佐賀の浮体式潮流・風力ハイブリッド発電装置 skwíd スクウィッド、運搬中に事故。水車部分が水中に落下
10月17日に予定されていた三井海洋開発の”浮体式潮流・風力ハイブリッド発電 skwíd(スクウィッド)の落成式は、事故により延期されました。このユニークな発電機は、浮体式で上部が垂直軸の風力発電機、そして海中にも垂直軸の潮流発電機を擁する複合型の発電装置です。
事故については、報道によると、10月10日に香川県を出発し、目的地の唐津市に向かっていた運搬船から、海中に沈めた状態で運搬されていた、水中で回転する水車部分、高さ約15mの固定索がなんらかの理由ではずれ、福岡県門司港沖北西約25キロ地点で海中に没したとのことです。
これにより、実証実験の今後について、実施も危ぶまれる状況も伝えられています。
なお、装置は全長約63メートル、円盤状の浮体は、幅29メートルで、上部の風車の高さ47メートル、今回海中に没した部分が、高さ約15mということです。かなり大きな実証機です。世界にも例をみないユニークな姿をした海洋エネルギー装置に、海洋開発に実績のある企業が取り組んでいるだけに、残念です。
遅延や計画の変更などの影響が最小限度ですみますように。こころから、今後に期待しています。
・三井海洋開発の浮体式潮流・風力ハイブリッド発電-----ソフトエネルギー、2013/03/04
なお、SKWID(スクイッド)は、「2013年度 グッドデザイン・ベスト100」を受賞したということです。
プレスリリース / 三井海洋開発、2013年10月13日
・プレスリリース / “世界初”浮体式潮流・風力ハイブリッド発電 [skwid] の落成式を延期します (PDF)
"10月17日13時から開催を予定しておりました「“世界初”浮体式潮流・風力ハイブリッド発電 [skwíd]落成式」は、[skwíd]輸送中のトラブルにより、佐賀県海域への到着が困難となったため、開催を延期させていただくこととなりましたのでお知らせします。
ご出席をご予定いただいておりました皆様にはご迷惑をおかけいたしますが、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
........... "
/ 2013年10月13日
浮体式潮流・風力ハイブリッド発電[skwid]について
"現在当社が研究開発工事を進めている浮体式潮流・風力ハイブリッド発電[skwíd]は香川県多度津での建造を終え、設置海域である佐賀県唐津へ回航中でしたが、10 月 12 日 20 時ごろ、門司港沖北西約25Km の地点で、運搬台船の揺れを受け、下部の水車部分が脱落しました。乗員の怪我や海洋汚染の事実はありませんでした。
現在、台風の襲来に備え、大分に回航中です。 原因及び状況の詳細については、現在調査、確認中です
.......... "
関連
・“世界初”浮体式潮流・風力ハイブリッド発電 [skwíd] の落成式を延期します-----佐賀県、平成25年10月13日
・三井海洋開発 プレスリリース :
/ 2013年10月9日 “世界初”浮体式潮流・風力ハイブリッド発電[skwid]落成式について
/ 2013年10月1日 浮体式潮流・風力ハイブリッド発電 SKWID(スクイッド)「2013年度 グッドデザイン・ベスト100」を受賞
・複合発電の水車部が海に脱落 計画に影響か-----佐賀新聞、2013年10月14日
"同社総務部は「まったく予期せぬ事態」としており、唐津市沖での発電計画については「継続するかどうか、判断できない」とした。県新エネルギー課は「実証フィールドのアピールにつなげるため、2月までには稼働してもらいたい。ただ、企業の判断になるので、要望しかできない」としている。"
追加情報
・三井海洋開発 : 2015プレスリリース / 2015年2月3日 特別損失の計上及び通期業績予想の修正に関するお知らせ
"..........
2. 特別損失の計上
浮体式潮流・風力ハイブリッド発電システム skwid(スクイッド)につきましては、仮設置工事中に水没したことに伴い平成
26 年 12 月期第 4 四半期において約 10 億円の固定資産の除却損を計上することといたしました。
.......... "
・洋上発電装置、海底に沈む…実証実験中あえなく-----読売新聞、2015年01月07日
2014年12月18日 浮体式潮流・風力ハイブリッド発電[skwid]の水没について--三井海洋開発 http://t.co/XE3cB45lS0 #renewjapan #renewmarine #renewwind #offshore #tidal #佐賀 コメ-えっ???
— greenpost (@greenpost) December 19, 2014
・三井海洋開発 : 2014プレスリリース / 2014年2月13日 特別損失の計上及び業績予想の修正に関するお知らせ
"..........
特別損失の計上
(1)固定資産の減損処理
当社が建造中の浮体式潮力・風力ハイブリッド発電システム skwid につきましては、現時点では電力の買取価
格の見通しが不透明であることなどにより、保守的に算出した将来キャッシュフローが帳簿価額を下回るため、
「固定資産の減損に係る会計基準」に従って約 23 億円の減損損失を計上することといたしました。
.......... "
追加情報2
・海洋温度差発電の沖縄・久米島など6地域、国の実証フィールドに-----スマートジャパン、2014年07月17日
" 内閣官房の総合海洋政策本部が日本近海で再生可能エネルギーの開発を促進する。海洋エネルギーの導入可能性が大きい6つの地域を選定して、技術開発や環境整備を支援する方針だ。沖縄・久米島の温度差発電のほか、佐賀・加部島の潮流+洋上風力、新潟・粟島の波力発電などが対象になる。
..........
このほかで準備が進んでいるのは、加部島沖の潮流+洋上風力発電プロジェクトである。対馬海流による海中の潮流エネルギーを利用して発電しながら、海上を吹く風力でも発電するハイブリッド型の設備を導入する(図4)。当初の計画では2013年10月に運転を開始する予定だったが、設備の輸送中にトラブルが発生して中断した状態になっている。国の支援を受けて早期に計画を再開する見込みだ。
.......... "
関連エントリー
・三井海洋開発の浮体式潮流・風力ハイブリッド発電-----ソフトエネルギー、2013/03/04 より
三井海洋開発 : 洋上発電への取り組み
-----image : 国際風力発電展 出展概要より
-----image : 製品資料より-----
・佐賀県、三井海洋開発、“世界初” 浮体式潮流・風力ハイブリッド発電[skwíd](スクウィッド)発表-----自然エネルギー、2013/05/16
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