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NEDOと電源開発、北九州市沖 2MW着床式洋上風力発電機の実証運転を開始

 NEDOと電源開発が共同で福岡県北九州市沖約1.4kmの海域に設置していた、着床式の2MW洋上風力発電機が、6月27日付けで実証運転を開始したそうです。春より進められていた準備の模様は、NEDOのフォトギャラリーで見ることができます。動画も公開されるかもしれません、期待しています。

NEDO、銚子沖に続き北九州沖でも着床式洋上風力発電を設置-----ソフトエネルギー、2013/04/05


 NEDOは、銚子沖と今回の北九州市沖の二箇所で異なる内容で着床式の洋上風力発電の実証運転を開始したことになります。銚子沖は、三菱重工製の2.4MW機で、基礎がケーソンタイプの重力式コンクリート基礎。そして、北九州沖には、日本製鋼所室蘭製作所の2.0MW(「J82」改)が採用されています。こちらの基礎は、ハイブリッド重力式で、写真でみると鉄骨トラス構造に見えます。

”(1)福岡県北九州市沖(発電容量)2.0MW(2,000kW)
(ハブ高)海面高さ約80m
(ローター直径)約83m

(2)千葉県銚子市沖(発電容量)2.4MW(2,400kW)
(ハブ高)海面高さ約80m
(ローター直径)約92m”

 今後は、2015年まで実際に発電し、さまざまなデーターが収集されることになります。


プレスリリース / 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、2013年6月27日
北九州市沖で着床式洋上風車の実証運転を開始

Nedo_offshore_kitakyusyu_wind_20130
-----image : 同リリースより

"NEDOと電源開発株式会社が共同で福岡県北九州市沖約1.4kmの海域に設置した洋上風力発電設備※1(着床式、出力2MW)が、本日、実証運転を開始しました。発電した電力を陸上に送電することで、風車の信頼性や継続的に発電を行うために不可欠なメンテナンス技術など、洋上風力発電の導入普及に必要な技術の確立を目指します。

※1 NEDOは、太平洋側(千葉県銚子沖)でも洋上風力発電設備の実証研究を実施しており、沖合いにおける着床式洋上風力発電設備の設置は2基目となりますが、北九州市沖の洋上風車は、風車基礎部分にハイブリッド重力式を採用しているなどの違いがあります。(詳細:添付資料参照)
.......... "

関連
北九州市沖で着床式洋上風車の実証運転を開始-----電源開発、平成25年6月27日

・NEDO : 国内初! 沖合いにおける洋上風力発電への挑戦 プロジェクト現場リポート
/ 福岡県北九州市沖 現場レポート
/ フォトギャラリー

Nedo_offshore_kitakyusyu_wind_201_2
-----image : 上記サイトより

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NEDO、銚子沖に続き北九州沖でも着床式洋上風力発電を設置-----ソフトエネルギー、2013/04/05


参考エントリー
NEDOと東京電力、千葉銚子沖の着床式洋上風力発電を稼動。実証実験を開始-----ソフトエネルギー、2013/03/05

NEDOと東京電力、千葉銚子沖の着床式洋上風力発電を稼動。実証実験を開始-動画集-----自然エネルギー、2013/03/06

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[ カテゴリー : 風力発電 ]

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Googleが、自律凧型空中風力発電システムのMakani Wind Power社を買収

 米Googleが、凧発電システムのマカニ・ パワー Makani Power社を買収したとの報道がありました。Makani Powerに関しては、以前からGoogleとの関係を関連情報で知っていましたので、詳細な情報が発表されるのを待っていました。しかし、それがないのでMakani Wind Power社のサイトとそこに書かれていた情報をとりあえずお知らせします。

 Makani Powerのホームページには、Googleによる今回の買収を歓迎する言葉と、 5月に成功した実証機 Wing 7 prototypeの自律運転の成功について、最高のタイミングの成果であることが述べられています。
 その飛行の模様のYouTubeのビデオクリップを見て、この飛行について記事を書きたいと思いました。ですから、是非ご覧ください。小気味いい飛行です。音は、マシン音の嫌いな人にはかなり気になるでしょうが、私にはいい音に聞こえました。このモデルは、2012年にデザインされた30kW機を具体化したもので、自動で4つのプロペラを回転させて離陸、飛行を開始し、高度をあげ、だいたい高度300mでプロペラをそのまま発電翼として発電することができます。発電モードに入ると、一定の円軌道を描いて安定して発電することができます。発電は、高度240mから、だいたい600m付近までの範囲で行うことができます。翼のボディは、炭素繊維製です。

 Googleは、これまでにも再生可能エネルギー関連の投資を行ってきています。今回のマカニ・パワー 社の買収は、Renewable Energy Cheaper than Coal プロジェクトの一環として行われたということです。今後は、Googleにおける開発プロジェクトのなかでも、特に未来的な技術の開発に取り組んでいるGoogle Xプログラムに参加して、実用機の開発が行われるようです。自律飛行凧での発電、そして高高度飛行体による発電など、今後の発展が楽しみです。


Makanipower_site
-----image : Makani Powerのサイト

"We are happy to announce that Makani Power has been acquired by Google.
This formalizes a long and productive relationship between our two companies, and will provide Makani with the resources to accelerate our work to make wind energy cost competitive with fossil fuels.
The timing couldn’t be better, as we completed the first ever autonomous all-modes flight with our Wing 7 prototype last week.
Makani could not have reached this point without the support of the US Department of Energy’s ARPA-E program and the hard work of our talented team, past and present.
We look forward to working with our new colleagues at Google[x] to make airborne wind a cost-effective reality."

/ news
  - MAY 13, 2013 Fully Autonomous Kite Power System Flight

Autonomous Airborne Wind Power

(makaniarchives,2013/05/13)

Autonomous Airborne Wind Flight May 9, 2013
(makaniarchives,2013/05/13)

/ press

関連
・Pinterest : Ask Makani

・Discover Magazine : Look Up! Wind Turbines Flying in the Sky(画像が多数紹介されています。)

・google.org : RE

Google、“空飛ぶ風力発電機”のMakani Powerを買収-----ITmediaニュース、2013年05月23日

"再生エネルギー問題に取り組むGoogleが、飛行風力タービンを開発するMakani Powerを買収した。MakaniのチームはGoogle X部門に参加する。"

Google Buys Makani Wind Power (Kite Power Company)-----cleantechnica,May 24, 2013

空中風力タービン、高効率は証明済み-----ナショナルジオグラフィック ニュース、September 26, 2012


追加情報
・<a href="http://gigazine.net/news/20151219-google-energy-kite/"target="_blank">Googleが空飛ぶ風力発電機「Makani」を本格始動か-----Gigazine,2015年12月19日


コメント続き

 Makani Airborne Wind Turbine。

 Airborne Wind Powerという単語の翻訳についてですが、なんと訳したらいいのかわからないので、空中風力発電機。今回のタイトルでは、自律凧型空中風力発電システムという言葉を使ってみました。もっといい言葉があれば、訂正したいと思います。

 ビデオクリップを探していたら、2011年のものを発見しました。こちらでは、高高度での飛行と発電を意識したAirborne Wind Energyの紹介が行われていて、とても興味深い内容です。

Airborne Wind Energy - KQED QUEST

(KQEDondemand,2011/07/11)

参考
高高度、ジェットストリームを風力発電に! 初の本格的な研究が発表されました-----ソフトエネルギー、2009/06/19

・Wikipedia : Airborne wind turbine

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福島県沖2MW浮体式洋上風力発電機、10月稼動に向けて準備が進んでいます

 福島県沖で計画されている2MW浮体式洋上風力発電機が、10月稼動に向けて準備が進んでいます。今回、三井造船の市原工場で組み立てられたダウンウィンド型風力発電機と浮体部分が組み上げられ、その様子が報道陣に公開されたということです。FNNがビデオクリップを公開していますので、ご覧ください。


浮体式洋上風力発電所の風車公開 観光資源などへの期待高まる(福島13/06/25)

(FNNLocal,2013/06/25)

"..........
「ふくしま未来」と名づけられた発電機は、幅は50メートル以上、高さは120メート­ル近くあり、下から見上げると、大きさに圧倒される。風車の直径は、80メートル。
最大出力は、2,000kWで、一般家庭のおよそ600世帯分の電力を賄える。
風車は、6本の太い鎖で、海底に固定され、海に浮かぶ、いわゆる浮体式の風力発電とし­ては国内最大規模となる。

資源エネルギー庁・村上敬亮課長は「福島県でやることに意義がある。福島の新たな産業­にもつながる」と述べた。

国と福島県は、2014年度までに、新たに7,000kWの風車2基を設置して、小名­浜港には部品を搬入する拠点を設ける計画で、雇用の確保や観光資源への期待も高まる。
.........."

浮体式洋上風力発電所と地上の風力発電所を比較しました。(福島13/06/25)

(FNNLocal,2013/06/25)


 この、第1期実証研究事業では、2MWのダウンウィンド型浮体式洋上風力発電設備1基と、世界初となる66kV 浮体式洋上サブステーションおよび、海底ケーブルを設置することが予定されています。福島民報によりますと、この風車は福島県の復興を願い「ふくしま未来」と命名され、6月末から7月上旬にかけ、市原市沖からいわき市の小名浜港にえい航される予定であるとのことです。さらに8月には、横浜市の工場で建設中の世界初の浮体式洋上変電所とともに、楢葉町沖約18キロに設置され、9月上旬に東北電力の系統に接続される予定であるとのことです。

福島県沖の浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業の2015年までの内容と実施体制が発表されました-----ソフトエネルギー、2012/03/07


 さらなる情報を期待して、いい話を期待しつつ収集に努めたいと思います。


関連
丸紅 ニュース / 2013年6月28日 福島復興・浮体式ウィンドファーム実証研究事業の進捗について[PDF,268KB]

本県沖から復興の風 洋上風力発電の風車公開-----福島民報、2013/06/26

関連エントリー
国土交通省は、浮体式洋上風力発電施設の安全確保のため技術基準を制定。福島県沖計画にも適用-----ソフトエネルギー、2012/04/26

福島県沖の浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業の2015年までの内容と実施体制が発表されました-----ソフトエネルギー、2012/03/07


追加情報
福島復興・浮体式ウィンドファーム実証研究事業 2MWダウンウィンド型浮体式洋上風力発電設備および浮体式洋上サブステーションの設置完了・運転開始について-----福島洋上風力コンソーシアム、2013.11.11

古河電工とビスキャス、福島沖2MW浮体式洋上風車と変電所の連結に新技術を開発-----ソフトエネルギー、2013/10/07

福島洋上風力コンソーシアム / ニュースリリース - 2013.09.06 『浮体式洋上超大型風力発電設備設置実証研究事業 環境影響評価準備書』縦覧を開始


参考エントリー
三菱重工業、7MWの巨大洋上風力発電機開発のタイムテーブルを発表-----ソフトエネルギー、2011/12/02

三菱重工、7MWkW級の最新型の風力発電機開発に向けて、世界初の油圧ドライブトレインを開発-----ソフトエネルギー、2013/01/29


NEDOと東京電力、千葉銚子沖の着床式洋上風力発電を稼動。実証実験を開始-----ソフトエネルギー、2013/03/05

2012年は、日本における洋上風力発電開発の幕開けの年 !?-----ソフトエネルギー、2012/08/16

新日鉄住金エンジニアリングと鹿島建設、大型洋上風力建設工事の共同施工体制の検討を開始-----ソフトエネルギー、2012/11/20

NEDO、北九州市沖に洋上風力開発用の風況観測タワーを設置-----ソフトエネルギー、2012/07/04

京大、戸田建設ら、環境省の五島沖の浮体式風力発電実証試験の第一段階100kW基によるテストを開始-----ソフトエネルギー、2012/06/14

環境省、国内初の浮体式風力発電の実証地として五島沖を選定、実証実験へ。2016年の実用化を目指す-----ソフトエネルギー、2010/12/24

浮体式洋上風力発電 Floating Wind Turbine / 自然エネルギーの世界-----自然エネルギー、2010/12/24

京都大学、佐世保重工業など、浮体式洋上風力発電プラットフォームの10分の1モデルの実海域実験を実施-----ソフトエネルギー、2009/09/09


浮体式洋上風力発電 Floating Wind Turbine 再生可能エネルギーまめ知識(Naverまとめ利用)

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IBMラボ、アースデイにCPV+太陽熱利用で80%効率の太陽エネルギー利用装置を発表

