製太陽電池」の品質評価が高い

 

 さらに重要なのは、この製品が「日本の太陽電池黄金時代」の象徴でもあったことです。
 2000年代、日本企業は世界の太陽電池市場をリードしていました。
 三洋、シャープ、京セラ、三菱電機…。
 高品質、高耐久、高効率を武器に、日本製太陽電池は世界的評価を受けていました。

 

 しかし現在、市場構造は大きく変化しました。
 量産競争、価格競争、巨大設備投資競争の中で、日本メーカーの存在感は相対的に低下しています。

 

 つまりこの記事には、単なる製品情報以上に、
 「日本の再エネ産業が世界をリードしていた時代の記憶」
 そのものが残っているのかもしれません。

 

コメント

 今回改めて興味深く感じるのは、「インターネット上の記事寿命」が、想像以上に長いことです。
 17年前の記事が、今なお検索され、読まれ、実用情報として機能している。
 これは、太陽光発電が「数十年単位で使われる技術」であることとも関係しています。

 

 スマートフォンの記事なら、数年で忘れられます。
 しかし住宅インフラは違います。
 設置された設備は20年、30年と使われ続けます。
 そのため、古い製品情報にも継続的需要が発生するわけです。

 そしてもう一つ重要なのは、人々が単に「効率」だけを検索しているのではないことです。
 そこには、「長く動き続けた技術への信頼」があります。
 ある意味で、HIT太陽電池は、日本の工業技術が持っていた「丁寧な耐久思想」の記憶装置になっているのかもしれません。

 

 だからこそ、会社が消えても、製品名が変わっても、記事だけは静かに読み継がれている。
 これは、単なるアクセス数以上に、興味深い現象のようにも思えます。

 三洋電気の太陽電池を施工したのは、多分数回だったと思います。結構評判がよかったです。だから、なぜ三洋電機の太陽電池が消えることになったのか、同じく太陽電池メーカのシャープが他国の企業の所有するところとなったのか? 

 果ては、なぜ、あれほど人気のあった、日本製の太陽熱温水器が今やほとんど見られない状態になったのか? など、その理由を考えるのです。

 

参考エントリー

 

・日本の太陽電池産業史、HIT太陽電池、高効率太陽電池に関する論考

 ↓巻末に付録あり

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再エネは増えているのに、なぜ接続できないのか――日本の「系統ボトルネック」の本質

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再エネは増えているのに、なぜ接続できないのか――IEEFA論考が指摘する日本の「制度ボトルネック」

 日本では、太陽光発電、風力発電、蓄電池など、再生可能エネルギー関連の開発計画が急増しています。
 しかし、その多くが実際には送電網へ接続できず、「計画のまま止まっている」という現実があります。
 2025年12月時点で、検討中の風力・太陽光・蓄電池の容量は約317GWに達していますが、実際に系統連系されたのは約87GW、全体の27%にとどまっています。
 つまり、日本では「再エネを作りたい」という意欲や計画は存在しているにもかかわらず、それを社会インフラへ統合する仕組みが追いついていないのです。
 そしてIEEFA(Institute for Energy Economics and Financial Analysis)の宮本美智代氏は、その原因は単なる「送電線不足」ではなく、「制度設計」にあると指摘しています。
 特に、日本独特の「原因者負担原則」が、再エネ事業者へ大きなコストリスクを転嫁しているというのです。
 これは技術問題というより、「誰が未来の電力インフラ費用を負担するのか」という政策問題でもあります。
 再エネ時代の本当の課題は、「発電設備を作ること」だけではなく、「社会全体でどう接続し支えるか」へ移り始めているのかもしれません。

 

論考概要

 IEEFAの宮本美智代氏は、「Japan’s renewable integration is constrained by its grid connection framework」と題した論考を公開しました。
 論考では、日本の再エネ大量導入が、送電制度そのものによって制約されていると分析しています。
 特に問題として挙げられているのが、「コスト配分」「待機行列設計」「地理的送電制約」の3点です。

 

1. コスト配分問題 ― 「原因者負担原則」

 日本では、新規に再エネを接続する事業者が、送電線増強費用を大きく負担する構造になっています。
 送配電事業者による技術調査後に、再エネ事業者へ増強費用見積りが提示されますが、その段階まで費用の不透明性が高い。
 さらに、一度決まった費用枠組みを再交渉する余地も小さい。
 つまり、開発初期段階から、再エネ事業者側へ大きな財務リスクが集中する構造になっているわけです。
 これは、日本の送電制度が強い「原因者負担原則」を採用しているためです。

 

