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東北電力、西仙台変電所の20MWhの世界最大規模のリチウムイオン蓄電設備を稼働

 東北電力は、2013年11月に着工した宮城県仙台市の西仙台変電所の2万kWh(20MWh)の世界最大規模のリチウムイオン蓄電設備の完成、営業運転の開始を発表しました。
 この実証事業は、再生可能エネルギーのさらなる導入拡大を目指し、気象条件で出力が変動する風力発電や太陽光発電の導入拡大に伴い発生する周波数変動への対策として新たに取り組まれるものです。中央給電指令所から蓄電池の充放電の自動制御を行い、これまで主に火力発電が担ってきた周波数調整機能と本システムを組み合わせることによる周波数調整力の拡大効果を平成29年度まで検証するものです。なお、電力系統にこの規模の大型蓄電池システムを設置するのは、国内で初めての取り組みとなるとのことです。
リチウムイオン蓄電池[ 蓄電池モジュール SCiB(TM)]、そして、系統連系用変圧器、昇圧用変圧器、蓄電池用パワーコンディショナー、蓄電池盤、などの主要機器は、すべて東芝製です。コンテナの数を写真で数えると80基見えます。数が合っていれば、1コンテナの容量が0.5MW(0.025MWh)となります。東芝のリリースによれば、「約1万回以上の充放電が可能な長寿命、高い安全性、低温動作などの優れた特性を持つ」とのことです。東芝のカタログをみると、大規模スマートバッテリ 500kW、型式ESS-500A24AIが掲載されています。
 この大規模な蓄電池が、再生可能エネルギーの大量導入時代に寄与するのか、コストに見合う貢献をしてくれるのか? それば判明するまでには、実証試験の平成26~29年度から考えると少なくとも数年かかることになります。


プレスリリース / 東北電力、平成27年 2月20日
西仙台変電所の大型蓄電池システムの営業運転開始について
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-----image(”設備外観”) : 同リリースより

" ..........本日、西仙台変電所(所在地:宮城県仙台市太白区秋保町)に設置した大型蓄電池システム(リチウムイオン電池、容量20,000kWh)の営業運転を開始いたしました。
..........
 本実証事業は、再生可能エネルギーのさらなる導入拡大を目指し、気象条件で出力が変動する風力発電や太陽光発電の導入拡大に伴い発生する周波数変動への対策として新たに取り組むものです。具体的には、中央給電指令所から蓄電池の充放電の自動制御を行い、これまで主に火力発電が担ってきた周波数調整機能と本システムを組み合わせることによる周波数調整力の拡大効果を検証するもので、今後、平成29年度まで実証試験を予定しております。なお、電力系統にこの規模の大型蓄電池システムを設置するのは、国内で初めての取り組みとなります。
..........
”西仙台変電所の大型蓄電池システムの概要
【事業概要】
1. 設置場所 西仙台変電所(宮城県仙台市太白区秋保町)
・設置面積 ・6,000m2程度

2. 実証設備
リチウムイオン電池
出力:20,000kW(短時間 40,000kW)
容量:20,000kWh

3. 事業期間
設置工事:平成25~26年度(平成27年2月20日運転開始)
実証試験:平成26~29年度

4. 実証試験での検証項目
・蓄電池システムと火力発電機を組み合わせた周波数制御ロジックの構築
・実機による周波数調整力拡大の効果
・再生可能エネルギー導入拡大への効果
・蓄電池の充放電レベル、充放電ロス、寿命 等


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-----image(”システムイメージ”)”-----「(別紙)西仙台変電所の大型蓄電池システムの概要(PDF)」より
.......... "

関連
世界最大出力、東北電力株式会社向け系統用蓄電池システムの受注について-----東芝、2013年11月26日

・東芝 : SCiB(TM) 二次電池
/ スマートバッテリー

東北電力、西仙台変電所に2万kWh(20MWh)の世界最大規模のリチウムイオン蓄電設備、着工-----ソフトエネルギー、2013/11/28

追加情報
東北電力、再エネ導入のための南相馬変電所の40MWh大容量蓄電池システムを運用開始-----ソフトエネルギー、2016/03/02


参考エントリー
北海道電力に、国の予算で6万kWh(60MWh)レドックスフロー蓄電池の導入決定-----ソフトエネルギー、2013/08/01

新型二次電池「SCiB(TM)」の事業化について / プレスリリース 東芝-----しなやかな技術研究会、2007/12/27

[ カテゴリー : 電力変換/蓄電、蓄熱、水素など ]



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