オーストリアで緑藻 を育てる ecoduna 社の世界最大規模の施設が完成
オーストリアで緑藻 を育てる世界最大規模の施設が完成したとNHKが報じました。緑藻でバイオ燃料なので、最初は太陽燦燦のオーストリアと勘違いしたこともあって、ちょっと調べてみることにしました。
・燃料になる藻の大量生産実験始まる-----NHK、10月11日
"バイオ燃料の原料となる藻を持続的に生産する世界最大規模の施設がオーストリア東部に完成し、実用化への鍵となる藻の大量生産を目指す実証実験が始まりました。
.........
10日、開所式が開かれました。式ではさっそく藻を生産する水槽を稼働させ、実証実験が始まりました。
水槽には、藻を育てる縦6メートル、横2メートルのパネルが264枚設置され、藻に最大限の光が当たるよう、太陽の動きに合わせて自動的に向きを変えます。二酸化炭素の供給の方法も工夫し、効率的な光合成を促すことで、1ヘクタール当たりの収穫量を従来の10倍に増やすことができるということで、藻の持続的な生産施設としては世界最大規模になります。
........... "
興味をもったので、NHKの画面に映った企業のロゴから調べてみると、オーストリアのベンチャー企業、ecoduna社のhanging gardensという、緑藻の生産する施設のことだとわかりました。確かに、スウェーデンのエネルギー企業であるバッテンフォール(Vattenfall)も出資したり、EUもスポンサーになっている研究施設ですが、健康に必要とされる必須脂肪酸のDHAで有名 Omega-3 fatty acids(n-3脂肪酸)の生産施設としての側面が前面に、その他の栄養関係やバイオ燃料関連への応用を実証していく施設としての展開のようです。
・ecoduna
/ projects
/ Demo Plant Austria (Phobior) - ecoduna Vattenfall - European Energy Giant Launches Microalgae Production
-----image : 上記サイトより(flickr : ecoduna's photostream)
NHKの報道では、「水槽には、藻を育てる縦6メートル、横2メートルのパネルが264枚設置され、藻に最大限の光が当たるよう、太陽の動きに合わせて自動的に向きを変えます。」とあります。このecoduna社のhanging gardens動作の様子は、動画で紹介されていました。
Algae Photo Bio Reactor
(ecoduna, 2010/10/04)
屋内の温度管理などができるサンルームのような環境で、バイオリアクターが回転し藻の繁茂をを促進するしくみのようです。まずは、健康・栄養産業で商業化を模索し、研究開発を進めて将来は気温の低い地方でも緑藻からのバイオ燃料の生産が可能かどうか研究するといった、方向性でしょうか。
以前エスクワイヤの記事に以下のようなものがありました。”藻で造る未来のエネルギー。その4つの方法”といったタイトルで、露地で太陽の光燦燦の環境で藻を作る「オープンポンド」、そして今回の屋内のコントロールされた環境での「ハンギングガーデン(懸下栽培槽)」による藻の生産施設です。そのときから興味をもっていたので、施設の場所と具体的な研究内容が少し理解できたのでよかったです。
・Top Four Ways Algae Can Fix the Future of Energy-----Esquire,BEST AND BRIGHTEST 2008
".....Open Ponds....Hanging Gardens.....Dark Fermentation.....Synthetic Algae....."
MEMO
・ Biosprit aus Algen als Alternative zu E10-----franz alt,25.09.2012
・Algensprit aus EU-Geld-----EU-Infothek,01.10.2012
"..........
Algentuning in Bruck an der LeithaUnd während unsere Nachbarn fleißig forschen, geht es in Österreich bereits mutig zur Tat. In wenigen Tagen ist es so weit: Ecoduna, ein österreichischer Technologie-Start-up eröffnet die weltweit größte Algenzuchtanlage ihrer Art. „Hanging gardens“ für Mikrooalgen sind nach Angaben der Betreiber des Rätsels Lösung. Dank revolutionärer Technologie wird die Produktion hochwertiger Öle ebenso realisierbar wie die Gewinnung von Biotreibstoffen, einmal mehr ist ein österreichisches Unternehmen Vorreiter bei der Kommerzialisierung innovativer Ideen. Dabei ermöglichen senkrechte Module eine Produktionsmenge von 15 Tonnen Biomasse. Die Algen legen dabei 42 km in nur wenigen Tagen zurück, bis sie reif für die Ernte sind und weiter verarbeitet werden können. Gemeinsam mit internationalen Partnern soll die Technologie rund um die Algen weiter entwickelt werden. Angesichts der 400.000 Algensorten, von denen unzählige noch so gut wie überhaupt nicht erforscht sind, wartet ein ordentliches Pensum auf die Spezialisten.
.......... "
・Hanging Gardens of Metropolis-----adfutura,2012/08/17
・Hanging Gardens of Metropolis-----Innovation Management,2012/07/11
コメント続き
”オープンポンド”の藻の繁殖施設としては、以下のエントリーをご覧ください。
参考
・米 Sapphire Energy サファイア・エネルギー社、緑の藻からバイオ燃料を造る本格実証工場を稼動-----ソフトエネルギー、2012/09/05
・Sapphire Energy's Green Crude Farm-----SapphireEnergyVideo,YouTube 2012/09/07
日本での研究は、
参考2
・HI ら、神戸大学 榎本 平教授らの高効率藻類バイオ燃料の開発技術を活用した新会社 IHI NeoG Algae の設立へ-----ソフトエネルギー、2011/07/13
・JX日鉱日石エネルギーら、オールジャパン体制で微細藻燃料開発推進協議会を設立-----ソフトエネルギー、2012/07/02
緑藻がバイオ燃料としての利用以前に食料、健康産業において、事業性をもっているという点が展開の上で大きな利点となっているようですね。食べ物として、エネルギーとして世界を支える日がくるのかもしれませんね。あまり、歓迎できない未来の状況かもしれませんが、、、、
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