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新日鉄エンジニアリング開発の回転杭が沖電の安部メガソーラーに採用。コンクリ基礎不要で、撤去も簡単

 新日鉄エンジニアリングが開発した回転杭「NSエコスパイラルR」が沖縄電力の安部メガソーラーに採用されたとの発表がありました。コンクリ基礎不要で、鋼管表面の広範囲にスパイラル状の羽根を設けることで、回転させ貫入、その羽根により周面支持性能が高まり、軟弱層にも支持させることが出来るということです。さらに、逆に回転させれば撤去も簡単ということです。工期もおそらく、コンクリート基礎よりも早いと予想されます。新日鉄エンジニアリングのこの技術は、メガソーラー(1MW以上)基礎での実績は、本件を含めて3件で、電力会社では初めての採用ということです。

 海外では、メガソーラーは恒久的な建設物ではなく、数十年の借地契約で設置が進む例も多くなってきています。対象の用地には、農地や飛行場なども利用され、工期もも数ヶ月という例も多くなってきています。下のドイツの例は、フランスやスペインの農地では、コンクリート杭を打ち込む例もあるようです。

Q-Cellsの200,000枚のCIGS太陽電池を使い、わずか2ヶ月で建設された 20.8 MWpのソーラーパークAmmerlandがドイツで完成-----ソフトエネルギー、2011/11/02

 国内でも農地でのメガソーラーなどが検討される場合、設置から撤去までこれまでの工法よりもはるかに簡単で、撤去後の土地への影響もローインパクトであることが予想されます。設置までのハードルをこの工法は下げてくれそうです。
 また、これから海外での実績を盾に、海外の施工会社がメガーソーラー用の架台をひっさげて、やってくるという話もあります。工法全体の工夫も進みそうです。(2t)

プレスリリース / 新日鉄エンジニアリング、平成23年12月27日
環境に優しい新しい回転杭「NSエコスパイラルR」が電力会社のメガソーラーで初採用

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-----image(”NSエコスパイラルの概要”) : 同リリースより

" 新日鉄エンジニアリング株式会社(代表取締役社長 高橋誠)建築・鋼構造事業部(事業部長 浅井武)が開発した回転圧入鋼管杭の新商品「NSエコスパイラルR」が、この度沖縄電力株式会社が建設中の安部メガソーラー実証研究設備に採用されました。
これで当社のメガソーラー(1MW以上)基礎での実績は、本件を含めて3件となり、電力会社では初めての採用となります。

 本工法は、平成22年4月に社団法人土木学会より技術評価証を取得した回転圧入杭で、鋼管表面の広範囲にスパイラル状の羽根を設けて周面支持性能を高めており、軟弱層にも支持させることが出来ます。
また、これまでの商品「NSエコパイルR」同様の完全無排土工法で、将来撤去が必要な現場の場合には逆回転することにより簡単に杭を引抜くことが可能、原状復帰も容易な環境に配慮した工法です。

 本件では、山間部の傾斜地である建設場所において大規模な造成工事を必要としないことから本工法が採用されています。
また、基礎を鋼管にすることで鋼製架台と直接接合しコンクリート工事が不要となって工期短縮にも寄与します。

 同事業部では、鋼構造の技術・設計力を背景に、平成12年から回転圧入鋼管杭事業を行ってきましたが、今後は本工法と合わせて、さらに需要拡大が期待される太陽光発電分野をはじめ、支柱などの軽量設備や耐震補強など新たな市場へ取り組んでまいります。


【工事概要】
 ・発注者 : 沖縄電力株式会社
 ・設備名称 : 安部メガソーラー実証研究設備
 ・工事場所 : 沖縄県名護市字安部北上原155-33
 ・施工時期 : 平成23年12月~平成24年2月
 ・回転杭概要 : 杭径φ114.3~φ165.2(羽根径φ214~φ315)、杭長 約2.5~5m、数量約100t
.......... "

関連
新日鉄エンジニアリング : NSエコスパイラル
Nsecsteelstructuresmegasolar1
-----image : 上記サイト「7/10号 クリーンエネルギーに「NSエコスパイラル」の商品広告」(PDF)より-----
Nsecsteelstructuresmegasolar2

参考エントリー

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本 「現代農業別冊 農家が教える自給エネルギーとことん活用読本」

本の紹介
「現代農業別冊 農家が教える自給エネルギーとことん活用読本」

" 光、風、水、薪、もみ殻・・・・
著者 農文協 編
定価 1,200円 (税込)

ISBNコード ZASSI54011085
発行日 2012/01

出版 農山漁村文化協会(農文協)

判型/頁数 B5 168ページ "

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-----田舎の本屋さん 書誌詳細情報より

「解説
3.11の大震災・原発事故以来,「節電」がアピールされて巨大かつ集中的管理の脆さが露見し,自然エネルギーに対する社会の態度は変わりつつある。しかし,大方の議論は国家的なエネルギー政策という観点から,「電力」を中心に再び新たな巨大インフラが話題に上る。しかし,そこからだけでは未来は拓けない。本書は,身の回りに眠っているエネルギーを暮らしに活かす,小さなエネルギー自給のさまざまな面を楽しく描き出す。人任せのエネルギー議論から一歩先に進むための,エネルギー自給実践の書。