2. 「待機行列」問題 ― ノンファーム接続依存

 日本では従来、「先着順」で系統接続枠が割り当てられてきました。
 しかし既存設備で容量が埋まっている地域では、新規案件は「ノンファーム型接続」に頼らざるを得ません。
 これは、送電線混雑時に出力制御を受け入れる条件で接続する仕組みです。
 つまり、発電できても売電制限を受ける可能性がある。
 しかも制御は送配電事業者判断で行われるため、再エネ事業者側には常に収益不確実性が残ります。
 また、建設準備が進んだ案件と、投機的案件が同じ接続待機枠を競合する問題も指摘されています。
 その結果、本当に価値の高い案件が優先されにくい構造になっています。

 

3. 地理的送電制約

 日本では、再エネ適地が北海道、東北、九州などへ偏在する一方、大需要地は東京・関西圏に集中しています。
 そのため、地域間送電容量不足が構造的ボトルネックになっています。
 OCCTO(電力広域的運営推進機関)は送電マスタープランを進めていますが、送電線建設には長い時間が必要です。
 その間、多くの再エネ案件が「接続待ち」のまま滞留しています。

 

欧州・米国との違い

 論考では、日本・EU・米国の制度比較も行われています。
 欧州では、再エネ優先接続や、送電網増強費用の「社会化」が進んでいます。
 つまり、送電網を公共インフラとして広域的に支える考え方です。
 一方、日本では、接続費用やリスクが個別事業者へ集中しやすい。
 そのため、特に洋上風力や蓄電池など、大規模・長期案件ほど事業リスクが高くなっています。

 


参考論考 / IEEFA、2026年5月15日
Japan’s renewable integration is constrained by its grid connection framework

日本の再生可能エネルギーの開発計画は増えるが、系統連携は全体の3割弱。「ボトルネック」はコストリスクを開発業者に転嫁する原因者負担原則等の制度設計(政策由来)にあり(宮本美智代)

 [上記論文は、一般社団法人環境金融研究機構 | Research Institute for Environmental Finance: RIEのサイトに2026-05-19 に掲載されたもの。

 著者の宮本美智代さんは、エネルギー経済・財務分析研究所(IEEFA)所属。米国の非営利シンクタンク で、エネルギーと環境に関連した金融・経済問題の国際的な研究・分析を行う研究所で。 IEEFAの使命は、多様性、持続可能性、収益性に富むエネルギー経済への移行を加速させることである、とのこと。

 

コメント

 この論考が重要なのは、「再エネ導入停滞」の原因を、単なる技術不足ではなく、「制度構造」として捉えている点でしょう。
 日本では、再エネそのものの潜在量が不足しているわけではありません。
 むしろ、計画案件は積み上がっている。
 問題は、それを社会インフラへ統合する制度が、依然として「巨大集中型火力・原子力時代」の延長線上にあることです。
 つまり現在の制度は、「安定した大型電源」が存在することを前提に作られています。
 しかし再エネは、本質的に分散的で、地域偏在型で、変動型です。
 そのため、送電網、蓄電池、需要制御、地域マイクログリッドなどを組み合わせた「柔軟な系統設計」が必要になります。
 一方で、日本の電力系統が難しい条件を抱えているのも事実です。
 島国であること、東西周波数分断、大都市集中、再エネ適地偏在など、欧州とは条件が異なります。
 それでも今後、再エネ比率をさらに高めるなら、「発電設備導入支援」だけでは不十分でしょう。
 本当に必要なのは、「再エネ時代の送電・蓄電・制御システム全体」をどう再設計するかという議論です。
 そしてそれは、「集中型巨大インフラ」と、「地域分散型エネルギー」をどう共存させるかという、日本社会そのものの設計思想にもつながっています。

 

関連・参考

 

IEEFA(Institute for Energy Economics and Financial Analysis)

 

電力広域的運営推進機関(OCCTO)

 

参考

 

参考エントリー

電力、マイクログリッド

 


 

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放置ソーラー問題が起きた中、高く評価される山梨県の太陽光条例の先進性

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放置ソーラー問題が起きた中、高く評価される山梨県の太陽光条例の先進性
 日本各地で、太陽光発電施設をめぐる問題が表面化している。森林伐採を伴う大規模開発、土砂災害リスク、景観破壊、地域住民との対立、そして設置後に十分な維持管理が行われない「放置ソーラー問題」である。

 特に固定価格買取制度(FIT)が始まった2012年以降、日本では急速に太陽光発電の導入が進んだ。しかし、その急拡大の過程では、「発電量」や「投資効率」が優先され、地域との共生や長期的な維持管理の視点が十分に制度化されていなかったケースも少なくない。

 結果として、各地で「発電事業者が誰なのかわからない」「草木が放置されている」「豪雨時に崩落が心配」「災害時の責任主体が不明」といった問題が噴出した。再生可能エネルギーそのものへの不信感が地域社会の中で高まった背景には、こうした“無秩序な導入”の問題がある。

 その中で、近年、全国的にも制度設計が優れていると評価されることが増えているのが、「山梨県太陽光発電施設の適正な設置及び維持管理に関する条例」である。

 この条例は単なる規制条例ではない。むしろ、「再生可能エネルギーと地域環境はどう共生できるのか」という問いに対し、日本の地方自治体が一つの具体的な答えを示した制度とも言える。

