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電源開発と川崎重工、長崎県西海市で一般廃棄物等を加工し炭化燃料を製造する事業を開始

 電源開発と川崎重工は、長崎県西海市で一般廃棄物等を加工し炭化燃料を製造する事業を開始すると発表しました。長崎県西海市との間で特定事業契約を締結したもので、西海市内で発生する一般廃棄物等を炭化燃料に加工する施設の設計、建設、運営を実施する事業となります。

 搬入されたごみは、炭化炉に供給される前段階において十分に攪拌、破砕され均質化され、炭化炉に供給されあす。その後、炭化炉内でほぼ無酸素の状態で約1時間かけて炭化され、石炭混焼燃料として利用するため脱塩され、ペレット状の燃料となります。施設規模は、30t/日(15t/日×2 系列)で、事業期間を通じて、15年間の計画ごみ処理量は、111,798t、得られる炭化燃料製造量は、同じく15年で約 22,300t。
 製造されたペレット状の炭化燃料は、西海市内の製塩会社であるダイヤソルト崎戸工場にて利用される予定だということです。

 一般廃棄物の減容と燃料化を同時に行えるこの”グリーンコール”製造事業の有効性がどこまで評価されていくのか大いに注目されるところです。

プレスリリース / 電源開発、平成24年11月5日
「長崎県西海市一般廃棄物炭化燃料製造事業」の開始について

News121105_1
-----image(”施設外観図”) : 同リリースより

"電源開発株式会社(略、以下「J パワー」)は、川崎重工業株式会社(略、以下「KHI」)と共同で、「西海市エネルギー回収推進施設整備・運営事業(添付1)」(以下「本事業」)について、本日、長崎県西海市との間で特定事業契約(*)を締結いたしました。

 (*)本事業に係る基本事項を定めた基本契約、並びに基本契約に基づく建設工事請負契約及び運営業務委託契約の総称

 本事業は、西海市内で発生する一般廃棄物等を炭化燃料に加工する施設の設計、建設、運営を実施する事業であり、製造された炭化燃料を有効利用することで循環型社会・低炭素社会の実現を目指すものです。事業方式には、施設の設計、建設、運営を一括して民間事業者に委託するDBO(Design:設計、Build:施工、Operate:運営)方式が採用されており、施設の設計、建設業務についてはKHIが、運営業務についてはJパワーとKHIの共同出資による特別目的会社「株式会社グリーンコール西海」がそれぞれ担います。

本年8月10日、総合評価一般競争入札方式により本事業の落札者に決定され、本日、西海市との間で特定事業契約の締結に至っております。今後は、平成27年3月までに施設を設計・建設し、平成27年4月より平成42年3月までの15 年間にわたり同施設の運営を行います。
..........
【添付書類】
本文(PDF:132KB)
1.西海市エネルギー回収推進施設整備・運営事業の概要(PDF:83KB)

”一般廃棄物炭化燃料化技術の概要
1)搬入されたごみは、炭化炉に供給される前段階において十分に攪拌、破砕され均質化されます。
2)給じん機にて炭化炉に供給されたごみは、炭化炉内でほぼ無酸素の状態で約1時間かけて炭化されます。炭化温度は約 450℃で、炭化炉には間接外熱キルン式※を採用しています。
※二重の筒により構成される回転式の炉。内筒の中にごみ、内筒と外筒の間に高温の熱風が通る構造となっており、ごみは間接的に熱を受けることになります。

3)炭化炉から排出された炭化物は、石炭混焼燃料として利用するため脱塩装置で温水洗浄等の手法で塩素濃度を低減するとともに異物除去を行います。その後、脱水・造粒されてペレット状の燃料として搬出されます。

4)異物のうち鉄とアルミは資源化物として回収するようになっています。

5)炭化炉で発生した熱分解ガスは、燃焼炉以降の排ガス処理系統にて環境基準値を満足するよう適切に処理されます。熱分解ガスのエネルギーの一部は炭化や脱塩等に必要な熱源として有効利用されます。


Kawasakihitankaro
-----image : 「2.一般廃棄物炭化燃料化技術の概要(PDF:890KB)」より  ”
.......... "

関連
西海市エネルギー回収推進施設整備・運営事業を電源開発株式会社と共同受注-----川崎重工、2012年11月05日

初出
週刊GreenPost 47号 - しなやかな技術研究会 2012/11/5-9日版 P.2


おすすめエントリー
週刊GreenPost 50号 - しなやかな技術研究会 2012/11/26-30日版



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