 チューリッヒにあるIBMの研究所とスイス大学 Swiss university の研究グループは、4月22日にアースデイを記念して、ディシュ型の集光型太陽光発電(CPV:concentrated photovoltaic)装置と、スーパーコンピューター用に開発された冷却装置を改造した太陽熱利用機能を搭載した、新たな装置を公開しました。その名は、高い効率で太陽エネルギーを利用可能にできるということで、HCPVT(High Concentration Photovoltaic Thermal - ”高集光・集熱型太陽エネルギー利用装置”)と称されています。
 このHCPVT用の太陽電池は、1センチ角の化合物3接合型太陽電池です。パラボラアンテナ型の皿型の鏡によって、集光することで、たった1センチ角の太陽電池が50Wp程度の発電を行うことができます。1センチ角の太陽電池を複数毎ならべる(スライドショーでは、9個)ことで400Wp程度の集光型太陽光発電(CPV)モジュールを作ることができます。
 さらに、完成型のシステムでは、数百の太陽電池を組み合わせることで、25kWpの電気を作りだすことができるということです。(熱は、 wired.jp の記事によれば、50kW)

 少し前の話題ですが、興味深いので、さらに詳しくみてみます。

 このHCPVTの太陽光発電システム部分で、だいたい太陽の光のエネルギーを最大30%ほど電力として利用することができます。それだけならば、残りの70%は熱として捨てられることになります。しかしこのHCPVTには、この熱を熱媒を利用して回収するしくみがあります。熱として捨てられるエネルギーを大幅に減らし、理論的には太陽のエネルギーの80%を利用できるという話になります。それは、太陽のエネルギーを2000倍に集める技術でもあります。さらに希望すれば、インフラの未整備な地域においては貴重な、淡水と吸収式冷凍機を使って空調用の冷気を供給することも可能です。
 どの程度の熱が質、量得られるのか書かれていませんが、コストさえ折り合えば興味深いシステムです。

 太陽の光のエネルギーから直接電気を作ることができる太陽電池という装置と太陽の熱を有効に”手軽に安価に”利用することができるソーラーハイブリッドシステムは、世界中で研究されてきました。
 今後は、実際どれか私たちが実際に利用できるシステムにはどんなものがあるのか? 大いに興味のあるテーマです。


プレスリリース / IBM,22 Apr 2013
Made in IBM Labs: Collaboration Aims to Harness the Energy of 2,000 Suns

Ibm_hcpvt_2
-----image : 同リリースより

"- High Concentration PhotoVoltaic Thermal system able to convert 80 percent of the collected solar energy - System can deliver electricity, potable water and cool air in remote locations - Design based on a low-cost, large dish-like concentrator and micro-channel cooled high performance photovoltaic chips suitable for mass-production

Today on Earth Day, scientists have announced a collaboration to develop an affordable photovoltaic system capable of concentrating solar radiation 2,000 times and converting 80 percent of the incoming radiation into useful energy. The system can also provide desalinated water and cool air in sunny, remote locations where they are often in short supply.
..........
The prototype HCPVT system uses a large parabolic dish, made from a multitude of mirror facets, which are attached to a sun tracking system. The tracking system positions the dish at the best angle to capture the sun's rays, which then reflect off the mirrors onto several microchannel-liquid cooled receivers with triple junction photovoltaic chips -- each 1x1 centimeter chip can convert 50 watts, on average, over a typical eight hour day in a sunny region.
The entire receiver combines hundreds of chips and provides 25 kilowatts of electrical power. The photovoltaic chips are mounted on micro-structured layers that pipe liquid coolants within a few tens of micrometers off the chip to absorb the heat and draw it away 10 times more effective than with passive air cooling.
The coolant maintains the chips almost at the same temperature for a solar concentration of 2,000 times and can keep them at safe temperatures up to a solar concentration of 5,000 times.
The direct cooling solution with very small pumping power is inspired by the hierarchical branched blood supply system of the human body and has been already tested by IBM scientists in high performance computers, including Aquasar. An initial demonstrator of the multi-chip receiver was developed in a previous collaboration between IBM and the Egypt Nanotechnology Research Center.
.........."

関連
A Solar Energy Breakthrough

(IBMSocialMedia,2012/10/24)
Ibm_hcpvt
-----image : 上記ビデオクリップより

"Bruno Michel, a research scientist at IBM Research - Zurich, explains his latest invention--a technique for concentrating solar radiation to create a much more effective system for harvesting energy from the sun. His hope is that this technique will prove to be so successful that we'll be able to use it to replace all fossil fuel and nuclear energy with solar. The work is being done in conjunction with the Egypt Nanotechnology Center: http://www.egnc.gov.eg

On Earth Day 2013 scientists announced a collaboration to develop an affordable photovoltaic system capable of concentrating, on average, the power of 2,000 suns, with an efficiency that can collect 80 percent of the incoming radiation and convert it to useful energy. The proposed system can be built anywhere sustainable energy, drinkable water and cool air are in short supply at a cost of three times lower than comparable systems."

「効率80%の太陽光技術」をIBMが開発-----Wired Japan,2013.5.1

追加情報


電力に加えてチップ冷却の熱を利用するところが大きなポイント
IBMリサーチ、太陽光の80%を活用する「プロジェクト・サンフラワー」
-----ASCII.jp ,2014年09月26日

"米IBMの研究機関IBMリサーチは9月24日(欧州時間)、スイスAirlight Energyと共同で太陽光を2000倍に集光、エネルギーの80%を活用するシステムを開発、2017年までに市場投入すると発表した。"


参考エントリー
米 IBMとサウジアラビア KACST、集光型太陽光発電を用いた海水の淡水化を共同開発-----ソフトエネルギー、2010/04/13

IBM Research Unveils Breakthrough In Solar Farm Technology/ プレスリリース (IBM、集光型太陽電池の冷却システムを発表)-----ソフトエネルギー、2008/05/22

IBMラボ、地球上に豊富にある材料で化合物系の太陽電池を開発。世界記録となる変換効率9.6%を達成-----ソフトエネルギー、2010/02/16

京応化とIBM、次世代太陽電池製造プロセスを共同開発 / プレスリリース IBM-----ソフトエネルギー、2008/06/18

集光型太陽光発電 / 自然エネルギーの世界-----自然エネルギー、2010/07/15

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日立アドバンストデジタル、産総研の電力線通信技術を利用した個別太陽電池監視システムを開発

 日立アドバンストデジタルは、産総研の電力線通信技術を利用した個別太陽電池監視システムを開発し、販売を開始します。
 この『太陽光発電パネル監視システム』は、個々のパネルの発電情報を収集することで故障を検知し、正確に自動的な手順で故障パネルを確実に特定できます。メガソーラーに導入されることもあるこれまで利用されているシステムでは、太陽電池の直列接続部分毎の集団の故障を特定してきましたが、個別の太陽電池パネルの故障を感知できることで、確実に迅速に太陽光発電所の状況、そして故障の把握が可能になります。

 今回開発されたシステムには、産総研が開発した符号分割多重アクセス方式(CDMA)と専用通信線を利用しないで直流電力線を利用して信号を把握できるシステムを採用しています。

産総研、太陽電池モジュール一枚一枚に取り付けることができる、安価なモニター用デバイスを開発-----ソフトエネルギー、2012/06/05

 これにより、専用の通信ケーブルが不要となり、ケーブル敷設工事費用を削減できます。このCDMAを応用したノイズに強い通信方式の採用よにり、確実な状況の把握が安価に可能になっています。日立アドバンストデジタルが独自開発した故障診断アルゴリズムにより、環境的な要因(日陰など)を除外する処理をおこなうので、誤検出無く診断できるとのことです。

 今回発売された製品(太陽光発電パネル監視システム 型式:HAD-PVK100)の製品構成は、以下です。
・ハードウェア:検出ユニット、受信ユニット
・ソフトウェア:データ収集用ソフトウェア、故障診断ソフトウェア

 検出ユニットには、最大20枚の太陽電池モジュールを接続できます。200Wpのモジュールとすれば、1検出ユニットあたり4kWpとなります。受信ユニットには、最大40台の検出ユニットが接続できます。200Wpのモジュールとすれば、4kWp×40台で、160kWp程度の太陽光発電システムを1ユニットのハードウェアで扱うことができる計算になります。このユニットを増やすことで、数千枚の単位になるメガソーラーに対応することが可能です。

 的確で迅速なメンテナンス、そして太陽電池の状況を常時把握できるシステムへの要望は高くなっています。今後発展が期待される分野です。
 

プレスリリース / 日立アドバンストデジタル、2013年6月3日
太陽光発電パネル単位の故障を検知する『太陽光発電パネル監視システム』を発売

"太陽光発電パネル監視システムに電力線通信技術を実用化(日本初(*1))

株式会社日立アドバンストデジタル(略)は、太陽光発電パネル単位で故障を検知する『太陽光発電パネル監視システム』を開発し、2013年6月3日から販売を開始いたします。

今回発売する『太陽光発電パネル監視システム』は、太陽光発電システムで使用されている個々のパネルの発電情報を収集することで故障を検知し、正確かつ遠隔で故障パネルを特定できます。世の中で主流のストリング(*2)単位の監視システムでは、ストリング全体の発電量に比べてパネル1枚故障時の発電量低下が軽微であるため、パネル故障検知が困難でした。今回の製品では、遠隔監視により不良パネルを特定できるので現地での不良パネル特定作業が不要となります。
また、独立行政法人産業技術総合研究所が開発した電力線通信技術を応用し、電力伝送ケーブルを利用してデータ通信をおこなう監視システムを日本で初めて実用化しました。これにより、専用の通信ケーブルが不要となり、ケーブル敷設工事費用を削減できます。この技術はCDMAを応用したノイズに強い通信方式で、発電サイトなどの環境に適したものです。
故障診断ソフトウェアにより、パネル単位に注意表示および警告表示をおこないますので、パネル交換などのメンテナンス作業を計画的・効率的に運用できます。当社が独自開発した故障診断アルゴリズムにより、環境的な要因(日陰など)を除外する処理をおこなうので、誤検出無く診断できます。
なお、オプションでお客さまに代わってパネル故障を監視するサービスを用意しております。
..........

(*1)国内で実証実験を除き、実用化されている太陽光発電パネル監視システムで採用されている技術として。2013年6月3日現在、当社調べによります。
(*2)ストリング:太陽光発電パネルを複数枚並べて直列接続したものの呼称。


今回発売する製品

製品名称:太陽光発電パネル監視システム
型式:HAD-PVK100
製品構成:
・ハードウェア:検出ユニット、受信ユニット
・ソフトウェア:データ収集用ソフトウェア、故障診断ソフトウェア

今回発売する製品の価格、提供開始時期

【価格】オープン価格
【受注開始日】 2013年6月3日
【標準的な納期】 受注後4ヵ月

販売目標
2013年度 導入規模30MW

動作環境、詳細仕様については製品ホームページをご覧ください。
.......... "

関連
・日立アドバンストデジタル : 太陽光発電パネル監視システムホームページ
Index_ph01
-----image : 上記サイトより

/ 機能・特徴
Taiyouko_pop_ph01
-----image("日立アドバンストデジタル 太陽光発電パネル監視システム:機能・特徴:詳細接続図") : 上記サイトより

/ 外観・仕様
Hitachi_pv_kanshi_unit_gaikan
-----image : 上記サイトより

参考エントリー
産業技術総合研究所、太陽光発電パネルごとの発電状況をモニタリングできる通信技術を開発-----ソフトエネルギー、2010/06/17

産総研、太陽電池モジュール一枚一枚に取り付けることができる、安価なモニター用デバイスを開発-----ソフトエネルギー、2012/06/05

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シャープ、集光型太陽電池セルで世界最高変換効率44.4%を達成

 シャープが、集光型化合物3接合太陽電池セルで世界最高変換効率44.4%を達成したと発表しました。
 結構昔から、シャープが集光型を研究してきたのは知っていますが、今回の発表を読んでも、実際に”地上用”集光型太陽光発電 CPVにシャープが取り組む”状況”とは思えません。とはいえ話題として拾わせていただきました。

シャープ、化合物3接合型太陽電池セルで世界最高変換効率37.7%を達成-----ソフトエネルギー、2012/12/13

 この研究は、NEDOの「革新的太陽光発電技術研究開発」プロジェクトの一環として行われたもので、ドイツのフラウンホーファー太陽エネルギーシステム研究所において、集光型太陽電池セルとして世界最高変換効率の測定結果を得たものです。
 なお、シャープの化合物3接合型太陽電池は、JAXAの観測衛星に採用され、宇宙で活躍しています。


プレスリリース / シャープ、2013年6月14日
集光型化合物3接合太陽電池セルで記録を更新 集光型太陽電池セルで世界最高変換効率44.4%を達成

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-----image : 同リリースより-----
130614a_1

