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日立 Hitachi、北米でワン・コンテナ - 1MWのリチウムイオン蓄電システム CrystEna (TM)を販売

 日立製作所 Hitachi は、北米でコンテナ型の充放電制御部などを組み込んだ、パッケージ型の1MWのリチウムイオン蓄電システム CrystEna (TM)を販売すると発表しました。日立は、再生可能エネルギーの発電割合が日本よりも高く、先進の送電網の整備を急ぐ地域を中心とした市場において、大型蓄電池に関するニーズの拡大が進むことを見越し、まずは北米での展開を選んだようです。2014年より実証実験を開始し、再生可能エネルギーの発電量の増減による変化が送電網に与える影響を最小化し、かつ送電網全体の挙動をもダイナミックに制御する仕組みの中での蓄電池の役割を試すことになります。この分野は、アンシラリー(ancillary : 従属的、補助)サービスと呼ばれています。1MW リチウムイオン蓄電システムパッケージの名称、CrystEna (TM)は、Crystal + Energyからきているそうです。コンパクトなコンテナ型蓄電システム「CrystEna」の詳細は発表になっていないようですが、パッケージ化されているので、北米で評価されれば、全世界での展開が可能です。

" アンシラリーサービス(Ancillary Service)とは、発電設備系統連系において、電力品質(周波数、電圧)を維持するためにおこなう周波数制御などの系統運用サービスのこと。

アンシラリーサービス機能の一例としては、需要変動によって送電系統の周波数が低下した場合には発電出力を増加させ、上昇した場合には反対に抑制するといった出力調整があります "-----リリースより

 報道によれば、「日立製作所は北米でトップシェアを目指す」とのことです。


プレスリリース / Hitachi, December 2, 2013
Hitachi Develops All-in-One Container-type Energy Storage System

131202a
-----image(”Concept of Energy Storage System”) : 同リリースより

" Plans to Begin Demonstration Test on CrystEna*1 Energy Storage System
Incorporating Hitachi Group Technologies in North American Market

Hitachi, Ltd. (TSE: 6501) today announced that it has developed an all-in one, container-type energy storage system as a core energy product for ensuring the stable use of distributed renewable energy such as wind and solar power, while maintaining the power supply-demand balance. This energy storage system fuses Hitachi's electricity grid control technologies built up in the Hitachi Group and Hitachi Chemical Co., Ltd.'s battery-related know-how and will be offered as a packaged system.

In the beginning of 2014, Hitachi plans to begin demonstration test of this energy storage system in North America. Plans call for Hitachi to reflect the results of this testing in a commercial product after verifying the commercial viability and performance of the system in the electricity trading market, or the so-called ancillary market*2 connected with maintaining the electricity supply-demand balance. Furthermore, Hitachi will examine whether to promote the system, to be named "CrystEna" (Crystal+Energy), as one of its solution businessess for expanding the transmission & distribution business in the global market.
..........
The 1 MW lithium-ion battery energy storage system package announced today utilizes Hitachi Chemical's lithium-ion batteries to raise system performance, such as extended expected battery lifetime, and realize high economic viability. It was developed with an emphasis on maximizing the benefits to be obtained by customers during long-term use. Initially, Hitachi will conduct field trials in the rapidly growing U.S. ancillary market and plans to accumulate know-how from testing battery capacity optimality and durability as well as the control algorithms written to maximize income from power sales.

Having positioned transmission & distribution systems as a core business of the Power Systems Business, Hitachi is endeavoring to expand solutions businesses fusing equipment, control systems, other IT and power electronics technologies. Hitachi is aiming to provide power transmission and distribution solutions for various needs in countries and regions looking to strengthen and enhance their power transmission networks.
.......... "

関連
日立:北米で風力・太陽光エネルギーの蓄電システム販売へ-----ブルームバーグ、12月2日

"日立製作所 は2日、風力・太陽光発電の安定供給を支える蓄電システムを米国で発表した。ユーザーはこのシステムを活用し、カリフォルニア州など規制緩和が進んだ市場で電力を販売することが可能になる。
.......... "

日立が再生エネ発電支援の蓄電システム開発 北米で首位目指す-----MSN産経ニュース、2013.12.3

" 日立製作所は2日、風力や太陽光による再生可能エネルギー発電の安定供給を支える蓄電システムを開発したと発表した。2014年初頭に実証実験を始め、まずは北米向けで同年度中に事業を開始し、世界各地にも広げる方針だ。
.......... "

日立のコンパクトなコンテナ型蓄電システム「CrystEna」、北米で実証試験-----japan.internet.com、2013年12月3日


参考
・新神戸電機 : ニュースリリース(日立グループ) / 2013年07月24日大規模蓄電システム用大容量リチウムイオン電池の生産能力を
4倍以上に増強(PDF)

"サイクル用電池の従来生産能力 月産5,000セルを 2013年3月に12,500セルに増強。 さらに2013年12月に月産22,000セル体制を構築
..........
今後のリチウムイオン電池市場で拡大が期待されるのは、
(1)再生エネルギー導入に伴う電力需給の変動を抑制する大規模蓄電システム(周波数変動抑制、アンシラリーサービス(注6)など)
(2)産業用移動機械の回生エネルギー(港湾クレーン、鉄道、無人搬送車など)
(3)通信機器、携帯基地局向け及びデータセンター向けのバックアップ電源、UPS(無停電電源装置)
..........
注6 アンシラリーサービス
アンシラリーサービス(Ancillary Service)とは、発電設備系統連系において、電力品質(周波数、電圧)を維持するためにおこなう周波数制御などの系統運用サービスのことです。
アンシラリーサービス機能の一例としては、需要変動によって送電系統の周波数が低下した場合には発電出力を増加させ、上昇した場合には反対に抑制するといった出力調整があります
.......... "

コンテナ型データセンターのラインアップを強化 国内向けに可搬型として国内最大級の2モデル、ASEAN向けにISO規格に準拠した1モデルを追加-----日立製作所、日立システムズ、2013年10月24日

"..........
国内市場向けに、公道で運搬できる*1コンテナ型データセンターとしては最大級の新モデル2タイプを追加するとともに、東南アジア諸国連合(以下、ASEAN)市場向けに、ISO(International Organization for Standardization)規格に準拠した可搬型の新モデルを開発し、それぞれ10月25日から販売開始
......... "



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