旭化成FDKエナジーデバイス、世界最小クラスの15V(500F)リチウムイオンキャパシタを開発
旭化成FDKエナジーデバイスは、世界最小クラスの15V(500F)リチウムイオンキャパシタを開発し、2013年11月からサンプル供給を開始、2014年6月から200台/月で量産を開始すると発表しました。リチウムイオンキャパシタ(Lithium-Ion-Capacitor : LiC)の用途は、太陽光発電や風力等の負荷平準化、建設・工作機器、電気自動車、瞬低対策装置、システム検証用途等です。太陽光発電、風力の負荷平準化用途としては、沖縄電力で宮古島マイクログリッドシステムで同社のリチウムイオンキャパシタはすでに導入され、実証実験が行われています。
・沖縄電力、宮古島マイクログリッドシステムの設置工事を完了。既設の多良間島、与那国島、北大東と合わせて実証実験を開始-----ソフトエネルギー、2010/10/20
この沖縄の宮古島では、4MWpの太陽電池と4000kWのNAS電池と200kWhのリチウムイオンキャパシターが、既存の、風力発電900kW×4基、600kW×1基。火力発電 21,500kW、40,000kW。ガスタービン発電 15,000kWなどに2010年に追加され、離島マイクログリッドシステムとしての運用となっています。そこに導入されたのは、EneCapTen(ECM045シリーズ)でした。
そして、今回開発されたECM015シリーズは、約2ℓの容積(W:50 X L:210 X H:200)に2000F LiCセル4直列接続して収納された、世界最小クラスの15V(500F)LiCモジュールとなっています。
リチウムイオンキャパシタは、充放電サイクル寿命が長く、安全で信頼性が高く、高温環境下での使用が可能ということで、リチウムイオン蓄電池にない充電池としての特性と、高電流の充放電を行うことができるキャパシターの特長を備えている充電池となっているとのことです。
当初の量産が200台/月とのことですから、実証用途からの導入でしょうが、コストが下がり導入例が増えることで、数がでてくればいろいろ面白いことに利用できそうです。まずは、産業用、電気自動車関連、そしてやがては一般ユーザーまで手にできる製品になると”電気のハンドリングの形”に革命を起こすかもしれません。
プレスリリース / 旭化成FDKエナジーデバイス、2013年10月23日
・Lithium-Ion-Capacitor新製品の発売について
-----image(”左-単体 15V、右-4直列接続 60V”) : 同リリースより
"旭化成FDKエナジーデバイス株式会社(略、以下「AFEC」)は、このたびLithium-Ion-Capacitor※(以下「LiC」)の新製品を開発しましたので、お知らせします。1.AFECのLiCビジネス
AFECは、FDK(株)のLiCビジネスを承継しつつFDK(株)と旭化成(株)の共同出資(50:50)により2011年10月3日に設立された合弁会社であります。FDK(株)の持つ卓越した蓄電デバイス設計、製造技術と旭化成(株)の持つ革新的な材料技術を融合し、新たなLiC市場を創造すべくスタートいたしました。これまで負荷平準化市場、電源バックアップ市場および電力回生市場向けにEneCapTen(ECM045シリーズ)を展開してまいりましたが、このたびその融合化への第一歩として開発いたしました多様な用途向けのECM015シリーズで市場拡大を目指してまいります。2013年11月からサンプル供給を開始、2014年6月から200台/月で量産を開始いたします。また、市況に合わせて漸次増産を計画いたしております。
さらに、2014年にはより広い用途に対応すべく、通信機能を有し放熱性や耐振性を高めた上位機種、並びに同サイズで約2倍の容量を持つ高容量タイプなどをラインアップしてまいります。2.本製品の特長
経済性(長いサイクル寿命)、高安全性、さらに環境にも配慮した(RoHS対応)以下の特徴を持つ製品となっております。
(1)世界最小クラスの15V(500F)LiCモジュール
約2ℓの容積(W:50 X L:210 X H:200)に2000F LiCセル4直列接続して収納(2)多彩な組み合わせが可能
水平/縦置き/重ね置きの柔軟な接続/配置が可能。また、直並列を行うことでより多様な用途へ展開可能。(4直列接続[60V]まで各モジュール制御機能の連携が可能)(3)ECM045シリーズの性能を継承
LiCの特長である低抵抗、高容量に加え、市場実績を反映させた高い信頼性、安全性に加えて以下の各種監視機能を内蔵・強化
セル電圧バランス機能
セル電圧監視機能
セル温度監視機能3.主な用途
太陽光発電等の負荷平準化、建設/工作機器、AGV、瞬低対策装置、システム検証用途等
-----image(”ECM015 製品(単体)の主な諸元”) : 同リリースより【用語解説】
※:電気2重層キャパシタの正極と、Liイオン2次電池の負極を組み合わせたハイブリッド構造の蓄電部品。
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関連
・旭化成FDKエナジーデバイス
/ リチウムイオンキャパシタとは
/ リチウムイオンキャパシタの 動作原理
/ リチウムイオンキャパシタの 安全性
/ リチウムイオンキャパシタの用途
/ リチウムイオンキャパシタの材料開発
/ 45Vモジュール
-----image : 上記サイトより
"ECM045SRシリーズスタンバイ用途向けモジュール(定格:45V)
ECM045PRシリーズサイクル用途向けモジュール(定格:45V)"
/ 沖縄電力株式会社様マイクログリッドシステムに採用
-----image : 上記サイトより
・リチウムイオンキャパシタ事業合弁会社設立について-----旭化成、2011年10月3日
"..........
旭化成FDKエナジーデバイス株式会社
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出資比率:FDK 51%、旭化成 49%
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