目次
<カラー口絵>
○太陽のエネルギー
電気に変える
干し野菜をつくる
熱を貯める

○風のエネルギー
電気に変える
水を揚げる

○水のエネルギー
精米する 粉を挽く
電気に変える
水で水を揚げる

○植物バイオマス(薪、モミガラなど)の利用
ロケットストーブ・コンロの作り方
楽しいロケットストーブの世界

●楽しきかなわがエネルギー自給の暮らし
「囲炉裏」はいいもんだよ
ジロのこたつストーブ
カンビール温水器
手づくり水力発電
お日様を追いかけろ! 自動追尾装置付き太陽光発電パネル
小型発電システム入門

●PART1 太陽のエネルギー
<光を熱に>
塩ビ管で手作りする太陽熱温水器
ペットボトル蓄熱でソーラー育苗
太陽熱+電気のハイブリッド型 サツマイモ育苗装置
水封マルチの実力
太陽の熱を閉じ込めた日光温室
太陽熱利用便利グッズ

<光を電気に>
いまどきの太陽光発電事情
太陽光発電で、年利5%の「屋根上貯金」
「米子」エジソンの発明品を公開

<電気に変えて小力作業>
お日様エネルギーでハウス換気を自動化
太陽でエレキを起こして作業を自動化
ソーラーパネルでバッテリー充電
便利な太陽光発電機
「太陽光パネル」ってどうなってるの?

●PART2 水のエネルギー
<水の力>
沢の水利用自家水力発電
水力発電でサトイモの保温
夢がひろがるカラクリ水車
湧水利用の公園内発電
農業用水をうまく生かした簡単・低コストな設置法
潜水型発電を使って農業用水路発電
低落差でも大丈夫 手づくり螺旋水車発電
小型水力発電入門
超小型(ピコ)水力発電機 一挙紹介

<水の潜熱を活かす>
手づくり湧き水冷房装置
水と氷だけの省エネ貯蔵施設

<水の力で回す揚げる>
働く水車 佐賀県相知町 町切水車
水の力を使うサトイモ洗い機を自作
無動力ポンプ
元気に働く水撃ポンプ

●PART3 風のエネルギー
<風をとらえる>
風をつかむ 風を活かす

<風を視る>
風の視点で田んぼを見る

<自然を読む>
自然を読む 活かす

<風を電気に>
防風対策も兼ねた 羽根の直径50センチのマイクロ風車

<水を揚げる>
風車で水を汲み揚げる 揚水風車

<鳥獣害回避>
風の力で鳥獣害を防ぐ
動く!光る!音を出す!風力式防鳥器
ぴかぴかビーム!ヒマワリ鳥おどし風車
ペットボトル風車の作り方
小型風力発電機とハイブリッドシステム

●PART4 薪,もみ殻,残渣,糞尿のエネルギー
<薪の暖房>
ウッドボイラー
ロケットストーブを作る 楽しむ
オガクズ発電のすべて

<木炭から電気を>
炭やきの村に生まれた 木炭発電車
炭やきの原理を応用した 薪ガスエンジン自動車

<廃材で風呂>
木のエネルギーで3.11津波被害地支援

<もみ殻活用>
一石二鳥!もみ殻くん炭を焼きながら木炭もつくってしまおう
ポリチューブで作る簡易バイオガスプラント
スターリングエンジン 」

関連
Amazon.com : 現代農業増刊 農家が教える自給エネルギー とことん活用読本 2012年 01月号 [雑誌]-----
グリーン・ポストのおすすめ”本”

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Google、加州サクラメントの4箇所合計88MWpの太陽光発電プロジェクトへ9400万ドルを投資

 Google パワーメーターやRenewable Energy Cheaper than Coal (RE<C)などのかつては話題になった、グリーンなプロジェクトへの取り組みを次々とやめることを発表してきたグーグル。しかし一方で、太陽光発電やエコな車や自転車、そしてデータセンターで消費する電力の自力調達など、この分野に継続的に取り組むことも発表していました。次なる取り組みが注目されていたわけです。

 そのグーグルが、カリフォルニア州サクラメント近郊の4箇所合計88MWpの太陽光発電所建設プロジェクトへ9400万ドルを投資すると発表しました。システムの施工と管理をを担当するRecurrent Energyによると、4箇所合計88MWpの太陽光発電所からの発電電力は、20年間にわたり固定価格買取制度で保証された金額で20年間、地域の電力公社であるSacramento Municipal Utility District (SMUD)に売電される契約をすでに結んでいるとのことです。2012年のはじめに3つのサイトが、そして終わりまでにすべての太陽光発電所が発電を開始する予定であるとのことです。
 これだけの規模の太陽光発電所をいとも簡単に数ヶ月で作っていくその様子を知りたいものですね。動画などを探しています。(2t)

Ending the year with another clean energy investment-----Official Google Blog,12/20/2011

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-----image : 同リリースより

" We’ve made a new $94 million investment in a portfolio of four solar photovoltaic (PV) projects being built by Recurrent Energy near Sacramento, California. This brings our portfolio of clean energy investments to more than $915 million.
.......... "

関連
Google & KKR Partner to Acquire Portfolio of Solar PV Projects in California from Recurrent Energy-----Kohlberg Kravis Roberts & Co. L.P. ,12.20.2011-[KKR ニュース]

Recurrent Energy / 12.20.11 - Press Release
Google & KKR Partner to Acquire Portfolio of Solar PV Projects In California From Recurrent Energy(PDF)
 - Sacramento County Solar-----blog
Recurrent_energy88mwsolar
-----image : 上記サイトより

