« 新日鉄住金エンジニアリングと鹿島建設、大型洋上風力建設工事の共同施工体制の検討を開始 | トップページ | イベント12/13-15 エコプロダクツ2012(第14回) »

世界風力エネルギー協会 GWEC、Global Wind Energy Outlook 2012を発行

 世界風力エネルギー協会 Global Wind Energy Council(GWEC)は、Global Wind Energy Outlookの2012版を発行しました。
 今回のリポートでは、同協会のこれまでの風力発電の発展の見通しと実際のその進捗状況分析、そして未来の発展に際しては、政治的なスタンスにより三つのシナリオが示されました。それは、現在の再生可能エネルギーの促進策のままの”ニューポリシー・シナリオ New Policies scenario”、”おだやかな増加を促すシナリオ Moderate scenario”、”革新的シナリオ Advanced scenario”の三つです。

Global_wind_energy_outlook_2012p11
-----image(”Global CumuLlative Wind Power Capacity”) : GWO2012、p.5より

 三つのシナリオに共通しているのは、風力発電の増加、政治的な促進傾向は続くということです。
 2011年に、風力発電の世界の累積設備容量は237,669MWに達し、583TWh/yearの電力を生み出しました。現状のままの政治状況でも2020年には倍の586,729MWになります。革新的シナリオが取られた場合には、4倍の1,149,919MWに達し、2020年には世界が必要とする電力の12%をまかなう発電源になります。
 リポートは、さらに2030年、そして2050年の世界で風力発電が果たすことができる役割を力強く説いています。2030年に前電力の20%という数字も挙げられています。
 一部風力発電が、今さらされている逆風については、技術的、そして政治的にも克服できる、または克服されなければいけないと説いています。

 地域的な話題としては、アジアの中で存在感を増すのは中国とインドです。中国は、現在62,634MWの設備容量です。中国は、2020年に世界の累積設備容量の3割を占める見込みです。革新的なシナリオ下であれば、2020年の中国の累積設備容量は、230,912MW。つまり、現在の世界全体の風力の設備容量に達するという驚くべき数字です。

 風力発電、そして業界がこのまま発展し続けることは確かですが、そのスピードに関しては異論もあるかもしれません。しかし、風力発電に期待される役割は、引き続き大きなものになり続けるのは確かです。ようやく、風力何割という数字で語られることができるようになった風力発電の今後の動向に注目しています。


プレスリリース / Global Wind Energy Council (GWEC),14 November 2012
Global Wind Power Market Could Triple by 2020

Global_wind_energy_outlook_2012_cov
-----image : 「Global Wind Energy Outlook 2012」(PDF, p51)のカバー

"Greenpeace International and the Global Wind Energy Council released their bi-annual report on the future of the wind industry in Beijing today. The fourth edition of the Global Wind Energy Outlook shows that wind power could supply up to 12% of global electricity by 2020, creating 1.4 million new jobs and reducing CO2 emissions by more than 1.5 billion tons per year, more than 5 times today’s level. By 2030, wind power could provide more than 20% of global electricity supply.

The Global Wind Energy Outlook paints a picture of three different futures for the wind industry, looking at scenarios out to 2020, 2030, and eventually to 2050; and then measures these scenarios against two different projections for the development of electricity demand: the first based on the International Energy Agency’s World Energy Outlook, and another, more energy efficient future developed by the ECOFYS consultancy and researchers at the University of Utrecht.

“It is clear that wind energy is going to play a major role in our energy future”.......... "


関連
Global_wind_energy_outlook_2012p10
-----image(”1999 Wind Force 10 Blueprint and actual development. total GW Wind capacity installed Globally”) : GWO2012、p.4より

Global_wind_energy_outlook_2012_2_2
-----image(”World Map : Regional Breakdown of Cumulative Capacity up to 2030”) : GWO2012、2-p2より


GWEC : Global Wind Report(バックナンバー)

世界風力エネルギー協会 GWEC、リポート Global Wind Statistics 2011 を公開。全世界では、+21%-----ソフトエネルギー、2012/02/13


おすすめエントリー
週刊GreenPost 49号 - しなやかな技術研究会 2012/11/19-23日版




ブログランキング・にほんブログ村へ

ブログ村ランキング参加中。クリックお願いします!
上のバナーをクリックしていただくだけで当サイトの- 評価 -の向上になります。ご協力ありがとうございます。





greenpost(@greenpost) - Twilog-----twitter : greenpost
---しなやかな技術研究会のGoogleマップ2-----しなやかな技術研究会 まとめ

[PR]

|

« 新日鉄住金エンジニアリングと鹿島建設、大型洋上風力建設工事の共同施工体制の検討を開始 | トップページ | イベント12/13-15 エコプロダクツ2012(第14回) »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 世界風力エネルギー協会 GWEC、Global Wind Energy Outlook 2012を発行:

« 新日鉄住金エンジニアリングと鹿島建設、大型洋上風力建設工事の共同施工体制の検討を開始 | トップページ | イベント12/13-15 エコプロダクツ2012(第14回) »