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三菱電機、再エネ大量導入社会を前に、安定した電力品質を提供する自励式無効電力補償装置を製品化

 三菱電機は、再生可能エネルギーの導入比率が高まりつつある世界の要請に応え、多様化する電力系統に安定した電力品質を提供する自励式無効電力補償装置を製品化すると発表しました。無効電力とは、誘導負荷や静電容量に由来する容量負荷など、負荷で消費されない負荷容量のことです。世界各国、そして国内で再生可能エネルギーの大量導入が進むなか、この無効電力により発生する、系統電圧の変動および送電能力の低下を制御し抑制するために、高品質・高信頼性の無効電力補償装置が必要になります。
 今回開発がアナウンスされ製品では、再生可能エネギー導入による系統電圧の変動および送電能力の低下を無効電力の補償によって抑制するだけでなく、電力系統解析による最適ソリューションの提案と、リアルタイムシミュレーション技術の適用することにより、さまざまな電力品質の問題の解決に対応できるということです。
 三菱電機では、電力系統の安定化問題を解決する、この MMC 方式による「自励式無効電力補償装置(SVC-Diamond TM)」を、年率 5%の拡大で、2018 年には 2,000 億円規模になると予想されている世界の成長市場に、2016年以降の初号機出荷を目指し、投入するということです。


プレスリリース / 三菱電機、2014年8月25日
多様化する電力系統に安定した電力品質を提供 三菱電機 自励式無効電力補償装置(SVC-Diamond)製品化のお知らせ

0825b
-----image(”自励式無効電力補償装置(SVC-Diamond TM) MMC モジュール参考図”) : 同リリースより

" 三菱電機株式会社は、風力や太陽光発電などの再生可能エネルギー普及による電力系統の安定化問題を解決するMMC※1方式による「自励式無効電力補償装置(SVC-DiamondTM/エスブイシーダイヤモンド)」の開発を完了し、製品化します。
 再生可能エネルギー導入による系統電圧の変動および送電能力の低下を無効電力の補償※2により抑制するだけでなく、きめ細かな電力系統解析による最適ソリューションの提案と、リアルタイムシミュレーション技術の適用により、お客様の抱える様々な電力品質の問題を解決します。当社は、2016年以降の初号機出荷を目指します。

※1:Modular Multilevel Converter モジュールと呼ばれる単位変換器を多段に構成して1つの変換器システムを組み上げる方式
※2:無効電力は、負荷で消費されない電力。変動する無効電力を一定に保つことで、系統電圧の安定化や送電電力の向上に寄与するため、無効電力の自動かつ高速な制御を実現
..........
製品の特長

高品質・高信頼性の実現
・当社製IGBT※3モジュールの採用により、重要なコンポーネントから製造まで当社内技術を擦り合わせ、高品質と運用面での高信頼性を確保

※3:Insulated Gate Bipolar Transistor 絶縁ゲート型バイポーラトランジスター

MMCモジュール採用による小型軽量化と高速応答性の実現
・MMCモジュール採用により、ひずみの無い波形で出力することが可能。これにより、高調波抑制フィルターが不要となり、従来の他励式に比べ60%の省スペース化実現と現地工事の削減に貢献
・従来の他励式に比べ、急激な系統電圧変動に対する先回り制御による高速応答性を実現
.......... "


参考
・パワーアカデミー : SVC(静止型無効電力補償装置)

・Google検索 : 無効電力
- 無効電力補償装置

<第5回>パワコンの役割や機能は、発電した電力を直流から交流に変える以外にもあるのでしょうか?(下)(page 3)-----TechOn!、2014/01/15

・日本電気技術者協会 : 無効電力と無効電力制御の効果



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