" The Sacramento Municipal Utility District (SMUD) has signed multiple 20-year power purchase agreements with Recurrent Energy for 88 MW of solar power to be developed in the southern portion of Sacramento County. Recurrent Energy will develop solar projects at locations near Galt, CA and Elk Grove, CA. "

参考
グーグル、Google Power Meterのサービス打ち切りを発表-----しなやかな技術研究会、2011/06/30

More spring cleaning out of season-----official Google Blog,11/22/2011
 - official Google Blog Labels : green

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NEDO、王子製紙呉工場内に国内最大級の木質バイオマスからバイオ燃料を生産するパイロットプラントを完成

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、王子製紙呉工場内に国内最大級の木質バイオマスからバイオ燃料を生産するパイロットプラントを完成、実証試験を開始すると発表しました。この実証試験は、NEDOが2009年度から王子製紙、新日鉄エンジニアリング、産業技術総合研究所に委託して研究開発している「セルロース系エタノール革新的生産システム開発」の一環として行われるもので、2015から2020年頃を目標として、セルロース系バイオマスからバイオ燃料等を効率的に生産する画期的な技術開発として、重点的に実施されているものです。

 この場合のセルロース系バイオマスとは、木質バイオマス(未利用の枝や葉、製紙用原料として利用できない残材、短期伐採した早生樹など)です。現在各国で行われている、サトウキビやとうもろこしなどからバイオ燃料を作ることは、農作物と競合、慢性化する飢餓や農地不足を助長する問題点が大きくクローズアップされています。食料の確保という、人道的かつ人命に係わる火急のテーマを圧迫せず、競合しない、セルロース系のバイオ燃料の生成技術の確立が期待される中で、わが国のバイオマス資源の実情に適合した形での今回のプラント建設には、大きな期待がかかります。

 試験用パイロットプラントは、木質バイオマスを1日あたり最大処理量は1トン使用して、バイオエタノールを250~300リットル生産することが可能なパイロットプラントです。試験用パイロットプラントとしては国内最大級の規模だということです。食料と競合しない木質バイオマスから、効率よく低価格でバイオエタノールを生産するために、栽培から収穫・運搬・貯蔵、糖化・発酵・蒸留を経てバイオエタノールまで至る一貫生産技術の確立により、2020年頃に数十万キロリットル規模でバイオエタノールの商業生産を開始し、その後は2030年に向けて更に拡大していくことが期待されているということです。

プレスリリース / 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、2011年12月16日
国内最大級の試験用パイロットプラント完成 -木質バイオマスから低コストでバイオエタノール生産へ-

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-----image[”バイオエタノール製造に関する試験用パイロットプラント (広島県 王子製紙株式会社呉工場内)”] : 同リリースより

" NEDOは、木質バイオマスからバイオエタノール(※1)を効率よく低価格で生産する技術を確立するために、広島県呉市にある王子製紙株式会社呉工場内に国内最大級の試験用パイロットプラント(※2)を建設して実証試験を開始します。
 この実証試験は、2009年度から王子製紙株式会社、新日鉄エンジニアリング株式会社、独立行政法人産業技術総合研究所に委託して研究開発している「セルロース系エタノール革新的生産システム開発(※3)」の一環として行うものです。
 地球温暖化防止への貢献だけではなく、エネルギーセキュリティーの観点からも、木質バイオマス(未利用の枝や葉、製紙用原料として利用できない残材、短期伐採した早生樹など)からバイオエタノールの生産に関する技術開発を進めていきます。

1.背景
 バイオエタノールは、再生可能エネルギーであり、その開発や導入は地球温暖化対策として非常に重要となります。その一方で、バイオエタノールの開発や導入では、ライフサイクルアセスメント(LCA)により十分な温室効果ガス削減効果と、生物多様性、経済性や供給安定性の確保、食料競合の回避にも配慮しなければなりません。ブラジルやアメリカでは地球温暖化対策だけでなくエネルギーセキュリティーの観点からも、すでにサトウキビやとうもろこしから製造したバイオエタノールをガソリンと混合して自動車用燃料として使用しており、今後は世界各国でバイオエタノールの使用量が増加すると考えられています。しかし、サトウキビやとうもろこしなどからバイオエタノールを生産すると、食料と競合するため食料価格が高騰する問題が生じます。そこで、バイオエタノールのさらなる普及には、食料と競合しない木質バイオマス(未利用の枝や葉、製紙用原料として利用できない残材、短期伐採した早生樹など)を活用したバイオエタノールの生産技術開発が必要となります。

2.事業の概要
(1)事業の目的
 食料と競合しない木質バイオマスから、効率よく低価格でバイオエタノールを生産するために、栽培から収穫・運搬・貯蔵、糖化・発酵・蒸留を経てバイオエタノールまで至る一貫生産技術を開発します。

