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[再生可能エネルギーニュース]週刊GreenPost55号年末・年始特別版発行!

 週刊GreenPost 55号 -年末・年始特別版(2012/12/31-2013/1/6日版)を発行しました。

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関西電力、2MW機6基構成の12MW淡路風力発電所の営業運転を開始

 関西電力は、グループ会社である関電エネルギー開発が、平成21年8月より建設工事を行ってきた淡路風力発電所が営業運転を開始したと発表しました。淡路風力発電所は、関西電力グループとして初めてとなる風力発電所で、2,000kW×6基から構成される定格出力12,000kWの風力発電施設です。
 採用された風力発電機は、富士重工の2MW機のSUBARU 80/2.0です。ダウンウィンド型の回転翼の直径が80mの国産風力発電機です。富士重工は、3月に日立への風力発電システム事業の譲渡を発表(2012/03/30風力発電システム事業の譲渡に関するお知らせ 富士重工)しています。スバルブランドで納品される最後の風力発電機となりました。


プレスリリース / 関西電力、2012年12月20日
淡路風力発電所の営業運転開始について

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-----image(”淡路風力発電所の航空写真”) : 同リリースより
"..........関電エネルギー開発株式会社が、平成21年8月より建設工事を行ってきた淡路風力発電所は、本日、電気事業法に基づく使用前自主検査※を終え、営業運転を開始しました。

※使用前自主検査: 電気事業法に基づき、事業用電気工作物(風車等)が工事計画の内容どおりであること、および技術基準に適合していることを事業者自らが確認する検査。

 本発電所は、当社グループとして初めてとなる風力発電所であり、定格出力12,000kWで、発電電力量は年間約2,000万kWh(一般家庭約5,500世帯の年間電気使用量に相当)、CO2排出削減量は年間約7,000トンとなる見込みです。
 今後も、自治体をはじめとする地域の皆さまとともに、グループ一体となって、再生可能エネルギーの開発推進に積極的に取組み、その普及・拡大へ貢献してまいります。
以 上

<淡路風力発電所の概要>
所在地:兵庫県淡路市
出 力:12,000kW(2,000kW×6基)
発電電力量:約2,000万kWh/年(一般家庭約5,500世帯相当)
CO2排出削減量:約7,000トン/年
外形(1基): タワー高さ80.4m
ロータ直径80.0m

<営業運転開始までの主要経緯>
平成21年 8月 建設工事 着工
平成22年 2月 建設工事 中断
平成23年10月 建設工事 再開
平成24年12月 営業運転開始

1220_2j_01_3

-----image(”淡路風力発電所の位置”) : 同リリースより
.......... "

関連
関電エネルギー開発

スバル風力発電システム / SUBARU 80/2.0
Tit_top
-----image : 上記サイト

Subaru_80_2_0spectable
-----image : 上-SUBARU 80/2.0 諸元データー、下-出力曲線-----
Pic_spec03_02_2Pic_spec03_03

関西電力 - 電気の低炭素化の取組み 
Electricity05_1-----image(”淡路風力発電所”) : 上記サイトより

参考
NEDO : 日本における風力発電設備・導入実績 兵庫県

関西電力ら電力6社、風力発電拡大に協力合意。まずは、融通枠と受け入れ拡大を発表-----ソフトエネルギー、2012/05/29

東芝、神戸製鋼、慶大らは、南淡路市において風力と太陽熱と木質バイオマスのバイナリー発電のハイブリッドシステムの実証へ-----ソフトエネルギー、2012/09/12


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イベント 3/17 第1回 『PV施工技術者』認定試験(仙台市、東京都、名古屋市、大阪市、福岡市)

 太陽光発電協会は、「住宅用太陽光発電システムの施工における一定水準の品質の確保・向上を目的として、「PV施工技術者制度」を創設」(*2012 年 11 月19 日発表より)し、「研修」「認定試験」「認定」の内容を策定。今回、第1回 『PV施工技術者』認定試験を実施すると発表しました。

 第1回 『PV施工技術者』認定試験の期日は、平成25年3月17日(日 / 午後2 時 開始) で、仙台市、東京都、名古屋市、大阪市、福岡市の5会場で実施されます。今回この試験を受験できるのは、屋根への設置に関する"実技実習"を含む講習を各メーカーで受け、メーカーの施工IDを持っている人。2011年度の、やはり実技実習を含む「住宅用太陽光発電システムに係る施工研修」を修了している人ということです。

 実技実習を含むメーカー毎のID取得のための講習会は、試験までの順次行われていると聞きます。
 受験されるみなさん! ご苦労さまです!


発表 / 太陽光発電協会、12月18日
第1回 『PV施工技術者』認定試験のご案内

"≪試験日時≫ 平成25年3月17日(日) 午後2 時 開始

≪受験申込受付期間≫ 平成24年12月18日(火) ~ 平成25年2月8日(金)
お申込みは、≪受験資格者/お申込み≫の項にある「申込み」ボタンからのWEB申込みのみとなります。

≪開催地及び会場≫仙台市、東京都、名古屋市、大阪市、福岡市の全国5 都市
 個々の試験会場は、決定次第下記に記載致します。

会場名  会場  住所
仙台市 ハーネル仙台 仙台市青葉区本町2-12-7
東京都 日本青年館ホテル 新宿区霞ヶ丘町7-1
名古屋市 選定中
大阪市 YMCA国際文化センター 大阪市西区土佐堀1-5-6 大阪YMCA会館1F
福岡市 選定中

≪受験資格者/お申込み≫

『PV施工技術者』認定試験を受験頂ける方は、以下のいずれかに該当される方となります。
内容ご確認頂き、該当する申込みボタンからのページにて入力をお願いします。


【1】
各メーカー別の施工ID※を取得されている方
※施工ID:
屋根への設置に関する"実技実習"受講を経ていない施工IDをお持ちの方は対象となりません。

【2】
J-cot平成23年度※「住宅用太陽光発電システムに係る施工研修」を修了された方
※平成23年度:実技実習を含んでいない平成21年度、平成22年度のJ-cot施工研修を受講された方は対象となりません。

【3】
あらかじめ当協会からの認証を受けた研修機関(JPEA認証研修機関)で当協会が認証した研修(認証研修※)を修了された方
※認証研修は、今後選定されるJPEA認証研修機関で行われます。従って、現時点ではコチラからのお申込みはできません。
 該当するJPEA認証研修機関は、決定次第ホームページにて公表致します。

≪受験料≫

12,600円(税込)
..........
≪試験方法≫

マークシートによる5肢択一形式 50問

≪試験範囲≫
「太陽光発電システム PV施工技術者 研修テキスト」(太陽光発電協会発刊)記載の内容とする。
テキスト目次
1.太陽光発電システムの基礎知識
2.太陽電池の知識
3.太陽電池モジュール以外の構成機器
4.施工に関わる住宅屋根の基礎知識
5.太陽光発電システムの導入手順と現場調査と設置前確認
6.太陽光発電システムの設計/太陽電池アレイ用架台の設計
7.安全作業準備と作業前注意事項
8.施工・設置に関わる分類
9.太陽電池モジュールの屋根への設置工事
10.電気機器関連の設置工事
11.点検と維持管理
12.関連法規
13.系統連系手続き
14.参考資料
テキストのご購入はコチラ

≪認定≫
認定試験の結果、一定水準以上の知識を有すると認めた者を、当協会が「PV施工技術者」として認定し、認定証を交付します。
認定料は、6,300円(税込)です。
.......... "

関連
太陽光発電協会 : Topics一覧 
/ 11月26日 「PV施工技術者制度」への認証研修機関としての参加について
/ 11月19日 「PV施工技術者制度」の創設について(報道発表資料/ PDF)
[ http://www.jpea.gr.jp/pdf/t121119.pdf ]
Pvsekou_licentiate2012
-----image : 上記リリースより

/ 11月19日 「PV施工技術者制度」テキスト解説セミナーのご案内(2012年12月7日終了イベント)


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産総研、ナノ粒子吸着材を利用し植物系放射性セシウム汚染物を除染・減容するバイオマス発電実証試験プラントを開発中

 産業技術総合研究所( 産総研 )の研究グループは、東電環境エンジニアリングと共同で、ナノ粒子吸着材を利用し植物系放射性セシウム汚染物を除染・減容するバイオマス発電実証試験プラントを開発中であることを発表しました。バイオマス資源を”植物系放射性セシウム汚染物”と表現すると、この国と福島県の被災地が置かれた現実を、否が応でも認識させられる。

 産総研の研究グループは、東電環境エンジニアリングが実施主体となり、福島県双葉郡川内村に設置された実験用プラントにおいて、数トンの植物系放射性セシウム汚染物を試験的に焼却し、焼却灰を除染する予定だということです。川内村のサイトには、将来建設される予定のバイオマスプラントの規模は、5,000kW程度との記載があります。現在は、数十キロ単位の植物系放射性セシウム汚染物(草や木の葉、樹皮や稲わらなど)での実証試験が実施されている模様です。

 焼却灰から85 %以上の放射性セシウムを抽出した後、ほぼ全てをナノ粒子吸着材で回収することが可能で、仮置き場や中間貯蔵施設の必要容積低減や焼却熱利用によるバイオマス発電推進などが期待されています。


プレスリリース / 産業技術総合研究所( 産総研 )、2012年11月12日
植物系放射性セシウム汚染物を除染・減容するための実証試験プラント

Fig5
-----image(”図5 今回の実証試験プラントの位置づけと熱利用”) : 同リリースより

"ナノ粒子吸着材を利用し汚染物を1000分の1に減容することを目指す

ポイント
数トンの植物系放射性セシウム汚染物を試験的に焼却し、焼却灰を除染する予定
焼却灰から85 %以上の放射性セシウムを抽出した後、ほぼ全てをナノ粒子吸着材で回収
仮置き場や中間貯蔵施設の必要容積低減や焼却熱利用によるバイオマス発電推進などに期待

概要
 独立行政法人 産業技術総合研究所【略】グリーンテクノロジー研究グループ 川本 徹 研究グループ長、伯田 幸也 主任研究員、田中 寿 主任研究員、小川 浩 主任研究員、南 公隆 産総研特別研究員、北島 明子 産総研特別研究員らは、東電環境エンジニアリング株式会社【略】(以下「東電環境」という)と共同で、植物系放射性セシウム汚染物を焼却し、生じた焼却灰を除染した後、抽出された放射性セシウムをプルシアンブルー(以下PBと略記)ナノ粒子吸着材で回収する技術を開発し、東電環境が実施主体となりその実証試験プラントを福島県双葉郡川内村に設置した。

 今回、開発した技術の実証とプラントの運転条件最適化を目的として、実証試験を開始する。この試験では、数トンの植物系放射性セシウム汚染物を試験的に焼却し、汚染物の1000分の1の量のPBナノ粒子吸着材で放射性セシウムを回収することを目指す。これによって、今後設置される除染廃棄物用の中間貯蔵施設における必要容積の低減が期待される。また、汚染物焼却時の燃焼熱を利用してバイオマス発電を進める場合の基盤技術となることも期待される。

Photo

-----image(”実証試験プラントの一部である放射性セシウム除染回収装置”) : 同リリースより

開発の社会的背景
 2011年3月11日の東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の放射性物質漏えい事故以来、福島県を中心とした除染の推進が国家的課題として進められている。しかし、除染により生じた放射性物質を含んだ廃棄物を貯蔵・保管する施設については、現時点ではその設置場所の決定には至っておらず、貯蔵や保管に十分な規模の施設を確保できるかどうか不透明な状況にある。そのため、除染により生じる廃棄物を減容する技術の確立が喫緊の課題となっている。

 減容すべき廃棄物の一つに植物系放射性セシウム汚染物がある。住宅などの周辺を除染した際に生じる草や木の葉などに加え、農林業で生じる樹皮、堆肥なども放射性セシウムで汚染されているものもあるが、最終処分を含めた解決には至っていない。また、環境省が設置した環境回復検討会では、森林除染についても、必要な調査研究を推進し検討を進めることとする、という議論がなされている。

 植物系放射性セシウム汚染廃棄物を焼却した場合、放射性セシウムを高濃度に含む灰が排出されるため、その管理方法が課題となる。特に、焼却炉に残る主灰より、ろ過集じん装置のバグフィルターで捕捉される飛灰は、特に放射性セシウム濃度が高く、加えて、水との接触により放射性セシウムが溶出することが知られており、処理・管理方法の確立が課題となっている。