"シャープは、レンズで集光した太陽光を電気に変換する集光型化合物3接合太陽電池セルで、世界最高変換効率※1 44.4% ※2を達成しました。

本件は、NEDO※3の「革新的太陽光発電技術研究開発」プロジェクトの一環として開発に取り組んだ結果、ドイツのフラウンホーファー太陽エネルギーシステム研究所※4において、集光型太陽電池セルとして世界最高変換効率の測定結果が確認されたものです。

一般的に、化合物系の太陽電池セルは、インジウムやガリウムなど複数の元素からなる化合物を材料とした光吸収層を持ち、高い変換効率が特長です。当社の集光型化合物3接合太陽電池セルは、インジウムガリウムヒ素をボトム層とする3つの光吸収層を積み上げ、太陽光を電気に効率的に変換できる独自の構造を採用しています。

今般、受光面と電極を繋ぐコンタクト層の幅を電極幅と同一にすることで、受光する面積を広げ、世界最高変換効率※1 44.4% ※2を達成しました。

現在、化合物太陽電池は主に人工衛星などに使用されていますが、今回の開発成果を元に、今後は地上用途への展開を目指してまいります。

130614a_2
-----image(”■ 集光型太陽光発電システムを採用した太陽光発電所のイメージ”) : 同リリースより

■ 当社 化合物太陽電池の開発の経緯
.......... "


コメント続き

 集光型太陽光発電についての世界の動向は、下の記事などをご覧ください。素子変換効率では、シャープより下でも、モジュール、実発電ベースでは実用化にむけて、コスト削減が可能かという大きな目標の達成に向けてアメリカ合衆国を中心に動いています。

 なかでも、AMONIX 7700 集光型太陽光発電システムは、導入コスト 1W=$1というラインを示し、一般太陽光発電並みのコストの達成をいち印象付け、技術開発の確実な進捗状況をアピールすることに成功しています。

米国立再生可能エネルギー研究所(NREL)、CPV 集光型太陽光発電システム AMONIX 7700の劇的な進化をアピール-----ソフトエネルギー、2011/03/09

 その後、このコストを意識した開発が世界の研究機関で続けられています。

参考エントリー
米アモニクス社、集光型太陽光発電 CPVにおいて、世界最高効率36%以上を達成-----ソフトエネルギー、2013/05/27

集光型太陽光発電 CPV / 自然エネルギーの世界-----自然エネルギー

集光型太陽光発電 CPVの情報を更新しました-----ソフトエネルギー、2013/05/29

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ソーラーフロンティア、CIS太陽電池の変換効率14.6%、量産モジュールベースで達成

 ソーラーフロンティアは、量産モジュールベースでCIS太陽電池の変換効率14.6%を達成しました。CIS太陽電池のCISは、銅-Cu、インジウム-In、セレン-Seの頭文字で、化合物系薄膜太陽電池です。ソーラーフロンティアは、昭和シェル石油の太陽電池事業会社で、昨年には30cm角CIS薄膜太陽電池サブモジュールでエネルギー変換効率で17.8%を達成し、量産モジュールベースでは、出力164Wのチャンピオンモジュールにおいて、開口部面積の変換効率にして14.5%(モジュール変換効率 13.38%)を達成していました。

ソーラーフロンティア、30cm角CIS薄膜太陽電池サブモジュールでエネルギー変換効率で17.8%を達成-----ソフトエネルギー、2012/02/29

 今回、このCIS太陽電池製造技術で、エネルギー変換効率14.6%(出力179.8W)のモジュール製造に成功したことで、同社は大量生産ラインで、多結晶シリコン太陽電池と同程度のエネルギー変換効率を実現したと表現しました。
 太陽電池の実発電量は、必ずしも変換効率の上下によらないことは、フィールドでは知られていました。数字的には、変換効率が下でも、実際の発電量は結晶系に引けを取らないといわれてきた化合物系太陽電池が、いよいよ名実ともに結晶系にならぶ段階に達したということになります。

プレスリリース / ソーラーフロンティア、2013年6月18日
CIS技術でエネルギー変換効率14.6%のモジュール製造に成功

"多結晶シリコン太陽電池と同程度のエネルギー変換効率を実現、大量生産ラインで

ソーラーフロンティア株式会社(略)は、国富工場で商業運転されている生産ラインを使いエネルギー変換効率14.6%(出力:179.8ワット)のチャンピオンモジュールを製造することに成功しましたのでお知らせいたします。同製品の出力は、第三者機関であるアンダーライターズ・ラボラトリーズ・インク(米国保険業者安全試験所、あるいはUL)で認証されました。

今回達成した14.6%のエネルギー変換効率は、現在主流となっている多結晶系シリコン太陽電池モジュールのエネルギー変換効率とほぼ同レベル*です。また、ソーラーフロンティアの旗艦工場である国富工場の生産ラインを使って生産できたことは、今後の大量生産に向けて非常に明るい材料となっています。

親会社である昭和シェル石油株式会社から始まったCIS技術の研究・開発の歴史は、2013年で20年目を迎えました。ソーラーフロンティアのCIS技術は、これまで30センチ角CIS薄膜太陽電池サブモジュールの開口部面積で世界最高のエネルギー変換効率17.8%や、カドミウムを含まない薄膜太陽電池のセル(約0.5cm2)として世界記録となるエネルギー変換効率19.7%を達成するなど着実に進化を遂げてきました。
...........

*:2013年4月現在の多結晶系シリコン太陽電池モジュールの変換効率は15%前後とされる(Shyam Mehta, Senior Solar Analyst, GTM Research “The module market landscape”, GTM Solar Summit 2013より)
.......... "

関連
・ソーラーフロンテイィア : CIS技術 : より多くの発電量を実現
C007016
-----image : 上記サイトより


コメント続き

 ソーラーフロンティアの今年の夏に販売される住宅用 CIS太陽電池モジュール  SF170-Sのスペックは、以下のような値です。

「 SF170-S
公称最大出力(Pmax) 170W
公称最大出力動作電圧(Vmpp) 87.5V
公称最大出力動作電流 (Impp) 1.95A
公称開放電圧 (Voc) 112V
公称短絡電流 (Isc) 2.20A
外形寸法 (mm,W×L×D) 977×1257×35 
重さ 20 kg(SF160-S)」

 これまでソーラーフロンティアは、モジュールの変換効率をカタログに表記していなかったような気がします。おそらく、単なる数字がその性能を物語らないという事実があったかもしれません。今後はどうなるでしょうか?

 一度、どこかの機会に全社の太陽電池のモジュール変換効率と実発電量の比較をやってみたいですね。


参考
・価格コム : 太陽光発電 各メーカーの比較

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平成25年度 「新エネ大賞」の募集開始 / 新エネルギー財団

 新エネルギー財団は、6月14日より(~8月19日)平成25年度 「新エネ大賞」の募集を開始 しました。新エネ大賞は、1996年(平成8年から経済産業省の後援により、新エネルギー等に係る機器の開発、設備等の導入及び普及啓発の取組を広く公募し、厳正、公正な審査の上に表彰するという企図の下で実施されているもので、これまでに172件の優れた案件が表彰されてきました。2011年(平成23年度)より、新エネルギー財団の主催の事業として実施されています。

 昨年の経済産業大臣賞(金賞)は、オムロンの太陽光発電システム用パワーコンディショナ 形 KP□K シリーズ(商品・サービス部門)、新エネルギー財団会長賞(銅賞)は、シーベルインターナショナルの小水力発電装置 スモールハイドロ「ストリーム」東武鉄道、東武エネルギーマネジメントの我が国が誇る最先端技術を取入れた東京スカイツリータウン事業東北電力と伊藤忠テクノソリューションズの風力発電出力予測システムの電力系統運用業務への導入についてウィンド・パワー・いばらきのウィンド・パワー かみす洋上風力発電所~日本初の本格的洋上風力発電所が受賞しています。審査委員長特別賞は、ひむかおひさまネットワークの太陽光発電王国 宮崎を目指して!が受賞しています。なお、銀賞にあたる資源エネルギー庁長官賞は該当なしでした。


平成25年度 「新エネ大賞」の募集開始 募集期間 平成25年6月14日(金)~8月19日(月)-----新エネルギー財団、6月14日

Shinene_award
-----image : 上記発表より

"「新エネ大賞」の募集を6月14日から開始します。

「新エネ大賞」は、新エネルギー等に係る機器の開発、設備等の導入及び普及啓発の取組を広く公募し、厳正、公正な審査の上、表彰をすることを通じて、新エネルギー等の導入の促進を図ることを目的としているものです。「新エネ大賞」では、これまでに172件の優れた案件が表彰され、先導的な事例として新エネルギー等の普及促進に大きな役割を果たしてきました。
なお、平成23年度からは、新エネルギー財団主催の事業として実施しています。

○主催:一般財団法人 新エネルギー財団
○後援:経済産業省

【募集対象部門】
募集対象部門は次の通りとし、概ね3年以内に開発・導入・活動開始されたものとします。
(1)商品・サービス部門(新エネルギー等の製品、周辺機器及び関連サービス商品に係る部門)
(2)導入活動部門(新エネルギー等の導入に係る部門、グリーンエネルギー証書の導入を含む)
(3)普及啓発活動部門(新エネルギー等の普及啓発に係る部門)

【応募資格】
各募集対象部門の応募資格は次の通りとします。
(一般財団法人 省エネルギーセンター主催の「省エネ大賞」との重複応募はできませんのでご留意ください)
(1)商品・サービス部門
新エネルギー等の製品、周辺機器及び関連サービス商品に係る先進的・独創的な商品(ソフトウェアも含む)を開発した法人で、原則として、市場への導入から6ヶ月程度経過していること。
(開発段階や実証段階の案件は、募集対象外とする)
(2)導入活動部門
新エネルギー等の先進的な導入事例として、6ヶ月程度の利用実績のある法人、地方公共団体、非営利団体であること。
(新エネルギー等で得られた電気や熱を、グリーンエネルギー証書の仕組みを用いて導入及び普及を行っている法人、地方公共団体、非営利団体を含むものとする)
(開発段階や実証段階の案件は、募集対象外とする)
(3)普及啓発活動部門
新エネルギー等の普及促進を目的として先進的、持続的に取組みを行っている法人、地方公共団体、非営利団体であること。

【表彰について】
厳正、公正なる審査により優秀と認められる応募に対して、下記の賞を授与します。
○経済産業大臣賞
○資源エネルギー庁長官賞
○新エネルギー財団会長賞
○審査委員長特別賞

【全体スケジュールなど】
.......... "

関連
平成25年度 新エネ大賞の募集が開始されました-----しなやかな技術研究会、2013/06/19

"新エネルギーとは"

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東京ガスとパーパス、保育園や飲食店などの小規模業務用向け、太陽熱利用ガス温水システム SOLAMO を販売

 東京ガスとパーパス、保育園や飲食店などの小規模業務用向け、太陽熱利用ガス温水システム SOLAMO を販売すると発表しました。
 この SOLAMO は、屋上に設置した集熱器から得た太陽エネルギーで蓄熱タンクにて給水を予熱し、設定した温度まで高効率なガス給湯器で加熱することで、太陽熱を優先的に利用することができるシステムです。天候や給湯需要量により太陽熱が不足する時もガス給湯器がバックアップするため、湯切れの不安がなく利用できます。
 システムは、容量90Lの蓄熱タンク、補機類(集熱ポンプ、熱交換器、リザーブタンク、混合弁)および制御装置を一体化した「蓄熱タンクユニット」と、高効率な潜熱回収型ガス給湯器「タフジェット」、そして、2平方メートルの太陽熱集熱器を組み合わせたもにになります。太陽熱集熱器は、最大3枚まで搭載することができます。のs集熱器の面積は、2枚なら4平方メートル、3枚なら6平方メートルとなり、1枚あたりの重さは、熱媒を含み31.4kgです。1枚あたり1.4リットルのプロピレングリコール水溶液(不凍液)を熱媒として利用しています。屋根への負担も小さく、製品全体がパッケージ化されています。従来では約7日間かかっていた施工期間が、1日に短縮できるとのことです。希望小売価格は3枚なら6平方メートルのパッケージの場合、210万円(税込み、標準施工費込み)とのことです。

 東京ガスが、小規模業務用のパッケージ型太陽熱利用ガス温水システムを、ガス給湯器とセットで販売するのは初めてだということです。意外ですね。2013年7月からの販売が予定されています。


プレスリリース / 東京ガス、平成25年6月11日
高効率なガス給湯器をセットにした業務用向けパッケージ型太陽熱利用ガス温水システム『SOLAMO』の商品化について