(2)期待できる効果
 国内の産官学で培われたバイオエタノールの生産技術を駆使して、国の進める「バイオ燃料技術革新計画(2008年3月)」(※4)の目標達成と、再生可能エネルギーの普及に貢献することを目標としています。また、現在は化石資源から製造されている様々な化学製品などが、この技術を応用してバイオマスから製造可能になることで地球温暖化防止に貢献できるものと考えています。
..........
【参考:用語解説】
1. バイオエタノール
サトウキビ、とうもろこし、小麦、テンサイ、稲わら、廃木材など植物由来の資源を発酵させて生産するエタノール。植物は生長段階で光合成により二酸化炭素を取り込んでいるため、植物由来のエタノールを燃焼させても、発生する二酸化炭素は自然界にとって差し引きゼロとみなすことができ、地球温暖化防止に役だつと考えられている。京都議定書では、バイオエタノールを燃焼させても二酸化炭素の排出量はゼロと計算される。
2. 試験用パイロットプラント
木質バイオマスを1日あたり最大処理量は1トン使用して、バイオエタノールを250~300リットル生産することが可能なパイロットプラント。試験用パイロットプラントとしては国内最大級の規模。
3. 「セルロース系エタノール革新的生産システム開発」
「バイオ燃料技術革新計画」における技術革新ケースに基づき、食料と競合しないバイオマス原料の栽培からバイオエタノール製造プロセスまでを一貫生産するシステムを開発するものです。本開発の成果として、2020年頃に数十万キロリットル規模でバイオエタノールの商業生産が開始され、その後は2030年に向けて更に拡大していくことが期待されています。
4. 「バイオ燃料技術革新計画(2008年3月)」
経済産業省と農林水産省が連携して設立した「バイオ燃料技術革新協議会」(委員長:鮫島正浩 東京大学大学院農学生命科学研究科教授)がセルロース系バイオ燃料の生産についての具体的な目標、技術開発、ロードマップ等について取りまとめた計画。
.......... "

関連
NEDO : セルロース系エタノール革新的生産システム開発事業

国内最大級の試験用パイロットプラント完成-----新日鉄エンジニアリング、2011/12/16

国内最大級の試験用パイロットプラント完成-----王子製紙、2011/12/16

産業技術総合研究所 : 研究カタログ 電子ブック版 / 産総研 オープンラボ 研究カタログ 2011(電子ブック版) - P.21 BTLトータルプロセスによるクリーンバイオ燃料の製造研究

参考エントリー

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ロシアのRusHydro、ノルウェー国境近く、ムルマンスク Murmanskに12MW潮汐力発電所を建設中

 ロシアの潮汐力発電所の珍しい情報がありました。
 ノルウェーの Barentsnova の伝えるところでは、ロシア最大の水力発電会社RusHydroがスカンジナビア半島のノルウェー国境の町ムルマンスクに建設中なのは、12MWの潮汐力発電所です。年間、18.8 million kWh(1880万kWh/年)の発電量が見込まれるということです。2012年に完成する予定で、完成すれば同社の1.7 MWのKislaya Guba tidal power stationに次ぐ二番目の潮汐力発電所となります。Wikipediaによれば、Kislaya Guba tidal power stationは、ロシアのKislaya Gubで、1968年に建設されはじめたものの、2004年に運転が再開されるまでの10年間は運転が中止されていたということです。おそらく、ロシアでも再生可能エネルギーへの見直しが行われているということなのでしょう。そして、今回のムルマンスク Murmanskにおける12MWの大型新造プロジェクトへとこの流れが続いてきていると推測されます。

New tidal power station in Murmansk-----Barentsnova,Dec 06 2011

" Biggest Russian hydropower generator - OAO RusHydro - is launching construction of a second tidal power station in the Murmansk region in 2012.
......... "

 
 地図でみれば、まさにスカンジナビア半島のフィヨルド地形と干満の差を存分に生かした発電方式だということがわかります。フィヨルドの独特の地形を生かし、ダム湖をつくり潮の満ち引きによる干満の差を利用して発電することができるということです。Kislaya Guba tidal power stationをGoogleマップでよく見てみました。

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-----image : Google マップ : Kislaya Guba Tidal Power Stationより-----
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 ノルウェーのデーターですが、潮位の変化、干満の差はフィヨルドでは、かなり大きいようですね。通常で、2m前後で、大潮などでは、その倍程度、また湾の最奥地100km以上入ったところででさえ1m前後の潮位の差があるようです。ロシアでは、この地方のエネルギー源として、この潮汐力発電所の建設を進める可能性も高そうです。場所の候補は、無数にありそうですから、、、(2t)

関連
"РусГидро" предполагает начать строительство Северной ПЭС в 2012 году(ロシア語-"RusHydroは2012に潮流発電所建設を開始する予定)-----eco.ria.ru,2011/12/02

参考
vannstand.no : Tidal Table

気象庁 : 潮位表 久慈(KUJI)

Wikipedia : Kislaya Guba tidal power station

Wikipedia : List of tidal power stations

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環境省、松之山温泉における87kWバイナリー温泉発電設備の実証施設の開所式を実施

 環境省は、平成22年度地球温暖化対策技術開発等事業(競争的資金)の採択案件の再生可能エネルギー等分科会対象分の内一件として実施する、新潟県十日町市松之山温泉における温泉発電設備の試験運転の施設が完成し開所式を行い、平成22年度から3ヵ年の予定で実施されている同温泉発電施設が運転実証試験を開始すると発表しました。
 この松之山温泉で進められてきたバイナリー地熱発電システムは、定格87kW。温泉発電の普及のために、温泉や電力系統に影響を及ぼさない温泉発電システムの実用機の開発を行い、実証試験を行い早期普及を図るために実施されます。100度以下の既存温泉による発電の試みとしては、全国初。我が国初の実用レベルの試験運転となるとのことです。
 この100度以下の温泉熱を利用するバイナリー発電システムとは、アンモニア-水混合媒体を低沸点の熱媒とし、今回は97度(100度以下)温泉熱をこの熱媒に移し加熱・蒸発、その蒸気でタービンを回し発電するものです。小規模な蒸気・熱水が利用可能な発電方式として、既存の温泉井に適用できる可能性があるとして期待されているものです。