 




「再エネ推進」と「地域保全」を対立させなかった

 

 山梨県条例の最大の特徴は、「再生可能エネルギー推進」と「自然環境保全」を単純な対立構造にしなかった点にある。

 全国では、太陽光発電をめぐって、「再エネ推進派」と「自然保護派」が激しく対立するケースも少なくない。しかし山梨県は、「再エネだから無条件に認める」のでも、「景観のため全面禁止」に向かうのでもなく、「地域環境と両立できる太陽光発電」を制度的に誘導しようとした。

 条例では、森林伐採を伴う区域や、土砂災害リスクの高い区域、景観上重要な区域などを「設置規制区域」として定め、一定条件下では設置を認めない仕組みを導入している。

 これは単なる開発規制ではない。山梨県という地域の地形や自然条件を踏まえた現実的な制度設計である。

 山梨県は県土の約8割を森林が占める「森林県」であり、急峻な地形も多い。つまり、大規模な森林伐採を伴う太陽光開発は、そのまま防災、水資源、生態系、観光資源、景観問題へと直結する。

 特に近年の豪雨災害の増加を考えれば、斜面開発に対して慎重な制度を導入した背景は理解しやすい。

 




「作った後」を制度化した先進性

 

 この条例が全国的に高く評価される最大の理由は、「設置時」だけでなく、「維持管理」まで制度化した点にある。

 実は、多くの自治体条例は、設置許可や開発時の手続きに重点が置かれている。しかし、現実に問題となっているのは、“設置後”である。

 太陽光発電施設は、設置後20年、30年という長い期間、地域環境の中に存在し続ける。草木の繁茂、排水設備の劣化、フェンス破損、土砂流出、パネル廃棄、事業者撤退など、時間の経過とともに新たな問題が発生する。

 山梨県条例では、維持管理計画の提出、保守点検、災害時対応、標識設置、管理記録の保存などが義務化されている。

 つまり、単に「発電設備を設置する権利」だけではなく、「地域環境の中で継続的に責任を持つ義務」まで含めて制度設計されている。

 これは、再生可能エネルギーを単なる投資商品ではなく、「地域インフラ」として捉え直した視点とも言える。

 




既存施設も対象にした意味

 

 さらに興味深いのは、山梨県が「既存施設」に対しても届出や維持管理計画の提出を求めた点である。

 これは全国的にもかなり踏み込んだ制度設計だ。

 多くの制度では、「今後建設される施設」のみを対象とする。しかし山梨県では、すでに存在している一定規模以上の野立て太陽光施設についても、届出や維持管理情報の提出を求めている。

 背景には、過去のFITブーム期に急速に増加した施設の中に、管理不十分な案件が存在しているという現実がある。

 これは言い換えれば、「過去の乱開発を放置しない」という姿勢でもある。

 地域住民から見れば、問題は「新設か既存か」ではない。目の前にある施設が安全なのか、管理されているのか、災害時に責任を持つ主体が存在するのか、そこが重要なのである。

 




「メガソーラー依存」の限界も見えてきた

 

 山梨県条例が示しているものは、単なる行政規制ではない。そこには、日本の再生可能エネルギー政策そのものへの問い直しが含まれているようにも見える。

 FIT制度以降、日本では大規模集中型のメガソーラー開発が急増した。しかし、その一部では、地域との関係が希薄なまま開発だけが進み、利益は域外へ流出し、地域には景観変化や災害リスクだけが残るという構造も生まれた。

 その反省から見えてくるのは、「大規模であれば効率的」という単純な発想の限界である。

 むしろ今後は、地域分散型、小規模分散型、自家消費型、地域管理型のエネルギーシステムへ向かう必要があるのではないか。

 これは、E.F.シューマッハーが『スモール イズ ビューティフル』で提示した、「人間が管理できる規模」の技術思想にも通じる。

 巨大化・集中化・金融商品化した再エネではなく、地域社会が責任を持てる範囲のエネルギー。

 山梨県条例の背後には、そうした思想の萌芽も感じられる。

 




再エネを「地域インフラ」として考え直す時代へ

 

 現在、日本ではエネルギー安全保障の重要性が改めて認識されている。中東情勢、燃料価格高騰、円安、電力価格上昇などを背景に、再生可能エネルギーの必要性そのものは今後さらに高まっていくだろう。

 しかし、その導入が地域社会との対立を生み続けるなら、持続可能なエネルギー転換は実現できない。

 だからこそ必要なのは、「どれだけ発電するか」だけではなく、「どのように地域と共生するか」を含めた制度設計である。

 山梨県条例は、その意味で極めて重要な先行事例だ。

 再生可能エネルギーを、単なる発電設備ではなく、「地域の中で長期的に維持される社会インフラ」として捉える。

 その視点こそ、これからの日本に求められるものなのかもしれない。

 