2013061101_01
-----image(”システム構成図”) : 同リリースより

" 東京ガス株式会社(略)とパーパス株式会社(略)は、保育園および一般飲食店などの小規模業務用のお客さまを対象に、高効率なガス給湯器をセットにした業務用向けパッケージ型「太陽熱利用ガス温水システム『SOLAMO』」(以下、「本システム」)を共同開発しました。東京ガスが、小規模業務用のパッケージ型太陽熱利用ガス温水システムを、ガス給湯器とセットで販売するのは初めてとなります。東京ガスは、本システムを2013年7月から営業開始します。

 本システムは、屋上に設置した集熱器から得た太陽エネルギーで蓄熱タンクにて給水を予熱し、さらにお客さまが設定した温度まで高効率なガス給湯器で加熱します。再生可能エネルギーである太陽熱を優先的に利用し、天候や給湯需要量により太陽熱が不足する時もガス給湯器がバックアップするため、湯切れの不安がなく、利便性・快適性、環境性を備えた温水システムです。
 本システムは、容量90Lの蓄熱タンク、補機類(集熱ポンプ、熱交換器、リザーブタンク、混合弁)および制御装置を一体化して「蓄熱タンクユニット」とし、これに高効率な潜熱回収型ガス給湯器「タフジェット」と、2m2の集熱器を最大3枚並べた集熱部を組み合わせ、パッケージ化した商品です。従来は、設置場所に合わせて個別に設計・施工を行う必要がありましたが、今回は屋根接続金具類もあわせてパッケージ商品として規格化することで、設計・施工負担を軽減しました。これにより従来では約7日間※1かかっていた施工期間を1日に短縮できます。希望小売価格は210万円(税込み、標準施工費込み)です※2。本システムは、従来の業務用太陽熱給湯システムが対象としていたお客さまと比べ、より小さい給湯需要のお客さまを対象としています。
本システムの開発に当っては、東京ガスが市場性と商品性を分析し、パーパスが詳細仕様設計を行いました。
東京ガスとパーパスは、今後もさらなるCO2削減を目指し、再生可能エネルギーを利用した環境対応型システムの開発・普及拡大に努めてまいります。

本システムの特長
(1)パッケージ化により施工期間の大幅短縮を実現
 保育園や一般飲食店などでは、建物屋根形状が多岐に渡っておりますが、本システムではそれに対応した屋根接続金具類を多種類ラインナップしました。この屋根接続金具類を始め、システム導入に必要となるすべての機器をパッケージ化することで、設置場所に合わせて個別に行う設計・施工負担が軽減され、従来約7日間※1かかっていた施工期間を、1日間に短縮できます。

(2)太陽熱を利用することによりエネルギー消費量・CO2排出量を削減
 給食を提供する120人規模の保育園に集熱面積6m2タイプの本システムを設置した場合、一次エネルギー使用量を28%削減することが期待できます。年間太陽熱利用熱量が2,200kWh、年間CO2削減量が750kg見込め、夏場の給湯需要の約半分を太陽熱でまかなうことができます※3。

(3)ガス削減量・CO2削減量の見える化
 太陽熱利用量ならびに都市ガスやCO2の削減量の「見える化」を行う太陽熱利用熱量表示器を用意し、お客さまのさらなる省エネ・省CO2行動を促進します※4。

※1 東京ガス調べ。従来の業務用太陽熱利用ガス温水システムの施工実績より想定。設置先の建物条件によっては、施工期間が変わる場合もあります。
※2 標準施工範囲内で集熱面積6m2タイプシステムを設置した場合。
※3 集熱器を南向き5°設置、本システム導入前の熱源機効率を80%、都市ガス1m3の熱量を45MJ、都市ガスCO2排出係数を2.29kg-CO2/m3(N)、電力CO2排出係数(火力電源係数)を0.69kg-CO2/kWhとし、消費電力量を考慮した試算値。
※4 2013年12月よりオプション品として販売予定。
..........
パッケージ基本セット内容
集熱器、蓄熱タンクユニット、潜熱回収型ガス給湯器、集熱器架台、集熱配管継手セット、集熱配管、不凍液、屋根接続金具類、蓄熱タンクユニット用簡易基礎、ガス給湯器リモコン

※2013年12月からオプションとして、太陽熱利用熱量表示器を販売

主要機器の仕様
(1)集熱器
種類 平板型
集熱面積 4m2(2枚)または6m2(3枚)
外形寸法 1枚当り 横1,890×縦1,070×厚さ90mm(×最大3枚)
質量 1枚当り 30.0kg(満水時31.2kg)(×最大3枚)
凍結対策 不凍液使用(プロピレングリコール水溶液)

2013061101_02

-----image : 同リリースより
.......... "

関連
パーパス / SOLAMO(ソラモ)
Detail_img01
-----image : SOLAMO 太陽熱利用ガス温水システムより

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神戸製鋼所、久米島の海洋温度差発電実証事業に高伝熱チタン板を供給

 沖縄県の久米島の海洋温度差発電実証事業については、その詳細、そして今後について関心をもっている人は多いのですが、あまり情報がありません。是非、関係者のみなさんには、正式なリリースを出していただけると、ありがたいと思います。以下は、ソフトエネルギーの直近の記事です。

久米島の沖縄県海洋深層水研究所で、50kW海洋温度差発電プラントが稼動-----ソフトエネルギー、2013/05/01

 さて、今回神戸製鋼所が、久米島の海洋温度差発電実証事業に高伝熱チタン板を供給したと発表しました。“純チタン薄板としては世界初”のプレート式熱交換器用チタン板(PHE : Plate Heat Exchanger)で、熱伝達性能を20%以上向上させることが可能だということです。海洋温度差発電は、海洋深層水と表層水の温度差を利用してアンモニアなど低沸点の媒体を気化させ、その蒸気でタービンを回転させる仕組みです。現在、熱サイクルの安定性・制御性の検証や熱交換器の性能試験が行われています。
 久米島の海洋温度差発電システムの発電出力は、50kWで、今回の実証試験を経て、将来の海洋温度差発電の実用化に向けた、発電コストの低減や沖縄県海域での洋上型システム設置に関する検討が実施されるということです。


プレスリリース / 神戸製鋼所、2013年6月12日
“世界初”プレート式熱交換器用チタン板新製品の開発・販売

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-----image(”上-沖縄県久米島の実証実験設備、下-高伝熱チタン板HEET[TM]の構造”) : 同リリースより-----
Structure_5

" 海洋温度差発電の実証事業に高伝熱チタン板を供給

..........純チタン薄板分野の主要用途であるプレート式熱交換器(PHE)向けの高伝熱チタン板(HEET™)を開発し、このほど、沖縄県久米島で行われている発電利用実証事業で使用される海洋温度差発電設備の熱交換器用として供給しました。
この高伝熱チタン板は、PHEの熱伝達性能を20%以上向上させると共に、環境・省資源に配慮した製品で、海洋温度差発電設備への採用は純チタン薄板においては世界初となります。これにより、再生可能エネルギーとして注目される海洋温度差発電の実用化へ向けた発電コストの低減の取組みが大きく前進するものと期待されています。

海洋温度差発電は、海洋深層水と表層水の温度差を利用してアンモニアなど低沸点の媒体を気化させ、その蒸気でタービンを回転させる仕組みで、海洋の熱エネルギーを有効活用する再生可能エネルギーとして注目されています。小規模ながら世界で初めて海洋温度差発電による電力を電力会社に供給する本実証事業では、本年の3月30日に発電に成功、4月より実証試験が開始され、熱サイクルの安定性・制御性の検証や熱交換器の性能試験が行われています。今後は、将来の海洋温度差発電の実用化に向けた、発電コストの低減や沖縄県海域での洋上型システム設置に関する検討が実施されます。

実証事業の概要
事業名:平成24年度海洋深層水の利用高度化に向けた発電利用実証事業
事業主:沖縄県
事業受託:
IHIプラント建設株式会社(設備全体)
株式会社ゼネシス(発電ユニット、熱交換ユニット)
横河電機株式会社(発電ユニット監視制御システム、電気関係)
実施場所:
沖縄県海洋深層水研究所(沖縄県久米島町)
発電出力:50kW
..........
高伝熱チタン板(HEET[TM])
チタン薄板の表面に微細な突起を付与することで熱伝達を向上させることができる製品です。この高伝熱チタン板を、海洋温度差発電の熱交換器に使用することにより、熱交換器の設計を変更することなく沸騰熱伝達が20%以上向上することが確認されています。熱伝達効率が向上することで、より小さな温度差でも発電が可能となることから、発電が可能な地域が増えると考えられます。また、汲み上げる海水の量を減らしてプラント内で自己消費する電力を減らして実質発電出力を向上させると共に、熱交換器をコンパクトにすることで設備のコストを圧縮するなど発電コストの低減が可能となります。今後の実証事業のなかで、高伝熱チタン板による発電事業での経済的な効果が、海洋温度差発電システムの実用化検討に併せて具体的に評価されてゆく予定です。

当社は、海洋温度差発電の熱交換器を対象としたチタン板の研究を2000年に開始し、佐賀大学海洋エネルギー研究センターとも連携して、チタン材料の高度化を図ってきました。今後も、再生可能エネルギーの有効利用を通して持続可能な社会の実現に取り組むと共に、エネルギー・プラント・造船向けなど、あらゆる産業分野で利用される熱交換器の国内外の需要家向けに高伝熱チタン板を積極的に拡販して参ります。
.......... "

関連
神戸チタン トピックス

海洋温度差の試験発電 沖縄・久米島-----47News、2013/6/16

"沖縄県は16日、海水の温度差を利用して電力を生み出す「海洋温度差発電」のプラント(最大出力50キロワット)の試験発電を同県久米島町で始めた。県は試験を積み重ね、実用化への課題を探る。"

久米島の沖縄県海洋深層水研究所で、50kW海洋温度差発電プラントが稼動-----ソフトエネルギー、2013/05/01

ゼネシス、IHIプラント、横河電機、沖縄県で海洋温度差発電の実証事業を開始-----ソフトエネルギー、2012/07/11


参考エントリー
ロッキード・マーティン Lockheed Martin、中国で10MW海洋温度差発電プラント建設へ-----ソフトエネルギー、2013/05/07

世界の海洋エネルギー 波力・潮流・潮汐・海洋温度差発電プロジェクト一覧-----ソフトエネルギー、2013/03/26

[ カテゴリー : 海洋エネルギー-OTEC ]

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メイン大学 University of Maine、アメリカ初の1/8スケールの浮体式洋上風力発電機 VolturnUS 1:8 を実証稼動

 メイン大学 University of Maineは、アメリカ初の浮体式洋上風力発電機 VolturnUS 1:8 を実証稼動させました。メイン大学は、浮体式洋上風力発電機の開発のアメリカにおける中心的な役割を担ってきました。そして今回、2017年に6MW機2機の浮体式風力発電機の稼動を目指しているニューイングランドのAqua Ventus I 計画の前段階として、1/8スケールのモデルがお披露目され、アメリカ初の系統連系を行う実証試験として、プロジェクトが動きはじめました。VolturnUS 1:8 の大きさは、全高65フィート(19.5m)で、Aqua Ventus Iで利用される6MW機の全高520フィート(156m、翼の直径は423フィート、つまり126.9m!)の八分の一のサイズとなります。
VolturnUSプロジェクトが採用した浮体とタワーの構造は、コンクリート複合材料です。この部分の開発は、University of Maine’s Advanced Structures and Composites Centerが担い、プロジェクト全体はメイン州、メイン大学、そして30人以上の企業パートナー から構成されるDeepCwindコンソーシアムがエネルギー省の支援のもとに推進しています。アメリカ合衆国の洋上風力発電機開発の中心的なプロジェクトです。

 VolturnUS 1:8とVolturnUSプロジェクトにより、浮体式風力発電機開発がより具体的に加速され、2020年までに助成金を必要とせず、他の発電方法と競合できる10 セント/kWhの発電コストを目指すとのことです。
 この開発により、メイン湾 の156.6 GWに達するという、洋上風力発電のポテンシャルを生かし、2030年までに200億ドルの民間投資と数千の雇用を掘り起こし、5000MWの巨大洋上風力発電所の建設を目指す、巨大なプロジェクトが、その一歩を歩みはじめました。


プレスリリース / University of Maine,May 30th, 2013
Launch of VolturnUS 1:8

Volturnus_18
-----同リリース、スライドショーより-----Ustream : Launch of VolturnUS 1:8 Launch of VolturnUS 1:8

Offshore Wind Technology Unveiled

(TheUniversityofMaine·, 2013/05/09)

"UMaine Advanced Structures and Composites Center unveils VolturnUS deepwater floating offshore wind technology"
"VolturnUS 1:8, the first grid-connected offshore wind turbine to be deployed off the coast of North America, was launched in Brewer May 31 by the University of Maine’s Advanced Structures and Composites Center and its partners.

