岩手県の1,500kW胆沢第三発電所、再建の電源開発 14,200kW胆沢第一発電所が同時運開
岩手県企業局が、北上川水系胆沢川胆沢ダムにおいて、平成23年度から建設を進めてきた1,500kWの胆沢第三発電所の工事が完了し、7月1日より運転を開始しました。河川維持放流を利用した水力発電所で、年間供給電力量は、一般家庭で約3,500世帯が1年間で使う電力量に相当。発電した電力は、固定価格買取制度(FIT)を活用し、東北電力株式会社に売電されます。
また、胆沢ダムにおいては、電源開発株式会社(Jパワー)が建設を進めてきた、胆沢第一発電所も同時に運転を開始しました。この胆沢第一発電所は、電源開発の水力発電所の第一号にあたる、和29年1月に運転開始し、平成24年10月に廃止された、旧胆沢第一発電所の再建となります。これは、10,700kWと3,500kWの大小2機の発電機により構成され、少ない水量でも効率よく発電できる合計14,200kWの水力発電所です。
岩手県の1,500kW胆沢第三発電所と再建の電源開発 14,200kW胆沢第一発電所は、発電所建屋、水圧管路、屋外開閉所、送電線等を共有しています。
岩手県 胆沢第三発電所 岩手県企業局所有/最大出力 1,500kW電源開発 胆沢第一発電所 合計最大出力 14,200kW
電源開発㈱所有/1 号機-最大出力 10,700kW
電源開発㈱所有/2 号機-最大出力 3,500kW
本発電所の運転開始により、岩手県企業局の水力発電所は16箇所となり、最大出力の合計は145,481kWとなりました。岩手県所有の水力発電所の、平成23年度の実績では約6億キロワットアワーの電気を県内に供給。これは、一般家庭約18万世帯(県内世帯の約35%)における年間使用量に相当し、約46万人(県内人口の約35%)の人々が使用する電気をまかなっていることになるということです。
今後も水力発電の充実に期待がもてると考えています。日本は、小河川の王国でもあります。滝のように山から海まで流れ下るといわれる日本の河川の水力利用に大きな期待をもっています。2020年から2030年までに現在の規模の倍の発電量を確保できる体制を時間をかけて作っていきたいものです。
プレスリリース / 岩手県、平成26年7月2日
・胆沢第三発電所(平成26年7月1日運転開始)
-----image : 上下とも、同リリースより-----
" 岩手県企業局が平成23年度から建設を進めてまいりました胆沢第三発電所について、このほど工事が完了し、7月1日より運転を開始しましたのでお知らせします。<開発の概要>
胆沢第三発電所は胆沢ダムの河川維持放流を利用した水力発電所で、年間供給電力量は、一般家庭で約3,500世帯が1年間で使う電力量に相当します。
発電した電力は、固定価格買取制度(FIT)を活用し、東北電力株式会社に売電します。
本発電所の運転開始により、岩手県企業局の水力発電所は16箇所となり、最大出力の合計は145,481kWとなります。
本発電所は、電源開発株式会社との共同開発により建設され、同一建屋内に電源開発株式会社の胆沢第一発電所1号機及び2号機が併設されています。
..........
”..........