 松之山温泉の温泉発電施設の写真を一通り探しましたが全体の様子がわかる適当なものが見つかりませんでした。あったらまた掲載したいと思います(2t)
 
プレスリリース / 環境省、平成23年12月12日
松之山温泉における温泉発電設備の試験運転開始について

" 環境省では、現に湧出している温泉の熱を用いて発電を行う温泉発電の導入に向けた実証研究を、新潟県十日町市松之山温泉にて実施しています。 この度、温泉発電設備の試験運転を開始することから、12月16日(金)に開所式を開催します。開所式には、横光環境副大臣が出席する予定です。

1.実証試験の背景・概要
 環境省の地球温暖化対策技術開発等事業(競争的資金)の1課題として、平成22年度から3カ年の予定で、「温泉発電システムの開発と実証」を実施しています (受託者:地熱技術開発株式会社、共同研究者:国立大学法人弘前大学及び独立行政法人産業技術総合研究所)。 本事業では、地熱発電の一つである温泉発電の普及に向けて、温泉や電力系統に影響を及ぼさない温泉発電システムの実用機を開発し、新潟県十日町市松之山温泉において実証試験を行うこととしています。
 湧出温度約70~120℃の高温温泉では、大気中に熱を放散させる等により温度を低下させてから浴用等に利用される事例も多くみられます。 温泉発電は、この温度差エネルギーを有効活用して発電を行うものです。また、水より低い沸点を持つ媒体を温泉の熱で沸騰させ、 その蒸気でタービン発電機を回して発電するシステムはバイナリー発電と呼ばれ、100℃以下の温泉熱を利用するバイナリー発電システムとしては、我が国初の実用レベルの試験運転となります。

<今回導入する温泉発電システムの諸元>
○定格出力:87kW
○機器寸法:3.2m×3.6m×5.5m(発電ユニットの幅×奥行×高さ)
○使用媒体:アンモニア-水混合媒体
○使用熱源:温泉(温度97℃)
2.開所式について
(1)日時:
平成23年12月16日(金)13時30分~14時30分
(2)場所:
新潟県十日町市松之山湯本字道徳1147番地
松之山温泉バイナリー発電実証試験場
(3)出席予定者:
横光克彦環境副大臣、泉田裕彦新潟県知事、関口芳史十日町市長ほか
(4)式次第:
・式辞(横光環境副大臣、中田地熱技術開発株式会社代表取締役社長)
・工事経過報告(地熱技術開発株式会社)
・来賓祝辞(泉田新潟県知事、関口十日町市長)
・点灯式(横光副大臣、泉田知事、関口市長、中田社長)
.......... "

関連
十日町市定例記者会見(12月12日) / 4.松之山温泉地熱バイナリー発電実証試験設備開所式について

" 地熱技術開発株式会社及び独立行政法人産業技術総合研究所が、松之山温泉で進めてまいりましたバイナリー地熱発電実証試験設備が完成し、このたび試験運転の準備が整いました。  
つきましては、開所式を、12月16日金曜日、午後1時30分より環境省副大臣及び県知事をお迎えして、現地で実施することとなりました。
本試験は、平成19年に掘削した松之山温泉鷹の湯3号の源泉98度Cの温泉水を使って、低沸点媒体であるアンモニア水を沸騰させ、その蒸気でタービンを回し発電するもので、100度C以下の温泉熱を利用する実用レベルの通年平均で50kW程度の発電の小型システムとして、国内初の実証試験であります。この設備は、最大で年間41万6千KWの発電が可能であり、一般家庭の年間消費電力が、約4千KWと言われておりますので、約100戸分の消費電力に相当します。
本実証試験におきましては、最初に機器の性能確認や運転を通じて必要な改良等を行った上で、平成24年度後半を目安に、実用化に必要な性能試験結果を取りまとめるものであります。研究期間の終了後は、ランニングコストや要員面で十分採算が採れ、かつ温泉への影響がないことが確認されれば、発電設備を十日町市に移管して運用することができることになっています。市といたしましても、再生可能エネルギーの取り組みを進めていますので、ぜひとも実証試験が成功することを願っております。
.......... "

平成22年度地球温暖化対策技術開発等事業(競争的資金)の採択案件について-----環境省、平成22年3月31日

" ..........再生可能エネルギー等分科会 対象分(10件)
.....事業名 温泉発電システムの開発と実証
代表事業者 地熱技術開発株式会社
共同事業者 (独)産業技術総合研究所
温泉発電の普及のために、温泉や電力系統に影響を及ぼさない温泉発電システムの実用機の開発を行い、温泉地で実証試験を実施して、早期普及を図る。
.......... "-----添付資料「【別紙1】採択案件一覧[PDF 244KB]」より

地熱技術開発

産業技術総合研究所 : 地圏資源環境研究部門

松之山温泉でバイナリー地熱発電設備を設置した実証研究が行われます-----新潟県、2010年04月07日

".....地熱技術開発(株)及び(独)産業技術総合研究所は、環境省の競争的資金を活用し、バイナリー地熱発電の実用化に向けた実証研究を松之山温泉(十日町市)で行います。

