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再生可能エネルギーの全量買い取り制度の設計、最終段階へ

追加情報

再生可能エネルギーの固定価格買取制度、議論まとまる。委員会報告書作成へ2-----ソフトエネルギー、2012/04/27

*委員長案が正午ごろにでたようです。

* ニコ生終了。4/25日のお昼ごろから記者会見ということです。報道を待ちましょうかね。

 当初のエントリーは以下、


本日(4/23に記事を書きました。)になって、固定価格買取制での買い取り価格の注目の議論について、次々に報道がありました。日経が以前から詳しく扱っているので日経の記事でみると、まず16日の記事。再生可能エネルギーの関連団体が要望する買い取り価格などの条件がまとめられています。当然、この記事が「さじ加減」と表現した調整がされるものと考えていました。

再生エネ、買い取り価格決定前夜 「さじ加減」を注視-----日本経済新聞、2012/4/16(表で要件が整理されています。)

 ところが、本日午後の2時の報道(日経でも何報か目にあたります。)で、一番注目もされている太陽光発電が例としてあげられ、ほぼ4/16日に報道された関係各団体の要望がそのまま認められるということでびっくりしました。

 太陽光発電は税込み42円 買い取り価格、経産省調整-----日本経済新聞、2012/4/23 2:02

" 7月に始まる再生可能エネルギーの全量買い取り制度の詳細を詰めている経済産業省の「調達価格等算定委員会」は太陽光で発電した電気の買い取り価格を1キロワット時あたり税込みで42円とする方向で調整に入った。専門家の間には30円台後半が適正との声もあったが、発電事業者の要望に沿った高めの価格とし、再生可能エネの普及を促す。
.......... "


 太陽光発電協会が、「メガソーラーなど非住宅用太陽光発電」枠としての希望として上げた数字は以下で、ほぼそのまま認められるということなのです。

”発電事業者が要望する買い取り条件や収益率

事業者・団体 太陽光発電協会
電源の種類、規模など メガソーラーなど非住宅用太陽光発電
買い取り価格(1キロワット時当たり、円) 42
買い取り期間(年)20
IRR(内部収益率、税前、%)6 ”-----2012/4/16、日経報道より

 もとより、再生可能エネルギーの大々的な普及が必要と考えていますが、問題はターゲットとタイミングをどう評価しているのか? という肝心要の話が見えないのです。または、私がこの経過から理解できないことが問題なのです。

 メガソーラーなど非住宅用太陽光発電が大々的に採用されることは、必要ですが、海外の各国の経験も踏まえて、また太陽電池の価格や今後の研究展望のタイムテーブルをにらみながら、国民にわかりやすい制度設計が必要だと考えています。
 太陽光発電の例で言えば、いつまでにどのくらい、短時間で、中期で、長期の2030年、2050年でどれくらい。また、途中で問題が発生したときに、先行者利益も保障しながらも、ぎりぎり国民の負担を軽減する見直しをどのタイミングで行うのか?
 そのあたりの議論が、最終的にわかりやすい形で発表されることを、政治に求めたいと思います。

 次回の経済産業省 調達価格等算定委員会は、明日25日に開催されます。以前はニコ生でも放送されましたが、今回は取りまとめに向けた議論が非公開となっていますので、なさそうです。

関連
第6回 調達価格等算定委員会-開催通知-----通商産業省、2012年4月20日

" 開催概要
日時 平成24年4月25日 10:00~12:00
場所 経済産業省別館11階 1120会議室
議題 これまでの議論の整理 【公開】
取りまとめに向けた議論 【非公開】
.......... "

通商産業省 : 調達価格等算定委員会

資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー : 再生可能エネルギーの固定価格買取制度に関する検討状況

経済産業省 調達価格等算定委員会 #fitjapan #politicsjp #renewjapan-----自然エネルギー、2012/04/11

関連報道
太陽光電力購入、42円軸に 1キロW時、経産省調整-----朝日新聞、2012年4月23日

" 7月から始まる自然エネルギーの固定価格買い取り制度で、住宅用と業務用の太陽光発電は1キロワット時あたり42円での買い取りを軸に調整していることが23日わかった。発電事業者側の希望におおむね沿う水準で、経済産業省の「調達価格等算定委員会」が25日にも案を.......... "

太陽光買い取り、1kw時当たり42円案が有力-----SankeiBiz、2012.4.23

" 太陽光発電協会(東京)は、消費税を含めず同42円とするよう要望していた。政府は税込みで価格を示す意向だが、42円で決着すれば、業界側の要望に近い水準になる。
......... "

太陽光買い取り42円で調整 事業者側の希望に沿う-----ANNニュース、04/23

"7月から始まる再生可能エネルギー全量買い取り制度で、経済産業省の専門委員会は、太陽光発電を1キロワットアワーあたり42円で買い取る方向で調整しています。

 現在、経産省の「調達価格等算定委員会」が詳細を詰めていて、25日に開催する委員会で原案が提出され、委員会の了承を経て枝野経済産業大臣が最終決定します。
.......... "

参考
Germany Slashes FIT Subsidies in an Effort to Rein in Solar Power Installations-----Renewable Energy World,2012/02/23(AFP BB News 2012年04月07日

コメント続き

 Twilogで追いかけてきた固定価格買取制度の経過の中では、違う文脈の議論が当然ありました。しかし、3.11が再生可能エネルギーに3.11以前に決められた制度なのに、その枠を越えて大きな期待と役目を負わせることになりました。電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案は、2011年3月11日(金)に閣議決定され、第177回通常国会へ提出されたものです。

177通常国会 51 電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案 成立

 あの日に閣議決定された、3.11以前のエネルギー政策の中で生まれたものでした。それが、震災と福島原子力発電所の過酷事故と核汚染を受けて、3.11以降の世界に設計しなおされているのです。エネルギー基本計画も決まらない段階ですから、結局再生可能エネルギー”界”は、走りながら、制度が破綻しないように、間違った方向にいかないように、数年毎に見直されるべきものだと考えます。特に、今年の段階では、エネルギー政策が決まっていませんから、なおさら慎重な運用を求めたいところです。しかし、、、、

 そうはいっても、この国は今再生可能エネルギーの成功を、量的、質的な成功を希求し、期待しています。

 こうなりゃ、日本人の運と賢明さに掛けるしかないか、、、などとちょっとヤケクソ的な観測で25日を迎えています。(2t)

参考
電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案について-----経済産業省、平成23年3月11日

Twilog : #fitjapan(関連のクリッピング)

おすすめエントリー
Sun Catalytix (MIT : ダニエル・ノセラ教授 Daniel Nocera)-----自然エネルギー、2012/04/24 *気になる技術

話題の大規模太陽光発電所 メガーソーラー 世界一とアジア一の規模の発電所はどこに?-----再生可能エネルギー GreenPost、2012-04-24



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