研究の経緯
..........
研究の内容
 今回開発した実証試験プラントは燃焼・熱回収装置と、放射性セシウム除染回収装置からなる。このプラントで行う放射性セシウム汚染物の除染減容工程のフローを図1に示す。燃焼・熱回収装置では、植物系放射性セシウム汚染物を燃焼し、灰化により減容するとともに、熱交換器を用いて温水を生成する。この装置を利用する実験の目的は、焼却材の種類や、焼却温度、添加物の有無による灰の性状への影響評価である。具体的には灰の放射性セシウムの濃度と水への溶出性を分析し、その理由を明らかにしていく。また、熱交換器をもつ焼却炉から生じる焼却灰の放射性セシウムに関する性状の確認も目的の一つである。

 熱交換器のない焼却炉では、燃焼後の焼却炉内に残る主灰に比べ、ろ過集じん装置のバグフィルターで捕捉される飛灰の方が放射性セシウム濃度が高く、水へのセシウム溶出量も多いことが分かっている。これは、加熱後に放射性セシウムが冷却される温度経過の結果、水に溶ける塩の形でバグフィルターに補足されるためと考えられる。熱交換器がある場合は、温度分布が熱交換器のない燃焼炉とは異なるため、その影響を検証する。

Fig1

-----image(”図1 開発した実証試験プラントの工程図 燃焼・熱回収装置により植物系放射性セシウム汚染物を焼却、減容するとともに、温水を作る。生じた灰は放射性セシウム除染回収装置にてセシウム(Cs)抽出処理を行い、除染または不溶出化される。抽出された放射性セシウムはPBナノ粒子吸着材により回収される。”) : 同リリースより
..........
今後の予定
 東電環境が実施主体となり、福島県双葉郡川内村の実証試験プラントで試験を進め、評価を行った上で適宜結果を報告する。また、装置の改良なども含めてさらに効率的な除染方法を検討、提案していく。結果を基に、関連機関の協力の下、さまざまな企業と連携し実用プラントの開発を行い、植物系放射性セシウム廃棄物の減容などを実現するとともに、都市ごみなど他の可燃物の焼却灰に関する除染の推進に貢献することを目指す。
.......... "

関連
福島県 : 川内村
/  [2012年06月22日] 「総合計画等の策定に伴う企画提案書の募集」に係る質問事項に対する回答について

"・「木質バイオマス発電」に関する事項

○発電施設は、どの程度の規模(何kW程度)を想定していますでしょうか。

回答)5,000kW程度を想定しておりますが、今後の計画策定において採算性を考慮した場合の適正規模が何kWとなるのかを判断していきたいと考えております。"


東電環境エンジニアリング


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九州電力と九電工、串間市において27基60MWクラスの風力発電所建設にむけて活動開始

 九州電力と九電工は、串間市において27基60MWクラスの風力発電所建設にむけて活動開始を開始したと発表しました。九州電力と九電工は、共同出資する事業会社を設立し、風力発電事業に向けた環境影響評価に着手するとのことです。

 串間風力発電所(仮称)の設置計画によると、2MW~2.5MW(2,000~2,500kW)級の風車を27基程度設置し、全体の開発規模では、完成すれば九州最大となるおおよそ60MWの風力発電所となるとのことです。建設地は、宮崎県串間市本城の稜線沿いの地域です。環境影響評価は、平成25年~平成28年の予定で実施され、順調であれば、建設開始は、平成28年。営業運転の開始は、平成31年の予定であるということです。

 九州電力は、再生可能エネルギーに関しては、風力・太陽光の導入量については、本年3月に50万kW拡大し、平成32年度までに300万kWに向けて取り組むことを発表(平成24年10月19日)しています。
 少しづつ、少しづつ確実に増やしたい再生可能エネルギーです。


プレスリリース / 九州電力、平成24年12月20日
串間市における風力発電事業を目的とした事業会社の設立及び環境影響評価の着手について

Kyudenkushimawind_map
-----image : 同リリースより

" 九州電力株式会社と株式会社九電工は、国産エネルギーの有効活用、並びに地球温暖化対策として優れた電源であることから、風力・太陽光などの再生可能エネルギーの積極的な開発、導入を推進しています。
 このような中、宮崎県串間市において両社が共同出資する事業会社を設立し、風力発電事業に向けた環境影響評価に着手することとしました。
 なお、両社共同による風力開発は、「長島風力発電所」に続いて2地点目となります。

〔風力発電所設置計画の概要〕
発電所名 串間風力発電所(仮称)
開発規模 6万kW級(2,000~2,500kW級の風車を27基程度設置)
計画地点 宮崎県串間市本城 ほんじょう 、都井 といの稜線沿い

主要工程
 環境影響評価:平成25年~平成28年(予定)
 建設工事開始:平成28年(予定)
 営業運転開始:平成31年(予定)

〔事業会社の概要〕
会社名 串間ウインドヒル株式会社(仮称)
所在地 宮崎県串間市
資本金 0.5億円
出資会社 九州電力株式会社 51%、株式会社九電工 49%
設立時期 平成25年1月下旬(予定)

 以上

添付ファイル
串間市における風力発電事業を目的とした事業会社の設立及び環境影響評価の着手について(印刷用) (92KB)
串間風力発電所(仮称)位置図(参考資料)
.......... "

関連
九電工 / 2012年12月20日 串間市における風力発電事業を目的とした事業会社の設立及び環境影響評価の着手について


コメント続き
 九州電力はアクションリポート 2012において、「風力及び太陽光については、2020年度までに設備量で合わせて300万kW(昨年度計画から50万kW拡大)の導入に向けて取り組んでおり、2011年度末までに風力・太陽光合わせて約115万kWが導入されています。」と、微増ながら目標の前倒しを発表しています。

九州電力 : アクションリポート 2012

 さらに、離島での再生可能エネルギーとバッテリーの組み合わせ利用実験などを進めています。

 また、九電工も再生可能エネルギーに、太陽光発電への取り組みを発表しています。九州地区は、風力、太陽光発電以外にもバイオマス、水力、地熱なども有望とされます。今後の利用拡大に期待がかかります。


参考
離島における風力発電等の系統連系量拡大実証事業の実施について-----九州電力、平成24年10月19日

".....風力・太陽光の導入量については、本年3月に50万kW拡大し、平成32年度までに300万kWに向けて取り組む.....
離島においても、風力・太陽光の導入拡大を図りつつ、電力の安定供給を維持するため、積極的な取組みを検討しています。
  この一環として、国の補助事業※1の採択を受け、離島の系統へ蓄電池を設置し、風力等による周波数変動を抑制する実証事業を実施することとしましたのでお知らせします。

 ※1 平成24年度 風力系統連系量拡大実証事業

1 実施場所
・長崎県壱岐市

2 実施期間
・交付決定日~平成25年3月31日まで

3 設置予定の設備
・リチウムイオン電池(4,000kW)

4 主な事業内容
・系統周波数変動を蓄電池により抑制する最適制御手法の検討
・蓄電池の最適な容量に関する検討
・上記検討に必要な関連データの測定・収集
・実系統での実証試験の実施 など

添付ファイル (別紙)実証事業の概要 PDF
”実証事業の概要
 風力等の出力変動による系統への影響を抑制するため、長崎県壱岐市の電力系統に蓄電池を設置し、系統周波数の変動抑制手法等について検討

Kyudeniki_ritouwindbattery2012
-----image : 添付ファイル (別紙)実証事業の概要より-----


Kyudeniki_ritouwindbattery2012_grap
.......... ”
.......... "

九電工 / プレスリリース 2012

”2012年12月18日 太陽光発電事業への参入について(佐賀県多久市)
  多久市メガソーラー設置事業 発 電 出 力  約 1,088kw 発電開始予定 平成 25 年 9 月

2012年08月01日 太陽光発電事業への参入について(佐賀県武雄市)
  武雄市「メガソーラー事業」 発 電 出 力 約 1,000kw 発電開始予定 平成 25 年 3 月 ”


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週刊GreenPost 54号 2012/12/25-28日版 しなやかな技術研究会

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経済産業省は、4月から11月までの再生可能エネルギー発電設備の導入量を発表しました

 経済産業省は、4月から11月における再生可能エネルギー発電設備の導入量(11月末時点速報値)を発表しました。
 
 4月から11月における再生可能エネルギー発電設備の導入量は、144.3万kWで、そのうちのほとんどを住宅用太陽光発電102.7万kWと非住宅用太陽光発電37.1万kWの合計139.8万kW、実に約97%が太陽光発電がしめる結果となっています。
 7月1日より開始された固定価格買取制度の太陽光発電の買取価格が非常に有利なことに加え、計画から施工までがスムーズに進行する太陽光発電の特長が、初年度は強くでたことによるものです。

 来年度(来年4月)からの買取価格の見直しによっても左右されるでしょうが、太陽光発電以外の再生可能エネルギーが着実にのびていく条件を作り、民間と政官が一致してこの動きを支援していくことが必要です。

 たとえば、年に1%づつ積み上げられる体制を作り、それを数十年継続できるような力強い政策が必要です。


プレスリリース / 経済産業省、平成24年12月14日
再生可能エネルギー発電設備の導入状況を公表します(平成24年11月末時点(速報値))

Renewjapan411jisseki_table
-----image(”※4月~11月末までに運転開始した設備容量には、上記の他、35万kWの石炭混焼発電設備を認定していますが、発電出力のすべてをバイオマス発電設備としてカウントすることは妥当でないと考え、便宜上、設備容量に含めていません。
※なお、11月末までの設備認定状況については別紙2を御参照ください。”) : 同リリース「発表資料 PDF」より

"本件の概要  資源エネルギー庁は、平成24年11月末時点の再生可能エネルギー発電設備の導入状況(速報値)を取りまとめましたので、お知らせします。  平成24年4月から11月における再生可能エネルギー発電設備の導入量は、144.3万kWとなりました。 .......... 発表資料名 再生可能エネルギー発電設備の導入状況を公表します(平成24年11月末時点(速報値))(PDF形式:239KB) ”..........  平成24年4月から11月末までに運転開始した再生可能エネルギー発電設備の発電出力は144.3万kW(前月比+28.8万kW)です。このうち、太陽光発電設備が139.8万kW(前月比+27.2万kW)を占めています。 ......... <添付資料> ・別紙1:再生可能エネルギー発電設備の導入状況について(11月末時点) ・別紙2:都道府県別再生可能エネルギー設備認定状況(11月末時点) ..........
Metirenewjapan411jisseki_table
-----image : 同リリース「発表資料 PDF」より .......... ”
.........."

関連
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー / く12.12.14
2012年11月末時点での再エネ設備認定状況(件数、出力)を公表します。

"PDF版には、固定価格買取制度の開始後の状況(11月末時点)についての概要資料が付いています。
あわせてご覧ください。
 ※毎月更新予定です。
バックナンバー[2012.07 PDF/XLS] [2012.08 PDF/XLS] [2012.09 PDF/XLS] [2012.10 PDF/XLS]"


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週刊GreenPost53号 2012/12/17-21日版 しなやかな技術研究会

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セブン-イレブン・ジャパンは、100店に蓄電池、7000店に太陽光発電を導入。プラスEMS導入も

 セブン-イレブン・ジャパンは、再生エネルギーを有効活用した新たな取り組みと して、東京電力管内を中心とした約 100 店舗に新たに「蓄電池」を設置し、“蓄エネルギー”を中心とした総合的な電力活用の実証実験を、来年 1 月より順次開始すると発表しました。蓄電池を導入し、蓄えた電力をピーク時に放電し、電力需要の少ない夜間電力を活用することが可能になり、結果、店舗全体のエネルギーを効率的に管理し、10%以上の電力料金の削減が見込まれるということです。

 そして、太陽光発電は、2013 年 2 月までに約 7,000 店へ設置するとのことです。太陽電池の設置される総面積は東京ドーム 10 個以上となり、トータルとして、一般家庭 22,000 世帯分の発電量に達します。1店舗10kWpとすると、合計70MWpに達します。これが”創エネルギー”

 さらに、使用する電力の需給コントロールをトータルで行い、スマートセンサーの導入や店内照明や看板照明の LED化による“省エネルギー”が加わります。

 この“蓄エネ”“創エネ”“省エネ”への総合的な取り組みは、セブン-イレブンがこれまで試行してきた電気自動車の重電設備などを加えることで、地域の新たな店舗の役割が育まれていきそうです。今回の蓄電池の導入は、非常時の対応にもなり、新たな地域インフラとしての役割が大きくイメージできる展開ですね。