The event was hosted by Cianbro in Brewer, Maine. Among the dignitaries on hand for the ceremony were Sen. Susan Collins, Sen. Angus King, Rep. Michael Michaud, Jose Zayas of the U.S. Department of Energy, University of Maine System Chancellor James Page, UMaine Executive Vice President and Provost Susan Hunter, Cianbro CEO Peter Vigue and Habib Dagher, director of UMaine’s Advanced Structures and Composites Center.
........... "


関連
Maine Project Launches First Grid-Connected Offshore Wind Turbine in the U.S.-----U.S. DOE Energy.Gov,May 31, 2013

University of Maine Wins First Phase of $93.2 Million Deepwater Floating Offshore Wind Demonstration-----University of Maine’s Advanced Structures and Composites Center

・Cianbro : VolturnUS 1:8 Floating Offshore Wind Turbine
Vollrg
-----image : 上記サイトより

"Scope of Work
Cianbro is working with the Advanced Structures and Composites Center at the University of Maine to develop the first gird-connected floating offshore wind turbine. The turbine, named VolturnUS 1:8, will be the first offshore wind turbine to be deployed off the coast of the United States/Maine and the first concrete-composite floating wind turbine in the world.

Project Details
The VolturnUS technology is the culmination of over five years of collaborative research and development conducted by the UMaine Composites Center–led – DeepCwind Consortium. The DeepCwind Consortium Research Program is a unique public-private partnership funded by the Department of Energy, the National Science Foundation –Partnerships for Innovation, the Maine Technology Institute, the State of Maine, the University of Maine, and over 30 industrial partners
The 65 ft tall turbine prototype is a one-eight-scale version of a 6 mw, 423 ft rotor diameter design. It is the first floating turbine of its kind in the world, using advanced material systems with a unique floating hull and tower design
Data acquired during the 2013 deployments off Castine, Maine, will be used to optimize the design of UMaine’s patent-pending VolturnUS floating wind turbine system
The program goal is to reduce the cost of offshore wind to 10 cents/kWh by 2020, in order to compete with other forms of electricity generation without subsidies
.......... "


VolturnUS 1:8-scale Launch on May 31st-----Deep WInd,29 May 2013

University of Maine Wins First Phase of $93.2 Million Deepwater Floating Offshore Wind Demonstration-----University of Maine’s Advanced Structures and Composites Center,2013/05/26

"The University of Maine’s Advanced Structures and Composites Center has been awarded the first phase of a potential $93.2 million deepwater offshore wind demonstration project by the U.S. Department of Energy (DOE). The UMaine Composites Center-led team of industry leaders and national laboratories is one of five awardees selected from over 70 competing proposals.
..........
The program, known as “Aqua Ventus I” and announced today by DOE and Sen. Susan Collins, will be a 12 MW demonstration wind park using the VolturnUS floating platform technology developed at the UMaine Composites Center over the last four years. This project builds on the success of the DeepCwind Consortium Research Program, spearheaded by UMaine Composites Center and its industry partners, and funded by DOE, National Science Foundation-Partnerships for Innovation, and the Maine Technology Institute, among others. A 1:8-scale VolturnUS floating platform will be deployed by UMaine researchers in spring 2013 at the UMaine Deepwater Offshore Wind Test Site near Monhegan Island, Maine.
.......... "

・4C Offshore : New England Aqua Ventus I 12 MW

アメリカ初となる、送電網に接続した浮体式洋上風力発電試作機が運転開始-----環境展望台、2013.05.31

参考
メイン州で洋上浮体式風力発電 Floating Wind Turbine に取り組む中・高校生たち Windstorm Challenge 2011-----ソフトエネルギー、2011/07/08

メイン州で洋上浮体式風力発電 Floating Wind Turbine に取り組む中・高校生たち Windstorm Challenge 2012-----ソフトエネルギー、2012/06/07


コメント続き

 日本でも浮体式風力発電機の開発が進んでいます。アメリカに5年、欧州に10年遅れていたと昨年まで感じていた状況からは好転。若干期待がもてる状況にはなっているように思います。しかし、ポテンシャルとか、コスト目標とか、まだまだあいまいです。浮体式風力発電機の開発で若干先を行く欧州にアメリカが一気に間を詰める感じになる可能性もでてきました。

 先日こんな話題もありました。浮体式も浮き漁礁として有効とかの話があるといいですね。

洋上風力発電機は、ロブスターの漁礁としても有効か? ドイツの研究機関が実験を計画-----ソフトエネルギー、2013/06/06

 さらに、巨大プロジェクトとしてのフローティングシティにも、興味があり、少し情報を集めはじめています。海洋開発大国となるために、フローティングシティという選択肢、ありだと感じています。どうですかね、、、、


参考エントリー
浮体式洋上風力発電 Floating Wind Turbine / 自然エネルギーの世界-----自然エネルギー、2010/12/24

浮体式洋上風力発電 Floating Wind Turbine 再生可能エネルギーまめ知識 / p.2

福島県沖の浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業の2015年までの内容と実施体制が発表されました-----ソフトエネルギー、2012/03/07

京大、戸田建設ら、環境省の五島沖の浮体式風力発電実証試験の第一段階100kW基によるテストを開始-----ソフトエネルギー、2012/06/14

日立製作所、5MWクラスのダウンウィンド型洋上風力発電システムの開発を開始-----再生可能エネルギー GreenPost、2012/7/20

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国際再生可能エネルギー機関 IRENA、十カ国によるRenewables Clubの結成を歓迎

 国際再生可能エネルギー機関 IRENAは、再生可能エネルギーへに積極的に取り組むことを表明した十カ国によるRenewables Clubの結成を発表し、ドイツ主導のこの動きを歓迎すると発表しました。
 Renewables Clubは、 IRENAに参加している他の国に対して、より積極的な取り組みを国として表明し、ここに参加することを呼びかける、要旨(公式声明)を発表しました。なんといっても注目なのは、今年になってから IRENAに参加した中国がこの”新たな輪”に当初から参加していることです。

 Renewables Club参加の十カ国は、中国 China, デンマーク Denmark, フランス France, インド India, モロッコ Morocco, 南アフリカ South Africa, トンガ Tonga, アラブ首長国連邦(UAE) the United Arab Emirates, イギリス the United Kingdom、そしてドイツ Germanyです。ドイツが積極的に進めたこのクラブの目的は、コミュニケを読む限りそれほど明確ではありません。ただ、総花的に参加している国を増やすよりも、再生可能エネルギーに積極的でより大きな利害を共有できる枠組みの構築を目指そうとしているように見えます。

 日本は、国際再生可能エネルギー機関 IRENAに2009年から参加していますが、現在の安倍政権の下では、再生可能エネルギーの位置づけは、当初の位置からさえトーンダウンしています。安倍政権が積極的な原子力政策への傾注に比べれば、再生可能エネルギーの位置づけは国のエネルギー政策の柱にはなっていません。脱原発を目指すドイツとは、積極性とその成果に差が生まれるのはいたしかたないかもしれません。しかし、総花的にすべてのエネルギーに積極的な中国が参加するこのクラブ、ドイツ、イギリス、フランス、デンマークの企業にとっては、大きなチャンスをもたらす可能性があります。
 そして、再生可能エネルギーに消極的であっても、2020年、2030年とその確実な技術発展と発電ソースに占める割合を”増やさざるを得ないわが国”にとって、世界の動きに注目する必要は増していきます。

 さて、どうする日本の再生可能エネルギー?


プレスリリース / International Renewable Energy Agency (IRENA) ,4 Jun 2013
IRENA welcomes the “Renewables Club”

Club
-----image(”Members of the Renewables Club at the launch on 1 June 2013, in Berlin, Germany.”) : 同リリースより

" On the occasion of the World Environment Day on 1 June 2013, a Renewables Club was launched in Berlin, Germany. IRENA Director-General Mr. Adnan Z. Amin joined His Excellency Mr. Peter Altmaier, Minister of Environment of Germany, and Ministers and high-level representatives from China, Denmark, France, India, Morocco, South Africa, Tonga, the United Arab Emirates, and the United Kingdom, to formally launch the Club and discuss its activities in the coming months.

Initiated by Minister Altmaier, the Renewables Club is a high-level political alliance aimed at promoting renewable energy, with a view to scale up renewable energy deployment as an essential element of a sustainable and more prosperous future.
..........
The Club members released a communique outlining the underlining principles and aims of the alliance. The next Renewables Club meeting will be hosted by the United Arab Emirates in the margins of the fourth session of the IRENA Assembly in January 2014.

Please find the Renewables Club Communique
.......... "

関連
独主導で「再生エネクラブ」結成 日本に打診なし-----47News,2013/06/12

"..........
ドイツ環境省は「世界のさまざまな地域から、特に再生エネルギーの普及に野心的な国に声を掛けた」と説明、新規加入を歓迎すると述べた。"

Renewables Club Founded By 10 Countries-----Clean Technica,June 1, 2013

ドイツ 中国との再生可能エネルギー拡張を目指すパートナーシップを締結----EICニュース、 2013.01.14

追加情報



参考エントリー
日本、国際再生可能エネルギー機関(IRENA)に正式参加-----ソフトエネルギー、2009/07/07

国際再生可能エネルギー機関 IRENAが活動を開始しました-----ソフトエネルギー、2010/02/02

続きを読む "国際再生可能エネルギー機関 IRENA、十カ国によるRenewables Clubの結成を歓迎"

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シャープ、タイ王国で東南アジア最大の太陽光発電施設約84MWp を完成

 2012年3月に完成したタイ王国のLopburi 太陽光発電所の規模は、73MWpでアジアランキングでは4位。世界 ランキングでは17位()の規模を誇る世界有数の大規模太陽光発電所 メガソーラー施設です。このたび、この施設に隣接する場所にさらに、10.3MWpのメガソーラー施設が完成し、両サイトを合わせ出力規模は約84MWpとなったと、太陽電池などの部材から、保守・メンテナンスまで対応しているシャープが発表しました。

メガソーラー タイ Lopburi 太陽光発電所 73MWp


プレスリリース / シャープ、2013年5月29日
タイ王国で最大規模※1となる太陽光発電所を建設 (EPC※2)、保守・メンテナンスまで対応 約84MWの大規模太陽光発電所が完成

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-----image : 上下とも同リリースより-----
130529a1

" シャープが、発電事業会社NED社※3から建設を受注していたタイ王国で最大規模※1となる太陽光発電所※4が本年5月に完成しました。今回竣工した発電所 (10.3MW-dc※5)は、2012年3月に竣工した発電所 (73.2MW-dc※5)に隣接し、両サイトを合わせ出力規模は約84MW-dc※5となります。 事業運営は、三菱商事株式会社の子会社であるDGA社※3を通じて出資しているタイ王国の独立発電事業者(IPP※6)NED社※3が実施します。 当社は、同国最大手の建設会社であるITD社/ITE社※4とともにNED※3社から本案件を受注し、発電所の設計、モジュール・周辺システムの調達および発電所の建設を進めてまいりました。 高温時において結晶太陽電池より温度特性に優れる薄膜太陽電池モジュールを採用し、約2.16km2の広大な敷地に約64万枚の薄膜太陽電池モジュールと周辺システムを設置しました。また、保守・メンテナンスは、2011年3月に設立したSSMA※7 (Sharp Solar Maintenance Asia Co.,Ltd.)が担当。特別な教育や訓練を受けた専任者がシステム全体の点検・保守など、発電事業の運営をサポートしてまいります。 当社は今後も拡大が続く日本や新興国市場などで、発電所の設計やモジュール・周辺システムの調達から発電所の建設ならびに保守・メンテナンスまで一貫して行うビジネスモデルを展開してまいります。

130529a2
-----image(”タイ王国 太陽光発電所の関係事業者”) : 同リリースより

※1 2013年5月29日現在。(当社調べ)
※2 PC(Engineering Procurement and Construction):太陽光発電所の設計、機器調達および発電所の建設を一括して行う事業者。

※3 NED社(Natural Energy Development Co.,Ltd.):DGA社(Diamond Generating Asia,Limited:東南アジアおよび台湾のIPP事業を統括する三菱商事株式会社の100%子会社)、CLP社(CLP Holdings Limited:在香港のアジア最大の民間電力会社)、EGCO社(ELECTRICITY GENERATING PUBLIC COMPANY LIMITED:タイ王国大手IPP)の3社による合弁会社。発電事業の企画、投資、運営を行う。

