霧島酒造、焼酎製造残滓で”サツマイモ”のバイオガス発電を開始
いも焼酎「霧島」などを製造する、宮崎の霧島酒造は、芋焼酎の製造過程で生じる芋くずや焼酎粕を資源とした、”サツマイモ”のバイオガス発電を開始しました。
同社では、2006年には焼酎粕をバイオマス資源として利用するリサイクル事業を開始。2012年よりリサイクルプラントの増設により国内最大級の焼酎粕リサイクルプラントとなり、回収したバイオガスにより、併設された焼酎粕脱水ケーキ乾燥設備の燃料および焼酎製造工程のボイラー燃料として使用しています。この蒸気ボイラーに使用するバイオガスにより、該当工場で利用する総熱源量の46%をまかなうことができます。そして今回さらに、未利用だったバイオガスを利用し、約1,000世帯分の年間使用量に相当する、年間約400万kWhのバイオマス発電が開始されました。これにより、バイオガスの総発生量の 44%に留まっていたものが、発生した余剰ガスをほぼ100%有効活用できる体制へと進化しました。バイオガス利用以外の同社のバイオマス資源の有効利用の徹底した体制作りにより、ゼロエミッション体制が整ったことになります。
ちなみに、年間約400万kWhの発電により、再生可能エネルギーの固定価格買取制度を利用した売電により、年間で1億 5,000万円の収入が見込まれるということです。
年間約400万kWhということは、おおよその出力は約500kWから800kWというところでしょうか。約0.5MWのバイオガス発電。発電部分の投資額が知りたいところです。資料を探してみます。
プレスリリース / 霧島酒造、2014年08月29日
・サツマイモ発電事業開始について
-----image : 同リリースより、下-「詳細情報 PDF」-----
" 霧島酒造株式会社は、芋焼酎の製造過程で生じる芋くずや焼酎粕※1を資源としたバイオマス発電である“サツマイモ発電”による発電事業に本格参入いたします。 ..........近年の環境に関わる規制強化のなかでいち早く2003年から焼酎粕の廃液処理に取り組み、2006年には焼酎粕をバイオマス資源として利用するリサイクル事業を開始。2012年よりリサイクルプラントの増設により国内最大級の焼酎粕リサイクルプラントとなり、増加するバイオガスを有効利用するため、焼酎製造工程の蒸気ボイラー熱源へと用途を拡大してまいりました。そしてこの度、「再生可能エネルギー固定価格買取制度※2」に基づきバイオマス発電システムによって発電した電力を全て九州電力株式会社へ売電する事業を2014年9月より開始します。このサツマイモによる発電事業は国内では初めて、本格焼酎メーカーとしては国内最大規模の発電量※3です。 .......... ※1 発酵した焼酎もろみを蒸留した後に残った残渣物。芋製焼酎の場合、焼酎の約2倍量が排出され、水分を約95%含んでいます。 ※2 経済産業省のもとで2012年7月に開始され、再生可能エネルギーを用いて発電された電気を一定価格で電気事業者が買い取ることを義務付けた制度。 ※3 年間約400万kWh(一般家庭の消費電力量に換算すると、約1,000世帯分の年間使用量に相当)”..........
現在 1 日最大 800 トン発生する焼酎粕をメタン発酵によりガス化し、焼酎製造工程の蒸気ボイラー熱源として活用しています。蒸気ボイラーに使用するバイオガスは本社増設工場で利用する総熱源量の46%を占め、CO2削減量に大きな成果を上げています。しかし、焼酎製造で有効利用できるバイオガスは総発生量の 44%に留まっていました。この発生した余剰ガスをほぼ100%有効活用し、年間約400万kWhの発電を行います。この発電量は、一般家庭の消費電力量に換算すると、約1,000 世帯分の年間使用量※3に相当し、年間で 1 億 5,000 万円の売電収入を見込んでいます。弊社の産業廃棄物の93%を占める焼酎粕の最終処分率は、2005年まで15%でしたが、2006年から稼動したリサイクルプラントによって減量化とともに、焼酎粕を脱水、乾燥させ飼料化・堆肥化することにより最終処分量が限りなくゼロとなり、ゼロエミッションを実現しています。焼酎粕はたんぱく質、繊維、有機酸をバランスよく含む飼料として有効性が高く、他の飼料と混合され、南九州地域の畜産農家に安価で栄養価の高い飼料として供給されています。また、メタン分解されなかった残渣は脱水後、堆肥となり県内外の畑地に還元されています。
......... ”-----同リリース「詳細情報 PDF」より
......... "
関連
・霧島酒造 : 焼酎粕のリサイクル
追加情報
#宮崎 県次世代エネルギーパークに、新たに3施設が追加-----ソフトエネルギー http://t.co/X1kNjQc6al #renewjapan #renewsolar #pv #biogas #geo_heat pic.twitter.com/O1KQ92dqzM
— greenpost (@greenpost) March 3, 2015
参考
・鹿島建設 : 霧島酒造本社工場 焼酎粕リサイクルプラント建設工事(KAJIMAダイジェスト 2006 -September)
#鹿島 再エネエンジ 太陽光、風力など4分野に注力-化学工業日報 http://t.co/UnlEnoWkEs "..太陽光発電、風力発電、洋上風力、バイオガスの4分野.バイオガス..下水汚泥減量化技術を実用化..自治体への営業活動を強." #renewjapan #biogas
— greenpost (@greenpost) September 24, 2014
[ カテゴリー : バイオガス/メタン ]
ブログ村ランキング参加中。クリックお願いします!
上のバナーをクリックしていただくだけで当サイトの- 評価 -の向上になります。ご協力ありがとうございます。
greenpost(@greenpost) - Twilog-----twitter : greenpost
---しなやかな技術研究会のGoogleマップ2-----しなやかな技術研究会 まとめ
[PR]
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント