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政府、2014からの海洋エネルギーの実証実験に使う海域の公募を開始

 政府の総合海洋政策本部は、海洋再生可能エネルギー実証フィールドの実証実験に使う海域の公募を開始しました。
 募集される実証フィールドと主な要件は、浮体式洋上風力(高さ80mの風速で、月平均値で7m/s以上の月が年間3ヵ月以上。水深200m以浅)、波力(有義波高で、月平均値で1.5m以上の月が年間3ヵ月以上。水深200m以浅)、潮流(最大流速[大潮時]が1.5m/s以上。水深20m以深、200m以浅)、海洋温度差(既存の海洋深層水取水設備の利用を前提とし、深層と表層の海水の温度差が、月平均値で20度(摂氏)以上の月が3ヵ月以上)、海流(平均流速が1m/s以上)です。
 第1次募集の締め切りは、平成26年2月末日で、応募は基本的には都道府県が対象。都道府県以外の者が応募する場合は、都道府県の同意が必要で、さらに細かな条件が提示されています。

 なお、海洋再生可能エネルギー実証フィールド公募に係る説明会が3月12日に開催された東京に続き、仙台(3月14日)、大阪(3月19日)、福岡(3月26日)に実施されます。

 政府は、来春にも海洋再生可能エネルギー実証フィールドを選定し、2014年度から実証実験を開始するとのことです。

 いよいよ、日本でもイギリスのオークニーにあるEMECのような施設が整備されることになります。海洋エネルギー、海洋大国への道を歩みだすことを強く希望し、その成果に期待しています。


プレスリリース / 首相官邸 総合海洋政策本部事務局、平成25年3月12日
政策会議 : 総合海洋政策本部 / 海洋再生可能エネルギー実証フィールドの要件の公表及び公募について

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-----image(”「実証フィールド」の要件の公表及び公募について”) : 同リリースより

" 平成24年5月に総合海洋政策本部で決定された「海洋再生可能エネルギー利用促進に関する今後の取組方針」においては、開発コストの低減、民間の参入意欲の向上、産業の国際競争力強化、関連産業集積による地域経済活性化を図るため、海洋再生可能エネルギーの実証実験のための海域を提供する、いわゆる「実証フィールド」を、順次、整備することとしています。これを踏まえ、海洋再生可能エネルギー実証フィールドの要件等について、以下のとおりお知らせいたします。

○ 実証フィールドの要件と選定の方法について(概要)

○ 実証フィールドの要件と選定の方法について

○ 実証フィールド選定要件に関連する各種規制・手続等(別紙)


 応募希望者につきましては、「実証フィールドの要件と選定の方法について」を御確認いただき、以下のとおり対応をお願いいたします。
提出書類.......... "

関連
海洋再生可能エネルギー実証フィールド公募に係る説明会について-----総合海洋政策本部事務局、平成25年3月12日

・総合海洋政策本部決定 : 海洋再生可能エネルギー利用促進に関する今後の取組方針-----平成24年5月25日 [PDF : http://www.kantei.go.jp/jp/
singi/kaiyou/energy/torikumihousin.pdf ]

"..........
3. 政府として今後推進すべき施策
(1)実用化に向けた技術開発の加速のための施策
(ア) 実証フィールドの整備
欧米においては、EUやイギリスの政府支援を受けて2003年にイギリスのオークニー諸島に設立された欧州海洋エネルギーセンター(EMEC)を始めとして、実証実験のための海域を提供する、いわゆる「実証フィールド」が数多く整備されつつあり、海洋再生可能エネルギーを利用した発電技術の実用化の促進に大きな役割を果たしている。
我が国においても、開発コストの大幅な低減、ベンチャー企業も含めた民間の参入意欲の向上、ひいては我が国の海洋産業の国際競争力強化のため、また、関連産業の集積による地域経済活性化に貢献するため、地方公共団体とも連携して、こうした実証フィールドの整備に取り組む。

