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出光、大分県に5MWの滝上バイナリー発電所建設へ

 出光は、大分県玖珠郡九重町において5MW(5,050 kW)の滝上バイナリー発電所を新たに建設すると発表しました。
 ここには、1996年から運転を続ける27.5MWの九州電力、滝上地熱発電所があり、出光は操業開始以来、出力25,000kWに相当する発電用蒸気を供給してきました。今回建設されるバイナリー地熱発電所は、未活用の熱水を利用して建設されます。完成予定は、2017年3月です。

プレスリリース / 出光、2015年3月2日
出光大分地熱(株)滝上事業所にバイナリー発電所建設を決定

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-----image : 同リリースより

" 出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、略)は100%子会社である出光大分地熱株式会社(社長:森山 清治)の滝上事業所に、バイナリー発電所を建設することを決定いたしました。
 出光大分地熱(株)滝上事業所は、1996年の九州電力株式会社(以下九州電力)滝上(地熱)発電所の操業開始以来、出力25,000kWに相当する発電用蒸気を供給してきました。
 その後2010年6月の九州電力による27,500kWへの出力増強にも対応し、18年間にわたり国内トップクラスの高い設備利用率の維持に貢献してまいりました。
 このたび、未活用の熱水の有効利用を目的として、滝上事業所内にバイナリー発電所を建設することにいたしました。
 バイナリー発電は、熱源となる水と低沸点媒体の二つの流体を利用することから「バイナリー」の言葉が名称に使われています。この発電方式により、従来よりも低い温度の蒸気、熱水で発電することが可能となります。
 当社は地熱をはじめ国産でクリーンな再生可能エネルギーによる電力供給を拡大し、エネルギー源の多様化による日本のエネルギーセキュリティに貢献してまいります。

滝上バイナリー発電所の概要
名称 滝上バイナリー発電所
位置 大分県玖珠郡九重町大字野上3330-152(生産1号基地内)
発電容量 5,050 kW(出力)
年間発電規模 31百万kWh
事業内容 地熱発電事業(再生可能エネルギー固定価格買取制度活用)
稼働予定 2017年3月

.......... "

関連
・九州電力 : 滝上発電所

" 滝上発電所
運転開始 平成8年11月
出力 27,500kW"

- 電子パンフレット 地熱発電所

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NEDO、再生可能エネルギー由来水素の研究体制を強化

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、再生可能エネルギーからの電力を水素に転換し利用するシステム(Power to Gas)の研究開発を開始、研究体制を強化するための5つのプロジェクトを委託予定先として選定、今回発表しました。
 それらは、水素の製造技術、水素の貯蔵・輸送技術、そして水素の利用技術によって構成されています。
 水素を活用する技術としては、系統安定化のための大規模な電力貯蔵、地域における余剰電力の活用、非常時の電源、地域間でのエネルギー輸送・利用などといった様々なものが考えられます。
 水素活用のための技術は、効率や方法といった技術とコストの問題があり、実用化には多くのハードルがあります。また、それらの問題解決に目途がついたとしても、社会的な要求に応えることができるのか、さらにはインフラ整備のコストといった実用化に向けてのさらなるハードルも指摘されています。
 水素の貯めやすい、運びやすいといった水素の特徴を活かし、燃料電池によるコジェネレーションや、ガスタービン等による大規模発電、燃料電池自動車やバス等の移動体など、様々な用途で活用される未来については、今後の時代的な経過、要請といった状況も左右するだけに、本当に社会の基本インフラとしてふさわしいのか? といった議論への技術的な展望も含めて答えていく必要があります。

 今後の展開に期待と疑念もいだきつつ、熱く期待しております。


プレスリリース / 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、2015年3月2日
水素社会構築に向け、新たな研究開発を開始―再生可能エネルギーの電力を水素に転換して利用

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-----image(”水素エネルギーシステム技術開発のイメージ”) : 同リリースより

" 再生可能エネルギーの電力を水素に転換して利用

 NEDOは、貯めやすい、運びやすいといった水素の特徴を活かし、再生可能エネルギーを水素に転換し利用するシステム(Power to Gas)の研究開発を開始します。
 このシステムにより、再生可能エネルギーの変動する出力の吸収や、エネルギーの長距離輸送が可能になります。NEDOはこのシステムの開発を通じ、再生可能エネルギーの課題を解決し、水素を最大限に活用する「水素社会」の実現を目指します。
..........
1.概要
 水素は、電力を大量かつ長期に貯蔵することができ、長距離輸送が可能です。また、燃料電池によるコジェネレーションや、ガスタービン等による大規模発電、燃料電池自動車やバス等の移動体など、様々な用途で利用可能です。
 NEDOは、水素の優れた特徴を活かして、再生可能エネルギーからの電力を水素に転換し利用するシステム(Power to Gas※)の研究開発を開始します。
 このシステムは、水素製造技術、貯蔵・輸送技術、利用技術によって構成され、系統安定化のための大規模な電力貯蔵、地域における余剰電力の活用、非常時の電源、地域間でのエネルギー輸送・利用などといった様々な適用先が想定され、それぞれに適切な技術の組み合わせによる最適化が求められます。
 本プロジェクトでは、Power to Gasの社会への実装を見据え、様々な適用先に応じたアプリケーションを見いだすとともに、そのアプリケーションに応じた適切な技術によるシステムの研究開発を行います。
 このシステムにより、再生可能エネルギーの変動する出力の吸収や、エネルギーの長距離輸送が可能になります。NEDOはこのシステムの開発を通じ、再生可能エネルギーの課題を解決し、水素を最大限に活用する「水素社会」の実現を目指します。