プレスリリース / セブン-イレブン・ジャパン、2012年12月12日
ニュースリリース2012 / 「蓄電池」を新たに設置し電力を有効活用~2012年度内に約100店舗での本格的な実証実験を開始~ (PDF)

711pvbattery_2012
-----image : 同リリースより

" “省エネ”“創エネ”“蓄エネ”への総合的な取り組み「蓄電池」を新たに設置し電力を有効活用
 ~2012年度内に約100店舗での本格的な実証実験を開始~

 株式会社セブン-イレブン・ジャパンは、再生エネルギーを有効活用した新たな取り組みと して、東京電力管内を中心とした約 100 店舗に新たに「蓄電池」を設置し、“蓄エネルギー”を中心とした総合的な電力活用の実証実験を、来年 1 月より順次開始※1いたします。

 エネルギーを取り巻く環境が大きく変化している中、セブン-イレブンでは、今夏、先行実施として千葉県松戸市や京都市等の 6 店舗※2に「蓄電池」を試験的に設置。使用する電力の需給コントロールを一店舗トータルで行い、エネルギー管理について検証を続けてまいりました。これまで、各店舗の電力使用量削減を目的に、スマートセンサー※3の導入や店内照明や看板照明の LED化※4による“省エネ”、太陽光パネルの設置※5を通じた“創エネ”を中心にエネルギー対策を図ってまいりました。今回新たに、再生した電力を蓄える「蓄電池」を導入することで“蓄エネ” として蓄えた電力をピーク時に放電し、電力需要の少ない夜間電力を活用することが可能になります。また、これらによって、店舗全体のエネルギーを効率的に管理し、10%以上の電力料金の削減を見込んでおります。太陽光パネルにおいては、2013 年 2 月までに約 7,000 店へ設置。総面積は東京ドーム 10 個以上となり、トータルとして、一般家庭 22,000 世帯分の発電量、二酸化炭素の削減効果は年間 25,000tの規模となります。これらを、“セブン発電プロジェクト”と位置付け、発電所並みの電力を生み出そうという計画に取り組んでまいります。

 加えて、蓄電した電力は売電ではなく、店内消費として活用することで、店舗の消費電力の抑制のみならず、緊急時の店舗の営業継続や同一エリア内への電力供給に寄与し、「近くて便利」な店舗として地域の方の生活をサポートできる等、インフラ機能としての役割も果たしてまいります。
 セブン-イレブン・ジャパンでは、エネルギー問題に対して、これからも“省エネ”“創エネ”“蓄エネ”による総合的な節電に積極的に取り組むことで、総電力使用量の削減とともに、環境にやさしい店舗づくりに取り組んでまいります。

※1 東京電力管内の店舗より開始予定
※2 京都府京都市 2 店、千葉県松戸市 1 店、愛知県江南市 1 店、宮城県岩沼市 1 店、広島県広島市 1 店
※3 スマートセンサー:設置することで電力の見える化が可能。ほぼ全店に設置済
※4 店内や看板照明の LED 化:全国約 11,000 店で設置済
※5 太陽光パネル:2012 年度内に全国約 7,000 店へ設置予定
.......... "

関連
・セブン-イレブン・ジャパン : ニュースリリース2012 / 2012年10月17日 電気自動車への急速充電サービスの運用開始について(PDF)
/ 2012年05月17日 電気自動車急速充電器の整備および一般開放に向けた取り組み合意について(PDF)
/ 2012年04月25日 コンビニエンスストア初!「地中熱換気システム」を採用(PDF)
/ 2012年03月30日 商業施設向けエネルギーマネジメントシステムの実証実験を実施(PDF)

ジオパワーシステは、福岡県に今夏オープンのセブン-イレブンで地中熱換気システムの導入実証実験実施-----ソフトエネルギー、2012/05/17

NECとセブン-イレブン・ジャパン、コンビニエンスストアの電力見える化に最適な「インテリジェント分電盤」を共同開発-----ソフトエネルギー、2012/03/06


コメント続き
 ということで、"コンビニが太陽光発電所になる!"という動きがさらに加速しそうです。

街のあちこちに生まれる太陽光発電所 再生可能エネルギーまめ知識 ■コンビニが太陽光発電所になる!

参考
コンビニの太陽光発電拡大 13年中、大手4社で1万店規模-----47News、2012/12/15

".....サークルKサンクスは、発電量は年間約1万キロワット時を見込む。

 最大手のセブン―イレブンは、来年2月末までに設置店舗を約7千店に増やす方針だ。

 ローソンは、14年2月末までに約2千店に拡大する。

 ファミリーマートはまだ11店と少ないが、今後、増やす
..... "


おすすめエントリー
週刊GreenPost53号 2012/12/17-21日版 しなやかな技術研究会

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波力・潮流・潮汐・海洋温度差発電のカタログを作りはじめます!

 海洋エネルギーの開発が世界各地で、そして国内でも具体的になってきました。当ブログでもこれまでにさまざまな話題をピックアップしてきましたが、企業名だけで結構あるので、ここいらで整理のためにまとめてみることにしました。

海洋エネルギーは次代を担う 再生可能エネルギーの世界

Renewmarine_cata

 今後、ぼちぼちと時間をかけて、このリストを整理するとともに、世界の海洋エネルギー関連のプロジェクトをピックアップしていくつもりです。今後ともよろしくお願いいたします。


参考MEMO
海洋エネルギー発電の先行きはコストで決まる-----グローバルインフォメーション(News2u.net)、2012年11月12日

"式会社グローバル インフォメーションは、GlobalDataが発行した報告書「Marine Power (Wave and Tidal) - Installed Capacity, Levelized Cost of Energy (LCOE), Profiles of Technology Developers and Key Country Analysis to 2030 (世界の海洋エネルギー(波力・潮力)発電市場:設備容量・均等化エネルギー費用(LCOE)・技術開発企業のプロファイル・主要国の分析)」の販売を開始しました。

GlobalData社の新調査レポートは、海洋エネルギー事業の開発により大幅に温室効果ガスの排出や大気汚染を削減でき、また直接、間接の雇用が生み出され、さらに海岸地域の経済的発展につながると記しています。しかしながら、世界で勝ち抜いて行くためには当業界はコストを削減する方法を見つけ出さねばならないでしょう。

海洋エネルギーとは潮力、波力、海流、塩分濃度差、あるいは海水温度差を用いて発電した電力のことを言います。海洋エネルギー産業は未だ年若いものではありますが、現在の化石燃料に依存した発電に打ち勝つ将来性を備えています。

海洋エネルギーは再生可能発電技術の中で最もコスト高であり、設備投資額が波力発電ではキロワット当たり9000米ドルから12500米ドルに上り、また潮力発電でもキロワット当たり8000米ドルから9500米ドルとなります。発電技術毎に単位発電電力あたりの所要コストを比較した共通基準エネルギー原価(LCOE)は、波力発電ならびに潮力発電がそれぞれ0.49米ドル/kWh、および0.39米ドル/kWhとなっています。洋上風力発電ではLCOEがおよそ0.23米ドル/kWhであるので、海洋エネルギー発電が競争力を持ったエネルギー源となるためには同程度の値立てを実現しなければなりません。ともかくも、波力発電事業のコストは今後の技術開発により大幅に下げられるものと期待されています。

海洋エネルギー産業は海洋発電機器の標準規格ができあがっていないこと、発電事業者に対する資金援助統一化のための法的枠組みが欠けていること、また事業認可を得るためのきちんとしたガイドラインや許認可プロセスが整備されていないことから今のところは進展が滞っています。多くの国ではまだ日の浅い海洋エネルギー産業の振興のため何らかの資金援助方法を提供してはいます。海洋エネルギーの真の実力は未だ発揮されるまでには至らず、また発展には時間がかかるでしょうが、2010年代の技術開発を背景にして2020年代には疑いなくシステムの新設が増加すると予測されます。

市場調査レポート: 世界の海洋エネルギー(波力・潮力)発電市場:設備容量・均等化エネルギー費用(LCOE)・技術開発企業のプロファイル・主要国の分析
Marine Power (Wave and Tidal) - Installed Capacity, Levelized Cost of Energy (LCOE), Profiles of Technology Developers and Key Country Analysis to 2030
http://www.gii.co.jp/report/gd253060-marine-power-wave-tidal-installed-capacity.html
出版日: 2012年10月18日
発行: GlobalData
.......... "


- 市場調査リポート : 世界の海洋エネルギー(波力・潮力)発電市場:設備容量・均等化エネルギー費用(LCOE)・技術開発企業のプロファイル・主要国の分析 Marine Power (Wave and Tidal) - Installed Capacity, Levelized Cost of Energy (LCOE), Profiles of Technology Developers and Key Country Analysis to 2030(GlobalData 2012年10月18日)

関連
週刊GreenPost 48号 - しなやかな技術研究会 2012/11/12-16日版 P.3


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週刊GreenPost53号 2012/12/17-21日版 しなやかな技術研究会

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フランスの浮体式風力発電システム、ベンチャー企業イデオル IDEOL の技術

 フランスの浮体式風力発電のプラットフォームを開発したべンチャー企業 IDEOLの記事が以下のように掲載されました。

フランスの再生可能エネルギーはいま(6)中国の脅威を跳ね返すのは、社員12人の新興企業-----nikkei BP net,2012年12月13日

".....では、フランスはどうか。ドイツに大きく遅れをとったフランスは、2012年に海洋だけでも2000MWの風力発電の候補の決め、2020年までに発電総量6000MWをめざして2回目の公募を2012年12月末までに行うと発表したばかりだ。....."

 この IDEOLについては、英語版のWikipedieで見て、前から知っていましたが実証試験がこれからなので、このタイミングでは注目していませんでした。しかし、上の記事でフランスが2000MWの洋上風力発電の候補地を決めたという記述を読んで同社のサイトを見ると、実用化に向けて大きく動きだしているようです。記事ではさらにローコストとその洋上での動作について結構詳しく記載されています。評価されているということです。

 ということで、今回ベンチャー企業イデオル IDEOLについてみてみました。
 同社の9月のリリースによると2014年からの実証試験に向けて具体的に動き出しているとのことです。ただ、資金については調達済みとされているものの、金額や調達先は明らかにされていません。ただパートナーにはアメリカの国立再生可能エネルギー研究所(NREL)も名を連ねています。

 同社のパテントは、浮体中央の四角いプールによる波の揺れを抑制するしくみと、海中に張られたアンカーを利用して、一つづつの風力発電所の向きと位置をずらすことで、風向が変わっても効率よく発電するしくみから成り立っています。同社は、前者をDamping Pool (R : 振動減衰プール)と呼び、後者のしくみをモビリティ・ソリューション(風力最適化動作) Mobility solutionと表現しています。プラットフォームは、コンクリート製で量産が効き、動作も挙動も単純なので、メンテナンスも少なくローコストであることとされています。

 実物を目にするのは数年後ですが、フランスが具体的に洋上風力発電に着手するならば、まだどの国も本格的な浮体式洋上風力発電所を建設できていないので、フランスがリードする事態も十分に考えられます。結局、新分野では、官学財がどこまで資金と開発資源を本気で賢くつぎ込むかということにかかっています。日本でも開発が始まっていますから、この浮体式の分野で現実味のあるソリューションを提供してくれる動きを国内にも期待していきたいところです。


プレスリリース / IDEOL,September 17, 2012
Damping Pool (R), IDEOL unveils its floating offshore wind foundation and announces its industrialisation

Ideolsite
-----image : 同社のサイト、より

"After two years of development, IDEOL announces the industralisation of its floating offshore wind foundation and unveils its key features.

The IDEOL solution represents a technological breakthrough from the current bottom-fixed foundation technologies.

Thanks to the exceptional dynamic behaviour of the Damping Pool® system, developed and patented by IDEOL, the floating foundation is compatible with any commercial offshore wind turbines without modification. Damping Pool® achieves reduction in floater motion by using the hydrodynamic properties of a water mass entrapped into a central well, the oscillations of which are, by design, opposed to the excitation force generated by the waves.


Based on a concrete hull built in partnership with major civil engineering companies, the IDEOL solution can scale to mass production for very large wind farms, with on-site construction, high local content and versatile construction methods, depending on site conditions and local procurement options.

Finally, with half the construction and installation costs of any other floating foundation, the IDEOL solution is competitive with bottom-fixed foundations starting from 35m water depth, making it suitable not only for the emerging deep-water market, but also for projects currently under development in the North Sea.