1 事業名 温泉発電システムの開発と実証
2 事業主体
  代表事業者 地熱技術開発株式会社
  共同事業者 独立行政法人産業技術総合研究所
3 事業概要
  温泉発電の普及のために、温泉や電力系統に影響を及ぼさない温泉発電システムの実用機の開発を行うとともに、温泉地での実証試験を行い、早期普及を図る。100℃以下の既存温泉による発電の試みとしては、全国初。
4 研究期間 平成22年度~24年度(3年間)
  22年度   装置の開発・調査
  23、24年度 装置を設置しての実証試験
5 事業費 年間1億円程度(環境省からの全額委託事業)
6 経緯
  平成21年度に県で実施した「バイナリー地熱発電導入可能性調査」が契機となり、事業主体は松之山温泉を実証地として選定。

※ バイナリー地熱発電とは
 1 80~150℃の蒸気や熱水を熱源として、アンモニアなど、低沸点の媒体を加熱・蒸発させて、その蒸気でタービンを回し発電します。2つの媒体(水と低沸点媒体)を利用することからバイナリーと呼んでいます。
 2 通常の蒸気発電に使われる地熱より低い温度、または、小規模な蒸気・熱水が利用可能で、温泉井に適用できる可能性があります。..... "

松之山温泉バイナリー発電の実証試験スタート-----じむきょく通信(十日町市観光協会)、2011年12月16日

参考エントリー
川崎重工と九州電力、250KW小規模地熱バイナリー発電設備実証試験を開始-----ソフトエネルギー、2011/09/01

岩手県八幡平市と日本重化学工業、地熱エンジニアリング、JFEエンジニアリング、八幡平で地熱発電事業化に関する協定を締結-----ソフトエネルギー、2011/07/19

環境省、平成22年度再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査の結果を公表-----ソフトエネルギー、2011/04/22

[ 温泉、地熱、地中熱 ]

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丸紅、東芝製システムによりインドネシアで約55MWのパトハ地熱発電所1号機を建設へ

 3.11を経験した日本の企業として、原子力より地熱などに傾注してほしい! 世界も喜ぶ。

 丸紅は、東芝と東芝製地熱蒸気タービン・発電機を含む、設備一式によりインドネシアジャワ島西部バンドン郊外に約55MWのパトハ地熱発電所1号機を建設すると発表しました。運転開始は2014年の予定。
 丸紅は同国最大のスララヤ石炭火力発電所、ムアラタワール複合火力発電所、タンジュンプリオク複合火力発電所等多数の発電所建設(EPC)実績を擁し、同国の国営電力傘下の既設発電所容量の約20%(約6,000メガワット)の電力供給に寄与しているとのことです。
 

 こんな記事がブルームバーグに掲載されています。国内の電力再編、、、、。なる、でしょうか、、、、

大手商社:国内電力事業参入に商機-エネルギー政策見直し(訂正)-----ブルームバーグ、12月15日

プレスリリース / 丸紅、2011年12月13日
インドネシアにて地熱発電プロジェクトを受注

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-----image(”案件所在地”) : 同リリースより

" 丸紅株式会社(以下「丸紅」)は株式会社東芝(以下「東芝」)と協調し、インドネシア/ PT GEO DIPA ENERGI社向けに、パトハ地熱発電所1号機案件を受注しました。

 地熱発電は、掘削によって地下深部から天然蒸気を取り出しタービンを回すことによって発電する方式で、温暖化ガス(Co2)排出が少ない再生可能エネルギーとして注目されています。
 本プロジェクトは、インドネシアジャワ島西部バンドン郊外に、東芝製地熱蒸気タービン・発電機を含む、設備一式納入および建設工事を両社で一括して請け負い、総出力約55メガワットの発電所を建設する案件です。運転開始は2014年の予定で、プロジェクト資金はインドネシア国営のバンクネガラインドネシアより貸付の予定です。

 丸紅は同国最大のスララヤ石炭火力発電所、ムアラタワール複合火力発電所、タンジュンプリオク複合火力発電所等多数の発電所建設(EPC)実績を擁し、同国の国営電力傘下の既設発電所容量の約20%(約6,000メガワット)の電力供給に寄与しています。また、電力事業(IPP)の分野においても、大型石炭火力発電所2基を所有する他、今年6月には同国南スマトラ州で新たに地熱発電プロジェクトに参画するなど、積極的に地熱発電所開発を推進しています。

 東芝は1966年に日本国内初となる松川地熱発電所に地熱蒸気タービン・発電機を納入して以来、北米、東南アジア、アイスランド等世界各国に52台、約2,800メガワットの発電設備を納入し、世界トップの24%のシェアを占めています。今年は、3月のニュージーランド・テミヒ地熱発電所を皮切りに本件で3件目の連続受注となり、東芝製地熱タービン発電機の技術力が世界的に評価されています。
またインドネシア向け火力発電については、建設中のタンジュンジャチB石炭火力発電所3、4号機を含めると12基のタービンを4発電所に納入(約4,200メガワット)、水力については26台の水車を11水力発電所に納入(約1,500メガワット)と、高いシェアを誇っています。

 本件は、丸紅のインドネシアでの豊富な発電所建設実績に裏づけられるプロジェクトマネージメント能力と、東芝の地熱蒸気タービン・発電機の機器性能、信頼性が高く評価され、受注に至ったものです。

 インドネシアは約28,000メガワット相当の地熱発電開発ポテンシャルを有するといわれる世界最大の地熱資源国である一方、地熱発電の活用は約1,000メガワットに留まっています。同国は昨今の急速な経済発展に伴い電力需給のひっ迫が著しく、また2004年より石油の純輸入国に転じていることから、石油資源への依存を減らしつつ、電力需給ひっ迫を解消することが急務となっています。この状況下、電力エネルギー源の分散化の一環として、インドネシア政府はIPP事業を含め、2025年までに約10,000メガワットまで地熱発電量を拡大することを計画、推進しており、インドネシア最大の援助国である日本政府による円借款事業を含む多数の地熱発電案件(*)が計画されています。