2.委託予定先
・水素(有機ハイドライド)による再生可能エネルギーの貯蔵・利用に関する研究開発
委託予定先:千代田化工建設株式会社 国立大学法人横浜国立大学

・北海道に於ける再生可能エネルギー由来不安定電力の水素変換等による安定化・貯蔵・利用技術の研究開発
委託予定先:豊田通商株式会社、株式会社NTTファシリティーズ、川崎重工業株式会社、株式会社フレイン・エナジー、株式会社テクノバ、国立大学法人室蘭工業大学

・高効率固体高分子型水素製造システムによるPower to Gas技術開発
委託予定先:東レ株式会社

・発電機能を有する水素製造装置を用いた水素製造・貯蔵・利用システムの研究開発
委託予定先:高砂熱学工業株式会社、独立行政法人産業技術総合研究所

・非常用電源機能を有する再生可能エネルギー出力変動補償用電力・水素複合エネルギー貯蔵システムの研究開発
委託予定先:国立大学法人東北大学、株式会社前川製作所、岩谷産業株式会社

【用語解説】
Power to Gas:再生可能エネルギーからの電力(Power)を水素(Gas)に転換し、利用するシステム
.......... "

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宮崎県次世代エネルギーパークに、新たに3施設が追加

 経済産業省が、地球環境と調和したエネルギーの在り方に関する理解の増進を図るため推進している、再生可能エネルギーの設備や体験施設等を整備した次世代エネルギーパークに、宮崎県の3施設が新たに追加されました。
 宮崎県次世代エネルギーパークに追加されたのは、

No.15 ETOランド速日の峰MS発電所(延岡市・太陽光発電)、
No.16 霧島酒造(株)焼酎粕リサイクルプラントおよび発電施設(都城市・バイオガス発電)
No.17 高崎総合公園温水プール(都城市・地中熱利用)

以上の3点です。これに宮崎県環境情報センターを加えた18施設が宮崎県次世代エネルギーパークとなります。

 今回認定された3施設の中で、昨年発電を開始した都城市の霧島酒造の、芋焼酎の製造過程で生じる芋くずや焼酎粕を資源とした、”サツマイモ”のバイオガス発電所は、話題性も高く、注目を集めました。


プレスリリース / 宮崎県、2015年2月2日
宮崎県次世代エネルギーパークに新たに3施設を追加しました!

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-----image[”新規協力施設・・・3施設。上-ETOランド速日の峰MS発電所(延岡市・太陽光発電)、下左-霧島酒造(株)焼酎粕リサイクルプラントおよび発電施設(都城市・バイオガス発電)、下右-高崎総合公園温水プール(都城市・地中熱利用)”] : 同リリースより-----
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" 経済産業省は、地球環境と調和したエネルギーの在り方に関する理解の増進を図るため、太陽光等の再生可能エネルギー設備や体験施設等を整備した「次世代エネルギーパーク」の取組を推進しています。

 本県は平成25年9月に「宮崎県次世代エネルギーパーク」として認定されました。

 今回、宮崎県次世代エネルギーパークに新たに3施設を追加しましたので、お知らせします。

次世代エネルギーパークとは

再生可能エネルギーをはじめとした次世代のエネルギーに、実際に県民が見て触れる機会を増やすことを通じて、地球環境と調和した将来のエネルギーの在り方に関する理解の増進を図る計画を、経済産業省が認定するものです。

本県の計画の概要

県内各地に点在している太陽光・バイオマス・水力発電等の再生可能エネルギー関連施設を環境学習のための受入施設として位置づけ、県民が見る・触れるといった五感を通した学習の機会を増やすことにより、環境教育の推進を図ることを主な目的としている。

再生可能エネルギーと地元の自然・食・文化等を融合させた見学・体験メニューを提供することにより、県民の環境教育を推進する次世代エネルギーパークを形成する。

計画に含まれる施設・・・18施設
...........  "

関連
・宮崎の環境 : 宮崎県次世代エネルギーパーク

宮崎県環境情報センター / 新エネ
- 次世代エネルギーパーク

・資源エネルギー庁 : 次世代エネルギーパークに出かけよう!


参考エントリー
霧島酒造、焼酎製造残滓で”サツマイモ”のバイオガス発電を開始-----ソフトエネルギー、2014/09/01

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