参考・参照元
・山梨県「山梨県太陽光発電施設の適正な設置及び維持管理に関する条例」
https://www.pref.yamanashi.jp/somu/shigaku/reiki/reiki_honbun/a500RG00001801.html
・山梨県「既存施設の届出等の手続きについて」
https://www.pref.yamanashi.jp/shinrin-ss/jorei/jorei_kison.html
・山梨県 太陽光発電施設条例関連情報
https://www.pref.yamanashi.jp/kt-rinmuk/taiyoukoujyourei.html
・Solar Journal「山梨県の太陽光発電条例」解説記事
https://solarjournal.jp/information/43166/

 

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世界の隙間から「電力の自由」を汲み上げる技術 エネルギー・ハーベスティングの現在

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世界の隙間から「電力の自由」を汲み上げる技術
――巨大電力の隙間で存在感をを放つ環境発電(エネルギー・ハーベスティング)。微小発電インフラ展開の可能性

 

 私たちは今、二つの現実の狭間に立たされている。

 片方では、生成AIの爆発的な普及とデータセンターの乱立によって、文明全体の電力消費が急速に膨れ上がっている。AI向けGPU群は、一つの施設だけで数十万世帯規模の電力を必要とし始めている。

 そしてもう片方では、私たちの身の回りに、数十億、数百億規模の微小な電子の目――「IoTセンサー」が静かに、しかし確実に配置されつつある。農地の土壌水分を測るセンサー。老朽化した橋のひび割れを監視するセンサー。人間の皮膚に貼り付く医療センサー。工場設備の異常振動を検知する小さな監視端末。これらは社会をより安全に、効率的に動かすための神経網だ。

 しかし、ここで一つの致命的な問題が浮上する。

「この無数のセンサーの電池は、一体誰が交換するのか?」

 数十億個のボタン電池を数年ごとに交換し続ける社会は、労働力としても資源としても持続可能とは言い難い。そこで2026年現在、世界の研究者たちが熱い視線を注いでいるのが「環境発電(Energy Harvesting)」である。

 これは、メガソーラーや巨大風車のような「大規模自然エネルギー」を求めるものではない。むしろ、私たちの生活空間に文字通り「捨てられている」微小なエネルギー――空気中の湿気、わずかな温度差、日々の振動、服の摩擦、室内のLED照明の光――を回収し、長期間メンテナンスなしで電子機器を動かそうという試みである。

 かつては「出力が小さすぎて役に立たない」と切り捨てられていた技術が、今、半導体の劇的な省エネ化によって、社会の土台を静かに変え始めている。現在では、数マイクロワット〜数ミリワットで動作する超低消費電力チップや通信モジュールが実用化されつつある。

 つまり環境発電は、「巨大な電力を作る技術」ではなく、

「極めて少ない電力でも成立する社会」

を実現するための技術として存在感を示しつつあるのである。


① 湿度発電(Hydrovoltaic)
――暗闇のなかで静かに息をする電気

 

 近年、最も世界を驚かせているのが、空気中の水蒸気から電気を取り出す技術だ。米マサチューセッツ大学アマースト校の「Air-gen」、日本の産業技術総合研究所(産総研)の「湿度変動電池」などが代表例である。

 空気中の湿度変化によって、材料内部でイオン移動や電位差が生じる。この微弱な電気を利用する。

 現在の出力は数μW〜数百μW程度。条件が良い場合にはmW級も報告されている。

 動かせるものは、温湿度センサー、小型マイコン、BLEビーコン、超低消費メモリーなど。

 大型機器を動かす段階ではない。しかし、「空気がある限り最低限動き続ける」という特性は、防災IoTや森林監視において極めて強い。


② 熱電発電(TEG)
――「見捨てられた温もり」の再利用

 

 物質の両端に温度差が生じると電気が流れる「ゼーベック効果」。これは古典的技術だが、ナノ材料とAI材料設計によって再び進化し始めている。

 現在、この技術が強く求められているのは、AIデータセンター、工場排熱、EV熱管理などの世界である。

 現在の出力は数mW〜数W。大型排熱回収では数十W級まで到達している。

 動かせるものは、センサー群、小型CPU、通信端末、LoRa中継器、低消費OSなど。人体熱利用ではスマートウォッチや生体センサー向け研究も進む。

 巨大システムが捨てていた「熱」を、その場で静かに回収する技術である。


③ 圧電発電(Piezoelectric)
――歩行と鼓動を電気に変える

 

 物質に圧力や振動を与えると電気が発生する。線路、橋、工場、人間の歩行。あらゆる「震え」が電力へ変換される。

 現在の出力は数十μW〜数mW。強振動環境では数十mW級に達する。

 動かせるものは、加速度センサー、振動監視回路、小型論理回路、SRAM、センサーノードなど。

 柔軟圧電素材やMEMS技術の進展によって、衣服や医療機器への応用研究も進行している。

 