丸紅並びに東芝は、同国の電力需給緩和に寄与し、またCO2排出量が少なく環境に優しい再生可能エネルギーである同国地熱発電プロジェクトに、引き続き積極的に取り組んでいきます。

(*)今後予定されているインドネシア地熱発電案件
・ルムットバライ1/2号機案件、同3/4号機案件(円借款案件)
・ウルブル3/4号機、ラヘンドン5/6号機(世銀ファイナンス案件)
・ランタウデダップ1/2号機(IPP事業)
.......... "

関連
東芝地熱発電の歴史と実績

Japan Traders Eye $200 Billion Power Market Post-Fukushima-----Bloomberg,December 15, 2011

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WWFジャパン、意識調査の結果を発表。94%が自然エネルギーの利用を拡大していくべきと

 WWFジャパンは、20代~50代の男女500名を対象に「電力・エネルギー問題」に関するインターネットによる意識調査を実施し、2011年は「電力・エネルギー問題」への関心が高まったことや、「自然エネルギーの利用拡大」への期待の高さが、改めて明らかになったことが明らかになったと発表しました。

 今年は、3.11の大震災・津波、そして福島原子力発電所事故など、私たち日本人全体の意識を変えるほどの影響を多くの人が受けました。原発の限界、無理が理解されるにつれ、自然エネルギーへの関心の度合いが増していくのをひしひしと感じています。そこに、今回のWWFジャパンの調査。その影響の大きさを確認することができました。

 2011年、「電力・エネルギー問題」に対して行動を起こした人は86%とのことです。そして、94%が自然エネルギーの利用を拡大していくべきとの意思が示されたということです。ここから、まず一歩、遅くてもいいので確実に迅速な脱原発、確実な省エネと高い効率の火力発電所の運転にむけた動き。そして、少しづつ、結果WWWFジャパン

プレスリリース / WWFジャパン(世界自然保護基金ジャパン)、2011年12月12日-PR Times版
8割が「2011年は、電力・エネルギー問題への関心高まった」 問題解決には、「周囲への働きかけ」が重要! 期待高まる“自然エネルギー” 94%が「利用拡大していくべき」

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-----image : 同リリースから-----
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" WWFジャパン(公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン)は、20代~50代の男女500名を対象に「電力・エネルギー問題」に関する意識調査を実施。本調査からは、2011年は「電力・エネルギー問題」への関心が高まったことや、「自然エネルギーの利用拡大」への期待の高さが、改めて明らかになった。

■ 2011年、「電力・エネルギー問題」に対して行動を起こした人は86%

 節電や原子力発電所など、電力に関する話題が頻繁にとりあげられた2011年。こうした動きを受け、人間と自然が調和して生きる未来を築くために活動するWWFジャパンでは、「電力・エネルギー問題」に関する意識調査を実施した。
最初に、「今年1年を振り返り、『電力・エネルギー問題』への関心に変化はありましたか?」との問いに対しては、「『電力・エネルギー問題』への関心が高まった」と答えた人は83%。「関心が下がった」と答えた人はわずか2%にとどまり、残りは「変化はない」(15%)との回答を得た。
次に、「今年、『電力・エネルギー問題』に対して、あなたは何か行動を起こしましたか?」と聞いたところ、「行動を起こした」という人は86%にのぼった。また、具体的に起こした行動について複数回答で聞いたところ、全体の81%が回答した「節電」が最も多く、以下、「エコ商品の購入」(35%)、「募金」(24%)、「『電力・エネルギー問題』について自ら学んだ」(16%)、「署名」(6%)と続いた。
2011年は、「電力・エネルギー問題」に対する人々の関心が高まっただけでなく、多くの人が実際に行動を起こした年であったと言えそうだ。

■ 「原発」 「電力供給」 「CO2排出」について、6割以上が「将来が心配」
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■ 8割が回答、問題解決には「周囲の人・組織への働きかけ」が重要!
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■ 「自然エネルギー」、94%が「利用を拡大していくべき」
「電力・エネルギー問題」の解決に向けては、政策や制度改革など、社会を変えていくことが不可欠だ。一方で、多くの人が、「周囲の人や組織へ働きかける個人の動き」により、社会全体をより環境を意識する方向へシフトさせられれば、「電力・エネルギー問題」は解決の方向に向かうだろう。
そのために重要なポイントは、太陽光発電や風力発電など、「自然エネルギー」の利用拡大。「自然エネルギー」は、発電時のCO2排出もなく、持続可能なエネルギーということで、期待が高まっている。実際に、本調査で、「将来的には、もっと自然エネルギーを利用していくべきだと思いますか?」と聞くと、実に94%が「そう思う」と回答し、多くの人が自然エネルギーの利用拡大を進めていくべきと考えていることが明らかになった。
そして、もう1つのポイントは「省エネルギー化の加速」。WWFジャパンが2011年11月18日に発表した「脱炭素社会に向けたエネルギーシナリオ提案」(※)では、「社会全体で大幅に省エネルギーを進めること」により、日本で必要とされる全てのエネルギーを「自然エネルギー」だけで賄う、「自然エネルギー100%」社会の実現が、技術的に可能であることを示している。ただし、こうした未来を実現するためには、一人ひとりが省エネルギーに努めるだけでなく、政策や制度導入の後押しとなる、多くの人による意思表示や周囲への働きかけが必要である。

