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NEDO、再生可能エネルギー由来水素の研究体制を強化

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、再生可能エネルギーからの電力を水素に転換し利用するシステム(Power to Gas)の研究開発を開始、研究体制を強化するための5つのプロジェクトを委託予定先として選定、今回発表しました。
 それらは、水素の製造技術、水素の貯蔵・輸送技術、そして水素の利用技術によって構成されています。
 水素を活用する技術としては、系統安定化のための大規模な電力貯蔵、地域における余剰電力の活用、非常時の電源、地域間でのエネルギー輸送・利用などといった様々なものが考えられます。
 水素活用のための技術は、効率や方法といった技術とコストの問題があり、実用化には多くのハードルがあります。また、それらの問題解決に目途がついたとしても、社会的な要求に応えることができるのか、さらにはインフラ整備のコストといった実用化に向けてのさらなるハードルも指摘されています。
 水素の貯めやすい、運びやすいといった水素の特徴を活かし、燃料電池によるコジェネレーションや、ガスタービン等による大規模発電、燃料電池自動車やバス等の移動体など、様々な用途で活用される未来については、今後の時代的な経過、要請といった状況も左右するだけに、本当に社会の基本インフラとしてふさわしいのか? といった議論への技術的な展望も含めて答えていく必要があります。

 今後の展開に期待と疑念もいだきつつ、熱く期待しております。


プレスリリース / 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、2015年3月2日
水素社会構築に向け、新たな研究開発を開始―再生可能エネルギーの電力を水素に転換して利用

100588170
-----image(”水素エネルギーシステム技術開発のイメージ”) : 同リリースより

" 再生可能エネルギーの電力を水素に転換して利用

 NEDOは、貯めやすい、運びやすいといった水素の特徴を活かし、再生可能エネルギーを水素に転換し利用するシステム(Power to Gas)の研究開発を開始します。
 このシステムにより、再生可能エネルギーの変動する出力の吸収や、エネルギーの長距離輸送が可能になります。NEDOはこのシステムの開発を通じ、再生可能エネルギーの課題を解決し、水素を最大限に活用する「水素社会」の実現を目指します。
..........
1.概要
 水素は、電力を大量かつ長期に貯蔵することができ、長距離輸送が可能です。また、燃料電池によるコジェネレーションや、ガスタービン等による大規模発電、燃料電池自動車やバス等の移動体など、様々な用途で利用可能です。
 NEDOは、水素の優れた特徴を活かして、再生可能エネルギーからの電力を水素に転換し利用するシステム(Power to Gas※)の研究開発を開始します。
 このシステムは、水素製造技術、貯蔵・輸送技術、利用技術によって構成され、系統安定化のための大規模な電力貯蔵、地域における余剰電力の活用、非常時の電源、地域間でのエネルギー輸送・利用などといった様々な適用先が想定され、それぞれに適切な技術の組み合わせによる最適化が求められます。
 本プロジェクトでは、Power to Gasの社会への実装を見据え、様々な適用先に応じたアプリケーションを見いだすとともに、そのアプリケーションに応じた適切な技術によるシステムの研究開発を行います。
 このシステムにより、再生可能エネルギーの変動する出力の吸収や、エネルギーの長距離輸送が可能になります。NEDOはこのシステムの開発を通じ、再生可能エネルギーの課題を解決し、水素を最大限に活用する「水素社会」の実現を目指します。

2.委託予定先
・水素(有機ハイドライド)による再生可能エネルギーの貯蔵・利用に関する研究開発
委託予定先:千代田化工建設株式会社 国立大学法人横浜国立大学

・北海道に於ける再生可能エネルギー由来不安定電力の水素変換等による安定化・貯蔵・利用技術の研究開発
委託予定先:豊田通商株式会社、株式会社NTTファシリティーズ、川崎重工業株式会社、株式会社フレイン・エナジー、株式会社テクノバ、国立大学法人室蘭工業大学

・高効率固体高分子型水素製造システムによるPower to Gas技術開発
委託予定先:東レ株式会社

・発電機能を有する水素製造装置を用いた水素製造・貯蔵・利用システムの研究開発
委託予定先:高砂熱学工業株式会社、独立行政法人産業技術総合研究所

・非常用電源機能を有する再生可能エネルギー出力変動補償用電力・水素複合エネルギー貯蔵システムの研究開発
委託予定先:国立大学法人東北大学、株式会社前川製作所、岩谷産業株式会社

【用語解説】
Power to Gas:再生可能エネルギーからの電力(Power)を水素(Gas)に転換し、利用するシステム
.......... "



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