中国電力の隠岐諸島における太陽光(3MWp)、風力(2MW)+蓄電池による実証事業の全貌
中国電力は、隠岐諸島における”離島の再生可能エネルギー導入促進のための蓄電池実証事業”にかかわる、風力発電事業他の受付を開始するとともに、太陽光発電への対応を発表しました。
昨年の4月に隠岐諸島・西ノ島に導入される二種類の蓄電池に関しての内容が発表されました。具体的には、短周期変動対策(出力変動抑制)及び長周期変動対策(余剰電力シフト)を行うため、高出力のリチウムイオン電池(2.0MW)で短周期変動を、大高容量のNAS電池(4.2MW)で長周期変動を協調制御するハイブリッド蓄電池システムということでした。
・中国電力、隠岐・西ノ島にて再エネ+二種類の蓄電池による実証事業を開始する。ん、再エネはどこ?-----ソフトエネルギー、2014/04/15
-----image :中国電力、平成26年4月1日リリース、添付資料「ハイブリッド蓄電池システムによる再エネの出力変動対策について[PDF]」より
そして今回、隠岐諸島・隠岐の島(町)への導入が進められているのは、太陽光が、1.5MWp×2案件で合計3MWp、風力が2MW機1基です。太陽光発電は、隠岐の島町が公募する「隠岐の島町メガソーラー発電事業」に採択された案件となります。運転開始時期は、平成27年9月末の予定です。風力は中国電力が今回「隠岐諸島におけるハイブリッド蓄電池システム技術実証事業に伴う風力発電事業」として募集するものです。こちはは、平成28年度末が運転開始の目処として示されています。
整理すると西ノ島に、
・NAS(ナトリウム・硫黄)電池:出力 4.2MW(4,200kW)
・リチウムイオン電池:出力 2MW(2,000kW)
そして、隠岐の島(町)に、
・太陽光発電 合計3MWp
・風力発電 2MW
となります。システムが実際に構築されるまでは、まだ時間がかかります。離島におけるバッテリーと再生可能エネルギーの取り合い、そして需給応答などに関する実証の成果、他のエネルギーソースとの取り合いのなかで、その実証実験の結果に注目しています。
プレスリース / 中国電力、平成26年8月18日
・隠岐諸島におけるハイブリッド蓄電池システム技術実証事業に伴う風力発電事業他の受付について
" ..........隠岐諸島における再エネ導入拡大を進めるにあたり,添付の受付要領に基づき,本実証事業にご協力頂ける風力発電事業者他の受け付けを行いますのでお知らせします。受付内容につきましては,添付の受付要領をご覧ください。
”..........
1.受付の概要
本受付は,環境省の補助事業として当社が実施する本実証事業にご協力頂ける事業者の受付を行うものです。
隠岐諸島において,大きな出力変動を伴う太陽光・風力発電を新たに導入するためには,蓄電池を組み合わせるなどの出力変動対策を実施して頂く必要があります※2が,本実証事業にご協力頂ける事業者につきましては,当社が設置するハイブリッド蓄電池システム(以下,「蓄電池システム」という。)をご活用頂くことにより,事業者による蓄電池などの対策が不要となります。※2:隠岐諸島は送電線が本土と連系しておらず,電力ネットワークの規模が小さいため,大きな出力変動を伴う太陽光・風力発電を新たに導入するためには,通常であれば,蓄電池を組み合わせるなどの出力変動対策を事業者に実施して頂く必要があります。
2.受付に関する事項
(1)受付対象事業
隠岐の島町が公募する「隠岐の島町メガソーラー発電事業」に採択された太陽光発電事業
島前における風力発電事業
(複数の申込みがあった場合には(5)に定める審査方法に従い,受付事業を選定します。)(2)受付量
太陽光発電:合計3.0MW
風力発電 :合計2.0MW(3)受付期間
..........
(4)受付条件
(a) 対象発電設備
本実証事業の対象となる発電設備は,環境省の補助要件を踏まえ,太陽光発電設備および風力発電設備とし,申込み1プロジェクトの総出力および運転開始時期はそれぞれ以下のとおりとします。ただし,運転開始時期については,蓄電池システムの試験工程にもよるため,個別に協議いたします。
・太陽光発電
申込み1プロジェクトの総出力:原則1.5MW
運転開始時期:平成27年9月末を目途に運転開始
・風力発電
申込み1プロジェクトの総出力:原則2MW
運転開始時期:平成28年度末を目途に運転開始
........... ”-----添付資料「隠岐諸島におけるハイブリッド蓄電池システム技術実証事業の協力申込み受付要領」より
.......... "
関連
・隠岐の島町メガソーラー発電事業者の募集について-----隠岐の島町、 2014/08/1
-----image : 上記リリース「企画提案募集要領(PDF)」より
" 隠岐の島町では、旧隠岐空港滑走路跡地において、メガソーラー発電事業を行う事業者を募集します。1.事業の概要
(1) 事業の名称・・・隠岐の島町メガソーラー発電事業
(2) 事業の場所
・所在地:隠岐の島町岬町田垣2144番3他309筆
・面 積:約21,000㎡×2箇所(A工区・B工区)
(3) 選定方法・・・・・公募型プロポーザル方式
.......... "
-----image : Googleマップで隠岐諸島 を表示
追加情報
・隠岐諸島におけるハイブリッド蓄電池システム実証事業に伴う再生可能エネルギー導入計画の決定について-----中国電力、平成26年10月15日
-----image : 上記リリースより-----
" ..........
本実証事業では,当社がハイブリッド蓄電池システム(出力6,200kW)を設置するとともに,地元自治体や他事業者のご協力により,約8,000kWの再エネを新たに導入することとしていましたが,本日,この再エネ導入計画の具体的な内容が決まりましたので,お知らせします。
今回決定した導入量(約8,000kW)と既存の導入量(約3,000kW)により,隠岐諸島における再エネ導入量は合計約11,000kWとなります。
電力系統制御用のハイブリッド蓄電池システムの活用は,国内初の画期的な取り組みであり,今後,平成27年度~平成29年度の3年をかけ,再エネ導入拡大における技術的課題の解決に向け,本実証事業に取り組んでまいります。
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