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東京電力、40万kW揚水水力発電所、葛野川発電所4号機を運転開始

 東京電力は、山梨県大月市の最大出力80万kWの葛野川発電所(かずのがわ)に、新たに40万kWの出力の4号機を追加、運転を開始しました。葛野川発電所は、これにより各40万kW3基、合計最大出力120万kWの揚水水力発電所として運用されることになります。
 葛野川発電所の1号機は、平成11年に営業運転開始を開始しました。続き、2号機は、平成12年に営業運転開始しました。そして、今回営業運転を開始した4号機は、東日本大震災後に供給力を確保する観点から、平成32年度に営業運転を開始する計画を前倒しして建設が進められてきました。さらに、平成36年には残りの3号機が完成し、合計最大出力160万kW、つまり160MWの揚水式水力発電所となる予定です。
 葛野川発電所は、上部ダムと下部ダムとの714メートルの有効落差を利用して、最大出力120万kW(単機40万kW×3台)で発電を行う揚水式水力発電所です。超高落差ポンプ水車を採用しており、1つのポンプ水車で発電と汲み上げを行う揚水式水力発電所としては714mという世界最大級の有効落差を実現しているということです。

 今回完成した4号機は、発電機に可変速機を採用。これにより、発電時や揚水運転時にポンプ水車の回転速度を変化させることができます。下部ダムへ水を落とす発電時の電力に加え、上部ダムへ水を汲み上げる揚水運転時に使用する電力も調整することができるため、電力系統を安定させる周波数維持機能が大幅に向上、さらに振動が低減するなど発電効率の向上にも寄与しています。
 揚水発電所の役割としては、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの大量導入時における、”蓄電・平準化”ができることから、電力系統を安定させる効果も期待されています。
 揚水水力が、停止できない原子力発電の電力への対応から、変動する再生可能エネルギーへの対応へとシフトできるか注目されるところです。


プレスリリース / 東京電力、平成26年6月9日
葛野川発電所4号機の営業運転開始について

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-----image : 同リリース「別紙 葛野川発電所の概要 PDF」より-----
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" ..........本日、揚水式水力発電所である葛野川発電所4号機(最大出力40万kW)の営業運転を開始いたしました。

 葛野川発電所は、上部ダムと下部ダムとの714メートルの有効落差*1を利用して、最大出力160万kW(単機40万kW×4台)で発電を行う揚水式水力発電所であり、平成5年1月から建設工事を開始しました。
このたび営業運転を開始した4号機は、東日本大震災後に供給力を確保する観点から、平成32年度に営業運転を開始する計画を前倒しして建設を進めてきたもので、平成12年6月に営業運転を開始した2号機に続く3番目の号機となります。

 葛野川発電所4号機では、発電機に可変速機*2を採用いたしました。これにより、下部ダムへ水を落とす発電時の電力に加え、上部ダムへ水を汲み上げる揚水運転時に使用する電力も調整することができるため、電力系統を安定させる周波数維持機能が大幅に向上いたしました。
 また、ポンプ水車の効率が最も良くなる回転速度での運転が可能となり、発電時に流水によるポンプ水車の振動が低減するなど発電効率が向上いたしました。

 当社は、すでに営業運転を開始している1号機ならびに2号機も含めた葛野川発電所の安全・安定運転を行うとともに、引き続き、安全を最優先に、安定的に電力をお届けする事業者としての責任を持続的に果たしてまいります。

以 上

*1 有効落差
 葛野川発電所では、「超高落差ポンプ水車」の開発・採用しており、1つのポンプ水車で発電と汲み上げを行う揚水式水力発電所としては714mという世界最大級の有効落差を実現した。

*2 可変速機
 発電時や揚水運転時にポンプ水車の回転速度を変化させることができる発電機。発電時に加え、揚水運転時にも周波数調整運転が可能となるため、太陽光発電や風力発電など不安定な電源を導入した際の電力系統を安定させる周波数維持に有効である。

”1.葛野川発電所の概要
(1)所在地:山梨県大月市・甲州市
(2)河川名:富士川水系日川 (上部ダム)
相模川水系土室川 (下部ダム)
(3)出 力:1号機 40 万 kW(平成 11 年 12 月3日営業運転開始)
2号機 40 万 kW(平成 12 年 6月8日営業運転開始)
3号機 40 万 kW(平成 36 年度以降営業運転開始予定)
4号機 40 万 kW(平成 26 年 6月9日営業運転開始)
合 計 160 万 kW
(4)有効落差:714m
(5)使用水量:280 ㎥/秒(1~4号機全号機完成時)
(6)ダ ム


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(7)発 電 所 ・型 式:地下式発電所 ・主要機器:ポンプ水車:立軸フランシス形ポンプ水車(41.2 万 kW×4台) 発電電動機:三相交流同期発電電動機(47.5 万 kVA×4台) .......... Katsunogawa_dam_map -----image : 部分 ..........”-----「別紙 葛野川発電所の概要 PDF」より .......... "

関連
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-----image : Googleマップで葛野川発電所を表示する


参考
・東京電力 : 東京電力の水力発電所一覧(山梨県)(平成19年7月現在)
- 水力発電について
"水力発電所 一覧表(平成 25年 4月 1日現在,190KB-PDF)"


コメント続き
 今回のリリースでまとめられていた、平成 26 年6月9日現在の揚水式発電所一覧表は、以下の通りです。9箇所で、合計の発電出力は、767.8万kW。7,678,000kWつまり 767.8MWとなります。

”発電所名 出力(万kW) 所在地 運転開始年 揚水型式

矢木沢 やぎさわ 24万kW 群馬県 S.40 混合揚水

安曇 あづみ 62.3万kW 長野県 S.44 混合揚水

水殿 みどの 24.5万kW 長野県 S.44 混合揚水

新高瀬川 しんたかせがわ 128万kW 長野県 S.54 混合揚水

玉原 たんばら 120万kW 群馬県 S.57 純揚水

今市 いまいち 105万kW 栃木県 S.63 純揚水

塩原 しおばら 90万kW 栃木県 H.6 純揚水

葛野川 かずのがわ 120(160)万kW 山梨県 H.11 純揚水

神流川 かんながわ 94(282)万kW 群馬県・長野県 H.17 純揚水

合計 767.8(995.8)万kW *( )内は完成時出力”

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-----image : 東京電力リリース、「別紙 葛野川発電所の概要 PDF」より


参考エントリー
独RWE Innogy社、揚水発電所に風力発電所を併設する複合発電施設の開発検討を開始-----ソフトエネルギー、2010/11/29



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コメント

東京電力(株)の電力に対する責任姿勢には本当に頭が下がります。改めて感動いたしました。我々一般家庭ユーザーも節電に努め橋梁句していきたいと思います。

投稿: 吉田憲一 | 2014/07/08 18:58

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