Initiated at the end of 2010, development of the IDEOL solution encompassed the detailed design of the foundation for several sites, representative of conditions from the most extreme North Sea projects to Mediterranean ones.

Since then, comparisons and tests have confirmed the price competitiveness of the solution and its excellent dynamic behaviour.

Basin test campaigns have been performed with a wide range of wave, wind and current conditions, with waves up to 25m height and wind up to 90 km/h, representative of the most severe operating conditions.


Finally, strategic partnerships and financing for the industrialisation phase have been secured.

This industrialisation will include the installation of two demonstrators as soon as 2014, allowing the certification of the solution on a commercial scale.

According to Paul de la Guérivière, IDEOL CEO, «The IDEOL technological breakthrough enables utilities to develop offshore wind farms without water depth constraints, looking for the best sites with the strongest wind conditions and the lowest conflicts of use. It also highlights the potential of innovations in the renewable industry to propose new solutions for the economic and energetic challenges our world is facing».
.......... "

関連
Offshore Wind: the floating foundation in the process of industrialization-----Got Powered,Sep 24 2012

浮体式洋上風力発電 Floating Wind Turbine 再生可能エネルギーまめ知識

- 初出
週刊GreenPost52号 しなやかな技術研究会 2012/12/10-14日版 p2

- 参考
France to build 2 GW of offshore wind power as costs of nuclear exposed-----EWEA Blog,11 Apr 2012


コメント続き
 Damping Pool (R)のしくみについては、同社の解説ビデオを、モビリティ・ソリューション Mobility solutionについては、以下のビデオクリップをご覧ください。

IDEOL, floating offshore wind energy

(pcoulombeau, 2011/03/30)

 日本でも浮体式風力発電の実証実験が複数開始されようとしています。問題は、日本の海に適した技術の開発をできるだけローコストに開発することです。
 ということで、浮体式風力発電の情報のまとめです。

浮体式洋上風力発電 Floating Wind Turbine 再生可能エネルギーまめ知識


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経済産業省、再生可能エネルギーの地域活性化事業の採択結果31件を発表

 経済産業省は、再生可能エネルギーの地域活性化事業の採択結果を発表しました。これは、総務省と連携し、地域における再生可能エネルギー発電事業を通じた地域活性化を後押しするための事業の公募を行ったもので、71件の応募の中から31件のプロジェクトが採択され発表されました。
 大半は太陽光発電で占められていますが、水力発電が8件、地熱発電とバイオマス発電が3件ずつ、風力発電も2件含まれています。ただし、太陽光との組み合わせで採択された案件も多いです。

 太陽光発電以外の特長的なプロジェクトとしては、

(プロジェクトナンバー 1)

 長野県茅野市の太陽光発電・中小水力発電プロジェクト。信州八ヶ岳の農業の拠点である八ヶ岳中央農業実践大学校内に、メガソーラー施設と小水力施設を整備し、自然エネルギーの普及と、自然・環境のラ イ フスタイル提案を行う集客拠点「八ヶ岳パワーパーク(仮称)まちづくり発電所」づくりを行う。

(プロジェクトナンバー 5)

 青森県上北郡六戸町青森県三沢市の古牧温泉に、太陽光とバイオマスを補完的、複合的に利用した発電と温熱利用による再生可能エネルギーの活用により温泉街の地域産業創出事業という事業。森林の活用によるバイオマス資源の利用も考えているとのこと。

(プロジェクトナンバー 18)

 青森県八戸市の、小型風力発電を活用した八戸港にぎわいづくり事業のための予備的な検討などの事業。

(プロジェクトナンバー 19)

 徳島県名東郡佐那河内村で建設が計画されている風力発電所の予備的な調査などの事業。

(プロジェクトナンバー 20)

 岩手県釜石市の暮らしと産業の復興につながる地域水力発電事業。

(プロジェクトナンバー 21)

 栃木県塩谷郡塩谷町では、町が有する利水権を、地域住民主導の法人組織が利活用して発電事業を行い、東京都が紹介する事業者に買電する仕組みをつくる中小水力発電が計画されている。

(プロジェクトナンバー 22)

 山梨県南アルプス市では、「県民の森」内に存在する野々瀬水力発電所跡を市民発電所として再興する計画が実施される。

(プロジェクトナンバー 23)

 長野県長野市では、住民自治協議会の自治活動を支える基盤事業としてLLC“自然エネルギー鬼無里ステーショ ン”を立上げ、小水力発電事業を行い、地域雇用創出、売電収益の市民出資者への還元を計画。

(プロジェクトナンバー 24)

 京都府福知山市では、小水力発電事業により中山間地域を担う農業従事者が生活できる自立基盤づくりが企画されている。この事業によって、地域雇用の創出、売電で得た収益の市民出資者への還元、さらには福知山市内全域への再投資(新たな小水力発電機の設置)が期待されている。

(プロジェクトナンバー 25)

 岡山県英田郡西粟倉村では、マイ クロ水力発電を活用した観光街づくり展開事業。

(プロジェクトナンバー 26)

 高知県高知市、安芸郡馬路村、吾川郡仁淀川町、幡多郡三原村では、5ヶ所において小水力発電事業を計画し、小水力発電の事業を地元で資金の調達から運営までを実施できる体制作りを目指す。

(プロジェクトナンバー 27)

 宮城県亘理郡亘理町では、被災地未利用地において栽培する牧草を主な原料としたメタン発電事業を主体にしたた産業創出と地域の活性化を計画。

(プロジェクトナンバー 28)

 福島県東白川郡塙町における小型の木質バイオマス発電と余熱を活用した地域活性化に対する事業性検証業務。

(プロジェクトナンバー 29)

 東京都八丈島八丈町では、八丈地熱アイ ラ ンド戦略を作り、豊富な地熱エネルギーを利用した発電、揚水発電などの具体化を検討する。


(プロジェクトナンバー 30)

 鳥取県東伯郡湯梨浜町において、東郷温泉で湧出する温泉水(約85℃)を利用しバイナリー方式による発電事業の実施計画を作成する。


 ほう! 潮流発電もあった。協力事業者は三菱重工とある。

(プロジェクトナンバー 31)

 兵庫県淡路市淡路島岩屋地区における潮流発電の検討に向けた調査。以下興味深いので、概要を全文「兵庫県淡路島周辺海域は日本有数の潮流に恵まれており、淡路島海峡部における潮流を利用した海洋エネルギーのポテンシャルは大きく、今後の再生可能エネルギーの多様化を図る上でも重要なエネルギーソースとして位置付けることが出来る。
 本事業では潮流発電事業の実現に向けた基礎調査として位置付け、淡路島岩屋地区の潮流実測を実施し、対象海域における発電見込量、海峡の特性を把握する。」

 以上のプロジェクトを含む31件が採択されそれぞれの計画案にそって今後実施されます。
 地域の再生可能エネルギーの活用を考えている自治体は増えています。貴重な体験として、失敗、問題点も含めて是非、経過中、完了後に参考にできる資料が残ることに期待しています。


プレスリリース / 経済産業省、平成24年12月11日
再生可能エネルギーの地域活性化事業の採択結果を公表します

"本件の概要
 資源エネルギー庁は、総務省と連携して、地域における再生可能エネルギー発電事業を通じた地域活性化を後押しするための事業を実施しています。
 この度、再生可能エネルギー発電事業の実施可能性や地域活性化モデルの調査・検討を行い、事業開発計画としてとりまとめる31件のプロジェクトを採択しましたのでお知らせします。
.........

発表資料名
再生可能エネルギーの地域活性化事業の採択結果を公表します(PDF形式:74KB)
資料1:事業概要(PDF形式:157KB)
”再生可能エネルギー発電事業を通じた地域活性化モデル開発支援調査事業 
平成24年10月 資源エネルギー庁 新エネルギー対策課

1.事業の目的
 平成24年7月に固定価格買取制度(FIT)がスタートしたことにより、再生可能エネルギーを活用した地域活性化策は、大きなチャンスを迎えている。FITがもたらす長期安定的な収益は、再生可能エネルギーの導入を核に、観光振興、産業誘致など多面的な目的を持った事業を後押しすることができる。
 これに、コミュニティ・ファンドや地域商品券、地方自治体の所有する資産の戦略的活用といった地域振興施策なども活用すれば、地域の資金が地域で循環するような、地域自立的な取組作りが容易となるであろう。
ただし、地域の特色を出すと称して、自治体毎に地域に閉じた地域独自仕様の取組を作り、結果事業自身の収益性を損ねていては、持続可能な地域経済活性化は実現しない。過度な地域独自仕様や自前主義の陥穽にはまらず、事業収益性をしっかりと確保できる計画を立案すること。そのために、各地域ならではの信用力・人材力、地域資源といった要素と、全国規模で事業を展開する企業や専門家人材が持つような事業性確保に向けた知見・ノウハウの双方を、ともに活用すること。それを基礎に、地域自身が、自立的にファイナンスを組むことが重要である。
 このため、本事業では、こうした目的に合致するような、再生可能エネルギーを活用した地域活性化事業の本格的な企画を積極的に発掘・開拓するため、事業シーズを持つ各地域に対し、金融機関の審査などにも耐えるような本格的な事業計画及びその資金計画作りを、専門家の手を借りて行う作業を支援する。
.......... ”

資料2:採択者一覧(PDF形式:394KB)
.......... "

関連
「平成24年度新エネルギー等共通基盤整備促進事業」に係る再生可能エネルギー発電事業を通じた地域活性化モデル開発支援調査の採択結果について-----三菱総合研究所、2012.12.11

"MRIニュース

経済産業省資源エネルギー庁から委託を受け、当社が実施している「平成24年度新エネルギー等共通基盤整備促進事業」のうち、「再生可能エネルギー発電事業を通じた地域活性化モデル開発支援調査」について、平成24年10月3日~平成24年10月30日の期間をもって公募を行ったところ、期間内に71件の応募がありました。

応募のありました提案について、外部の有識者による採択評価委員会において厳正に審査を行った結果、31事業が採択となりましたのでお知らせいたします。

採択事業については、以下のPDFファイル「採択者一覧」をダウンロードしてご覧ください。

採択者一覧 [400KB]
.......... "

「平成24年度新エネルギー等共通基盤整備促進事業」に係る再生可能エネルギー発電事業を通じた地域活性化モデル開発支援調査を実施する事業者の公募のご案内-----三菱総合研究所、2012.10.3

"MRIニュース

株式会社三菱総合研究所では、資源エネルギー庁からの受託事業「平成24年度新エネルギー等共通基盤整備促進事業」を行っております。その一環として、再生可能エネルギー発電事業を通じた地域活性化モデル開発支援調査を実施する事業者を公募します。
.......... "

再生可能エネルギーを全国に、31件の開発プロジェクトが始まる-----スマートジャパン、2012年12月12日


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南アフリカ、最初の大規模ソーラーは200kWpの小規模分散型電源!

 日本は、16日に衆議院選挙ですが、南アフリカでも将来に影響を与える政治的な選択が実施されようとしているようです。アフリカの中では、経済が好調でだと伝えられていたものの、2010年のワールドカップの開催前には、貧富の格差の拡大や治安状況の悪化がその大会に与える影響なども明らかになっていました。
 最近の南アフリカ情勢について知りたいと考えていたら、ちょうどいい記事が日経(FT)に掲載されました。

[FT]マンデラ時代の輝きを失う南アフリカ-----日本経済新聞、2012/12/13

"(2012年12月13日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 ネルソン・マンデラの独特の輝きが消えつつある――。先週末、94歳の元南アフリカ大統領が肺感染症を再発し、妻のグラサ・マシェルさんはインタビューで悲嘆の表情を見せた。同様に、アパルトヘイト(人種隔離政策)後の南アフリカの輝きが色あせつつあることを多くの国民が嘆いている
.......... "

 そんな南アフリカが今進めようとしている再生可能エネルギーの導入政策は、いま始まったところです。今後次々と建設されるメガソーラー計画については、先日お伝えしました。

伊藤忠商事、南アフリカ共和国における 75MWp メガソーラープロジェクトを発表-----ソフトエネルギー、2012/12/12

 この記事の75MWp以外のも十以上のプロジェクトが今後推進される予定です。そんな中で、南アフリカの大規模太陽光発電の第一号についてのリリースが南アフリカ政府によって報じられていましたので、今日はこれについてお伝えします。

 南アフリカ第一号となった大規模ソーラー発電施設は、ハウテン州のエクルレニ市 Ekurhuleni (Wikipedia : エクルレニ都市圏) のベノニ(Benoni)郊外のWattvilleに建設された、860枚の太陽電池から構成される200kWpの太陽光発電所です。政府の広報によれば、133戸のローコストハウスで消費される電力に相当するとされていましたので、一戸当たり1.5kWp見当の掲載です。設置された地域の日照条件がわかっていないのでいいかげんなことも書けませんが、先日しらべた日射条件によれば、日本の平均の倍近くあることがわかっていますし、設置されたのが2500mの高地であることを考えれば、かなり発電してくれるはずです。倍と考えれば、日本の3kWpのシステムに匹敵する電力を供給してくれるはずです。このLeeupan solar power plantは、独立系ではなく、系統連系システムで運用されていますが、バッテリーを備えた夜間照明施設なども設置されているということです。
 アフリカの土地に適した日干し煉瓦やストローベイルや泥壁(コブハウス)、さらには草屋根やパッシブソーラーなどのエコハウスの建築方法を採用するすることで、ローコストで快適な暮らしの実現に寄与することが可能と記されています。これからメガソーラー計画が目白押しの南アフリカで、小規模分散型電源としてのメリットとエコなデザインの総合的な採用という文脈が記述された技術体系の中での太陽光発電の一つのあり方がしめされた意欲的なプランとなっています。

 この総合プラン「Ekurhuleni's Energy Strategy」(ENERGY & CLIMATE CHANGE STRATEGY FOR EMM)によれば、200kWpの太陽光発電施設は、あと2ヶ所に合計3ヶ所建設され、エクルレニ市のエネルギーに関する総合プロジェクトの一翼を担う計画です。大規模ソーラー以外では、独立系太陽光発電の街灯、太陽熱温水器などとともに、地元の泥を活用したエコハウス作りによる、総合的なエコシティの建設まで言及された、エネルギーと自治を非常に強く打ち出しています。

プレスリリース / South African Government News Agency,12 Oct 2012
SA's first solar plant unveiled in Ekurhuleni

Southafrica200kwppv1
-----image : 上下とも、South African Government News Agency資料「ENERGY & CLIMATE CHANGE STRATEGY FOR EMM Tshilidzi Thenga Director: Energy Services 2012」より-----
Southafrica200kwppv2

"Benoni - The City of Ekurhuleni showed its commitment to promote low carbon technologies when executive mayor, Mondli Gungubele officially unveiled the first and only solar plant in the country in Wattville, outside Benoni, on Friday.

The solar power plant, situated at the environmentally friendly OR Tambo Precinct, produces about 200 kW of electricity through 860 PV (photovoltaic) solar panels on 2,500 m of land generating enough energy to power about 133 low cost houses.

Gungubele said the solar power is a sign of human care by the City in terms of improving the living conditions of residents. "This solar plant is also signaling greater things to come in our City," he said.
..........
Thenga said as the City's energy Division, they are committed to proactively promote Green Energy as a key for creating a sustainable future for their Metropolitan municipality.

He said the energy to be produced from the solar pant will be connected into the grid using 18 inverters and one combiner unit.

”We are envisaging connecting a 300 m cable from the combiner unit, laid into a cable trench to an existing power grid via 380 V kiosk, he said, adding that a 25 metre high Mast Pole with 6 LED spot lights and separate PV panels will be used to serve as a security light to aluminate the site at night.

This he said will be done to reduce the level of theft during the night.

The solar PV plant is made up of solar panels mounted on a support steel structures and are connected together in strings.

An inverter located in the storage house converts direct electricity current generated by the solar generator into alternating current that are fed into the municipal power grid.
.......... "

関連
・資料 : Ekurhuleni's Energy Strategy
ENERGY & CLIMATE CHANGE STRATEGY FOR EMM
Director: Energy Services City of Ekurhuleni
Google検索 : south africa Energy Climate Change Strategy For EMM
  [ http://www.energy.gov.za/files/
IEP/presentations/
EnergyClimateChangeStrategy
ForEMM_29MArch2012.pdf ]

Ekurhuleni Metro paves the way with the OR Tambo solar plant-----infrastructurene.ws,25 October 2012.

South African Government News Agency : South Africa to build world’s largest Solar Park

South African PV market in position to promote local manufacturing growth-----PV Insider,Jun 1, 2012

Developers fret over financial close delays in South Africa-----PV Insider,Aug 14, 2012


コメント続き
 アフリカの土地に適した日干し煉瓦やストローベイルや泥壁(コブハウス)、さらには草屋根やパッシブソーラーなどのエコハウスの建築方法を採用するするというエクルレニ市の計画は、地元の暮らしの充実というだけでなく、アフリカの文化を世界に発信するという意欲的な都市計画にのっとていました。下の写真、ストローベイルや日干しレンガなどを使ったアフリカの大地の上に生きる暮らしの建設の象徴的な風景としてアップしておきます。
 
Southafricastrawbale
-----image : South African Government News Agency資料「ENERGY & CLIMATE CHANGE STRATEGY FOR EMM Tshilidzi Thenga Director: Energy Services 2012」より

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週刊GreenPost 52号 しなやかな技術研究会 2012/12/10-14日版

COP18 第18回 気候変動枠組条約締約国会議 再生可能エネルギー関連まとめ

2012年は、国連持続可能エネルギー年 Sustainable Energy for All


デザーテック DESERTEC、2016年にチェニジアの2GW集光型太陽熱発電(CSP)で発電し、高圧直流送電線(HVDC)でイタリアに送電する計画を発表-----ソフトエネルギー、2012/03/09

ケニアの地熱発電所建設に関して東芝、三菱重工、富士電機、そして仏アルストムの4社が応札予定-----ソフトエネルギー、2011/02/02

[ カテゴリー : アフリカ ]

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シャープ、化合物3接合型太陽電池セルで世界最高変換効率37.7%を達成

 シャープは、3つの光吸収層を積み重ねた化合物3接合型太陽電池セルで、世界最高変換効率となる37.7%を達成したと発表しました。今回、シャープが開発した化合物3接合型太陽電池セルは、インジウムガリウムヒ素をボトム層として、3つの層を効率よく積み上げて製造する独自の技術を採用したもので、3つの光吸収層で、太陽光の波長に合わせて効率よく光を吸収し電気に変換することができるとのことです。さらに、光吸収層の周辺部を最適処理することにより光を電気に変換する面積比を増やことで、世界最高変換効率の37.7%が達成されたということです。

 今後は、この開発成果を活かし、レンズで集光した太陽光を電気に変換する集光型発電システム用や人工衛星などの宇宙用、移動体用などの様々な用途での実用化を目指していくということです。過去に、当ブログでは、35.8%(2009/10/28)、36.9%(2011/11/07)と過去2度にわたってシャープの化合物3接合型太陽電池セルの変換効率の向上をお伝えしてきました。そして、今回は37.7%です。この太陽電池セルの変換効率はどこまで向上していくんでしょうね? 少しづつですが、確実に進んでいく地道な研究開発には驚かされます。


プレスリリース / シャープ、2012年12月5日
化合物3接合型太陽電池セルで記録を更新 太陽電池セルで世界最高変換効率 ※1 37.7% ※2 を達成

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-----image : 同リリースより

" シャープは、3つの光吸収層を積み重ねた化合物3接合型太陽電池セルで、世界最高変換効率※1となる37.7%※2を達成しました。
 本件は、NEDO※3の「革新的太陽光発電技術研究開発」テーマの一環として開発に取り組んだ結果、産業技術総合研究所(AIST)において、世界最高変換効率※1を更新する測定結果が確認されたものです。
 化合物太陽電池セルは、インジウムやガリウムなど、2種類以上の元素からなる化合物を材料とした光吸収層を持つ変換効率の高い太陽電池です。今回、当社が開発した化合物3接合型太陽電池セルは、インジウムガリウムヒ素をボトム層として、3つの層を効率よく積み上げて製造する独自の技術を採用しています。
 この3つの光吸収層で、太陽光の波長に合わせて効率よく光を吸収し電気に変換することに加え、光吸収層の周辺部を最適処理することにより光を電気に変換する面積比※4を増やしました。これにより、太陽電池の最大出力が高まり、世界最高変換効率※1の37.7%※2を達成しました。
 当社は、今回の開発成果を活かし、今後、レンズで集光した太陽光を電気に変換する集光型発電システム用や人工衛星などの宇宙用、移動体用などの様々な用途での実用化を目指してまいります。

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-----image : 同リリースより

※1 2012年12月5日現在、研究レベルにおける非集光太陽電池セルにおいて(シャープ調べ)

※2 2012年9月、産業技術総合研究所(世界の太陽電池の公的測定機関の一つ)により確認された数値(セル面積:約1cm2)

※3 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構。日本の産業技術とエネルギー・環境技術の研究開発およびその普及を推進する我が国最大規模の中核的な研究開発実施機関

※4 セルの表面面積に対する有効受光面積の比率

■ 太陽光エネルギーと化合物3接合型太陽電池の感度の波長分布


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-----image : 同リリースより

■ 当社 化合物太陽電池の開発の経緯
.......... "

関連
太陽電池セルで非集光時世界最高効率37.7%を達成-----新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、2012年12月5日

シャープ、化合物3接合型太陽電池セルで世界最高変換効率35.8%を達成-----ソフトエネルギー、2009/10/28

シャープ、化合物3接合型太陽電池で世界最高変換効率36.9%を達成-----ソフトエネルギー、2011/11/07

参考エントリー
シャープ、化合物太陽電池で世界最高変換効率43.5%を達成。集光型太陽光発電(CPV)開発へ-----再生可能エネルギー GreenPost、2012/6/1

シャープの集光型太陽電池と自動追尾する架台-----ソフトエネルギー、シャープの集光型太陽電池と自動追尾する架台-----ソフトエネルギー、2006/07/21

東大とシャープの研究グループ、量子ドット太陽電池の理論的な変換効率-----ソフトエネルギー、2011/4/25


おすすめエントリー
週刊GreenPost 52号 しなやかな技術研究会 2012/12/10-14日版

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伊藤忠商事、南アフリカ共和国における 75MWp メガソーラープロジェクトを発表

 伊藤忠商事は、37.5%を出資するノルウェーのScatec Solar社が、75MWの太陽光発電事業について、2012年11月5日付で20年間の売電契約を国営電力会社Eskomと締結致したと発表しました。この事業の総費用は約2億ユーロで、Northern Cape地方に、2014年1月の稼働開始を目指して着工の運びとなるということです。105haの広大な敷地に30万枚以上の太陽電池パネルを敷き詰めるこの計画は、南アフリカの大地にどんな形で建設され、その姿を現すのか、大いに注目です。この75MWpの太陽光発電所により、年間145GWh以上の発電量が見込まれているということです。
 この事業は、昨年12月に南アフリカ政府より優先契約交渉権を獲得していたもので、さらにScatec Solar社は、計115MWの優先交渉権を落札しているということです。南アフリカは、石炭火力への依存度が85%にも上り、2020年迄に電力供給源の多角化を計画し、再生可能エネルギーを6GW規模まで拡大する計画があるということです。これまで、過去二度の入札において太陽光発電で1GWを許可しているということです。

 南アフリカ政府が推し進める再生可能エネルギーの導入計画は、Renewable Energy Independent Power Producers Program (REIPPP) と呼ばれ、それで成し遂げようとしている内容は、2030年までに合計3725MWの再生可能エネルギーを外資を活用しながら積極的に導入しようとするものです。この内訳は、風力発電が1850MW、そして2番目が1450MW(p)の太陽光発電です。三番目の規模が、200MWの太陽熱発電ですから、陸上風力と太陽光発電がこの計画の柱となります。

 それにしても南アフリカの日射量の強さは半端ではありません。現在多くの大規模太陽光発電所の建設計画が進められている南アフリカ中央部の地域の平均の水平日射量の平均は、2000kWh/平方メートル以上あります。強いところになると、2300kWh/平方メートル(Annual sum of global horizontal irradiation, average 1994-2011 *PV Plants Map 2012 South AfricA - PV Insider) 以上になります。この値は、日に直すと、6.3kWh/平方メートル・日です。日本の倍程度の値となります。この豊富な太陽エネルギーの”資源量”を生かして、南アフリカが建設するメガソーラー事業は、他のアフリカ諸国からも注目されています。