※4 同国最大手の建設会社であるITD社/ITE社と共同で建設。
ITD社(ITALIAN-THAI DEVELOPMENT PUBLIC COMPANY LIMITED):タイ王国最大手の建設会社。国際空港や水力発電所などの公共事業から、民間のビル建設まで国内外の案件を手掛けている。
ITE社(ITALTHAI ENGINEERING CO.,LTD.):ITD社の関係会社。電気設備供給、ビル・工場の設計など幅広いサービスを提供している。

※5 dc(direct current)、直流電流を指します。

※6 IPP(Independent Power Producer):発電施設を設置し、発電した電気を販売する事業者。

※7 アジア地域における大規模太陽光発電所の保守・メンテナンス業務を行う目的で2011年3月21日に設立した当社の子会社。
.......... "


参考
* Large-Scale Photovoltaic Power Plants Ranking 1-50


コメント続き
 上のリストをみると、大規模太陽光発電所のランキングに変化があったようです。下のリストも更新の必要がでてきました。

メガソーラー世界ランキング(100MWp以上) 再生可能エネルギー豆知識
 

参考エントリー
アジア最大のメガソーラー タイ Lopburi 太陽光発電所 73MWp-----ソフトエネルギー、2012/04/24

シャープ、タイ王国において73MWpの大規模太陽光発電所建設を受注-----ソフトエネルギー、2010/07/05

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中部電力、恵那市で維持流量を利用した 220kW新串原水力発電所を計画

 中部電力は、恵那市で220kW新串原水力発電所を計画しています。この新串原水力発電所は、1971年2月に運転開始した、既存の31,600kWの矢作第二発電所のダム直下に、新たに発電所を建設するもので、これまで利用されてこなかった維持流量を利用した小水力発電所です。
 想定年間発電量は、約170万kWh。一般家庭 約470世帯分の年間使用電力量に相当するということです。工事着手予定は、2014(平成26)年度中で、運転開始は2015年の予定です。

 全国的に維持流量を利用した小水力発電施設の計画が増えてきています。全国でどれくらいのポテンシャルがあるのか、調べてみたいと思います。なにかいい資料があったら、是非教えてください。

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-----Googleマップで、新串原水力発電所を表示

プレスリリース / 中部電力、2013年6月10日
新串原水力発電所の開発計画

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-----image : 同リリース、別紙「発電所設置イメージ図と概略位置図[PDF:250KB]」より

"..........所有の矢作第二ダムの直下に、ダムの落差と放流水を利用した維持流量水力発電所を建設することといたしましたので、お知らせいたします。
当社は、電源の多様化、地球温暖化問題への対応の観点から、再生可能エネルギーの開発を進めております。
この一環として、このたび、2015年度の運転開始を目指し、矢作第二ダムの直下に、発電出力220kWの維持流量水力発電所「新串原水力発電所」を建設することといたしました。
今後、当社は、地元自治体や地域の皆さまにご理解とご協力をいただきながら、開発を進めてまいります。
当社は今後も、再生可能エネルギーの中でも安定した発電電力量を期待できる一般水力や維持流量水力発電の継続的な開発に努めてまいります。また、既設水力発電所の設備改修による出力および発電電力量の向上についても計画的に進めてまいります。

【計画概要】
発電所名
新串原(しんくしはら)水力発電所
所在地 岐阜県恵那市串原大簗
ダム名 矢作第二ダム
発電出力 220kW
想定年間発電量 約170万kWh
(一般家庭 約470世帯分の年間使用電力量に相当)
CO2削減量 年間900トン程度
工事着手予定 2014(平成26)年度
運転開始予定  2015(平成27)年度
.......... "

関連
・中部電力 : 水力発電について 中部電力の水力発電所

"主な水力発電所
発電所名 所在地 出力(kW)
奥美濃水力発電所 1,500,000kW
岐阜県本巣市根尾上大須字コウチ1987番1
奥矢作第一発電所 315,000kW
愛知県豊田市小田木町大水別16-1、2、3、17-1
奥矢作第二発電所 780,000kW
愛知県豊田市牛地町駒山10-12、20、21
高根第一発電所 340,000kW
岐阜県高山市高根町上ヶ洞74
馬瀬川第一発電所 288,000kW
岐阜県下呂市金山町乙原1541-3
畑薙第一発電所 137,000kW
静岡県静岡市葵区田代1131
井川(いかわ)発電所 62,000kW
静岡県静岡市葵区井川2290-2
泰阜(やすおか)発電所 52,500kW
長野県下伊那郡泰阜村4627-3
平谷発電所 8,100kW
長野県下伊那郡平谷村403-344
東河内(ひがしごうち)発電所 170kW
静岡県静岡市葵区田代1211-2
岩津発電所 140kW
愛知県岡崎市日影町字大日影5-5
須砂渡(すさど)発電所 240kW
長野県安曇野市穂高牧2200-1、8、9 "

/ 水力発電所一覧

"中部電力の水力発電所の一覧データです。
2009年3月末現在、182ヵ所の発電所で出力5,218,640kWの発電をおこなっています。"

・水力ドットコム 日本の水力発電所 : 水力発電所ギャラリー 矢作川水系 - 中部電力 矢作第二発電所

"出力 認可最大出力:31600kW"

参考
・日本ダム協会 ダム便覧 : 矢作第二ダム[愛知県]

・Wikipedia : 矢作ダム

"矢作第二ダム"


追加情報
「新串原水力発電所」営業運転開始について-----中部電力、2015年6月16日

「新串原水力発電所」の工事着手-----中部電力、2014年5月29日
Aichigifu_yahagi_hydro
-----image : 上記リリースより


コメント続き
 維持流量を利用した小水力発電の最近の動きです。他にもあれば、情報を集めていきたいと思います。

参考エントリー
東北電力、福島市で維持流量を利用した小水力発電所 230kW飯野発電所の建設を開始-----ソフトエネルギー、2013/05/16

中国電力、広島県で維持流量を利用した140kWポンプ逆転水車、高野発電所を稼動-----ソフトエネルギー、2013/04/15

[ カテゴリー : 水力発電 ]

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伊藤忠商事関連 スカテック・ソーラー、南アフリカ共和国でアフリカ最大級の太陽光発電設備建設に着工

伊藤忠商事が37.5%を出資するノルウェーのスカテック・ソーラー Scatec Solar は、南アフリカ共和国でアフリカ最大級の太陽光発電設備建設に着工しました。今回着工したのは、2012年5月の入札で南アフリカ共和国政府より優先契約交渉権を獲得した第2期太陽光発電事業の合計115MWp分です。
 これは、南アフリカ共和国政府が将来的に電力需要の約2割を太陽光をはじめとする再生可能エネルギーにより賄うという目標を達成するために推進されている、South African Renewable Energy Independent Power Producer Program(REIPPP、南アフリカ再生可能エネルギーエネルギー独立プログラム)に基づき実施されるものです。スカテック・ソーラー Scatec Solar は、昨年末よりは、南アフリカの北西州(North-West Province)のKaklbultにおいて、すでに75MWpのメガソーラーの建設を開始し、太陽電池の設置はほぼ完了し、稼動に向けて最後の調整が行われています。この75MWpと今回の115MWpを合計し、2014年末ごろに190MWpのアフリカ最大どころか、世界最大規模の巨大太陽光発電所が完成する見込みです。

伊藤忠商事、南アフリカ共和国における 75MWp メガソーラープロジェクトを発表-----ソフトエネルギー、2012/12/12

 今回の、115MWpの事業では、160haの敷地に約46万枚の太陽電池パネルを敷き詰められるそうです。この容量で、年間225GWh以上の発電量が見込まれています。設備利用率を計算すると22%を超えます。日本における設備利用率が12%程度とされていることを考えると実に驚くべき数字です。いかに日射量が多いかがわかります。

 のホームページに、先行する75MWp分の工事の様子、Kalkbult Solar PV Plantのスライドショウが公開されていました。前々からその具体的な様子が気になっていたので、参考になりました。


プレスリリース / 伊藤忠商事、2013年6月 7日
南アフリカ共和国でアフリカ最大級の太陽光発電設備建設に着工

"日本、アジア、中近東での展開を拡大

伊藤忠商事株式会社(略)が37.5%を出資するScatec Solar社(ノルウェー、以下「スカテック・ソーラー」)は、2012年5月の入札で南アフリカ政府より優先契約交渉権を獲得した第2期太陽光発電事業(合計115MW)について、2013年5月9日付で20年間の売電契約を国営電力会社Eskomと締結しました。また、同国の銀行との融資契約も締結し、2014年末頃の稼働開始を目指して建設着工致しました。本事業においては160haの敷地に約46万枚の太陽電池パネルを敷き詰めることで年間225GWh以上の発電量を見込んでおり、約53,000世帯相当分の消費電力を賄うと同時に、年間190,000tのCO2削減効果が期待されます。

南アフリカ政府が将来的に電力需要の約2割を太陽光をはじめとする再生可能エネルギーにより賄うという目標を設定する中、本案件はREIPPP制度(*)に基づき推進されるものです。スカテック・ソーラーの同国における太陽光発電設備容量は第1期(75MW)と合計で190MWとなり、大型太陽光発電所の開発から建設・保有を手がける太陽光システムインテグレーターとしてのアフリカでの地位を確固たるものとします。

また、スカテック・ソーラーは太陽光発電設備を世界中に普及させるため、電力需要が急速に高まっている新興国において、他アフリカ各国での開発、中近東における現地有力パートナーとの事業展開を進めるなど様々な取組を展開しています。日本においても伊藤忠商事との戦略的な取り組みの一環として、メガソーラー事業を協働展開していきます。ドイツ、イタリア、フランス、チェコ等の欧州諸国や南アフリカ等で培ってきた大型メガソーラー案件組成の経験・ネットワークを活用し、目下の目標として100MW相当の太陽光発電所の開発・建設を進めて参ります。
(*)REIPPP制度;南アフリカ政府が同国内での再生可能エネルギー導入を推進する為、政府保証の元、国営電力会社ESKOMを通じて再生可能エネルギーにて発電された電力を買い取る制度。Renewable Energy Independent Power Producer Procurementプログラムの略称。
.......... "


関連
Scatec Solar démarre la construction de 115 MW supplémentaires de solaire photovolta-----Scatec Solar,13.05.2013
- May 13th, 2013 Scatec Solar ready to build another 115 MW of solar PV in South Africa – good progress on its first 75 MW project
Kalkbult_1a_may_2013
-----image(”catec Solar's 75 MW Kalkbult project is progressing well. 156 km of substructure and 315 000 solar panels will be installed before the park is completed.”) : 上記リリースより

- Construction of the Kalkbult Solar PV Plant is progressing as planned.
Kalkbult_solar_pv_plant_1
-----image : 上記サイト

Southafricakalkbult
-----image : Googleマップで、南アフリカ、Kalkbult近辺


コメント続き

 南アフリカの日射量の資料が公開されていました。Kalkbult Scatec Solarの水平面全天日射量(GHI)は、2300kWh/平方メートル・年を超えています。日に直すと、6.3kWh/平方メートル・日にも達しています。高温による発電ロスを考えても、日本約2倍にも達する太陽エネルギー資源を保有していることになります。

参考
Pv_insider_south_africa_ghi_map
-----image(”Annual sum of global horizontal irradiation, average 1994-2011 GHI index”) : PV-Insider.com、「PV Plants Map 2012
South AfricA - PV Project Development Summit South Africa 5-6 September 2012, Johannesburg」よ[ (No.16が、Kalkbult Scatec Solar 72.5(MWp) Kaklbult, North-West Province ]


 他地域で工事が進んでいるメガソーラーもありますが、南アフリカ共和国に2014年末ごろに190MWpのメガソーラーが完成するとすると、当然メガソーラーランキングにも入ります。

参考エントリー
メガソーラー世界ランキング(100MWp以上) 再生可能エネルギー豆知識

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NTTスマイルエナジーのエコめがね、産総研のPVエネルギー統計整備プロジェクトに30MWp分のデーター提供へ

 NTTスマイルエナジーは、2011年よりネットを通じて太陽光発電状況の見守りができる、クラウド型電力見える化サービス“エコめがね”を開始し、現在244社の太陽光発電販売会社に採用され、ユーザの太陽光パネル発電規格容量は30メガワットに達しています。
 そして今回、NTTスマイルエナジーは、”エコめがね”サービスの30MWp分のデーターを産総研のPVエネルギー統計整備プロジェクトに提供すると発表しました。
 産総研のPVエネルギー統計整備プロジェクトが収集するデーターは、以下のような内容です。

