ホンダ Honda、埼玉県と共同でソーラー水素ステーションと燃料電池車 FCXクラリティの実証を開始
ホンダ Hondaは、埼玉県と共同で進めている実証実験の一環として、日本初の高圧水電解システムを適用したソーラー水素ステーションを埼玉県庁内に設置するとともに、新たに外部給電機能を装備した燃料電池車 FCXクラリティの運用試験を開始したと発表しました。
詳しいスペックは公開されていませんが、報道などの数値をみるとロスの次世代ソーラー水素ステーションに準じたもののようにですね。高圧水電解システムの採用によりコンプレッサーが不要になるということでシステムの小型化簡略化が計られています。システムは、24時間で1.5kgの水素を製造でき、この1.5kgの水素は、FCXクラリティが約150km走行することができる量に相当するということです。
さらに今回の、FCXクラリティの外部給電機能は、一般家庭が使用する約6日分の電力を供給(9kW連続7時間以上)することができ、電源車としても使用できる仕様になっている点がロスのシステムにはない新しい仕様のようです。
ただ、設備された太陽光発電システムについては、太陽光と商用電源を併用すると書かれているだけで、設備容量が書かれていません。太陽電池と商用電源で1.5kgの水素を製造するのに必要な電力が書かれていれば、水素ステーションの内容も想像できるのですが、、、、
プレスリリース / Honda,2012年03月27日
・埼玉県庁敷地内に、ソーラー水素ステーションを設置~給電機能を装備した「FCXクラリティ」を埼玉県に納車~
-----image(”ソーラー水素ステーション&FCXクラリティ”) : 同リリースより
" Hondaは、埼玉県と共同で取り組んでいる実証実験の一環として、日本初の高圧水電解システムを適用した「ソーラー水素ステーション」を埼玉県庁敷地内に設置し、本日、上田 清司 埼玉県知事と檀原 雅 岩谷産業株式会社 取締役副社長、山本 芳春 Honda取締役常務執行役員の出席のもと、オープニングセレモニーを行いました。
また、一般家庭のおよそ6日分の使用電力を供給できる、最大出力9kW※の外部給電機能を装備した燃料電池電気自動車「FCXクラリティ」を新たに開発し、埼玉県に納車しました。今回は環境省の委託を受け、将来の低炭素社会の実現に向けた産官共同の実証実験として、水素の製造から、貯蔵、供給までのプロセスにおいてもCO2を一切排出しない、日本初のソーラー水素ステーションを設置しました。Honda独自技術である高圧水電解システムにより、水素の製造と圧縮を一体化することでコンプレッサーが不要となり、小型・低騒音化を実現。将来は家庭用水素供給装置としての普及を目指し、水素エネルギーの効率的な管理と有効活用の可能性を検証していきます。
なお、このソーラー水素ステーションは、太陽光と商用電源を併用し、24時間で1.5kgの水素を製造します。この1.5kgの水素は、FCXクラリティが約90マイル(約150km)走行することができる量に相当します。
このソーラー水素ステーションを拠点に、外部給電機能を装備したFCXクラリティを公用車として活用することによって、実際の都市環境下でのCO2削減効果の検証を行い、また、緊急時における移動可能な発電設備としての実用性を検証します。Hondaはかねてより、化石燃料の代替、排出ガスの削減、地球温暖化への影響の低減という観点から、燃料電池を将来の究極のクリーンパワーととらえ、積極的に開発を行っています。
※ Honda測定値
.......... "
関連
・Honda 次世代に向けた取り組み : 水素の製造供給システム
・Honda、家庭用 次世代ソーラー水素ステーションの実証実験開始-----Honda,2010年01月28日
".....2001年よりロスアンゼルスセンターで稼働してきた従来型のソーラー水素ステーションは、高圧水素の製造のために、水電解装置および水素圧縮コンプレッサーが必要だった。一方、次世代ソーラー水素ステーションは、Hondaの独自技術である高圧水電解システムにより水素の製造と圧縮を一体化することで、コンプレッサーが不要となり、小型・低騒音・低コスト化を実現し、家庭用水素供給装置としての可能性を広げた。また、従来に比べ水素製造システム効率も25%※向上している。
これにより、8時間で約0.5kgの水素が供給され、燃料電池電気自動車「FCXクラリティ」が30マイル(約50km)走行できる。....."
・「次世代ソーラー水素ステーション」実証実験を開始します ~埼玉県・本田技研工業(株)で共同実験~-----埼玉県、2012年3月26日
・ホンダ、埼玉県庁にソーラー水素ステーション-----carview.co.jp,2012年3月28日
・県庁に次世代ソーラー水素ステーション-----埼玉新聞、2012年3月28日
関連エントリー
・Honda、埼玉県庁にソーラー水素ステーション」を設置し、燃料電池車 FCXクラリティの10kW以上の外部出力電源機能などの実証実験を実施-----しなやかな技術研究会、2011/04/22
・ホンダ Hondaの太陽光発電と水素製造装置による燃料電池車への水素充填システム-----自然エネルギー、2010/07/27
コメント続き
ここからは、また勝手な数値で予想してみます。
太陽電池のサイズをロスのシステムとして予想してみました。ロスでは、6kWpの太陽光発電システムを使っています。埼玉より日射条件はだいぶいいので、平均の日射量を手元の資料のカリフォルニア州の4.4kWh/m2・日と考えて計算します。1日の平均発電量は、21.6kWh/日程度でしょうか。問題はできる水素の量です。仮に、これでできる量をリリースの文脈から推し量って0.5kgの水素としてみます。
ホンダのリリースでは、「約0.5kgの水素が供給され、燃料電池電気自動車「FCXクラリティ」が30マイル(約50km)走行」となっていますから、21.6kWh分の電力で、0.5kgの水素を得て、燃料電池車の走行距離50km。(本当かわかりませんよ。かってな計算です。)
仮にこの値が正しいとすると、効率的にはリチウムイオン蓄電池搭載の電気自動車に、かなり劣ります。数字を三倍してようやく、競合できるかもという数字でしょうか。ホンダさんが、次世代と言われるのですから、現在か将来見込まれる数字は、かなりいいのかもしれません。是非現在の地点を知りたいので、どなたか教えてください。(2t)
参考
HONDA : FCXクラリティ 車両重量 1630kg
三菱・i-MiEV 一充電航続距離 120km (10.5kWh) 車両重量 1070kg
SIM-WIL 一充電航続距離 351km (35.1kWhリチウムイオン!) 車両重量 1580kg
・HONDA: プレスインフォメーション(FACT BOOK)FCX CLARITY-----2008/11/23
" ..水電解モジュールの高効率化により、高圧水素製造効率は52~66%を達成.....水素製造能力-商用電力併用時 最大2.0N・m3/h
太陽電池のみ最大1.2N・m3/h.
.... "
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・シムドライブ SIM-Drive、次世代電気自動車No.2モデル SIM-WILの走り!-----再生可能エネルギー GreenPost、2012-04-05
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