2 発電所の概要
項 目 内 容 摘 要
河川名 北上川水系胆沢川
位 置 岩手県奥州市胆沢区若柳 地内
発 電 方 式 ダム式(胆沢ダム)
最 大 出 力 1,500 kW
最 大 使 用 水 量 1.8 m3/s
有 効 落 差 105.2 m
年間供給電力量 11,729 MWh
機 器 概 要 水 車:横軸フランシス水車
発電機:横軸三相同期
別添写真
運 転 開 始 日 平成 26 年 7 月 1 日
(竣工式:平成 26 年 8 月上旬予定)
..........”-----別添え「記者発表資料 (PDF)」より
.......... "
関連
・胆沢第一発電所の運転開始について~Jパワー創立後第1号の水力発電所がリニューアル-----電源開発(Jパワー)、平成26年7月1日
-----image : 上下とも、上記リリースより-----
" 電源開発株式会社(以下「Jパワー」、本社:東京都中央区、略)が建設を進めておりました胆沢第一発電所について、本日営業運転を開始いたしましたのでお知らせいたします。 .......... 本発電所は、国土交通省による胆沢ダム(特定多目的ダム:岩手県奥州市)の建設に伴い廃止した、Jパワー創立後第1号の水力発電所である(旧)胆沢第一発電所(昭和29年1月運転開始、平成24年10月廃止)に替わる発電所として、同ダム右岸直下において岩手県企業局の胆沢第三発電所(最大出力:1,500kW)と共に建設したものであり、両者で発電所建屋、水圧管路、屋外開閉所、送電線等を共有いたします。なお、本発電所は旧発電所に比べ発電効率を高めた大小2機の水車発電機を設置することにより、少ない水量でも効率よく発電できる発電所として生まれ変わりました。
本発電所の運転開始により、Jパワーが保有する水力発電所は59カ所、最大出力合計は8,570,200kWとなりました
[胆沢第一発電所の概要]
所在地 岩手県奥州市胆沢区若柳
発電機台数 2台
最大出力 1号機:10,700kW、2号機:3,500kW 計14,200kW
着工 平成23年2月
.......... "
-----image : Googleマップで、
胆沢第一・第三発電所 を表示する
・岩手県 : 水力発電
"企業局の水力発電所
胆沢第二発電所(昭和32年10月運転開始) - 県営最初の発電所 所在地 奥州市胆沢区若柳 最大出力 6,800キロワット
岩洞第一発電所(昭和35年12月運転開始) - わが国有数の地下式発電所 所在地 盛岡市玉山区日ノ戸 最大出力 41,000キロワット
岩洞第二発電所(昭和35年12月運転開始) - 農業用水に従属した発電所 所在地 盛岡市玉山区門前寺 最大出力 8,600キロワット
仙人発電所(昭和39年4月運転開始) - 民間会社との共同運転の発電所 所在地 北上市和賀町仙人 最大出力 37,600キロワット
四十四田発電所(昭和42年12月運転開始) - 北上川本流唯一のダムに立地する発電所 所在地 盛岡市上田字松屋敷 最大出力 15,100キロワット
御所発電所(昭和56年1月運転開始) - 美しき湖畔に立地する発電所 所在地 盛岡市繋字下猿田 最大出力 13,000キロワット
滝発電所(昭和57年7月運転開始) - 海の見えるダムに立地する発電所 所在地 久慈市小久慈町 最大出力 450キロワット
北ノ又発電所(昭和58年10月運転開始) - 県営初の水路式発電所 所在地 八幡平市松尾寄木 最大出力 7,000キロワット
北ノ又第二発電所(平成元年10月運転開始) - 豪雪地帯に立地する発電所 所在地 八幡平市松尾寄木 最大出力 3,400キロワット
入畑発電所(平成2年4月運転開始) - 秘湯 夏油温泉の入口に立地している発電所 所在地 北上市和賀町岩崎新田 最大出力 2,100キロワット
松川発電所(平成8年10月運転開始) - 森にとけこむ山小屋風の発電所 所在地 八幡平市松尾寄木 最大出力 4,600キロワット
早池峰発電所(平成12年6月運転開始) - ワインの里の発電所 所在地 花巻市大迫町内川目 最大出力 1,400キロワット
柏台発電所(平成14年10月運転開始) - 景観と調和しつつ新技術を積極的に取り入れた発電所 所在地 八幡平市松尾寄木 最大出力 2,700キロワット
北ノ又第三発電所(平成22年2月運転開始) - 既設発電所導水路の未利用落差を有効利用した発電所 所在地 八幡平市松尾寄木 最大出力 61キロワット
胆沢第四発電所(平成24年12月運転開始) - 小さな発電所の大きな役割! 県営で15番目の水力発電所 所在地 奥州市胆沢区若柳 最大出力 170キロワット
胆沢第三発電所(平成26年7月1日運転開始)
......... "
/ 水力発電の概要
"現在、岩手県企業局では、県内で15か所の水力発電所を運転しており、平成23年度の実績では約6億キロワットアワーの電気を県内に供給しました。
これは、一般家庭約18万世帯(県内世帯の約35%)における年間使用量に相当し、約46万人(県内人口の約35%)の人々が使用する電気をまかなっていることになります。
.......... "
"発電所名 水系-河川名 所在地 発電所形式 最大出力(kW) 運転開始
..........
東和 北上川-猿ケ石川 岩手県花巻市東和町 ダム水路式 27,000 S29.12.10胆沢第一 北上川-胆沢川,尿前川 岩手県奥州市胆沢区 ダム式 14,200 H26.07.01
.......... "(全59箇所、2014年7月1日現在)
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