ユーラスエナジー、淡路市において国内最大30~40MWpの太陽光発電事業計画を発表
ユーラスエナジーは、淡路市において国内最大30~40MWpの太陽光発電事業計画を発表しました。建設予定地は、地権者組合が保有する関西空港埋立用土砂採取事業の跡地で全体Googleマップで見てみましたが、方位や整地の具合もよく、淡路島は平均日照時間が年間2,150時間を超えるということですので、約140haで、そのうち60haが太陽光発電所用に貸し出されるということです。
淡路市は、以前紹介したようにすでにメガソーラーを導入して、太陽光発電の運用を経験済みです。地元でもこの計画は、歓迎されているようです。早くから率先して取り組んできた試みが、完成すれば日本最大規模となることが予想される大型案件の導入を後押ししたのかもしれません。他にも太陽光発電所の設置計画の大型案件はあるようですが、2013年度中の完成を目指すということなので、土地の状況なども考えると日本最大の太陽光発電所となることは間違いない気がします。
・兵庫県、淡路市は淡路島の人工島 生穂新島にメガーソーラー 大規模太陽光発電所を建設-----ソフトエネルギー、2010/11/30
ただ、太陽光発電所の大きなメリットとして、条件に合う土地を見つけることさえできれば、数ヶ月でメガソーラー施設が完成する、このスピードが評価されてきていることを考えると、さらに強力、迅速な競争相手が現れても驚きません。
とはいえ、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」に基づき、全量を関西電力に売電することを想定し、この特別措置法に基づく買取価格、買取期間等の条件により、計画の見直しを行う可能性があるとも書かれています。
買い取り価格が高すぎれば、弊害となるとの指摘もあり、柔軟でかつ参入業者に十分魅力的な価格設定をしっかりとした普及速度の目処の上で、制度設計ができるのか? 野田政権の腕の見せ所でもあるのです。
プレスリリース / ユーラスエナジー、2012年03月22日
・ニュースリリース / 淡路市における太陽光発電事業の実施について
" ........と津名開発組合(略)は、兵庫県淡路市佐野・生穂(いくほ)地区において、当社グループが優先的に太陽光発電事業の実施を検討することについて、基本合意しました。本プロジェクトの建設予定地は、地権者組合が保有する関西空港埋立用土砂採取事業の跡地で、同組合はこの土地の有効利用について検討しており、特に昨年の東日本大震災以降は、再生可能エネルギーの重要性に注目し始めていました。
一方、当社グループは国内最大手、また世界でも有数の風力発電事業者として、これまでに全世界で200万kWを超すウインドファームを操業しております。加えて太陽光発電事業についても、韓国と米国で合計約5万kWのメガソーラーを保有していますが、日本においても事業の可能性を検討しています。
淡路島は平均日照時間が年間2,150時間を超えるなど、国内でも有数の日射量に恵まれた地域です。また、本プロジェクトは約60ヘクタールの広大な土地を利用することにより、高効率での発電が期待できる事業です。
さらに、兵庫県並びに淡路市・洲本市・南あわじ市は、「エネルギーの持続」「農と食の持続」「暮らしの持続」の総合的な取組を進める「あわじ環境未来島構想」について国から地域活性化総合特区の指定を受けています。
本プロジェクトは再生可能エネルギーの導入を促進するという点で特区構想にも合致することから、県や市からも好意的に受け止めて頂いています。今後も、地権者組合および当社グループとしては、地元の自治体や地域社会の皆様と協力して、事業の実現を目指して行きたいと考えています。
【事業の概要】
・予定地 :兵庫県淡路市佐野・生穂(いくほ)地区
・発電規模(設置容量) :30,000~40,000kW
・発電量 :淡路市総世帯の50%~67%にあたる約10,000~13,000世帯の使用電力量に相当(発電した電力は「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」に基づき、全量を関西電力に売電することを想定)
・二酸化炭素削減量 :約10,000~約13,000t-CO2/年
・操業開始予定:2013年度中
*上記特別措置法に基づく買取価格、買取期間等の条件により、計画の見直しを行う可能性があります。
.......... "
関連
・淡路市
・国内最大級メガソーラー計画 淡路で始動-----神戸新聞、2012/03/23
コメント続き
神戸新聞の記事をたよりに淡路島・津名地区 関西新空港外埋立用土砂採取所跡の場所を探してみました。
淡路市佐野・生穂(いくほ)地区にある関西国際空港建設用の埋め立て土砂が採取された土地の面積は約140haで、そのうち60haが太陽光発電所用に貸し出されるということです。
仮に60haにびっしりと変換効率12%の太陽電池を敷き詰めたとすると約68MWpぐらいは敷き詰められそうです。施工、管理を考えて用地利用率は40MWpが採用されたとして、67%ぐらいですか。
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-----image : Google マップ : 淡路島・津名地区 関西新空港外埋立用土砂採取所跡-----
今後は、日射条件のいい施工、管理に適した土地をもつ自治体や管理組合、民間企業、個人は太陽光発電所に土地を貸すというビジネス。そして、日射条件、土地のあらゆる条件、状況を集め太陽光発電用の用地斡旋というような仕事も海外の状況を考えると生まれていきそうです。
それも、7月1日から施工される固定価格買取制度の制度設計と運用次第といえます。制度設計、運用のどちらばまずくても、太陽光発電の今後の半世紀以上にわたると期待される導入促進と技術開発を損う可能性があります。数年、10年よくても、そのあと、かつての太陽熱温水器のように廃れてしまうことがあります。太陽熱温水器の顛末を忘れるな! は大事なポイントです。
余談ですが、この予定地の津名採土地は、関西国際空港用の埋め立て土砂を毎日約 44,000m3も供給した場所のようです。津名採土地から港までの距離は約3kmで、その間には積桟橋までつなぐ総延長 2.2km のベルトコンベヤが建設され、さらに積み出しから船の運行まで高度に情報管理されていたようです。土砂の積み出しが終了し、役目を終えたあとの用地の整地には、大規模なGPS利用のロボットブルドーザーのなども使われたようです。
Googleマップで見る限り、きれいに整地されています。ネットでみた淡路島の開発の中で、採土、採砂利の供給地としての歴史と環境破壊ともいわれた跡地の状況と、跡地開発のさまざまな歴史の現実、片鱗がありました。関西国際空港用の埋め立て土砂の供給地としての跡地計画として、この太陽光発電所も住民のみなさんに受け入れられ評価されるという状況が生まれ、続いていくといいのですが、、、、。
田舎に15年以上暮らした経験からいうと、地元でさまざまな意見があることは想像できます。地権者と非地権者の対立もあるでしょう。今後、太陽光発電所が全国に建設されていく中で、環境や住民に受け入れられるプラン作りが重要です。関係者のみなさんとともに、叡智のフォースがあらんことを! 祈っておきます。(2t)
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