JOGMECは、秋田県湯沢市の大規模地熱発電事業(42MW)に対し債務保証を実施。いよいよ建設へ
経済産業省、所管のJOGMEC(石油天然ガス・金属鉱物資源機構略)は、秋田県湯沢市(山葵沢地域及び秋ノ宮地域)に於ける地熱発電事業を債務保証対象事業として採択しました。この地熱発電事業の債務保証対象事業は、その建設に必要な資金の融資を民間金融機関から受ける場合、当該融資の80%を上限にJOGMECが地熱開発事業者の民間金融機関への債務を保証するものです。
この地熱発電所は、湯沢地熱[(株)、会社設立 平成22年4月12日。株主は、電源開発 (出資比率:50%)、三菱マテリアル(同:30%)、三菱瓦斯化学株式会社(同:20%)三社]による、42MW 山葵沢地熱発電所(仮称)として、計画が進められてきたものです。 設備容量は、42,000キロワットで発電方式は、ダブルフラッシュ方式です。ダブルフラッシュ方式とは、国内の地熱発電所では最も多く採用されているシングルフラッシュ方式の地熱流体を二相流輸送管により気水分離器に導き、蒸気と熱水とに分離する工程にプラスして、分離した熱水を、さらに減圧して低圧の蒸気を作り、発電に利用する発電方法です。ダブルフラッシュ方式は、シングルフラッシュに比べて設備費は増加するが、出力が15から20パーセント増加するということです。
建設期間は、平成27年4月~平成31年5月です。運転開始予定は、平成31年5月ということですから、当初の平成32年(2020年)から若干前倒しされています。それでも、計画(平成23年11月)から8年かかる予定です。このプロジェクトは、環境影響評価を必要とする10,000キロワット以上の大規模地熱発電所としては、平成8年11月に運転を開始した滝上発電所(大分県)以来、おおよそ20年ぶりの事業となるということです。
プレスリリース / JOGMEC(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)、2015年1月30日
・20年ぶりの大規模地熱発電事業に対し債務保証を実施
-----image(”6.完成予想図 提供:湯沢地熱株式会社”) : 同リリースより
" JOGMEC(本部:東京都港区、略)は、湯沢地熱株式会社による秋田県湯沢市(山葵沢地域及び秋ノ宮地域)に於ける地熱発電事業について、債務保証対象事業として採択しました。
本事業は、発電規模(設備容量)として42,000キロワットを見込んでおり、環境影響評価を必要とする10,000キロワット以上の大規模地熱発電所としては、平成8年11月に運転を開始した滝上発電所(大分県)以来、おおよそ20年ぶりの事業となります。湯沢地熱株式会社は秋田県湯沢市で発電規模(設備容量)42,000キロワットのダブルフラッシュ方式*の地熱発電所の建設を決定しました。建設資金の一部(26,259百万円)を株式会社みずほ銀行(主幹事)、株式会社三菱東京UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行株式会社、株式会社秋田銀行及び株式会社北都銀行から長期借入で調達し、JOGMECはこの借入の80%に対する債務を保証するものです。
JOGMECは平成24年9月から地熱資源に関する調査助成や技術開発等による支援事業を進めて参りましたが、本件は、環境影響評価法(平成9年6月13日法律第81号)に基づく環境影響評価**を必要とする大規模地熱発電案件に対する、初めての債務保証事業となります。
*生産井から得られた一次蒸気及び熱水を減圧することによって得られる二次蒸気により発電するシステム。国内では、八丁原発電所(大分県)、森発電所(北海道)で採用されている。**地熱発電所建設においては、出力10,000キロワット以上の場合、環境影響評価を実施することが必要となっており、湯沢地熱株式会社は、以下のとおり当該評価を実施している。 平成23年11月 環境影響評価方法書届出 平成26年3月 環境影響評価準備書届出 平成26年9月 環境影響評価書届出、同評価に係る経済産業大臣確定通知受領 平成26年10月 環境影響評価書の公告・縦覧(環境影響評価終了)
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秋田県湯沢市に於ける地熱発電事業(山葵沢地熱発電所建設事業)の概要
1.事業概要
