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京セラ関連、兵庫県加東市に2箇所合計2.9MWpの仏技術導入の浮体式メガソーラーを建設へ

 東京センチュリーリースと京セラが共同出資して、2012年8 月に設立された、京セラTCL ソーラー合同会社は、フランスのシエル・テール · インターナショナル(日本法人:株式会社シエル · テール · ジャパン)が開発した浮体式の水上架台システム、Hydrelio (C)を利用した水上メガソーラーシステムを、兵庫県加東市の西平池(約1.7MW)と東平池(約1.2MW)において、両者合計合計約2.9メガワットの水上浮体式メガソーラー発電所を建設すると発表しました。
 フランスのシエル · テール Ciel & Terre社の浮体式太陽光発電用水上架台システム Hydrelio(C)は、高密度ポリエチレン製のフロートを利用した大規模太陽光発電システム用です。この耐紫外線の高密度ポリエチレンのフローティング ユニットは、人一人で簡単に運び、水上での組み立ても簡単です。組み立て部材は非金属で、これがシステムの長年の信頼性を高めることになります。また、使用後には100%リサイクル可能だということです。気になる風や波への対応能力ですが、同社によると、フランスでのテストにより十分な耐久性を持っているとのことです。下の紹介ビデを見ると、設置後のシステムのメンテナンスも容易そうです。

Hydrelio プレゼンテーション 日本人

Ciel Terre,2012/10/05)

 
 兵庫県加東市の西平池のメガソーラー発電所は、水上設置型では世界最大だということです。シエル · テールのフロートは同社が開発し特許を有し、フランスにおいてすでに3年以上の稼働実績があります。国内においては、埼玉県桶川市ですでに1.18MWの浮体式太陽光発電施設を昨年の7月より運転を開始しています。京セラ関連ではありませんが、すでに国内での運用実績があり、日本の気候などへの対応にも自信をもっているようです。上のビデオクリップは、この桶川のシステムのようです。

桶川市の後谷調整池に、浮体式1.18 MWpメガソーラーが姿を現した-----ソフトエネルギー、2013/07/24

 今後、京セラTCL ソーラーは、発電設備に対するリース・ファイナンスを提供し、京セラおよびそのグループ会社は太陽電池モジュールと周辺機器の供給、建設・保守・維持管理を担当。そして、シエル・テールはフロートと水上設置に関わる技術を提供するという体制で、構内での水上での太陽光発電事業を拡大させる計画です。
 水上設置型の太陽光発電は、農業用ため池、河川増水時の調整池など全国に多く存在する池の水面を使用し発電事業を行うことができます。同社には、すでに現在100件を超える引き合いがあり、2014年度内には全国のため池等を対象に合計約60メガワットの水上設置型メガソーラー発電所の開発を目指すとしています。
 未利用なスペースでの太陽光発電の展開で、水上でどこまで拡大できるのか? また、そのシステムの有効性、それがこれから問われそうです。


プレスリリース / 京セラ、2014年08月29日
京セラTCLソーラー合同会社による水上設置型メガソーラー発電事業への取り組みについて世界最大※1の水上メガソーラーの設置を開始
Kyocera_floating_pv
-----image : 同リリースより

" 東京センチュリーリース株式会社(本社:東京都千代田区、略、以下「TCL」)と京セラ株式会社(本社:京都府京都市、略、以下「京セラ」)は、共同出資により、2012年8 月に太陽光発電事業を実施するためのSPC(特別目的会社)である京セラTCL ソーラー合同会社(以下「京セラTCL ソーラー」)を設立しました。
 今般、京セラTCLソーラーは、シエル・テール · インターナショナル(本社:フランス、CEO:アレクシー · ガヴォー、日本法人:株式会社シエル · テール · ジャパン、以下「シエル · テール」)より水上架台(水上に太陽電池モジュールを設置するための浮体構造物「Hydrelio©」、以下「フロート」)の提供を受け、水上設置型メガソーラー発電事業(以下「本事業」)に取り組むことといたしました。その第一号案件として、兵庫県加東市の西平池と東平池において水上設置型メガソーラー発電所(合計約2.9メガワット)の建設を本年9月より開始しますので、下記のとおりお知らせいたします。
 なお、西平池に建設予定のメガソーラー発電所(約1.7メガワット)は、水上設置型では世界最大※1となります。
........... 
【水上設置型メガソーラー発電所の概要】
(1)所在地 : 兵庫県加東市(西平池、東平池の2ヶ所)
(2)事業主 : 京セラTCLソーラー合同会社
(3)出力規模 : 西平池:約1.7メガワット、東平池:約1.2メガワット
 合計約2.9メガワット(予定)
(4)太陽電池設置枚数 : 255ワットの京セラ製太陽電池モジュール合計11,256枚
(5)年間予想発電量 : 合計約330万キロワット時の見込み
 ※一般家庭約920世帯分の年間電力消費量に相当※2
(6)売電先 : 関西電力株式会社(予定)
(7)着工開始 : 2014年9月
(8)発電開始 : 2015年4月(予定)

【水上設置型メガソーラー発電所の特徴】
(1)水上に設置することにより、冷却効果が得られ、地上置き型・屋根置き型と比べ、高い発電量が期待できます。
(2)太陽電池モジュールが水面を覆うことで、貯水の蒸発量の軽減や藻類の異常発生を防ぐことができます。
(3)シエル · テールが提供するフロートは、紫外線や腐食に強い高密度ポリエチレン製であり、100%リサイクルが可能です。
(4)台風に耐えうる十分なフロートの強度設計、連結技術を採用しています。
.......... "

関連
東京センチュリーリース お知らせ - 2014.08.29 京セラTCLソーラー合同会社による水上設置型メガソーラー発電事業への取り組みについて

シエル・テール・ジャパン Ciel Terre Japan
Float1
-----image(”フローティング ユニット”) : 上記サイトより
/ 京セラ・TCLソーラー合同会社との水上設置発電プロジェクト実行

"8月29日に、京セラ/TCL様より合同プロジェクトの第一号案件加東市プロジェクトについてのプレスリリースが行われました。弊社架台を利用した1.7MW及び1.2MWの2つの水上ソーラープ発電所施工は本年9月に着工し、2015年春に連系される予定です。
京セラTCLソーラー合同会社の初プロジェクトに加え、日本・世界最大の規模の水上ソーラープロジェクトとなります。"

Ciel & Terre / Floating solar system Hydrelio(C) - Floating Solar System



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