プレスリリース / 伊藤忠商事、2012年11月30日
南アフリカ共和国における75MWの太陽光発電事業を本格開始

"伊藤忠商事株式会社(略)が37.5%を出資するScatec Solar社(ノルウェー、以下「スカテック・ソーラー」)は、昨年12月に南アフリカ政府より優先契約交渉権を獲得した75MWの太陽光発電事業について、2012年11月5日付で20年間の売電契約を国営電力会社Eskomと締結致しました。
 本事業の総費用は約2億ユーロで、Northern Cape地方に建設するものです。Standard Bank(南ア)との間で締結した融資契約に基づく第一回の融資実行を2012年11月19日に受け、2014年1月の稼働開始を目指して着工の運びとなりました。105haの敷地に30万枚以上の太陽電池パネルを敷き詰めて年間145GWh以上の発電量を見込んでおります。これにより約35,000世帯相当分の消費電力を賄うと同時に、年間125,000tのCO2削減効果が見込まれます。更に利益の一部を教育や公衆衛生の向上等へ還元し地元経済にも貢献致します。
 また、今年5月に実施された同国第二回入札においてもスカテック・ソーラーは計115MWの優先交渉権を落札しております。BRICSの一角として新たな世界の成長エンジンと期待される同国において、電力供給の拡大は喫緊の大きな課題となっています。同国では石炭火力への依存度が85%にも上るため、電力供給源の多角化の為2020年迄に再生可能エネルギーを6GW規模まで拡大する計画であり、過去二度の入札において太陽光発電で1GWを許可しています。
 更に、スカテック・ソーラーは世界銀行傘下のIFC(International Finance Corporation)とアフリカ中部での太陽光発電事業について提携しており、同地域での事業展開を図っております。アフリカ大陸の40%以上の発電量を有する南アフリカを起点にアフリカ大陸での太陽光発電事業を推し進めていくと共に、その他地域の新興国でも同事業の積極的な推進を検討しています。
.......... "

関連
Scatec Solar starts construction of a 75 MW solar PV plant in South Africa-----Scatec Solar,08.11.2012

Renewable Energy Independent Power Producers Program (REIPPP) / About us

"South Africa has a high level of Renewable Energy potential and presently has in place a target of 10 000 GWh of Renewable Energy. The Minister has determined that 3 725 megawatts (MW) to be generated from Renewable Energy sources is required to ensure the continued uninterrupted supply of electricity. This 3 725 MW is broadly in accordance with the capacity allocated to Renewable Energy generation in IRP 2010-2030.

This IPP Procurement Programme has been designed so as to contribute towards the target of 3 725 megawatts and towards socio-economic and environmentally sustainable growth, and to start and stimulate the renewable industry in South Africa."

South Africa's renewable energy shift-----SouthAfrica.info,6 November 2012

PV PLANTS MAP FOR SOUTH AFRICA

・Energypedia : South African Renewable Energy Feed-in Tariff
(South Africa RenewableEnergy Feed-in Tariff (REFIT)Draft Guidelines 15th May 2008)

Renewable Energy Independent Power Producer Program

(ABNDigital, 2012/05/21)

"(www.abndigital.com)
Nineteen successful bidders in Department of Energy's Renewable Energy Independent Power Producer Program were announced on Monday in a second round of bidding which closed at the start of March. ABN's Thomas Maree investigates what this potential for renewable energy investment will mean for the South African economy."

追加情報
アフリカ最大となる75MWのメガソーラーが南アで発電開始、新規雇用に配慮-----メガソーラービジネス、2013/11/15

"ノルウェーScatec Solar社は11月、南アフリカに建設した出力75MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)が、予定より3カ月前倒しで送電網に接続したと発表した。
..........
年間予想発電量は、一般家庭約3万3000世帯の電力使用量に相当する約13.5万MWh
.......... "

伊藤忠商事関連 スカテック・ソーラー、南アフリカ共和国でアフリカ最大級の太陽光発電設備建設に着工-----ソフトエネルギー、2013/06/10


参考
Suntech, Siemens and Mainstream Renewable Power Collaborate on 100MW of Solar Projects in South Africa-----Energy Trend,2012-12-11

追加情報
南アフリカ、最初の大規模ソーラーは200kWpの小規模分散型電源!-----ソフトエネルギー、2012/12/14


コメント続き

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三井化学、ジャパンブルーエナジーら、宮古市のプラントでバイオマス由来の「電気・熱・水素」の再生可能エネルギーを生産、活用する取り組みに着手

 出雲市で下水汚泥から水素を製造するプラントを建設した三井化学、ジャパンブルーエナジーは、今回は岩手県の宮古市の宮古市ブルーチャレンジプロジェクト協議会に参加し、間伐材などから発電するバイオマス発電施設を建設する。さらに、下水汚泥の活用や、水素製造もも視野にいれた取り組みとする予定。

・三井化学、ジャパンブルーエナジーら4社、出雲市のプラントで下水汚泥から水素ガスを製造する実証試験に着手-----ソフトエネルギー、2012/09/11

 三井化学のリリースによると、今回のプロジェクトは、宮古市の震災復興と新たな地域活性化を目指し、バイオマス由来の「電気・熱・水素」の再生可能エネルギーを生産、活用する取り組みだということです。「電気・熱」に加え、次世代自動車の燃料となる「水素」の3つのエネルギーを供給するプラントは、商用としては世界初になるということです。
 また、宮古市の発表によると、今回設立された宮古市ブルーチャレンジプロジェクト協議会の会長は、西村真名古屋大教授で副会長は山本正徳市長。トヨタ自動車など民間企業12社が参加し、バイオマスプラントの2014年秋の稼働を目指し、用地選定や建設が進められるということです。なお、三井化学はオブザーバーとしての参加だということです。

 ジャパンブルーエナジーのもつ技術は、木質系・畜産系・食品加工残渣・下水汚泥などのさまざまなバイオマス資源を利用して、利用用途に合わせた改質バイオバスを得ることができます。改質ガスによる、コジェネレーションで電気と熱を供給可能です。さらに、水素もできます。さまざまなバイオマス資源から汎用性の高い改質ガスと水素を得ることができます。となれば、今後の課題はコストとバイオマス資源の合理的な利用環境の整備です。今後の展開に期待しています。


プレスリリース / 三井化学、2012年11月26日
岩手県宮古市ブルーチャレンジプロジェクトに参加

"当社は、岩手県宮古市における再生可能エネルギーを利用する新たなプロジェクト「宮古市BLUE CHALLENGE PROJECT」※1にオブザーバーとして参加します。
本プロジェクトは、宮古市の震災復興と新たな地域活性化を目指し、バイオマス由来の「電気・熱・水素」の再生可能エネルギーを生産、活用する取り組みです。「電気・熱」に加え、次世代自動車の燃料となる「水素」の3つのエネルギーを供給するプラントは、商用としては世界初になります。
また本プロジェクトでは、当初は宮古市の豊富な森林資源の間伐材をバイオマス原料として活用しますが、将来的には、HIT事業研究会※2(2012年9月10日リリース参照)にて検討している下水汚泥の活用を視野に入れております。
..........再生可能エネルギー推進に向けた貢献として、国内最大級のメガソーラープロジェクト「たはらソーラー・ウインド共同事業」などを実施しています。
..........
※1
宮古市BLUE CHALLENGE PROJECT:
http://www.city.miyako.iwate.jp/data/cb/info/pastInfoList.html
※2
HIT事業研究会 下水汚泥を原料とするバイオ水素の製造実証に着手:
http://jp.mitsuichem.com/release/2012/2012_0910.htm
.......... "

関連
宮古市ブルーチャレンジプロジェクト協議会を設立しました-----市長の行動記録 平成24年11月、平成24年11月26日
H241126bcp
-----image : 上記サイトより

"このたび宮古市はトヨタ自動車など民間企業12社とともに、地域バイオマスを活用した新たなエネルギー産業の創出を図る「宮古市ブルーチャレンジプロジェクト協議会(会長=西村真名古屋大教授、副会長=山本正徳市長)」を設立しました。
 発電、熱、燃料(水素エネルギー)を生産する木質バイオマス発電施設「ブルータワー」の整備を中核として、復興モデル事業を立ち上げる計画です。
 協議会では今後、バイオマスプラントの2014年秋の稼働を目指し、用地選定や建設を進めてまいります。"

ジャパンブルーエナジー
/ ブルータワー技術


初出
週刊GreenPost 51号 しなやかな技術研究会 2012/12/3-7日版 p3

コメント続き
 宮古市ブルーチャレンジプロジェクト協議会にトヨタ自動車が参加しているということで調べてみると、単に水素利用の車としての感心だけではないのですね。トヨタ自動車はこんな事業も展開していました。畜産バイオマス活用事業です。車としての視点だけでなく、プラスアルファの事業展開も見据えていそうです。

トヨタ自動車 : 畜産バイオマス活用事業


追加情報
トヨタ燃料電池車が拓く復興-----日経ビジネスオンライン、2012年12月5日


おすすめエントリー
週刊GreenPost 52号 しなやかな技術研究会 2012/12/10-14日版

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関西電力、富山県で1900kW 新黒薙第二(水力)発電所の営業運転を開始

 関西電力は、富山県で本年5月14日から進めてきた、1900kWの新黒薙第二(水力)発電所の営業運転を12月8日より開始すると発表しました。この新黒薙第二発電所は、既設の昭和22年より発電を開始している黒薙第二発電所(最大出力7600kW、)の取水堰堤、導水路、水槽、水圧鉄管等、既設設備を利用して新たに建設されたもので、関電では151カ所目の水力発電所になるということです。

 今回建設された新黒薙第二発電所は、黒部ダム下流の黒部川に流れ込む支流である、黒部川水系の黒薙川に設置された水力発電所で、最大出力1900kWで年間の予想発電量は、約1,200万kWh/年でこれは、
一般家庭約3,300世帯の年間電気使用量に相当するということです。

プレスリリース / 関西電力、2012年12月7日
新黒薙第二発電所の営業運転開始について

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-----image(”参考3:新黒薙第二発電所の建設概要”) : 同リリースより-----
1207_1j_01_2

".....本年5月14日から新黒薙第二発電所の建設工事を進めてきましたが、明日12月8日に151箇所目の水力発電所として営業運転を開始いたします。  新黒薙第二発電所は、既設の黒薙第二発電所(最大出力7,600kW、昭和22年発電開始)の取水堰堤、導水路、水槽、水圧鉄管等、既設設備を利用して新たに建設したものです。 (平成22年2月26日発表済)

 最大出力は1,900kWで、年間の発電電力量は、約1,200万kWhを見込んでおり、CO2排出量を年間約5,000t※1削減することが可能となります。
 当社は、今後も引き続き、水力発電をはじめとする再生可能エネルギーの開発推進に積極的に取り組み、その普及・拡大に貢献してまいります。
※1 平成23年度のCO2排出係数(0.414 kg-CO2/kWh)にて算定。
<参考1:新黒薙第二発電所 新設工事の工程>
平成24年 5月14日 工事着工
平成24年12月 8日 営業運転開始※2(予定)
平成25年12月     全工事竣工(予定)
※2 導水路拡幅の一部工事は継続中。

<参考2:新黒薙第二発電所の概要>
所在地 富山県黒部市宇奈月町
水系・河川名 黒部川水系 黒薙川、猪頭谷川
発電方式 流れ込み式
最大出力 1,900kW(1基)
発電電力量 約1,200万kWh/年
(一般家庭約3,300世帯の年間電気使用量に相当)
最大使用水量 1.70m3/s
有効落差 142.13m
CO2削減量 約5,000t/年
(約770haの森林が1年間に吸収するCO2量に相当)
.......... "

コメント続き
 黒部ダム周辺のダム、取水管の経路と発電施設のなりたちは複雑で下のリリースで公開されている図をみるだけで、その見事さに驚くばかりです。一度、トロッコ電車にのってみて回りたいところです。

関連
新黒薙第二発電所(仮称)の新設について-----関西電力、2010年2月26日
Kurobesuikei1
-----image(”<別 紙1> 【黒部川水系イメージ図】 [PDF 123KB]”) : 上記リリースより

関西電力 : 黒部ダム

黒部峡谷鉄道 : 黒薙駅ホーム


参考エントリー
関西電力、河川維持流量を利用した最大出力490KW大桑野尻発電所の水力発電所の運転を開始-----ソフトエネルギー、2011/07/04

[ カテゴリー : 水力発電 ]


おすすめエントリー
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パナソニック、太陽光に対応した、学校や公共施設などの災害時電源向け15kWhリチウムイオン蓄電システムを発売

 パナソニックは、太陽光発電に対応した、学校や公共施設などの災害時電源向け15kWhリチウムイオン蓄電システムを発売しました。パナソニックは、:公共・産業用の15kWhリチウムイオン蓄電システムを以前より取り扱っていましたが、今回のモデルは、既設の太陽電池との連携、低温環境下での使用、屋外設置に対応することで、設置可能条件を拡大したことで、より広く検討される内容になっているということです。