本事業は、秋田県湯沢市に於いて、湯沢地熱株式会社(以下、「事業者」という。)が発電規模(設備容量)42,000キロワットの地熱発電事業を行うもの。2.事業者概要
(1)事業者 湯沢地熱株式会社(取締役社長 中西 繁隆)
(2)株主 電源開発株式会社(出資比率:50%)、三菱マテリアル株式会社(同:30%)、三菱瓦斯化学株式会社(同:20%)
(3)会社設立日 平成22年4月12日
(4)会社所在地 秋田県湯沢市秋ノ宮字山岸99番地7
(5)建設予定地 秋田県湯沢市高松字高松沢・秋ノ宮字役内山国有林内
(山葵沢地域及び秋ノ宮地域)3.発電事業概要
(1)発電規模・方式 設備容量42,000キロワット・ダブルフラッシュ方式
(発電端39,350キロワット、送電端36,050キロワット)
(2)建設期間 平成27年4月~平成31年5月
(3)運転開始 平成31年5月4.債務保証の対象
(1)資金調達 株式会社みずほ銀行(主幹事)、株式会社三菱東京UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行株式会社、株式会社秋田銀行及び株式会社北都銀行から、長期借入26,259百万円を調達
(2)債務保証額 長期借入26,259百万円に対してJOGMECは80%の債務保証を実施5.事業位置図
以下のとおり(秋田県湯沢市高松字高松沢・秋ノ宮字役内山国有林内)
-----image : 提供:湯沢地熱株式会社
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関連
・20年ぶりの大規模地熱発電事業に対する債務保証案件を採択しました-----経済産業省、平成27年1月30日
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2.採択事業の概要湯沢地熱株式会社は、秋田県湯沢市で発電規模42,000キロワットのダブルフラッシュ方式の地熱発電所の建設を決定しました。建設資金の一部(26,259百万円)を株式会社みずほ銀行(主幹事)、株式会社三菱東京UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行株式会社、株式会社秋田銀行及び株式会社北都銀行から長期借入で調達し、JOGMECはこの借入の80%に対する債務を保証するものです。
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"プレスリリース
・「湯沢地熱株式会社 山葵沢地熱発電所(仮称)設置計画環境影響評価書」の縦覧終了について
・「湯沢地熱株式会社 山葵沢地熱発電所(仮称)設置計画 環境影響評価準備書」の届出・送付および縦覧・説明会について
(添付資料)湯沢地熱株式会社 山葵沢地熱発電所(仮称)設置計画 環境影響評価準備書のあらまし資料
・山葵沢地熱発電所(仮称)設置計画 環境影響評価書の閲覧は、平成26年10月31日をもって、終了しております。
山葵沢地熱発電所(仮称)設置計画 環境影響評価書のあらまし
・山葵沢地熱発電所(仮称)設置計画 環境影響評価準備書の閲覧は、平成26年5月15日をもって、終了しております。
山葵沢地熱発電所(仮称)設置計画 環境影響評価準備書のあらまし
・山葵沢地熱発電所(仮称)設置計画 環境影響評価方法書の閲覧は、平成23年12月21日をもって、終了しております。
山葵沢地熱発電所(仮称)設置計画 環境影響評価方法書のあらまし"
・環境省、秋田県の42MW山葵沢地熱発電所の”環境アセス”に対する環境大臣意見を発表-----ソフトエネルギー、2014/07/29
・電源開発、三菱マテリアル、三菱ガス化学の三社、秋田県湯沢市に「湯沢地熱株式会社」を設立。3社共同で地熱調査・事業化を推進-----ソフトエネルギー、2010/04/14
参考
・経済産業省 資源エネルギー庁 : ダブルフラッシュ
-----image(”ダブルフラッシュ方式”) : 上記サイトより
-----image(”シングルフラッシュ方式”) : 地熱発電の形式 シングルフラッシュより
参考
・発電所設置の際の環境アセスメントの迅速化等に関する連絡会議 中間報告より 平成 24 年 11 月 27 日 より 風力・地熱関連情報-----自然エネルギー、2013/05/18
[ カテゴリー : 温泉、地熱、地中熱 ]
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