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日立、日立ウィンドパワーを設立。2MWダウンウィンド型風力発電システム HTW2.0-86 初号機を新潟県胎内市に設置

 日立製作所と日立キャピタルは、2014年1月31日に共同出資により日立ウィンドパワー社を設立しました。出資比率は、日立が14.9%、日立キャピタルが85.1%となっています。
 そして、この日立ウィンドパワー社の初の風力発電所となる中条風力発電所を、新潟県胎内市の日立産機システム中条事業所の所内に竣工させました。これにより、まもなく運用が開始される、茨城県神栖市に5MWダウンウィンド洋上風力発電機 HTW5.0-126 の実証機と合わせて、日本における風力発電の開発が進むものと期待されます。

日立製作所、茨城県神栖市に5MWダウンウィンド洋上風力発電機 HTW5.0-126 の実証機を建設へ-----ソフトエネルギー、2013/11/27

 日立は、2012年7月に富士重工業から共同開発してきた風力発電システム事業の譲渡を受け、2MW風力発電システムHTW2.0-80を国内に多数納入(130基以上)してきた実績の上に、新たにこのダウンウィンド型の国内向け風車の新たな開発に取り組んでいます。
 今回、新潟県胎内市の中条風力発電所に建設された2MWダウンウィンド型風力発電システム HTW2.0-86は、従来機の HTW2.0-80 と比較してローターの直径を6m大きくし、直径86mとすることで、低風速域での発電量が増加する設計となっているということです。さらに、冬季雷にも対応できる耐雷システムや遠隔制御監視システム(SCADA)を備えています。今後は、実証運転で各種データの採取・保守を通じ、性能の確認や品質・信頼性の向上に取り組むということです。


プレスリリース / 日立製作所、2014年3月13日
低風速域対応2MWダウンウィンド型風力発電システム「HTW2.0-86」の初号機が
新潟県胎内市で竣工

0313b
-----image(”2MWダウンウィンド型風力発電システムHTW2.0-86”) : 同リリースより

" 日立キャピタル株式会社
株式会社日立製作所

日立ウィンドパワー株式会社を設立し、風力発電市場で新たなエネルギーソリューションを提供

 日立キャピタル株式会社(略)と株式会社日立製作所(略)の共同出資により設立した日立ウィンドパワー株式会社(略)は、このたび、低風速域対応2MWダウンウィンド型風力発電システム「HTW2.0-86」を、株式会社日立産機システム中条事業所(新潟県胎内市)内の中条風力発電所にて竣工しました。本格的な商用運転開始は2014年4月を予定しています。
 「HTW2.0-86」は、風況のよい立地が減少している日本において、新たな市場を開拓する機種として日立が開発したもので、今回竣工したものが初号機となります。また、中条風力発電所は、日立ウィンドパワーが保有する初の発電所となります。

 風力発電システムは、国内では、低炭素社会の実現を目指した固定価格買取制度が2012年7月より導入され、市場の拡大が推進されています。2013年11月末までで合計901MWの風力発電設備が経済産業省より設備認定されています。一方で、日本では風力発電の普及に伴い、風況のよい立地が減少しており、風の比較的弱い場所でも発電量が確保できる機種のニーズが高まっています。また、多数の風力発電事業者の参入により、売電契約・系統協議・ファイナンスの組成なども含めた総合的なエネルギーソリューションの提案が求められてきています。
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 中条風力発電所は、新潟県胎内市の株式会社日立産機システム中条事業所内に2MW風力発電システム1基を建設したもので、一般家庭約1,300世帯分の電力を賄うことができます。発電した電力は固定価格買取制度により、全量、東北電力株式会社に売電します。

 日立キャピタルは、2015年度中期経営計画において、再生可能エネルギー事業を累計320MWまで拡大させる目標を掲げており、日立キャピタルの金融ソリューションに日立グループの高性能で信頼性の高い発電システムを組み合わせ、"One Hitachi"としてソリューションを一括提供しています。今後も成長が見込まれる風力発電事業のノウハウを蓄積し、既に事業を開始している太陽光発電事業とあわせ、環境・再生可能エネルギー事業をさらに積極的に推進してまいります。なお、日立キャピタルの再生可能エネルギー事業は累計192MW(2014年3月末)となる見込みです。

 日立は、ローターをナセルの風下側に配置する独自の2MWダウンウィンド型風力発電システム「HTW2.0-80」でこれまで130基以上の受注実績を有しており、その信頼性や経済性が高く評価されています。今回竣工した2MW低風速域対応ダウンウィンド型風力発電システム「HTW2.0-86」は、従来機「HTW2.0-80」と比較してローターの直径を6m大きくすることで、低風速域での発電量が増加する設計となっています。今後は、各種データの採取・保守を通じ、性能の確認や品質・信頼性の向上に取り組んでいきます。
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中条風力発電所概要
 事業者 日立ウィンドパワー株式会社
 所在地 新潟県胎内市富岡46-1 株式会社日立産機システム 中条事業所内
 発電容量 2MW(1,990kW)×1基

HTW2.0-86(初号機)の主な仕様
 型番 HTW2.0-86
 定格出力 2MW(2,000kW)
 ローター直径 86m
 ハブ高さ 78m
 ブレード枚数 3枚
 ローター位置 ダウンウィンド
 ヨー制御 通常運転時:アクティブ制御
 暴風停電時:フリーヨー
 発電方式 交流励磁同期発電方式
 カットイン風速 4m/s
 カットアウト風速 24m/s
 風速クラス IEC-ClassⅡA+(ただし、極地風速はClassⅠ)
.......... "

関連
・日立 : 風力発電システム HTW2.0-86
P18_01_1
-----image[”出力曲線(計画値)”] : 性能より
1_p19_01
-----image(”外観図 [78mタワー仕様]”) : 諸元より

・日立 : HTW5.0-126


参考エントリー
古河電工とビスキャス、福島沖2MW浮体式洋上風車と変電所の連結に新技術を開発-----ソフトエネルギー、2013/10/07

GE、日本の風況に最適な、2.85MW風力発電機2.85-103を発表----ソフトエネルギー、2014/02/28

三菱重工業とヴェスタス、洋上風力発電設備専業の新合弁会社を設立----ソフトエネルギー、2013/10/01



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