① 場所選定の進め方
今後の実用化が期待されている海洋再生可能エネルギーの種類としては、洋上風力、波力、潮流、海流、海洋温度差等が挙げられるが、既に海外においては、洋上風力、波力及び潮流の3種類を対象とした実証フィールドが整備されている。我が国における実証フィールドの整備は、各海洋再生可能エネルギーを利用した発電技術に係る我が国及び世界の技術開発の動向等を見極めつつ、順次、行っていくこととし、最初の実証フィールドの場所選定を平成25年度中に行うべく、以下に掲げる事項について速やかに検討に着手し、平成24年度内を目途に具体的内容を公表する。

i. 場所の要件
海洋再生可能エネルギーの種類に応じた気象・海象条件や水深、海底地形等といった自然的条件に加えて、航行安全、環境や景観の保全等に対する適正な配慮の観点、他の海域利用者等との調整、実証フィールドの活動をサポートする周辺のインフラや関連産業の存在等といった社会的条件についても考慮する。

ii. 選定の方法
実証フィールドの整備に際しては、他の海域利用者等の合意が重要であることに加え、地域における実証フィールドの活用方策の検討やインフラ整備を含む当該地域の開発方針等、地域としての総合的な判断が求められることから、地方公共団体が主体となって企画立案し、地元の利害関係者等の調整を行うことが重要である。このため、場所の選定方法は公募形式とし、地方公共団体が申請を行うことを基本とする。また、第三者による透明性のある審査方法についても検討する。
.......... "

政府、海洋発電実用化へ海域の公募開始 14年度に実証実験-----日本経済新聞、2013/3/12

"..........山本一太科学技術相は閣議後の記者会見で実証海域の整備で「開発コストの低減、民間の参入意欲の向上、海洋産業の国際競争力強化に資する」と述べた。

 公募は自治体に(1)漁業者など利害関係者の了解をとる(2)民間企業や研究施設など複数の参加が見込まれる(3)2平方キロメートル以上の広さの海域を10年以上、占有できる――などが条件で、実施計画の提出を求める。"

追加情報
海洋再生可能エネルギー実証フィールドの選定結果について-----首相官邸-総合海洋政策本部事務局、平成26年7月15日

"..........
1.実証フィールドに選定された海域(6海域)
 都道府県 海域 エネルギーの種類
新潟県 粟島浦村沖 海流(潮流)、波力、浮体式洋上風力
佐賀県 唐津市 加部島沖 潮流、浮体式洋上風力
長崎県 五島市 久賀島沖 潮流
長崎県 五島市 椛島沖 浮体式洋上風力
長崎県 西海市 江島・平島沖 潮流
沖縄県 久米島町 海洋温度差

2. 要件への適合を確認次第、実証フィールドに選定することとする海域(5海域)
 以下の海域については、要件の1つである利用の見込みが未だ不確定です。
 しかしながら、気象・海象条件、関係者との調整等に関する要件には十分に適合すると認められるため、利用者の確定が確認された時点で実証フィールドに選定することとします。

都道府県 海域 エネルギーの種類
岩手県 釜石市沖 波力、浮体式洋上風力
和歌山県 串本町 潮岬沖 海流
鹿児島県 長島町 長島海峡 潮流
鹿児島県 十島村 口之島・中之島周辺 海流
沖縄県 石垣島沖 波力
.......... "-----添付書類「海洋再生可能エネルギー実証フィールドの選定結果について ,PDF」より

海洋発電の実験場に6海域を選定-----NHK、2014/7/7

".....総合海洋政策本部はこの7つの県から提案された11の海域について、現地の視察や関係者の聞き取りを行って、設置場所の検討を進めてきましたが、7日、▽新潟県の粟島沖、▽佐賀県唐津市沖、▽長崎県五島市沖の2つの海域、西海市沖、それに、▽沖縄県の久米島沖の合わせて6つの海域に実験場を設置することを決め、近く公表することになりました。
このほかの5つの海域については、実験場を利用する企業側のニーズを見極める必要があるなどとして、今後、設置について引き続き、検討....."

海洋発電 実験場に7県が名乗り-----NHK、2014/3/4

".....先月末の締め切りまでに、岩手、新潟、和歌山、佐賀、長崎、鹿児島、沖縄の7つの県が、地元の漁業関係者などの了解を得て、設置に名乗りを挙げた.....潮流発電や波力発電など5種類の発電について行われることになっていて、それぞれの発電形態ごとに、ことし6月ごろをめどに設置場所が選定される....."


参考エントリー
海洋エネルギー資源利用推進機構、イギリス EMEC のアドバイスを受けながら海洋エネルギー開発のための実証実験場を整備-----ソフトエネルギー、2012/03/13

欧州海洋エネルギーセンター European Marine Energy Centre(EMEC) / 情報のまとめ-----ソフトエネルギー、2012/03/14

岩手県がヨーロッパ海洋エネルギーセンター(EMEC)を参考に、被災地沿岸に風力と海洋エネルギー実証地を構想-----自然エネルギー、2012/03/09


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