 パナソニックは、災害への対応という喫緊の課題が山積する中で、太陽光発電システムとこの蓄電システムを合わせて設置提案することで、停電など“もしもの時”の電源確保をできる施設の拡大を提案していくということです。

プレスリリース / パナソニック、2012年12月5日
既設の太陽電池連携・低温環境・屋外など 設置環境を大幅に拡大 NEW【公共・産業用】リチウムイオン蓄電システム 蓄電容量:15kWh 受注開始

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-----image(”NEW【公共・産業用】リチウムイオン蓄電システム 蓄電容量:15kWh”) : 同リリースより

"学校や公共施設などの災害時電源確保

品名 【公共・産業用】リチウムイオン蓄電システム 【公共・産業用】リチウムイオン蓄電システム
(蓄電システム専用収納箱付)
セット品番      XLJ-ME15B   XLJ-ME15B/C1
希望小売価格(税抜) 990万円     1,230万円
受注開始 2012年12月20日
販売目標 500台/年

パナソニック株式会社 エコソリューションズ社は、災害などの停電時も継続的に電力を供給することが可能な【公共・産業用】リチウムイオン蓄電システム 蓄電容量:15kWhを既に発売していますが、このたび、従来システムに比べて設置条件を拡大した新タイプを2012年12月20日より受注開始します。

災害時の避難所となる公共施設などでは、停電時に大容量の電源確保が求められます。また、企業においても事業継続計画上の観点から、非常用電源として大容量蓄電システムの設置要望が増えています。 東日本大震災以降、国や地方自治体から被災地を中心に様々な導入支援制度が開始されており、今後定置用蓄電池市場は拡大する見込みです。

このような中、当社では、様々な条件下の設置要望に応えられるよう、【公共・産業用】蓄電システム 蓄電容量15kWhの機能を拡充。「既設の太陽電池との連携」「低温環境下での使用」「屋外設置」など、従来システムに比べて設置可能条件を拡大しました。 従来システムと同様、各接続機器への電源供給(停電時・平常時)を蓄電池・太陽電池・系統電源で行うとともに、これらを接続機器の状況に合わせて最適にマネジメントを行います。また、特定機器への接続においては外付けのスコットトランス(市販品)※1により単相100V出力も可能となり、マルチな出力選択が可能です。

当社は、太陽光発電システムと本蓄電システムを合わせて設置提案活動を強化し、停電など“もしもの時”の電源確保をできる施設の拡大を推進します。

<特長>

(1)既設をはじめ、様々な太陽電池との接続が可能
(2)蓄電システム内部の温度最適制御機能を新開発。低温環境下でも動作が可能に
(3)蓄電システム専用収納箱の開発により、屋外設置に対応※2
※1スコットトランスとは、三相200Vを単相100Vに変換する変圧器です。
※2対象セット品番 XLJ-ME15B/C1
.......... "

関連
パナソニック : 太陽光発電・蓄電システム - 蓄電システム / [公共・産業用] リチウムイオン蓄電システム 15kWh
Storage_15kwh_index_09
-----image(”システム構成図”) : 上記サイトより

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-----image(”蓄電池活用方法のご紹介”) : 上記サイトより

関連(導入補助)
定置用リチウムイオン蓄電池導入促進対策事業費補助金の一般申請開始のお知らせ-----経済産業省、平成24年3月30日

"..申請者 :個人、法人(リースも可。)..
・容量1kWh以上
・補助上限は、①住宅用(個人)100万円、②事業所用(法人)1億円.."

環境共創イニシアチブ : 定置用リチウムイオン蓄電池導入促進対策事業費補助金

参考エントリー
家庭用蓄電システム・電源 2012カタログ(定置用リチウムイオン蓄電池)


おすすめエントリー
週刊GreenPost 51号 しなやかな技術研究会 2012/12/3-7日版

GSユアサと三菱商事、チリのコクラン石炭火力発電所向けに大規模リチウムイオン電池システムを納入-----しなやかな技術研究会、2012/12/07

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NEDOとエネコープ、北海道七飯町に最新型高効率のバイオガス試験プラントを完成

 NEDOとエネコープは、北海道七飯町に最新型のバイオガス試験プラントを完成したと発表しました。この七飯町の試験プラントは、牛糞尿、食品生ごみにBDF残渣(グリセリン)を適量混合し、バイオガスを高効率かつ低コストに製造することができるとのことです。従来に比べ20%増のバイオガス製造を可能とするだけでなく、純酸素を用いて生物脱硫を安定的に行うことにより、コスト増の一因となっていた脱硫剤の使用量を従来に比べ70%削減することが可能だとのこと。

 この研究開発は、NEDOの「戦略的次世代バイオマスエネルギー利用技術開発事業(実用化技術開発)」の一環として、株式会社エネコープが実施するもので、廃棄物として発生するバイオマス原料14.5トン/日(搾乳牛糞尿10.0トン、生ゴミ3.0トン、粗製グリセリン数%)を利用した場合、680m3/日(通常の20%増)のバイオガス製造が可能となるということです。

 今後は、実証プラントの長期運転による季節変化の影響等を検証し、高効率かつ低コストなバイオガス製造技術の確立に向けた試験を実施するということです。
 なお、エネコープはコープ札幌が100%出資して作られた、灯油、太陽光発電などをてがける”地域のエネルギー生協”とも言うべき企業で、各生協から出る生ゴミと酪農家から集めた牛糞を原料としたバイオガスのプラントの運用を通じて、地域循環型再生エネルギーシステムの確立を目指すということです。


プレスリリース / 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、エネコープ、2012年12月3日
バイオガスを高効率かつ低コストに製造する技術を確立

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”事業期間(予定):2011年度~2012年度
 施設規模:処理能力14.5トン/日
  (搾乳牛糞尿10.0トン、生ゴミ3.0トン、粗製グリセリン数%)
 バイオガス生産規模:680m3/日”

-----image(”本研究開発のフロー”) : 同リリースより
"北海道七飯町に試験プラントが完成

 NEDOの「戦略的次世代バイオマスエネルギー利用技術開発事業(実用化技術開発)」の一環として、株式会社エネコープは、牛糞尿、食品生ごみにBDF残渣(グリセリン)を適量混合し、バイオガスを高効率かつ低コストに製造する技術を確立。北海道七飯町に試験プラントが完成しました。
 本プラントは、従来に比べ20%増のバイオガス製造を可能とするだけでなく、純酸素を用いて生物脱硫を安定的に行うことにより、コスト増の一因となっていた脱硫剤の使用量を従来に比べ70%削減可能と見込んでおります。
 今後は、完成したプラントにより、長期運転による季節変化の影響等を検証し、高効率かつ低コストなバイオガス製造技術の確立に向けた更なる試験を行ってまいります。
..........
1. 背景
 NEDOと株式会社エネコープ(再委託先 酪農学園大学)は、「戦略的次世代バイオマスエネルギー利用技術開発事業(実用化技術開発)/地域共同有機マスを用いたエネルギー最適回収方法及びエネルギー最適利用方法の確立」の共同研究を2011年から実施しています。バイオガスを高効率かつ安定的に発生させるために、牛糞尿に食品生ごみ・BDF残渣(グリセリン)を適量混合するバイオガス製造技術の開発を行っています。
 近年の北海道地区におけるメタン発酵によるバイオガス製造プラントは畜糞尿を原料に行うことが主体であり、糞尿処理としての機能が優先的となりエネルギー取得に関しては2次的要素となっています。また、特定地域においては、これら糞尿が土壌や河川の汚染を引き起こす原因となる場合もあり、今後のバイオガス製造プラントはこの問題を解決しつつ、再生可能エネルギーの確保とCO2削減、及び経済的自立を兼ね備えたプラント設計が必要になります。
 しかし、これまでのエネルギー確保が目的の生ごみを原料としたバイオガス製造プラントでは、メタン発酵時に発生する残渣の消化液や発生したバイオガスの精製等にかかる費用が大きな課題になります。また、糞尿処理を主体とした畜糞バイオガス製造プラントでは、バイオガスの発生量に期待ができるもののプラント運営の経済的な自立が課題となります。これら課題を同時に解決するためには、バイオガス製造プラントにおいてバイオガスを従来よりも増加させる等の最適なエネルギー回収方法に関する技術開発が必要となります。

2. 概要 
 本研究開発は、これらの課題を解決するために発酵管理の容易さと消化液の液肥利用が容易である牛糞尿と、バイオガスの発生量増加が見込める食品生ごみとBDF残渣(グリセリン)とを混合して利用するメタン発酵技術の確立を行います。また、バイオガスの精製に純酸素を用いた生物脱硫システムを確立し低コスト化を図ります。
 本研究開発は、廃棄物として発生するバイオマス原料14.5トン/日(搾乳牛糞尿10.0トン、生ゴミ3.0トン、粗製グリセリン数%)を利用した場合、680m3/日(通常の20%増)のバイオガス製造が可能となります。さらに、従来と比較して脱硫剤の使用量を70%削減することを見込んでおります。

3. 成果の活用
 今回建設した七飯町の施設で製造されるバイオガスは、ガスとして使用されるだけではなく、発電や温熱資源として活用することが可能となります。さらに、バイオガス製造後に残る液肥(圃場への散布剤)を耕地・草地に還元することで化学肥料や農薬使用量の軽減を実現することができ、有機野菜等の栽培に貢献することが可能となります。本研究開発の技術を用いることで、これまで処理業者へ委託し・中間処理(焼却)・最終処分(埋立)を行っていた廃棄物からバイオガスを製造し有効利用を行うこれら一連の流れは、地域循環型社会のモデルケースとして全国各地の同業他社への普及が大きく期待されます。
.......... "

関連
「七飯町バイオマスガスプラント完成」 NEDOとコープさっぽろ・共同記者会見のご案内-----コープ札幌、2012年11月30日

".....さて、かねてより NEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)とコープさっぽろの関連会社である株式会社エネコープが共同で研究開発事業として、建設中だった『七飯町バイオマスガスプラント』が無事、完成の運びとなりました。地域循環型再生エネルギーのモデル事業を目指して準備を進めてきましたが、この度の稼動により、パイロットプラントとして技術開発に活用しつつ、地域環境の保全の一役を担う所存です。会見では、再生エネルギーの活用内容やバイオマスガスプラントの今後の展開等について報告させて
いただきます。....."(発表資料,PDFより)

コープさっぽろが七飯町にバイオガス実験プラント建設、牛糞と生ゴミ使用し地域循環再生エネルギーモデル構築へ----- 北海道リアルEconomy、2011年8月12日

"コープさっぽろと酪農学園大学は12日、七飯町にバイオガスの実験プラントを建設すると発表した。コープさっぽろの函館地区店舗から出る生ゴミと大沼周辺の酪農家から集めた牛糞を原料にするもので、得られるバイオガスをエネルギー源として使い、副産物の液肥を有機肥料として酪農家の牧草育成や野菜農家に供給する。NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の補助を受けた事業で、地域循環型再生エネルギーシステムとして完成させ、コープさっぽろは2年後には道内6ヵ所で商業プラントを設置したい考え。
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おすすめエントリー
週刊GreenPost 51号 しなやかな技術研究会 2012/12/3-7日版

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COP18開催中のカタールで、太陽エネルギーテストサイトがオープン。2030年、20%を再エネ計画も始動

 先週からCOP18(第18回 気候変動枠組条約締約国会議)が開催されている、中東カタールで、太陽エネルギーに関する実証実験サイトの開所式が行われました。これは、2022年に開催されるFIFA ワールドカップまでに、カタールの科学と技術の発展に、とりわけ再生可能エネルギーの分野で世界にアピールする体制作りを目指すという目標のもとに進められている国家プロジェクトの一環です。今回オープンしたのは、シェブロン・エネルギー Chevron Energy の協力のもとに進められている、カタール・ソーラー実証実験所 Qatar’s Solar Test Facilityです。結晶系太陽電池、薄膜化合物系の太陽電池アレイが20種銘柄集められ、さらには集光式太陽電池も設備されています。合計で、200kWpの太陽電池の実証試験場です。

Sheikha Moza pushes ‘start’ button on Qatar’s solar future-----COP18/CMP8 Doha,01 Dec, 2012

"The sun glinted brilliantly off an array of deep blue solar panels today as Qatar took its first step into a solar-powered future.

