ソーラーフロンティア、CIS太陽電池の変換効率14.6%、量産モジュールベースで達成
ソーラーフロンティアは、量産モジュールベースでCIS太陽電池の変換効率14.6%を達成しました。CIS太陽電池のCISは、銅-Cu、インジウム-In、セレン-Seの頭文字で、化合物系薄膜太陽電池です。ソーラーフロンティアは、昭和シェル石油の太陽電池事業会社で、昨年には30cm角CIS薄膜太陽電池サブモジュールでエネルギー変換効率で17.8%を達成し、量産モジュールベースでは、出力164Wのチャンピオンモジュールにおいて、開口部面積の変換効率にして14.5%(モジュール変換効率 13.38%)を達成していました。
・ソーラーフロンティア、30cm角CIS薄膜太陽電池サブモジュールでエネルギー変換効率で17.8%を達成-----ソフトエネルギー、2012/02/29
今回、このCIS太陽電池製造技術で、エネルギー変換効率14.6%(出力179.8W)のモジュール製造に成功したことで、同社は大量生産ラインで、多結晶シリコン太陽電池と同程度のエネルギー変換効率を実現したと表現しました。
太陽電池の実発電量は、必ずしも変換効率の上下によらないことは、フィールドでは知られていました。数字的には、変換効率が下でも、実際の発電量は結晶系に引けを取らないといわれてきた化合物系太陽電池が、いよいよ名実ともに結晶系にならぶ段階に達したということになります。
プレスリリース / ソーラーフロンティア、2013年6月18日
・CIS技術でエネルギー変換効率14.6%のモジュール製造に成功
"多結晶シリコン太陽電池と同程度のエネルギー変換効率を実現、大量生産ラインでソーラーフロンティア株式会社(略)は、国富工場で商業運転されている生産ラインを使いエネルギー変換効率14.6%(出力:179.8ワット)のチャンピオンモジュールを製造することに成功しましたのでお知らせいたします。同製品の出力は、第三者機関であるアンダーライターズ・ラボラトリーズ・インク(米国保険業者安全試験所、あるいはUL)で認証されました。
今回達成した14.6%のエネルギー変換効率は、現在主流となっている多結晶系シリコン太陽電池モジュールのエネルギー変換効率とほぼ同レベル*です。また、ソーラーフロンティアの旗艦工場である国富工場の生産ラインを使って生産できたことは、今後の大量生産に向けて非常に明るい材料となっています。
親会社である昭和シェル石油株式会社から始まったCIS技術の研究・開発の歴史は、2013年で20年目を迎えました。ソーラーフロンティアのCIS技術は、これまで30センチ角CIS薄膜太陽電池サブモジュールの開口部面積で世界最高のエネルギー変換効率17.8%や、カドミウムを含まない薄膜太陽電池のセル(約0.5cm2)として世界記録となるエネルギー変換効率19.7%を達成するなど着実に進化を遂げてきました。
...........*:2013年4月現在の多結晶系シリコン太陽電池モジュールの変換効率は15%前後とされる(Shyam Mehta, Senior Solar Analyst, GTM Research “The module market landscape”, GTM Solar Summit 2013より)
.......... "
関連
・ソーラーフロンテイィア : CIS技術 : より多くの発電量を実現
-----image : 上記サイトより
コメント続き
ソーラーフロンティアの今年の夏に販売される住宅用 CIS太陽電池モジュール SF170-Sのスペックは、以下のような値です。
「 SF170-S
公称最大出力(Pmax) 170W
公称最大出力動作電圧(Vmpp) 87.5V
公称最大出力動作電流 (Impp) 1.95A
公称開放電圧 (Voc) 112V
公称短絡電流 (Isc) 2.20A
外形寸法 (mm,W×L×D) 977×1257×35
重さ 20 kg(SF160-S)」
これまでソーラーフロンティアは、モジュールの変換効率をカタログに表記していなかったような気がします。おそらく、単なる数字がその性能を物語らないという事実があったかもしれません。今後はどうなるでしょうか?
一度、どこかの機会に全社の太陽電池のモジュール変換効率と実発電量の比較をやってみたいですね。
参考
・価格コム : 太陽光発電 各メーカーの比較
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