筑波大とNIMSの研究グループ、有機薄膜太陽電池用材料の新しい合成法を開発
筑波大学と物質・材料研究機構(NIMS)の研究グループは、NEDOの若手研究グラント事業の支援を受け、有機薄膜太陽電池に用いる高分子材料の新たな合成手法を開発し、高い純度を有する材料を簡便に得ることに成功しました。この高純度の達成により、有機薄膜太陽電池の光電変換効率が0.5%から4%に向上、長寿命化も明らかとなりました。本研究により、これまで証明されていなかった有機薄膜太陽電池の特性向上における材料純度の重要性が明かになるとともに、高純度材料の精製方法論の確立から、高品質な太陽電池材料を低コストに製造可能となることが期待されます。
有機薄膜太陽電池の材料の一つは、これまで主にクロスカップリング反応を用いて合成されてきました。この手法は、有機薄膜太陽電池の発展に欠かせない技術です。しかしその一方で、副生するスズやホウ素、リンなどを含む不純物を反応後に高分子から分離する必要がありました。これに対して今回の研究成果では、スズやホウ素、リンなどを用いずに必要な高分子を合成する手法を開発し、不純物の種類や量を低減することを可能にしました。これによって簡便な精製操作でも高い純度の高分子を得ることができます。
今回のように、不純物の種類や量を低減できる新しい合成方法を開発することで、簡単な精製操作でも高い純度の高分子を得ることが可能になります。この方法を用いて、高い変換効率を示す最先端材料を高純度で合成すれば、さらに変換効率を向上させることが可能になります。また、大量生産にも適した合成手法であることから、汎用性を高めることで新たな製造技術になる可能性があります。
結晶系、化合物系の太陽電池の普及を経て、そこに有機薄膜太陽電池が加わることで、より手軽に、よりフレキシブルに太陽光発電を利用できる時代が訪れます。次代が一歩近づいた研究成果です。
プレスリリース / 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、2014年2月10日
・有機薄膜太陽電池用材料の新しい合成法を開発
" 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
国立大学法人 筑波大学
独立行政法人 物質・材料研究機構高純度化により光電変換効率向上を実現
NEDOの先導的産業技術創出事業(若手研究グラント)において、有機薄膜太陽電池に用いる高分子材料の新たな合成手法を開発してきた国立大学法人筑波大学の研究グループは、このたび物質・材料研究機構の研究グループと共同で、有機薄膜太陽電池に用いる高純度な高分子材料を簡便に精製する方法を開発。高純度の達成により、有機薄膜太陽電池の光電変換効率※1が0.5%から4%に向上、長寿命化も明らかとなりました。
本成果により、これまで証明されていなかった有機薄膜太陽電池の特性向上における材料純度の重要性が明かになるとともに、高純度材料の精製方法論の確立から、高品質な太陽電池材料を低コストに製造可能となることが期待されます。
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・有機薄膜太陽電池用材料の新しい合成法を開発-----物質・材料研究機構、2014.02.11
・筑波大学 ニュース / 2014/02/10 有機薄膜太陽電池用材料の新しい合成法を開発~高純度化により光電変換効率向上を実現~
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