④ 摩擦帯電発電(TENG)
――静電気という名の万能選手

 

 冬にドアノブで感じる静電気。あれを高度に制御し、電力へ変えるのが摩擦帯電発電だ。

 2010年代以降、論文数が急増している分野であり、「万能型環境発電」として期待されている。

 現在の出力は数μW〜数十mW。条件次第では100mW級も報告されている。

 動かせるものは、BLE通信、RFID、小型マイコン、自己発電センサーなど。

 衣服、タイヤ、海洋ブイ、人体動作検知などへの応用が進む。あらゆる「接触」を電気へ翻訳する技術である。

 



⑤ 室内太陽電池(Indoor PV)
――弱い光を生きる知恵

 

 従来の太陽電池は「強い太陽光」の世界だった。しかし現在、ペロブスカイト太陽電池や色素増感太陽電池(DSSC)は、「人間が暮らす室内光」の領域へ入り始めている。

 現在の出力は数十μW〜数十mW程度。室内IoTではかなり現実的な水準に達し始めている。

 動かせるものは、Zigbee端末、BLE機器、電子ペーパー、小型OS、センサーハブなど。

 適切な省電力設計と組み合わせれば、「室内光だけで長期間動作する端末」も現実化し始めている。

 



複合型環境発電(Hybrid Harvesting)
 2026年現在、この分野最大の潮流は「複合型環境発電」である。

 一つのセンサーに、光、振動、熱、湿度など複数の環境発電を同居させる。昼は光で、夜は温度差で、風が吹けば振動で動く。

 つまり、「空間に漂う微弱エネルギーを全部拾う」という思想だ。

 これは、一つの巨大発電所に依存する社会とはまったく異なる。環境変化へ適応し続ける、「柔らかなインフラ」とも言える。

 

 環境発電は、火力発電や原子力発電を置き換える技術ではない。AIデータセンターを湿度発電で動かすことは不可能だ。

 しかし、この技術の本当の価値は別の場所にある。

 それは、社会のシステムを「高エネルギー依存型」から「低エネルギー適応型」へと少しずつ変えていくことだ。

 これまでの近代化は、「エネルギー供給をいかに増やすか」の歴史だった。しかし環境発電が示すのは逆である。


「極めて少ない電力でも、人間の安全や都市機能を維持できる仕組みをどう構築するか」

という、引き算の知恵である。

 巨大な中央システムへの依存度を少し下げ、それぞれの地域や個人が、自分の足元にある微弱なエネルギーの価値に気づいていくこと。そこに、これからのレジリエンス社会のヒントがあるのかもしれない。

 


参考・参照資料
・University of Massachusetts Amherst “Air-gen”
https://www.umass.edu/news/article/air-gen-device-generates-clean-energy-thin-air

・産業技術総合研究所(産総研)「湿度変動電池」
https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20250122/pr20250122.html

・U.S. Department of Energy Thermoelectric Program
https://www.energy.gov/eere/vehicles/thermoelectric-materials-and-devices

・Nano Energy(各種レビュー論文)
https://www.sciencedirect.com/journal/nano-energy

・Nature Electronics
https://www.nature.com/natelectron/

・ACS Nano
https://pubs.acs.org/journal/ancac3

・IEEE Internet of Things Journal
https://ieeexplore.ieee.org/xpl/RecentIssue.jsp?punumber=6488907

・Optical Engineering Journal(Indoor PV)
https://www.oejournal.org/oes/en/article/id/64f9403599d8810cd28a750d

・The Innovation Materials(Hybrid Harvesting)
https://www.the-innovation.org/article/doi/10.59717/j.xinn-mater.2025.100143

参考エントリー

・ ハーベスト

 

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小田原市で始まる「逆潮流型」地域電力――REXEV、蓄電池を活用した次世代地産地消モデルを開始

Img_1872

-----image : 当該発表、キャプチャー画像

 

小田原市で始まる「逆潮流型」地域電力――REXEV、蓄電池を活用した次世代地産地消モデルを開始

 

 再生可能エネルギーの普及が進む一方で、日本の電力システムは新しい課題に直面しています。
 その一つが、「出力制御」です。
 太陽光発電が増えすぎた結果、晴天時には発電量が需要を上回り、せっかく作った電力を止めざるを得ない状況が全国で増えています。
 つまり現在の課題は、「発電設備を増やすこと」だけではなく、「どう賢く使うか」に移り始めているのです。
 そうした中で、小田原市で始まったREXEVの取り組みは興味深い実験です。
 特徴は、太陽光発電と大型蓄電池を組み合わせ、「逆潮流」を前提にしている点です。
 従来、家庭や施設の蓄電池は「自家消費」が中心でした。しかし今回のモデルでは、蓄電池から電力系統へ電力を送り返し、市場価格や地域需要に応じて柔軟に充放電を行います。
 これは、単なる蓄電池ではなく、「地域全体を小さな発電所のように運営する」方向へ、日本の電力システムが少し動き始めたことを示しているのかもしれません。