Before a gathering of foreign dignitaries, industry experts, and journalists, Her Highness Sheikha Moza bint Nasser pressed the ‘start’ button on a futuristic transparent touch screen, officially launching Qatar’s Solar Test Facility.

A joint venture of Chevron Energy Solutions, the Qatari firm GreenGulf, and the Qatar Science and Technology Park (QSTP), the facility is designed to test the performance of solar technologies under Qatar’s harsh climatic conditions.

While the many days of sunshine experienced in desert ecosystems can be a boon to solar power, the dust and heat in such areas are not. Dust alone can decrease the efficiency of photovoltaic panels by as much as 40 per cent.
.......... "

シェブロン・エネルギー Chevron Energyのサイトの情報(Fact Sheet : Solar Test Facility)によればさらに、太陽熱関連の200kW相当のシステムが設備されるということです。

 さらに、カタールではこの Qatar’s Solar Test Facilityを皮切りに、今後、カタールの先端科学技術を集積した特区の建設を開始するとのことです。カタールでは、Qatar Science & Technology Park (QSTP).と名づけられた先端技術集積地域開発が進められており、それは巨大な町を一から創造する巨大プロジェクトだということです。その中で、今回のソーラーエネルギーへの取り組みはカタールの”豊富な太陽”を生かして研究資源を投入する大きなテーマの一つといえそうです。


関連
GreenGulf : QSTP Solar Testing Facility
- Chevron Center for Sustainable Energy Efficiency(CCSEE)

Chevron Energy : Studying Solar in Qatar

Qatar Science & Technology Park

Solar Testing Facility Inaugurated At QSTP-----The Edge,2 December

Testing Alternative Energy to Reduce the Carbon Footprint of the World Cup 2022 in Qatar

(Chevron, 2012/08/23)

QSTP B-roll Dec08

(QSTPdoha, 2008/12/1)


コメント続き
 そして、12月3日のブルームバーグなどによれば、カタールは来年から2020年までに200MWpの太陽エネルギーの開発プロジェクトに着手することを発表したとのことです。これにより電力消費の2%をまかなうことができるということです。

Qatar to Tender 200 Megawatt of Solar-Power Projects in 2013-----Bloomberg,Dec 3, 2012

 さらに、これは第一ステップで、2020年までには1800MWpの規模のソーラーエネルギーの開発も視野に開発を進め、2030年には再生可能エネルギーにより、全エネルギーの20%をまかなう計画を、他の中東のサウジアラビア Saudi Arabia、ドバイ Dubai、そしてアブダビ Abu Dhabi とも協力しながら実施していくということです。
 産油国、産油地域で始まる脱化石燃料の歩みの計画と速度には、わが国もあわせていく必要があります。これは、大きな指標になります。

参考
Qatar Solar Technologies to meet Qatar’s 2014 Solar Energy Target----Qatar Solar Technologies (QSTec),21/10/2012

[FT]ペルシャ湾岸の産油国でも進むグリーン革命-----日本経済新聞、2012/12/4
"..カタールはグリーン電力を助成する「固定価格買い取り制度」の導入を検討しているという。2018年までに、太陽光発電で約1800メガワット(国の電力需要全体の16~18%に相当)の電力供給を始める計画.."


参考エントリー
COP18 第18回 気候変動枠組条約締約国会議 再生可能エネルギー関連まとめ *COP18が始まってみれば、世界の人々がエネルギーと気候変動について、議論する貴重な場であることw再認識。急遽、情報のクリッピングを行っています。


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国は、革新的エネルギー・環境戦略の一環として「グリーン政策大綱骨子(案)」を提示。同時に意見募集を開始しました

 国は、11月27日に開催された第17回エネルギー・環境会議において、革新的エネルギー・環境戦略の一環として「グリーン政策大綱骨子(案)」などを提示しました。そして、意見募集を開始しています。

「グリーン政策大綱(骨子)」に関する意見募集について-----エネルギー・環境会議事務局、平成24年11月28日

Green_policy2012p1
-----image : 上-「グリーン政策大綱(骨子)」p.1より、下-”(4)グリーンエネルギー革命実現に向けたコスト低減努力”P.18より-----
Green_policy2012p18

"11月27日のエネルギー・環境会議において、「グリーン政策大綱(骨子)」について、議論致しました。 本骨子は、政府が本年末までにまとめるとしている、「グリーン政策大綱」のたたき台になるものです。 「グリーン政策大綱」は、省エネルギーの加速化や再生可能エネルギーの飛躍的普及を通じ、グリーン エネルギーを最大限引上げるためのロードマップとなります。 「グリーン政策大綱」を、グリーンエネルギー革命の実現へとつなげていくためには、国民の皆様のご協力が不可欠です。 そこで、「グリーン政策大綱(骨子)」を、本ウェブサイトにて掲載するとともに、下記のとおり、広く国民の皆様からご意見・ご提案を募集致します。

1 意見募集対象
「グリーン政策大綱(骨子)」(平成24年11月27日エネルギー・環境会議提出資料)

https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/green0906/pdf/green_policy.pdf (PDF)

以下のような点につき、ご意見・ご提案をお待ちしています。

(記載例)
「グリーン政策大綱(骨子)」に対するご意見・ご感想(加えるべき視点等)。
「グリーン政策大綱」に期待する点(含めるべきデータや政策イメージ等)。
省エネや再エネ等に関連する新しい技術や取り組みで、グリーンエネルギー革命へ貢献すると思われるもの(おススメのものがあればご紹介ください)。

2 意見募集期間
 平成24年11月28日(水)から「グリーン政策大綱」策定時まで

3 意見の提出方法
 御氏名、連絡先及び本件への御意見を御記入の上、次のいずれかの方法により日本語にて提出してください。
(1) 電子メールの場合:略

(2) 郵便の場合:
〒100-8968 東京都千代田区永田町1-6-1 エネルギー・環境会議事務局宛

(3) Twitterへの投稿の場合:
公式アカウント:@npu_greenenergy

(留意事項)
電子メールでお送りいただく場合には、表題を『「グリーン政策大綱(骨子)」について』としてください。
郵送の場合は、封筒表面に同じく朱書きしてください。
Twitterアカウントは意見募集を目的とし、情報発信を目的とするものではありません。詳しくは5.Twitterアカウント運用ポリシーをご覧ください。
4 お寄せいただいた御意見・個人情報の取扱いについて
.......... "

関連
・国家戦略室 : 革新的エネルギー・環境戦略エネルギー・環境会議 : エネルギー・環境会議(第17回)

”平成24年11月27日(火)8:45~9:00 官邸2階小ホール
議題
革新的エネルギー・環境戦略の進捗状況について
配布資料
資料1 革新的エネルギー・環境戦略の進捗状況について
資料2 原子力委員会見直しについて
資料3-1 原子力人材・技術の維持・強化策(中間報告)
資料3-2 原子力人材・技術の維持・強化策(資料集)
資料4-1 グリーン政策大綱骨子
資料4-2 グリーン政策大綱骨子(概要) ”

グリーンエネルギー革命 2020年私たちの暮らしはこう変わる はじめに11月30日:「グリーンエネルギー革命とは はじめに」を追加

国家戦略室は、サイト「始めよう”グリーンエネルギー社会”」をオープン-----ソフトエネルギー、2012/09/14


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オリックスは、全国17ヵ所で、合計81.6MWpのメガソーラー事業の展開を発表しました

 オリックスは、全国17ヵ所で、合計81.6MWpのメガソーラー事業の展開を発表しました。これらのプロジェクトが完成すると、年間の予想総発電量は9,048万kWhとなり、これは一般家庭約25,100 世帯分の年間電力消費量に相当するということです。オリックスが発表したリストには、年間予想発電量が記載されています。
 
 一番上覧の北海道が、最大出力が17.5MWpで年間予想発電量が1738万kWh/年です。ここで簡単な計算をしてみましょう。 17.5MWpは、1.75万kWpです
1738[万kWh/年]÷365÷1.75[万kWhp] =約2.72

 同じ計算をすると、二番目の2.0MWpの福島県が3.30、三番目の5.6MWp茨城県が2.94というような数字を得ます。だいたいこの太陽光発電の設備容量[kWp]と日平均発電量[kWh/日]の関係の除数は、3前後になります。一般住宅用で2.7ぐらいです。この数値は、その地点の太陽光発電の積算の日射量の差により増減しています。
 この計算方法を知っていれば、太陽光発電の発電量をおおまかに見当することができます。

 さて、このリストで次に気になるのは、規模と完成時期です。しなやかな技術研究会では、こんなリスト、「これからのメガソーラー(アバウトなリスト)」を作っているからです。とりあえず、3MWp以上のものをリストにいれておきます。これらのうちいくつかは、ベスト10入りしそうです。

国内メガソーラーランキング 大規模太陽光発電所リスト 再生可能エネルギーまめ知識

- ■これからのメガソーラー(アバウトなリスト)

 

プレスリリース / オリックス、2012年11月27日
メガソーラー発電事業、全国17ヵ所で合計最大出力82MWの発電所を開発

Image_121127orix
-----image(”完成イメージ:香川県三豊市”) : 同リリースより
"オリックス株式会社(略)は、全国17ヵ所で、合計最大出力81.6MW(81,600kW)の大規模太陽光発電所(メガソーラー)の開発に着手しますのでお知らせします。
 このたび開発に着手するプロジェクトにおける年間の予想総発電量は9,048万kWhで、これは一般家庭約25,100 世帯分(※)の年間電力消費量に相当します。
 
 昨今、再生可能エネルギーの利用拡大が進む中、オリックスは、「太陽光発電事業」および「太陽光発電システムの販売事業」を積極的に推進しています。
 企業や自治体などが保有する土地を賃借し、大規模太陽光発電所を建設する「メガソーラー発電事業」においては、3年以内に合計最大出力100MW(10万kW)の発電所の設置を目標に推進してきました。

 同時に展開している、企業や自治体などが保有する大型施設の屋根を賃借し、太陽光発電システムを設置する「屋根借り方式太陽光発電事業」においても、3年以内に合計最大出力100MW(10万kW)の設置を目指しています。
..........
※ 1世帯当たり年間3,600kWhで試算。出典:電気事業連合会「電力事情について」

■プロジェクト計画一覧
Image_121127orix2
-----image : 同リリースより
(※) オリックス株式会社と株式会社九電工の共同事業
.......... "

コメント続き
 この17のプロジェクトの中には、枕崎空港(鹿児島県枕崎市)の跡地に、最大出力8,557kW(8.5MW)規模のメガソーラー発電所の建設計画が含まれていました。枕崎空港は、1991年1月に開港した日本初のコミューター空港で、枕崎市は、2012年度末で空港を廃止することを決定しているそうです。空港を管理する枕崎市は、オリックスと九電工をメガソーラー建設、運営を担当する事業者として選定しました。運転開始は、2014年3月を予定しています。
 あ! これはランキング入り、それに、、、 飛行場が太陽光発電所になる!に跡地計画ですが、リスト入り!

街のあちこちに生まれる太陽光発電所 再生可能エネルギーまめ知識
- ■飛行場が太陽光発電所になる!

全国初、空港跡地にメガソーラー発電所を設置~オリックスと九電工、九州全域でメガソーラー発電の共同事業を推進~-----オリックス、2012年11月27日

Image_121127orix3
-----image[”完成イメージ:枕崎メガソーラー発電所(仮称)”] : 上記リリースより

"オリックス株式会社(略)と株式会社九電工(略)は、戦略パートナーとして、九州地区で大規模太陽光発電(メガソーラー)の共同事業を開始しますのでお知らせします。
 第一号案件として、枕崎空港(鹿児島県枕崎市)の跡地に、最大出力8,557kW(8.5MW)規模のメガソーラー発電所を設置します。なお、空港跡地を活用したメガソーラー発電事業は、本件が全国初の取り組みとなります。
.......... "


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太陽電池のPID 電圧誘起出力低下問題、関するまとめ作りました

 PIDとはPotential Induced Degradationの略。日本語では、電圧誘起出力低下と訳されているようです。直流高圧下で運用される産業の太陽光発電システムにおいて、太陽電池モジュールの構造、そして湿度や湿気といった環境的な条件が重なると漏れ電流により、太陽電池の出力が不可逆的に低下する問題が発生することがあります。この電圧誘起出力低下に関してはメーカー各社が対応を発表しています。
 一連の情報の整理のために以下のまとめを作ってみました。


太陽電池のPID 電圧誘起出力低下問題 再生可能エネルギー豆知識
Pid


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