環境省、風力発電等に関する、環境アセスメント環境基礎情報データベースシステムを仮公開
環境省は、12月27日に環境アセスメント環境基礎情報データベースシステムを仮公開しました。同省では、風力発電事業等について、質の高い環境影響評価を効率的に実施できるよう、風況が良い地域など、風力発電等に適した地域の環境情報(動植物の生息状況等)や環境影響評価に関連する技術情報の収集を行ってきました。今回の公開では、段階的に公開するこれらの情報の充実を図り、環境影響評価手続の各段階において必要となる情報(地域固有の環境情報、過去の環境影響評価の事例等)の公開のあり方が具体的に模索されています。
提供される情報は、
(1) 風力発電等に適した地域の自然環境データを地理情報システム(GIS : geographic information system)として公開
平成24年度から環境省が実施している、「風力発電等環境アセスメント基礎情報整備モデル事業」で実施した調査に基づき、動植物・生態系等の環境情報を収集・整理したデータをGISシステムで閲覧できる。また、「風力発電等環境アセスメント基礎情報整備モデル事業」の報告書の検索・閲覧もできる。
(2) 環境影響評価に活用できる公表された環境情報等をGISデータに変換・提供
国や地方公共団体等が所有する、環境影響評価に活用可能と考えられる自然情報、社会情報に関する公表された情報が収集・整理され、GISデータに変換し、閲覧できる。
(3) 環境影響評価に用いられた文献の検索
(4) これまでの環境影響評価の事例の検索
国及び地方公共団体が審査を行った、過去の風力発電等に関する環境影響評価書の概要や環境大臣意見等が検索・閲覧できます。
今後は、さらに充実が計られ、他の再生可能エネルギーに関する情報の公開にも応用され、公開が実施される予定です。
プレスリリース / 環境省、平成25年12月26日
・「環境アセスメント環境基礎情報データベースシステム」 の仮公開について
-----image : 上-環境アセスメント環境基礎情報データベースシステムサイト、下-地図表示サンプル-----
" 環境省では、再生エネルギーの一つである風力発電事業等について、質の高い環境影響評価を効率的に実施できるよう、風況が良い地域など、風力発電等に適した地域の環境情報(動植物の生息状況等)や環境影響評価に関連する技術情報の収集を行っています。 今般、これらの情報を公開するため、「環境アセスメント環境基礎情報データベースシステム」を平成25年12月27日から仮公開を行うこととしました。今後、段階的に公開する情報を充実させ、環境影響評価手続の各段階において必要となる情報(地域固有の環境情報、過去の環境影響評価の事例等)を検索、閲覧等ができる仕組みとすることとしています。1.背景・目的
東日本大震災を契機として、低炭素社会の構築に貢献し、かつ自立分散型で災害にも強い再生可能エネルギーの役割が、これまで以上に重要になってきています。一方、再生可能エネルギーとして期待されている風力発電や地熱発電については、希少猛禽類などのバードストライクや土地改変に伴う動植物等への影響が指摘されています。
このため、環境省では、質が高く効率的な環境影響評価の実施を促進することを目的として、風況が良い地点の環境情報(動植物の生息状況等)や技術情報等を集めた「環境アセスメント環境基礎情報データベース」の整備を進めるとともに、このデータベースを広く提供するためのシステムの構築を行っています。環境影響評価の手続の各段階において、あらゆる関係者が、必要な情報を検索、閲覧等を行えることにより、よりよい環境影響評価が実施できることになります。2.構成
「環境アセスメント環境基礎情報データベースシステム」は、以下の4つのデータで構成されています。(https://www2.env.go.jp/eiadb/)(1) 風力発電等に適した地域の自然環境データをGISデータとして提供:「風力発電等環境アセスメント基礎情報整備モデル事業」調査結果
平成24年度から環境省において実施している、「風力発電等環境アセスメント基礎情報整備モデル事業」において調査を実施した情報整備モデル地区における動植物・生態系等の環境情報を収集・整理したデータをGISシステムで閲覧できます。
また、「風力発電等環境アセスメント基礎情報整備モデル事業」の報告書の検索・閲覧もできます。(2) 環境影響評価に活用できる公表された環境情報等をGISデータに変換・提供
国や地方公共団体等が所有する、環境影響評価に活用可能と考えられる自然情報、社会情報に関する公表された情報を収集・整理し、GISデータに変換し、GISシステムで閲覧できるようにしました。(3) 環境影響評価に用いられた文献の検索