 

プレスリリース概要

 REXEVは、神奈川県小田原市において、太陽光発電設備と蓄電池を組み合わせた「逆潮流型」エネルギーマネジメント事業を開始すると発表しました。
 本事業は、小田原市が推進する脱炭素先行地域構想の一環であり、東京電力グループ、京セラ、湘南電力などと連携して進められます。
 小田原市わんぱくらんどに設置された50kWの太陽光発電設備と、630kW・1,580kWhのBYD製蓄電池を、REXEVの統合制御システムによって運用します。
 主な取り組みは3つです。
 第一に、AEMS(エリアエネルギーマネジメントシステム)と連携し、地域内で発生する再エネ発電量の誤差(インバランス)を吸収・調整すること。
 第二に、蓄電池を活用して需給調整市場へ参入し、新たな収益化モデルを構築すること。
 第三に、市場価格に応じた充放電制御を行い、余剰太陽光を蓄電し、価格が高い時間帯に放電して、湘南電力を通じて地域へ供給することです。
 本事業の特徴は、蓄電池から系統側へ電力を送り返す「逆潮流」を前提としている点です。
 REXEVによれば、こうした市場連携型の逆潮流モデルは全国的にもまだ珍しく、再エネ地産地消を最大限活用するモデルになるとしています。
 今後は、小田原市での検証を踏まえ、全国自治体や企業向けへ展開を広げる方針です。

 


プレスリリース / REXEV、2026年5月11日
小田原市で太陽光併設蓄電池の「逆潮流」を活用した電力地産地消の事業を開始

 

コメント

 今回の小田原モデルで重要なのは、「蓄電池の役割」が変わり始めていることです。
 従来、蓄電池は「停電対策」や「自家消費拡大」が中心でした。しかし現在は、電力市場、需給調整、地域マネジメントへ直接関与する存在になり始めています。
 つまり蓄電池は、単なるバックアップ装置ではなく、「地域電力を調整する知能付きインフラ」へ変化しているわけです。
 特に面白いのは、「逆潮流」を積極的に活用している点でしょう。
 これまで日本の制度設計では、系統へ戻す電力より、「施設内で消費すること」が重視される傾向がありました。しかし再エネ比率が高まるほど、地域全体で柔軟に融通する仕組みが必要になります。
 その意味で、小田原の取り組みは、「地域を一つの小さな電力市場として運営する実験」とも言えます。
 また、この種の分散型エネルギーシステムは、災害対応や地域レジリエンス向上とも相性が良い。
 おそらく今後の電力システムは、「巨大集中発電所」だけではなく、「小さな蓄電池群」「地域制御」「柔軟な市場連携」が組み合わさる方向へ進んでいくのでしょう。
 小田原モデルは、その小さな先行事例の一つとして注目されます。

 

関連

REXEV

 

参考 

ワンポイント解説

需給調整市場とは何か
一次調整力と蓄電池の役割

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G.M.2024 新年のご挨拶。太陽電池について調べよう、、、、。能登で大地震発生!

 2024年元旦。ゆっくりと動き出し、身体を動かし、さらに初太極拳。料理を食べて、、、。再エネのネットで情報を、、、、
 しかし、10年の月日は結構な重みで、、、、。基本的な情報すら知らない

 

 この段階で夕方。そしたら、1月1日(月)16時10分頃、石川県能登地方を震源とするマグニチュード7.6、最大震度7の地震(あとで、令和6年能登半島地震と命名される大地震となった)が発生しました。1月2日の今日ですら、被害の状況の全容がわからないまま、ニュースと"X"に釘付けに。

 

 こういう時にXとTwilogはやはり便利で、自分がその時なにを知ろうとし、知ったかが時系列で並ぶから。

 

●2024年1月1日のXでの情報収集
https://twilog.togetter.com/greenpost/date-240101

 

 大きな地震で、火事も発生、人的、物的な被害が拡大している。被災地のみなさま、心よりお見舞い申し上げます。寒い季節で、本当に大変ですが、困難な状況下で、2日目を一人でも多くの方が、無事に、いい方向で乗り切っていけるように、お祈りしております。

 

 太陽電池については、経済産業省からのツィートで、

太陽光パネルは、破損した場合でも、日の光が当たると発電をする可能性があるため、むやみに近づかないようにご注意下さい。また、復旧作業にあたられる際も十分ご留意下さい。#地震 #meti_saigai #停電 #太陽光パネル 」との注意喚起がでています。

 https://x.com/meti_NIPPON/status/1741946988776812863?s=20

 

関連

経済産業省「また、ご自宅の屋根などに太陽光発電パネルを設置されている方は、停電時でも太陽光発電パネルの自立運転機能で電気を使うことができますが、感電の危険がないか、充分確認してから使用してください。自立運転機能の使用方法等についてはこちらをご覧ください。」

