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接続保留問題を越えて。九州電力など5社受付再開にむけて

 昨年の9月末に突然のように発生した、再生可能エネルギーの接続保留問題は、九州電力からはじまり、北海道、東北、四国電力、(以前から対応の沖縄電力)と広がり、商用電源と再生可能エネルギーの導入に関する経済産業省の諮問委員会(新エネルギー小委員会系統ワーキンググループ)などでの議論により、昨年の12月に経済産業省は、「再生可能エネルギーの最大限導入に向けた固定価格買取制度の運用見直し等について」をまとめました。

 この間の経過を改めて眺めてみると、

・日本の電力網は、再生可能エネルギーの導入に対して、比較として大量導入に制度と具体的な機器の運用・整備において対応していない
・問題となった太陽光発電の本質的な影響は、実は軽微ながら、電力網の既存のシステムでは対応できない
・固定価格買い取り制度の内容および運用の見直しが必要

 ということがわかります。

経済産業省、10月30日に第二回系統ワーキンググループを開催。接続可能量の算定方法などを議論-----ソフトエネルギー、2014/10/28

経産省の有識者会議「新エネルギー小委員会 第6回(11/5)」が開催された。いろいろ不満-----ソフトエネルギー、2014/11/05

 そして、出力制御の新ルールがより細かい内容に変わるなどの対応策がとられる見込みとなり、接続保留問題は、今月の末までには、経済産業省の対応を待って一応の解決をみることになりそうです。

プレスリリース / 九州電力、平成26年12月22日
九州本土の再生可能エネルギー発電設備に対する接続申込みの回答再開について

プレスリリース / 九州電力、平成27年1月16日
九州本土の再生可能エネルギー発電設備に対する接続申込みの回答再開に関する事業者さま向けの説明会の開催時期について

" 当社が、平成26年12月22日に公表した「九州本土の再生可能エネルギー発電設備に対する接続申込みの回答再開について」におきまして、事業者さま向けの説明会を、省令改正後速やかに実施するようにご案内しておりました。

 説明会の開催は、改正省令が公布され次第、当社ホームページ上でお知らせし、その1週間後を目途に実施予定です。なお、この間に、当社ホームページからの事前受付を行ないますので、予めお知らせいたします。

 恐れ入りますが、改正省令の公布まで、今しばらくお待ちいただきますようお願いします。

 また、現在お問合せを多くいただいております平成26年度調達価格の適用について、「よくあるご質問」に掲載しておりますので、あわせてご覧ください。

「これまで回答保留とされていた接続検討(事前検討)申込み中の案件について、平成26年度単価の適用を受けるにはどうすればよいか。」
「回答保留中の10kW以上の申込みを10kW未満の余剰買取に変更する場合、平成26年度単価の適用を受けるにはいつまでに申請すればよいか。」
......... "

関連
「再生可能エネルギーの最大限導入に向けた固定価格買取制度の運用見直し等について」をとりまとめました-----経済産業省、平成26年12月18日

"..........
2.とりまとめの内容

○ 新たな出力制御システムの下での再生可能エネルギーの最大限導入
(1) 出力制御の対象の見直し
(2) 「30日ルール」の時間制への移行
(3) 遠隔出力制御システムの導入義務づけ
(4) 指定電気事業者制度の活用による接続拡大
○ バランスのとれた再生可能エネルギー導入に向けた対応
○ 接続保留問題を受けた電力会社ごとの対応
○ 福島に対する特別な対応
○ 今後の導入拡大策
○ 固定価格買取制度の運用見直し
(1) 太陽光発電に適用される調達価格の適正化
(2) 接続枠を確保したまま事業を開始しない「空押さえ」の防止
(3) 立地の円滑化(地域トラブルの防止)
.......... "

・Twilog @greenpost : #接続保留問題

・Twilog @greenpost :#系統WG

追加情報



コメント続き

 さて、今回の”接続保留問題”から我が国の送電線と再生可能エネルギーへの評価の向上のためには、まだまだ時間と努力が必要だということがわかりました。狭い国土を9電力で分割し、かつ地域での独占状態を構築してきた体制が今後の電力再編の動きを経て、今後どうなるのか? ということが最大関心事となりました。また、固定価格買い取り制度の問題点と運用上の問題も多少明らかになり、是正される方向で動くことにも期待しています。
 今年の夏に決めるとされる、エネルギーミックスの個々の割合についての議論も重要です。これらのエネルギー政策の結果として、再生可能エネルギーがより高く活用できることが、少子高齢化、地方の過疎や都市への人口集中問題、エネルギーの自給、そして、災害(気候変動、地殻変動)への対応において、大きな可能性をもつと考えています。
 ただ、無条件に評価できるエネルギーというものは存在していないので、社会の在り方と、この国の向かう方向という大きな議論の中で、評価できるエネルギー体制の確立こそが必要と思います。


参考エントリー
・Twilog @greenpost : 2015年01月21日(水)のクリッピング情報



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