東芝とオリックス、岐阜県奥飛騨温泉郷中尾地区で2MWのコンパクトユニット導入の地熱発電事業を計画
東芝とオリックスは、岐阜県奥飛騨温泉郷中尾地区で2MWのコンパクト地熱発電事業を計画し、そのための地熱発電事業会社「中尾地熱発電」を共同で設立しました。東芝が55%、オリックスが45%出資、蒸気量が豊富で高温であり、地熱発電に適していると評価されている、中尾地区の源泉を利用し、2015年の発電開始を目標に発電出力2,000kW(2MW)規模の地熱発電所の建設を進めたいとのことです。
今後、中尾地区内で源泉の調査や噴気試験、周辺環境の調査を通して事業性の検証を行います。
興味深いのは、東芝の” Geoportable ジオポータブル”(TM )と名づけられた、このコンパクトな地熱発電用のシステムです。1~2MW対応で、狭い敷地面積に設置でき、地熱井戸1、2本単位で未利用の地熱エネルギーの有効活用に寄与すると同社のサイトに記載されていました。幅2.4m、全長11mのユニットで、このスペースに蒸気タービン、ギア、発電機がパッケージ化されているようです。調べた限りでは、いまだ導入例はないようですので、実現すれば、岐阜県奥飛騨温泉郷中尾地区が初の(?) Geoportable ジオポータブル(TM )導入案件となります。
プレスリリース / 東芝、オリックス、2013年11月19日
・岐阜県奥飛騨温泉郷中尾地区での地熱発電事業の推進について
-----image(”地熱発電設備「GeoportableTM」”) : 同リリースより
"株式会社東芝(略)とオリックス株式会社(略)は、地熱発電事業会社を共同で本日設立し、新会社を通じて岐阜県奥飛騨温泉郷中尾地区において地熱発電事業を推進します。新会社の名称は「中尾地熱発電株式会社」(以下、「中尾地熱発電」)で、東芝が55%、オリックスが45%を出資します。中尾地区の源泉は蒸気量が豊富で高温であり、地熱発電に適していると評価されています。中尾地熱発電は今後、中尾地区内で源泉の調査や噴気試験、周辺環境の調査を通して事業性を検証します。事業性が実証された場合、2015年の発電開始を目標に発電出力2,000kW(2MW)規模の地熱発電所の建設を進める計画です。今後、有限会社中尾温泉と協力し、温泉地域と共生した地熱エネルギーの活用を目指して事業を推進します。
設置予定の地熱発電設備は、出力1,000~2,000kW(1~2MW)のコンパクトな東芝製発電設備「GeoportableTM(ジオポータブル)」で、据付工期が短いことなどが特長です。
東芝は、グローバルで地熱発電設備の約半世紀にわたる納入実績があり、世界トップシェア注を確立しています。今回、地熱発電事業に参入することで、再生可能エネルギーの普及に貢献するとともに、水力、太陽光、風力発電システムなど再生可能エネルギー事業の拡大を図っていきます。
オリックスは、太陽光発電やバイオマス発電などの再生可能エネルギーを活用した発電事業を積極的に推進しています。また、温泉旅館の再生事業としてグループで運営している「杉乃井ホテル」(大分県別府市)では、自家用では国内最大規模となる最大出力1,900kW(1.9MW)の地熱発電所を保有・運営しています。オリックスは、発電事業と温泉旅館の運営ノウハウを生かして地熱発電事業に参入し、全国複数ヵ所で事業化を目指すとともに地域の発展に貢献してまいります。
注
発電設備容量ベース(東芝調べ)
「中尾地熱発電」概要
社名:中尾地熱発電株式会社
設立:2013年11月19日
資本金:1億9,800万円
出資比率:東芝 55% オリックス 45%
所在地:岐阜県高山市
代表者:略
事業内容:地熱発電による電気供給業
......... "
関連
・岐阜県奥飛騨温泉郷中尾地区での地熱発電事業の推進について-----オリックス、2013年11月19日
・東芝 : エネルギー技術による地球温暖化防止: 環境活動(リンク切れ、URL削除)
-----image(”小型地熱発電設備”) : 上記より
"地熱発電
「小型地熱発電設備」のイメージ小型地熱発電設備
東芝では、全世界の地熱発電容量の23%相当の設備を納入しています。地熱源温度特性に応じて、フラッシュ方式、バイナリー方式、またこれらを組み合わせたフラッシュ・バイナリー方式の中から、最適な地熱発電システムを提供します。また、新たに、2MW級小型地熱発電設備Geoportable™の普及も進めています。狭い敷地面積に設置でき、地熱井戸1、2本単位で未利用の地熱エネルギーの有効活用に寄与することができます。"
-----image : 東芝 : 当社グループの経営方針 2013年6月25日より [ www.toshiba.co.jp/about/ir/jp/stock/pdf/
tsm174_assign.pdf ]
・東芝 : 再生可能エネルギー
"地熱発電
「小型地熱タービン発電機」のイメージ
小型地熱タービン発電機
東芝では、全世界の地熱発電容量の23%相当の設備を納入しています。地熱源温度特性に応じて、フラッシュ方式、バイナリー方式、またこれらを組み合わせたフラッシュ・バイナリー方式の中から、最適な地熱発電システムを提供します。また、新たに、2MW級小型地熱発電設備Geoportable™の普及も進めています。狭い敷地面積に設置でき、地熱井戸1、2本単位で未利用の地熱エネルギーの有効活用に寄与することができます。現在、ケニア、インドネシア、トルコに大容量地熱発電所を建設中です。"
追加情報
・オリックス、北海道函館市と青森県風間浦村で2MW級の地熱発電の事業化調査を開始-----ソフトエネルギー、2014/07/23
オリックス、全国に小型地熱発電 自前電源を拡大--日本経済新聞 http://t.co/cvGjZwCvJK "..今後5年間で国内に地熱発電所を最大15カ所建設する計画..開発期間が短くて済む2千kW(2MW)規模.." #renewjapan #renewgeothermal
— greenpost (@greenpost) July 22, 2014
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