参考PDF

停電時の住宅用太陽光発電パネルの自立運転機能について

https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/dl/announce/20200706.pdf

 

関連2

経済産業省URLからご覧になれない方は以下をご参照ください。
<自立運転機能の使用方法>
①自立運転用コンセントの位置を確認する
②取扱い説明書で「自立運転モード」への切り替え方法を確かめる
③主電源ブレーカーをオフにする④太陽光発電ブレーカーをオフにする
(続きます)

関連3

経済産業省⑤自立運転モードに切り替える
⑥自立運転用コンセントに必要な機器を接続して使用する
⑦停電が復旧した際は、必ず元に戻す(自立運転モード解除⇒太陽光発電用ブレーカーをオン⇒主電源ブレーカーをオンの順で復帰)
太陽光発電システム各社WEBページ

https://www.jpea.gr.jp/house/poweroutage/ 」

 

コメント

 系統連携用の太陽電池は、発電時の発電電圧が高く破損したシステムの状態によっては、感電や火災の危険があることが知られています。被災したら、発電を停止できると安心ですね。破損、故障していなければ、地震後の非常用に使えます。

 

 

 

 

 

 

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NEDO、山形県酒田港で約15kWの空気タービン式波力発電の実証試験を開始

 NEDOは、海洋エネルギー発電技術の研究開発プロジェクトを実施しています。そうしたプロジェクトの一つに、2011年度から開始された三菱重工鉄構エンジニアリングの空気タービン式(振動水柱型空気タービン方式)波力発電システムの実証研究があります。現在の開発会社は、エム・エムブリッジとなって引き継がれています。
 今回、この空気タービン式波力発電システムが山形県酒田港の護岸に据えつけられ、実証試験が開始されました。設置されたシステムは、最大15kW級の規模で半年程度の実証試験が予定されています。以前の情報については、以下の記事をご覧ください。

三菱重工鉄構エンジニアリング、振動水柱型空気タービン方式の波力発電システムの実証研究を開始-----ソフトエネルギー、2011/11/18

 山形県酒田港の護岸に据えつけられた空気タービン式波力発電システムは、振動水柱型空気タービン方式といわれる、波の振動を空気の流れに変換(一次変換)した後、空気の流れによってタービンを回転することで発電(二次変換)するシステムです。具体的には「空気室」と呼ばれる空気の出入りのための穴が空いている構造物を設置し、空気室内の水面が上下することによって、その穴から波の上下に合わせた空気の流れが発生します。その流れを用いて、タービンを回転させ発電機を動かし発電するというものです。
 海外での開発事例が複数あり、実証研究では先行されています。今回のNEDOの実証実験では、実際に護岸に設置し評価を行い、事業化に向けた次のステップをさぐるものです。また、更なる大出力化を目指し、波力発電システムの実現につなげること、既存の防波堤などに後付けが可能なシステムとして建造・設置コストの低減化を目指すことが目的として掲げられています。

 以前のコスト的な目標は、「2015 年までに1kWh 当たりの発電単価を40円以下に抑える」とされていましが、NEDOは、別に実施されている海洋エネルギーの開発システムにおいて、「将来の系統電力への接続を見据え、1キロワット時当たり20円以下を目指す次世代技術の開発も進む」という内容の報道もあります。

 今回の空気タービン式(振動水柱型空気タービン方式)波力発電システムの実証実験の期間が半年と短いことが気になります。せっかく設置するのですから、1年は利用してほしいです。
 確かに、振動水柱型空気タービン方式としては、海外の事例に先行されている感は以前からありましたが、個人的には、国内での開発を継続し、コストやメンテナンスの確立し、国産化していただきたいシステムです。

 半年後からのより詳細なデーターの公表に期待しています。

プレスリリース / 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、2015年4月17日
山形県酒田港で波力発電の実証試験を開始
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-----image[”今回設置した波力発電システム(山形県酒田港)”] : 上下とも 同リリースより-----
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100643710

" 空気タービン式波力発電システムの実用化を目指す

 NEDOは、海洋エネルギー技術研究開発プロジェクトの一環として空気タービン式波力発電システムを開発、山形県酒田港の護岸にて実証試験を開始しました。
 波力発電システムの実用化につなげるとともに、既存の防波堤や護岸などに取付け可能なシステムとして建造・設置コストの低減化を目指します。

