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古河電工、コンテナ型50kW(288kWh)鉛蓄電池システムを開発

 古河電工は、コンテナにパッケージされた50kW(288kWh)鉛蓄電池システムを開発し、まずは同社の横浜事業所にて運用試験を開始したと発表しました。このコンテナ型50kW鉛蓄電池システムは、平常時は夜間に充電し、昼間に放電することで、ピークシフト電源として活用でき、さらに停電時にはバックアップ電源として活用できる仕様になっています。
 また、太陽光電池を接続し、蓄電池により出力の平準化を行いつつ配電系統に連系した状態で、太陽光発電と蓄電池からの出力を合わせて構内の設備の消費電力の一部を供給することができます。(逆潮なし)
 充電は、太陽光発電の余剰電力により行い、割安な夜間電力時間帯に配電系統から充電するといった、系統、太陽光発電、蓄電池システムの合理的な運用が可能です。蓄電池の容量が288kWh、最大バックアップ時間は50kW放電時で4.4時間、4kW放電時で72時間。

 サイズは、L 606×W 244×H 266 cmで、20フィートコンテナサイズ。重さは、蓄電池を含めて15t。
 今回の実証試験を経て、災害対応を検討中の公共団体、民間事業者及びシステムメーカー、デベロッパーを対象に、今年度末から販売を開始する予定だということです。


プレスリリース / 古河電工、2012年10月16日
業界初、パッケージ型の蓄電池システムを開発 ~災害時には停電バックアップ・通常時は電力有効利用が可能

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-----image(”パッケージ型蓄電池システム コンテナ外観図”) : 同リリースより

"..........蓄電池を効率的に充放電制御する「パッケージ型蓄電池システム」を開発し、当社の横浜事業所にて運用試験を開始しました。「パッケージ型蓄電システム」は停電時には最低限の電力設備の運用を維持する緊急電源として動作し、平常時には電力ピークの削減や夜間電力の利用など電力有効利用を実現します。また、太陽光発電パネルを接続する事で利用時間帯の調整や余剰発電電力の充電ができます。

 自社設備での運用試験を実施後、災害対応を検討中の公共団体、民間事業者及びシステムメーカー、デベロッパーを対象に、今年度末から販売を開始する予定です。

蓄電システムの必要性
 東日本大震災以降、災害や計画停電時の重要設備の稼働維持対策、及び公民館や学校等避難所における電源確保対策として蓄電池の必要性が認識されています。一方、この蓄電池は非常時だけでなく通常時にも、電力が余っている時に充電し、不足する時に放電する事で電力資源を賢く使うために利用できます。例えば、

1.昼間のピーク電力時間帯には、契約電力を超える分だけ放電しピーク電力を抑える。
2.電力消費量が下がる夜間時間帯には充電しボトム電力を底上げする。
3.よく晴れた休日のように太陽光発電電力が余る時間帯には余剰電力を蓄電池に充電する。

 これらの機能により消費電力の昼夜間電力差を解消し電力供給設備の有効利用を図る事は、設備投資効率を向上させ地域経済全体への貢献が期待されます。また、ユーザーにとっては、ピーク電力削減は電力基本料金の削減に繋がり、安心・安全を確保するための設備を用いて、設備投資の一部を回収できるメリットがあります。

 さらに、太陽光発電など自然エネルギーの大量導入による系統の不安定化が懸念されており、これを吸収する手段としても蓄電池を用いたシステムの必要性が認識されています。


Kenkai_121016_fig01
-----image : 同リリースより

システム機能および仕様
 当社はこれらの機能を実現する「パッケージ型蓄電池システム」を開発しました。このシステムは蓄電池及び制御機器など主要機器をワンパッケージでコンテナに収容したもので、下記の機能を持っています。

システム機能
項目 内容

停電時バックアップ
 停電及び単独運転を検出し、重要設備への電力供給を自動的に開始します。(注1)

ピークカット
 30分デマンド(30分間の消費電力)が規定値を超える場合には、超過電力に相当する電力の放電を自動的に開始しピーク電力を削減します。(注2)

余剰電力・夜間電力の充電
 太陽光発電の余剰電力を蓄電池に充電します。また、割安な夜間電力時間帯に配電系統から充電します。
電源として蓄電池と太陽光パネルの両方又はそのいずれかが使用できます。

太陽光発電との連携
 配電系統に連系した状態で、太陽光発電と蓄電池からの出力を合わせて構内の設備の消費電力の一部を供給します。(注3)
 太陽光発電の電力変動の波を蓄電池からの放電電力で吸収するため、設備への供給電力は一定値になります。

(注1) 切り替わるまで10秒程度の停電が発生します。コンピュータなど停電が許されない機器の場合は個別にUPSを設置してください。 本文に戻る
(注2)超過電力の大きさが本製品の定格を超えますと、契約電力を超過する場合があります。設備容量を考慮して容量設計してください。本文に戻る
(注3)今回の運用試験では系統への逆潮流は実施しません。

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-----image(”機器仕様”) : 同リリースより
.......... "


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コメント

にのみやさま

 ご指摘ありがとうございました。いつもコピペを心がけているんですが、、、、。馴染みの企業名なので、やっちまったようです。

 古川 - > 古河 

 訂正させていただきます。

 今後ともよろしくお願いいたします。

GreenPost つねとう

投稿: GreenPost | 2012/10/25 12:05

いつも興味深く拝見いたしております。
けど、「古河電工」かな?

投稿: にのみや | 2012/10/25 08:52

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