これまで実施された風力発電事業等の環境影響評価の図書にはさまざまな文献が活用されています。これら文献について整理し、「鳥類への影響に関する文献」、「騒音・低周波音に関する文献」、「諸外国の基準・指針等の文献」、「風車諸元(規模、発生音等)」の区分で検索・閲覧できるようにしました。(4) これまでの環境影響評価の事例の検索
国及び地方公共団体が審査を行った、過去の風力発電等に関する環境影響評価書の概要や環境大臣意見等が検索・閲覧できます。<本システム利用上の留意点>
本システムの利用にあたっては、「環境アセスメント環境基礎情報データベースシステム利用規約」の確認と同意をお願いしております。
また、GISデータ等には環境保全上重要な動植物の情報も含まれています。このような情報を利用されたい方は、別途、申請によるアカウント登録が必要となります。3.今後の予定
今後、「環境アセスメント環境基礎情報データベースシステム」に掲載する情報については、段階的に整備を進めて内容を充実させていき、平成26年3月末に本公開することとしています。また、最新情報への更新も、定期的に行っていきます。
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関連
・環境アセスメント環境基礎情報データベースシステム」(仮公開システム)
-----image : 同サイトより
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01.環境アセスメント制度
環境影響評価法は、平成11年6月に施行されてから、環境アセスメントの実績を積み重ねてきました。また、都道府県や政令指定都市等においても、地域の自然的・社会的な状況等を踏まえた条例・要綱を制定しており、地域の環境保全のために重要な役割を果たしています。
平成24年10月の環境影響評価法施行令の一部を改正する政令により、風力発電所の設置等の事業は、同法による環境アセスメントの対象事業となりました。02.環境アセスメント 環境基礎情報 データーベースシステム
東日本大震災を契機として、低炭素社会の構築に貢献し、かつ自立分散型で災害にも強い風力発電等の再生可能エネルギーの役割が、これまで以上に重要になってきています。一方、希少猛禽類などのバードストライクや土地改変に伴う動植物等への影響が指摘されています。
このため、環境省では、風力発電等の再生可能エネルギーの普及と質が高く効率的な環境アセスメントの実施を促進することを目的として、環境アセスメント環境基礎情報データベースの整備を進めています。
このシステムは、「情報整備モデル地区環境情報」、「地域既存環境情報」、「参考文献検索」、「環境影響評価事例検索」の構成で、各種の環境基礎情報を提供しています。提供する各種情報は、段階的な整備を進めながら内容を充実させていくともに、最新情報への更新を定期的に行っていきます。03.提供する情報と利用制限について
本システムは、環境アセスメントの手続の各段階などにおいて、事業者、一般の方々、地方公共団体、国の機関等に、環境アセスメント環境基礎情報データベースを効果的に広く活用していただくことを目的としています。
本システムの利用にあたっては、「環境アセスメント環境基礎情報データベースシステム 利用規約」の確認と同意をお願いしています。
また、「情報整備モデル地区環境情報」、「地域既存環境情報」等には、保全上重要な動植物の情報も含まれています。このような情報を利用されたい方は、別途、申請によるアカウント登録が必要です。
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追加情報
2014/3/28 環境アセスメント環境基礎情報データベースが本公開されました。-----環境省 https://t.co/uUqgWis6zq #renewjapan #renewwind #assessment 参考 http://t.co/sSuGAidrE5
— greenpost (@greenpost) April 18, 2014
参考エントリー
・人に愛される風力発電は、この日本で可能か? 環境アセス改訂に際して-----ソフトエネルギー、2013/05/17
・発電所設置の際の環境アセスメントの迅速化等に関する連絡会議 中間報告より 平成 24 年 11 月 27 日 より 風力・地熱関連情報-----自然エネルギー、2013/05/18
・環境省、平成24年度風力発電等アセス先行実施モデル事業と風力発電等環境アセスメント基礎情報整備モデル事業案件を発表-----ソフトエネルギー、2012/04/16
・環境省、風力発電のバードストライク問題に対応するための手引きを公開-----ソフトエネルギー、2011/01/14
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