1.概要
 海洋エネルギー(海洋温度差、波力、潮力、海流等)発電技術は、欧米を中心として活発な技術開発が行われており、地球温暖化対策として注目されていると共に、今後の市場の拡大が期待されています。これまでも大学を中心とした研究開発が進められており、中でも波力発電は1980年代から研究開発や実証試験が実施されてきました。しかし、事業採算性を有した事業として自立するに至っておらず、発電効率及び設備の耐久性の、より一層の向上、監視システム及び制御システムの高度化などが必要な状況です。
 NEDOは、2011年度から海洋エネルギー発電技術の研究開発プロジェクトを実施しており、開発した空気タービン式波力発電システムについて、山形県酒田港の実海域で実証試験を開始します。この発電システムは、護岸に設置した振動水柱型空気タービン方式の発電装置です。本実証試験では、最大15kW級の規模で半年程度の実証試験を予定しております。これにより、実海域での本発電システムの評価を行い、事業化に向けた更なる大出力化を目指し、波力発電システムの実現につなげると共に、既存の防波堤などに後付けが可能なシステムとして建造・設置コストの低減化を目指します。

2.実証システムの内容
 振動水柱型空気タービン方式の波力発電システムとは、.......... "

関連
エム・エムブリッジ / 2012年1月5日 高効率波力発電システムの実証研究に着手(PDF)

"三菱重工鉄構エンジニアリング、2011/11/15 高効率波力発電システムの実証研究に着手(PDF)"

波に乗れるか!?波力発電、実用化の期待高まる―コスト・安全対策がカギ-----ニュースイッチ、2016年01月05日

"..........NEDO、1kW時当たり20円以下目指す.........."


参考エントリー
ヴォイス・ハイドロ Voith Hydro、スペインのMutriku港に300KW振動水柱型(OWC)波力発電所を開所-----ソフトエネルギー、2011/07/11

豪Oceanlinx社、シドニーで波力発電所建設計画が本決まり、波力利用の実用化に向けて動きだした-----ソフトエネルギー、2009/02/27

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中部電力徳山水力発電所1 & 2号機、合計161.9MW運転開始

 中部電力の岐阜木曽川水系揖斐川に建設中だった徳山水力発電所1号機が完成し、1&2号の全号機の営業運転が開始されました。2014年5月に先行して運転を開始した、徳山水力発電所2号機は24,300kWで、今回稼働の1号機は、昨年5月の試験運転中に不具合が判明し、運転開始が遅れていたものです。この1号機は、139,000kW。両者合わせての出力が、161,900kWです。161.9MWとなり、これは、揚水発電所を除く、中部電力の一般水力発電所としては、最大規模の発電所となるということです。

 2号機完成時の記事が若干詳しいです。


プレスリリース / 中部電力、2016年3月24日
徳山水力発電所全号機の営業運転開始について

Tokuyama_hydro1Tokuyama_hydro2
-----image : 同リリース「徳山水力発電所の位置図・全景[PDF]」より

" ..........本日、徳山水力発電所1号機の営業運転を開始いたしましたので、お知らせします。
 徳山水力発電所1号機の営業運転は、2014年5月に運転開始した2号機に続くもので、これで徳山水力発電所として全号機の運転を開始しました。
..........
【徳山水力発電所の概要】
所在地 岐阜県揖斐郡揖斐川町東杉原
水系 木曽川水系 揖斐川
最大出力(注)
1号機:139,000kW、2号機:24,300kW
ただし、同時運転時の合計出力は161,900kW
発電形式 1号機:ダム水路式、2号機:ダム式
最大使用水量 1号機:82.38m3/s、2号機:18.97m3/s
ただし、1,2号機の合計最大使用水量は100.4m3/s
有効落差 1号機:181.96m、2号機:145.71m
着工年月日 2009年10月26日
営業運転開始
1号機:2016年3月24日
2号機:2014年5月15日
(注)試運転結果に基づき、最大出力を当初計画から変更しております。
.......... "

関連
徳山水力発電所1号機の営業運転開始について-----中部電力、2016年3月23日
Tokuyama_hydro3
-----image : 上記リリースより

" 徳山水力発電所1号機は、昨年5月の試験運転中に機器の不具合が判明し、運転開始が遅れておりましたが、原因究明と対策を終え、明日、24日から営業運転を開始する運びになりましたので、お知らせいたします。
 今回の不具合は、発電機の回転軸の一部に、製作工程において形成された微細な突起が、その軸を乗せて滑らせる固定部と接触して、過剰な摩擦熱が発生し、温度が想定を超え上昇したものです。

 突起をなくす対策を施し、試験運転において、正常な運転状態であることを確認しております。

 今回の不具合により、多くの皆さまにご迷惑とご心配をおかけしましたこと、あらためてお詫びいたします。

 2014年5月に営業運転開始した徳山水力発電所2号機とあわせた徳山水力発電所の最大出力は、161,900kWとなり、揚水発電所を除く、当社の一般水力発電所としては、最大規模の発電所になります。
.......... "

関連
中部電力、岐阜木曽川水系揖斐川に22,400kW徳山水力発電所2号機を完成-----ソフトエネルギー、2014/05/22


参考エントリー
中部電力、長野県に水路式5600kW清内路水力発電を新設。完成は2022年-----ソフトエネルギー、2016/03/08

・中部電力の水力発電の話題
 Twilog @greenpost : #chuden #renewhydro


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