「所在地情報  郵便番号(*) 住所

構成機器情報
 太陽電池パネル:製造メーカ、型式、公称出力、設置枚数
 パワーコンディショナ:製造メーカ、型式、定格出力、台数

システム情報
 システム出力(*)
 アレイ設置姿勢:設置方位、設置角度
 運転開始年月

運用情報
 各年の年間発電量(*)
 各年の月別発電量
 トラブル情報:機器の交換や修理など
((*)は必須項目) 」

 これらの基本的な情報がリアルタイムに把握され、将来公開される可能性があることから、太陽光発電の正確な評価やシステムの運用に記する貢献が、大いに期待されるプロジェクトです。

 ”エコめがね”サービスは、インターネットを利用し、ユーザーがスマートフォンやパソコンなどで太陽光発電システムの電力情報を把握できる、いわば見える化サービスです。日射量情報などから発電量が適切かなどを自己診断することも可能です。”エコめがね”サービスを運営するNTTスマイルエナジーは、2011年の5月にNTT西日本とオムロンが設立しました。


プレスリリース / NTTスマイルエナジー、2013年6月4日
クラウド活用型太陽光発電遠隔モニタリングサービス“エコめがね” 独立行政法人産業技術総合研究所へ太陽光発電システム計測データの提供協力を開始

Ecomagane
-----image : 同リリースより

"株式会社NTTスマイルエナジー(略)は、独立行政法人産業技術総合研究所太陽光発電工学研究センターシステムチーム(以下 産総研)による、日本国内の太陽光発電システムの発電量統計データ整備活動に対するデータ提供提携先第一号として、“エコめがね”により計測された太陽光発電システムデータの提供を開始いたしました。

日本国内においては、各種補助金制度など、太陽光発電システム拡大のための国費が投じられてきましたが、導入後の発電情報の統計データが無く、どの程度のクリーンエネルギーが太陽光発電システムにより生み出され、二酸化炭素の削減に貢献しているかを示すことができませんでした。
この現状に対し、産総研においては個人や企業・団体に協力を求め、太陽光発電システムの発電データの収集と統計整備を開始されました。
NTTスマイルエナジーはこの活動がさらなる太陽光発電市場の発展のために貢献するものとして賛同し、個人情報を含まない形で“エコめがね”サーバに蓄積された計測データ等を提供することにより、産総研の取り組みに協力していきます。

NTTスマイルエナジーでは2011年11月よりクラウドを活用した新しい形の太陽光発電見える化サービスとして、遠隔モニタリングサービス“エコめがね”を提供しており、 “エコめがね”ユーザの太陽光パネル発電規格容量は30メガワットに達しています。

今後、これらのデータ提供協力を通じた産総研との取組みで得られた知見は、新たなサービス開発に生かしていきます。

◆ 産総研太陽光発電統計ウェブサイト
http://unit.aist.go.jp/rcpvt/ci/service/PVstats/index.html
..........
30メガワットの容量の太陽光パネルとは・・・

太陽光発電所面積

1メガワット(1,000kW)につき1.5〜2ヘクタールの広さの土地が必要と仮定した場合、30メガワットの太陽光発電所面積は、およそ

東京ドーム12個分
相当の面積となります。
.......... "

関連
産総研 : 太陽光発電工学研究センター 提供サービス・プロジェクト / 太陽光発工学研究センター
環境・エネルギー分野 PVエネルギー統計整備プロジェクト

Pvstatsimage
-----image(”PVエネルギー統計のイメージ”) : 上記サイトより

"概要

太陽光発電協会(JPEA)の発表によれば、2012年4月末にわが国の住宅用太陽光発電システム(以下「PVシステム」)の累積設置件数が100万件を突破しました。また、同年7月には再生可能エネルギーの固定価格買取制度もスタートし、中小規模そして大規模な事業用PVシステムも急拡大しています。2013年初めの時点で累積導入量は推定約7GW(700万kW、年間発電量にして約70億kWh、日本の年間電力需要の約0.8%)に達したとみられ、今後も増加が見込まれています。

太陽光発電は、1974年のサンシャイン計画発足や1994年に開始された住宅用PVシステムの導入補助金制度の創設など、その研究開発と普及拡大に莫大な国費が投じられてきましたが、その目的はわが国のエネルギー問題や地球環境問題を解決するためでした。

しかしながら、これだけ急増しているわが国のPVシステムが、どれだけクリーンな電力を生み出し、そして、どれだけ二酸化炭素(CO2)の削減に貢献しているのかを示すためのエネルギー・環境統計は整備されていないのが実状です。特に、住宅用PVシステムは、設置件数が膨大であり、かつ、多くのユーザは売電データしか所有していません。

そこで、当チームでは、極めて地道ではありますが、多くの方々のご協力を仰ぎ、わが国のPVシステムの発電量に関するエネルギー統計の整備に着手することにしました。

今般、当所の設備のほかに、この活動の趣旨に賛同いただいた企業((株)NTTスマイルエナジー様)と第一号の協力関係を結び、所有者の個人情報を含まない形で住宅用を中心とした全国1,498台、システム容量約9MWのPVシステムの発電量データを収集しました。本統計情報は本ページに掲載し、定期的に更新していきます。

今後は、本趣旨に賛同いただける住宅用PVシステムの個人所有者や、同類のデータを保有・管理している販売・施工店をはじめとする各種団体、大規模PVシステムの事業者などにも広くデータ提供の協力を求め、できるだけ早期に有意な統計情報を整備していく予定です。
..........収集しているデータ項目

((*)は必須項目)

所在地情報
郵便番号(*)
住所
構成機器情報
太陽電池パネル:製造メーカ、型式、公称出力、設置枚数
パワーコンディショナ:製造メーカ、型式、定格出力、台数
システム情報
システム出力(*)
アレイ設置姿勢:設置方位、設置角度
運転開始年月
運用情報
各年の年間発電量(*)
各年の月別発電量
トラブル情報:機器の交換や修理など
.......... "

エコめがね
Ntt_ecomegane
-----image : 上記サイト
/ プラン比較 全プラン比較表

"余剰買取用HEMSパック
余剰買取用プラン
全量買取用プラン
全量買取用プラン+モバイルパック"

関連エントリー
NTTスマイルエナジー、太陽光発電状況の見守りやCO2排出権の価値化・還元も可能なクラウド型電力見える化サービス“エコめがね”を開始-----しなやかな技術研究会、2011/11/04

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洋上風力発電機は、ロブスターの漁礁としても有効か? ドイツの研究機関が実験を計画

ドイツのアルフレッドウェゲナー研究所(AWI:Alfred-Wegener Institute)の極地海洋研究ヘルムホルツセンターの研究グループは、ニーダーザクセン州沖合いの洋上風力発電所で3000匹のロブスターを実際に放流して、漁礁として機能するかどうかの実験を2014年に実施する準備を進めています。すでに、飼育されている3000匹のロブスターが、風力発電機の基礎部分に実際に定着するかなどを数年かけて評価する大規模な試験となる予定です。この地方には、さらに多くの巨大風力発電所が計画されています。この海域だけで計画されている洋上風力発電所の数は、数千におよぶことがわかっています。今後、漁礁としての機能が評価されることで、洋上風力発電所に付与される新たな価値にも熱い視線が注がれているのです。

 さて、日本でもこんな報道がありました。

洋上風力発電に集魚効果も、漁業者歓迎-----読売新聞、2013年6月1日

"環境省が2016年度の実用化技術の確立を目指し、長崎県五島市・椛島 かばしま 沖で試験運転を続けている国内初の浮体式洋上風力発電実証機の周辺海域に、カンパチやメジナなどの魚が集まっていることが同省の調査でわかった。"

 漁業と共存共栄できる洋上風力発電。わが国でも注目を集めるに足る大きな課題です。


プレスリリース / Alfred-Wegener Institute,18. April 2013:
Wind parks at sea offering a new home to lobsters? The Land of Lower Saxony promotes a pilot project of researchers on Heligoland

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-----image(上-”Lobster”、下-”Windpark Riffgat”) : 同リリースより[上-”Mature lobster (Homarus gammarus) in defense position in front of a sandstone wall of the rocky island of Heligoland. Photo: Udo Schilling, Alfred Wegener Institute”、下-”Construction work in the "Riffgat" offshore windpark. Photo: M. Iberler, EWE”]-----
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"The Land of Lower Saxony is promoting a pilot project on the settlement of the European lobster in the “Riffgat“ offshore windpark with just under EUR 700,000. Researchers of the Alfred Wegener Institute, Helmholtz Centre for Polar and Marine Research, are now starting on the rearing of 3,000 lobsters which they will be releasing in 2014. They wish to investigate whether lobsters successfully settle between the wind turbines. New structures are created on the bottom of the North Sea with the construction of the windpark. Sand and silt soils dominate the bed in the German Bight; wind turbines are offering other ecosystems a new settlement area in the form of so-called hard substrate. One example of a rocky bed dweller is the European lobster which hides in crevices during the day and becomes active at night. Researchers at the Biological Institute Heligoland, which belongs to the Alfred Wegener Institute (AWI), Helmholtz Centre for Polar and Marine Research, wish to place lobsters in this newly created habitat. The Land of Lower Saxony, represented by the NLWKN (Lower Saxony Institute for Water Management, Coastal Protection and Nature Conservation), is funding the three-year pilot project ”Lobster settlement in the Riffgat windpark“ with just under EUR 700,000. The money comes from the compensation payments under nature conservation law for the „Riffgat“ windpark. An agreement has been concluded between the NLWKN and the AWI to use this funding. The project is intended to investigate the basic possibility of and the conditions for and ecological consequences of a lobster settlement of this kind. .......... "

関連
German Scientists Use Offshore Wind Farms to Replenish Lobsters-----Bloomgerg,May 8, 2013

ロブスター3000匹、風力発電施設近くに放流 ドイツ-----MSN産経ニュース、2013年05月05日


参考
ekouhou.net : 人工魚礁 | 対象生物 | イセエビ(エビを含む)

"イセエビ用の増殖礁"


おすすめエントリー
日本生協連、節電・省エネそして2015年までに50メガワットの再生可能エネルギー開発を計画-----ソフトエネルギー、2013/06/06

続きを読む "洋上風力発電機は、ロブスターの漁礁としても有効か? ドイツの研究機関が実験を計画"

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日本生協連、節電・省エネそして2015年までに50メガワットの再生可能エネルギー開発を計画

 日本生活協同組合連合会は、全国の関連生協において、節電・省エネ、そして2015年までに、50メガワットの再生可能エネルギーへの取り組み方針を決定したと発表しました。

 今回発表された3本の柱では、第一の柱として、全国の生協で2020年までに、生協事業の電力使用量の約20%に当たる100メガワットの再生可能エネルギー発電設備の設置をめざすことが発表されました。そして、2015年までに50メガワットを目標として、生協の産直産地・生産者や農業団体、行政、地域の環境NGOなどと協同した太陽光、小水力、バイオマス、風力発電などについても検討するということです。
 2013年4月現在、すでに全国11生協・事業連合で合計約13MWの再生可能エネルギーによる発電事業が稼動しています。

 第二の柱として、省エネルギーをさらに推進し、2020年までに2005年度比15%削減を目標として、取り組むとのことです。さらに、第三の柱にあげられたのは、事業としての発電事業の可能性です。発電した電気を自らの事業所へ供給するための特定規模電気事業者の設立や、地域の諸団体と協同することなどが検討されるようです。


プレスリリース / 日本生活協同組合連合会、2013年05月17日
全国生協の節電・省エネ、再生可能エネルギー普及の取り組み方針を決定 2015年までに50メガワットの再生可能エネルギー開発など

Press_130517_02_01
-----image[”大阪いずみ市民生協物流センター(和泉市)の屋上に設置された5,474枚のソーラーパネル。総出力1.3MW。2012年11月より稼動中。”] : 同リリースより

"日本生協連は、2013年~2015年に全国の生協で取り組む節電・省エネや、再生可能エネルギー普及の取り組み方針を決定しましたのでお知らせします。
日本生協連は、2012年1月に「エネルギー政策の転換をめざして」をまとめ、原子力発電に頼らないエネルギー政策への転換などを提言しました。さらに2012年度は、節電・省エネおよび再生可能エネルギーの普及において生協としてできることを検討し、このたび、今後の取り組み方針を決定しました。

■第1の柱:再生可能エネルギー発電を全国の生協で拡大 ~2015年までに50メガワット 

全国の生協で2020年までに、生協事業の電力使用量の約20%に当たる100メガワット(以下、MW)※1の再生可能エネルギー発電設備の設置をめざします。
その中間目標である「2015年までに50MW達成」に向け、再生可能エネルギー固定価格買取制度を活用して、可能な限り再生可能エネルギー電源の開発を進めます。
既に2013年4月現在、全国11生協・事業連合で合計約13MWの再生可能エネルギー電源が稼動しています。
今後はさらに、生協の産直産地・生産者や農業団体、行政、地域の環境NGOなどと協同した太陽光、小水力、バイオマス、風力発電などについても検討します。

※1 100MW:大型原発1基の発電量(100万kW=1,000MW)の10分の1に当たる量。
.......... "

関連
日本のエネルギー政策への提言『エネルギー政策の転換をめざして』を公表しました-----日本生活協同組合連合会、2012年01月18日


コメント続き
 ”■生協、生活関連NGOが太陽光発電所になる!” リストに情報を追加しました。

街のあちこちに生まれる太陽光発電所 再生可能エネルギーまめ知識 / p.3 ■生協、生活関連NGOが太陽光発電所になる!


