群馬県、水道用水を用いた水力発電所、60kW新田水道発電所を運開
群馬県水道課は、新田山田水道浄水池と新田受水池の落差54.97m(最大使用水量0.153 立方m/s)を利用した60kW新田水道発電所を、太田市新田の新田受水池構内に建設、運転を開始しました。 年間発電量は一般家庭約120軒分に相当する、41.9万kWh/年で、総事業費は、約1億7千万円だということです。
スマートジャパンの記事によると、リンクレスフランシス水車だとのことです。リンクレスフランシス水車で検索すると、唯一ヒットしたのが田中水力の適用範囲 落差:10-80m 、流量:0.15-1.0m3/sのリンクレスフランシス水車がありました。この水車かどうかは、確認はとれていませんが、もしこれだとすると、わが国ではじめてとなるインラインタイプの小水力発電用円筒型ケーシングフランシス水車だということです。
水道事業と水力発電、配管の配置が有利なら、全国でどんどん普及する可能性のある小水力発電事業となりそうです。
プレスリリース / 群馬県、9月29日
・新田水道発電所の運転開始について
-----image : 同リリースより
" 群馬県企業局では、水道用水を用いた水力発電所である「新田水道発電所」の運転を、平成26年10月1日(水)から開始します。
「新田水道発電所」は、再生可能エネルギーの導入促進を図る「電源群馬プロジェクト」の構成事業として建設したものであり、新田山田水道浄水池(みどり市大間々町)と新田受水池(太田市新田多村新田町)との高低差を利用して発電するものです。
なお、売電については「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」(水力(200kW未満)買取価格34円/kWh(税抜き))を活用します。発電所諸元
所在地 : 太田市新田多村新田町137-3 新田受水池構内
最大出力 : 60kW
最大使用水量 : 0.153立方メートル/秒
有効落差 : 54.97メートル
年間発電電力量 : 419,000kWh(一般家庭約120世帯分)
総事業費 : 約1億7千万円
..........
(竣工式は、外構工事等残工事の完成を待って、11月上旬頃を予定しています。)
.......... "
参考
・国の中小水力発電開発事業の平成26年度交付先、「継続」8件を発表-----ソフトエネルギー、2014/06/26より
".....平成26年度企業局当初予算(群馬県)について
(1)水力発電所の新規開発・調査
水力発電として田沢発電所や送水落差を利用した新田水道発電所の建設を進めるとともに、八ッ場発電所の建設準備にも取りかかります。
田沢発電所建設(桐生市(旧黒保根町)) 1,060,000千円
新田水道発電所建設(太田市(旧新田町)) 84,920千円
八ッ場発電所建設(長野原町) 193,778千円
新規開発地点の調査 50,000千円....."
コメント続き
群馬県のリリースでは、固定価格買取制度を利用して売電する、となっていますが、下のスマートエナジーの記事によると、入札が実施されこの値段()よりも高く販売することになったようです。また、水力発電所の施設についても、リリースよりも詳細が明らかになっています。
・水道水を高く売る? 群馬の小水力発電所-----スマートジャパン、 2014年10月03日
".....「入札の結果、2016年3月末までの間、固定価格買取制度の買取価格*1)よりも高くサミットエナジーに電力を販売できる」(群馬県企業局)...."
ただ、入札の件が群馬県のサイトでは見つからず、入札の経緯をもう少し知りたいところなので、さらに情報を収集中です。
参考2
・入札公告(電子入札) 新田水道発電所で発電する電力の売却について、次のとおり一般競争入札を行う-----小水力発電ニュース、2014/06/30
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