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郵便局が太陽光発電所になる!  286施設合計約11MWpを予定

 郵便局が太陽光発電所になる! 

 日本郵便は、郵便局などの関連施設を活用し、 昨年の7 月 1 日より施行されている、再生可能エネルギー固定価格買取制度を利用して太陽光発電事業に参入すると発表しました。2013年度末までに、全国約286施設で、合計設置容量約11MWpの規模で売電への準備を開始するとのことです。1施設あたりの規模は、約 20 から500kWpで、一般家庭の年間消費電力量で約 3,000 世帯分に相当します。(1世帯、約3.7kWp計算)

 太陽電池は、ソーラーフロンティアの宮崎県の国富工場製のCIS薄膜太陽電池が利用されるとのことです。


プレスリリース / 日本郵便、平成25年6月3日
郵便局舎等の屋上を利用した太陽光発電事業の開始

"日本郵便株式会社(略)は、再生可能エネルギー導入の推進および CO2の削減による地球環境の保全に取り組むべく、郵便局舎等の屋上に太陽光発電システムを設置し、発電事業者として太陽光発電事業を開始します。

1 本事業の概要
 郵便局舎等の施設屋上部分を有効活用するため、太陽光パネルをはじめとした太陽光発電システムを設置します。発電により得られた電力は、2012(平成 24)年 7 月 1 日に施行された再生可能エネルギー固定価格買取制度を利用して全量を電力会社に販売します。販売の開始時期については、2013(平成 25)年度末を予定しています。

2 対象予定施設
 全国約 286 施設で実施予定。

3 その他
(1)事業の開始時期
 本事業は新規事業案件に該当するため、関係機関に対する必要な届出等を行った後に開始します。
(2)発電容量
 設置容量合計、約 11 メガワット(1施設当たり約 20 キロワット~500 キロワット)
 (一般家庭の年間消費電力量で約 3,000 世帯分に相当)
(3)CO2削減量
 年間約 4.4 トン(乗用車走行距離に換算して地球約 450 周超)

※以下を参考にして算出
・JPEA 表示に関する業界自主ルール(2010 年度)に基づく計算式
・家庭用エネルギー統計年報(2001 年度版)
.......... "

関連
全国300郵便局への太陽光発電システム導入について-----ソーラーフロンティア、2013年6月3日


コメント続き
 これまで、さまざまな”モノ”が太陽光発電所になっていくのを見てきました。再生可能エネルギーの固定価格買取制度における太陽光発電の買い取り価格については、大きな懸念もありますが、この制度によって、新しい動きが加速されているのは間違いありません。

 これまでに太陽光発電所になった例としては、

-■鉄道が発電所になる! ■高速道路が太陽光発電所になる! ■コンビニが太陽光発電所になる!

-■ショッピングセンター、デパートが太陽光発電所になる! ■集合住宅、アパートが太陽光発電所になる!

-■学校が太陽光発電所になる! ■生協、生活関連NGOが太陽光発電所になる!

-■農協、農家が太陽光発電所になる! ■ガソリンスタンドが太陽光発電所になる! ■工場が太陽光発電所になる! ■塩田跡地が太陽光発電所になる!

-■ごみの島が太陽光発電所になる! ■倉庫が太陽光発電所になる! ■港湾施設が太陽光発電所になる! ■上下水道施設が太陽光発電所になる! ■飛行場が太陽光発電所になる!

-■ホテルが太陽光発電所になる! ■その他

 そして今回、ついに郵便局も太陽光発電所の仲間入りです。以下のリストに新たにタイトルをつけて、収録します。

街のあちこちに生まれる太陽光発電所 再生可能エネルギーまめ知識

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丸紅と産業革新機構、洋上風力据付事業会社シージャックス Seajacks の国内&アジア向け新会社設立

 丸紅は、イギリスの洋上風力発電所の建設に出資したり、産業革新機構と共同で洋上風力発電に関して多くの経験と技術を保有するイギリスのSeajacks International社を買収するなど、海外での再生可能エネルギー事業に取り組んでいます。

丸紅と産業革新機構、英洋上風力発電設備据付の大手であるSeajacks Internationalを買収-----ソフトエネルギー、2012/03/21

 そして今回、丸紅と産業革新機構は、共同保有する欧州洋上風力据付大手シージャックス社(シージャックス・インターナショナル)の、日本ならびにアジア地域における洋上風力発電市場への事業展開を目的とした、日本法人「シージャックス・ジャパン株式会社」を設立したと発表しました。
 発表によると、シージャックス社は欧州において830MW以上の洋上風力発電タービン機器等の据付実績を誇り、現在もドイツにおいて大型洋上風力発電所(Meerwind洋上風力発電所 288MW)の建設を行っているということです。

 今回のリリースには、アジア市場への展開もにらみ、中長期的には主要な発電形態の一つとしての洋上風力発電所に取り組むとあります。まずは、国内での工事施工での同社の作業船の姿や建設のようすを拝見したいものです。そして、アジア全体で活躍できる機動力と技術が、海に平和のうちに展開できることを願ってやまないという気持ちでいっぱいです。

 実際の洋上風力発電所建設の様子は以前のこの記事をご覧ください。


プレスリリース / 丸紅、2013年6月3日
洋上風力据付事業会社シージャックス・インターナショナル社日本子会社設立の件

"丸紅株式会社(以下「丸紅」)と株式会社産業革新機構(以下「INCJ」)は、共同保有する欧州洋上風力据付大手シージャックス・インターナショナル社(以下「シージャックス社」)に関し、日本ならびにアジア地域における洋上風力発電市場への事業展開を目的とし、シージャックス社の100%グループ会社となる日本法人「シージャックス・ジャパン株式会社」を設立しました。

日本における洋上風力発電は、再生可能エネルギーへの注目とともに多数の新規発電所が計画されており、中長期的には主要な発電形態の一つになるものとして今後の市場拡大を見込んでいます。また近隣諸国においても政府支援等により洋上風力発電所の新規建設が見込まれており、将来的にはアジア地域全体において、世界を牽引する欧州と同規模の市場形成が期待されています。

丸紅は2011年11月に英国ガンフリートサンズ洋上風力発電所へ参画し、翌2012年5月にシージャックス社を買収して特殊船を用いた洋上風力発電所据付事業へ参入しました。シージャックス社は欧州において830MW以上の洋上風力発電タービン機器等の据付実績を誇り、現在もドイツにおいて大型洋上風力発電所(*1)の建設を行っております。こうした洋上風力発電に対する丸紅のノウハウ、シージャックス社の経験・技術を最大限に活用することで早期に日本並びにアジア市場向けに特殊船の新造や現有特殊船の展開を進め、地域全体における洋上風力発電の拡大へ貢献すべく活動を開始します。

丸紅は、これまで海外で累計96,000MWの発電所建設EPC(*2)実績を有し、また日本企業では最大となる全世界発電総量約30,000MW、出資持分換算で約9,000MWを保有(*3)、更に発電所の運転・保守事業への展開を進めています。こうした中、注力する再生可能エネルギーの中でも特に洋上風力発電は技術革新により大容量で高効率の発電技術として更なる拡大が見込まれており、今後もバリューチェーンにおける積極的な事業展開を進めて参ります。

(*1) Meerwind洋上風力発電所(ドイツ:288MW)
(*2) Engineering, Procurement & Construction
(*3) 2013年3月末時点
.......... "

関連
Seajacks / Seajacks Japan Launched, 3rd June, 2013
Sjd1889w800
-----image : 上記リリースより

"Marubeni and INCJ established Seajacks Japan Ltd, a 100% group company of Seajacks International Limited (UK; acquired jointly by Marubeni and INCJ in May 2012).
..........
Since 2009, Seajacks vessels have installed more than 230 wind turbine generator. Seajacks is currently acting as Main Installation Contractor for WindMW’s Meerwind Offshore Wind Park in Germany.

In addition to installing all 80 monopiles, transition pieces and WTGs at the site, Seajacks has also partnered with other industry leaders to provide a range of end-to-end services to its client, including the installation of scour protection and noise mitigation measures.

Seajacks is dedicated to becoming a world leading service provider for the installation, maintenance, repair, hook-up and commissioning of offshore wind farms."

洋上風力発電所で活躍する自己推進式ジャッキアップ船Seajacks Zaratanの姿-----ソフトエネルギー、2012/09/18
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-----image : 上記記事より

洋上風力発電所の作り方 Seajacks社自己推進式ジャッキアップ船 Leviathan篇-----自然エネルギー、2012/09/18

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関西国際空港、ソーラーフロンティアの防眩性CIS太陽電池11.6MWp利用のメガソーラーを建設

 関西国際空港は、ソーラーフロンティアの防眩性CIS太陽電池を採用した11.6MWpのメガソーラーを建設します。昨年、新関西国際空港(運営会社)は同社が保有する建物の屋根又は土地を有償で貸し出すことを発表し、企画提案を募集しました。その際の期間と価格条件は、

・再生可能エネルギー固定価格買取制度の売電期間(20年)及び太陽光発電設備の設置及び撤去に要する工事期間
・施設使用料 提示する年間あたりの最低貸出価格を上回る金額を提示してください。(消費税相当額は含みません。)屋根貸し:150円/m2、土地貸し:300円/m2

 などが提示されていました。

 そして、今回ソーラーフロンティアが事業に決定され、そのリリースによると、ソーラーフロンティアと日本政策投資銀行が新たに設立した共同投資会社「SF ソーラーパワー」社が関西国際空港内に計約 11,600 キロワット(約11.6MWp)の発電出力を持つ大規模太陽光発電施設「KIX メガソーラー」を建設することになったということです。間の発電量は、12百万kWh(12000MWh/year)を見込んでいるということです。1日あたりの平均の発電量を設備容量で割った値は、2.83。設備利用率にすると、約11.8%となります。関西国際空港の立地としては、ごくごく常識的な見積もりとなっています。

 気になる防眩性CIS太陽電池の詳細は発表になっていないようです。発表がありしだい、詳細がわかりしだい追記する予定です。


プレスリリース / ソーラーフロンティア、2013年4月23日
アジアの空港で最大級のメガソーラー建設 関空は環境先進空港へ ~ソーラーフロンティアとDBJの共同投資会社による1号案件~

C018960
-----image : 同リリースより

" ソーラーフロンティア株式会社(略)と株式会社日本政策投資銀行(略)が新たに設立した共同投資会社「SFソーラーパワー」と新関西国際空港株式会社(略)は、関西国際空港内に計約11,600キロワットの発電出力を持つ大規模太陽光発電施設(メガソーラー)「KIXメガソーラー」を建設することで合意しましたのでお知らせいたします。

また本件は今年1月に発表したソーラーフロンティアとDBJの共同投資会社、SFソーラーパワー(出資比率:ソーラーフロンティア6割、DBJ 4割)による第一号の案件となります。
..........
設備概要としては、B滑走路の南側誘導路拡張予定地沿いの土地(約96,700平方メートル)と貨物上屋等に(約23,000平方メートル)に、空港機能を損なわない光の防眩特性を有するソーラーフロンティア製のCIS薄膜太陽電池(計7万2,000枚)を設置し、年間発電量は合計12百万kWhを想定しております。この発電量は一般住宅の年間電力使用量の約4,100世帯分に匹敵し、また、年間約4,000tのCO2削減につながります。今年半ばごろから着工し、来年はじめの稼働を目指しています。
.......... "

関連
新関西国際空港 / 更新履歴

"2012/09/27 プロポーザル広告「KIXメガソーラー事業」"

/ ニュースリリース 平成24年
"2012年9月27日 KIXメガソーラー事業 - 新関西国際空港株式会社 "

アジア空港最大級のメガソーラー 関空で来年初めの稼働目指す 太陽光パネル7万2千枚設置-----MSN産経ニュース、2013.4.23


コメント続き
 飛行場が太陽光発電所になる! このプランを以下に後日追加します。

街のあちこちに生まれる太陽光発電所 再生可能エネルギーまめ知識 / p.5 ■飛行場が太陽光発電所になる!

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