そこで、WWFジャパンでは、「自然エネルギー100%キャンペーン」を実施。政府がエネルギー政策の見直しを進めている今、将来のエネルギーのあり方を決定づける「エネルギー基本計画」を「自然エネルギー100%」の社会の実現を目指すものに、という意思を多くの方から集めて政府に届けようと、賛同署名を集めている。
(※)
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[調査概要]
調査対象:20代~50代 500名 (性別・年代で均等割り付け)
調査エリア:日本全国から無作為抽出
調査期間:2011年11月30日~2011年12月2日
調査方法:インターネット調査
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関連
(※)
『脱炭素社会に向けたエネルギーシナリオ提案 <最終報告 100%自然エネルギー>』

「自然エネルギー100%」キャンペーン-(*この賛同署名の最終〆切は2012年1月末。)

参考エントリー
WWFジャパン、「このままでは新しいエネルギー社会は作れない:菅総理のG8での発言を受けて」をリリース-----ソフトエネルギー、2011/05/27

WWF、2050年までに100%再生可能エネルギーは実現可能とするエネルギー・レポート The Energy Report 2011 を発表-----ソフトエネルギー、2011/2/11

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大阪ガス、ダイキアクシス、食品工場・生ごみ処理施設など向けの安価でコンパクトな小型バイオガス化システムを開発。実証試験も開始

 大阪ガス、ダイキアクシスは、食品工場・生ごみ処理施設など向けの安価でコンパクトな小型バイオガス化システムを開発し、大阪ガス社員食堂から排出される10kg/日の生ごみをバイオガス化する実証試験も開始したとのことです。
 大型のバイオガス利用は、食品工場・生ごみ処理施設などで、バイオガス化システムを設置して排出される食品廃棄物をメタン発酵させ、発生したバイオガスを発電燃料などに利用されているものの、さらに小型の10kg~1t/日程度の少量の食品廃棄物を排出する小規模食品工場、商業施設、スーパー、集合住宅などへは、設置スペース・費用などの観点から導入することが難しかったが、今回実証試験を行うことになった小規模なシステムの利用が進めば、バイオガスの利用において、さらなる裾野の広がりが期待できるということです。
 この実証試験では、10kg/日の生ごみを処理することにより、1日0.7m3のバイオガスが安定的に発生することなどをが確認され、さらに安定した発生の確保などの点についてのデーターが集め、平成25年度の商品化を目指すとのことです。

 発生したメタンガスは、ガスとして燃やすことも、燃料電池で電力に変換することも可能です。このバイオガス発生過程は、生ごみの減容・飼料への転換、そしてエネルギー源としての再資源化という多くのメリットをもっています。東京ガスでは、小型バイオガスコージェネレーションシステムなどの開発にも取組む予定とのことで、現代の食料産業の流れの中で、バイオガスの利用の果たす役目は大きなものがあります。(2t)

プレスリリース / 大阪ガス、2011年12月13日
安価でコンパクトな小型バイオガス化システムを開発し、実証試験を開始します

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-----image : 同リリースより

" 大阪ガス株式会社(略)と、株式会社ダイキアクシス(略)は、少量の生ごみを経済的にバイオガス化するコンパクトバイオガス化システム(以下、「本システム」)のパイロット機を開発しました。このパイロット機を大阪ガスのエネルギー技術部(大阪市此花区)に設置し、地区内の大阪ガス社員食堂から排出される10kg/日の生ごみをバイオガス化する実証試験を本日から開始します。

 食品工場、スーパーなどの食品関連業界では、食品廃棄物の発生抑制および飼料への再利用などに取組んでおられます。平成20年度には、食品リサイクル法の改正により、発生量が100トン/年以上の事業者に、発生量と再生利用量などの報告が義務化されるなど循環型社会を目指した取組みが強化されています。また近年は、集合住宅においても、住民の環境意識の高まりから、食品廃棄物の廃棄量を削減するシステムへの注目が高まっています。

 これを受け、食品工場・生ごみ処理施設などでは、バイオガス化システムを設置して排出される食品廃棄物をメタン発酵※させ、発生したバイオガスを発電燃料などに利用して廃棄量を削減するとともに、CO2の発生量の抑制にも取り組んでおられます。しかし、従来のバイオガス化システムは5t~10t/日以上の食品廃棄物を排出する大規模施設を対象としており、10kg~1t/日程度の少量の食品廃棄物を排出する小規模食品工場、商業施設、スーパー、集合住宅などへは、設置スペース・費用などの観点から導入することが困難でした。

※ 嫌気条件でメタンを合成するメタン菌の働きにより、有機性廃棄物からバイオガスを取り出す技術。発生したバイオガスは発電燃料などに利用できるためCO2の削減に寄与する。

 このたび実証試験を行う本システムは、ディスポーザーで破砕した廃棄物に含まれる骨などの重量異物を沈降除去する「受入槽」、廃棄物をさらに固体と液体に分離する「固液分離槽」、メタン菌により生ごみからメタンを発生させる「バイオガス化槽」、固液分離槽で分離された液体を浄化する「排水処理槽」から構成されています。本設備では、従来型システムでは独立して配置されていた受入槽、固液分離槽、バイオガス化槽、排水処理槽を単一槽にしてその中で仕切ることで、コンパクトにしました。また、バイオガス化槽への入口に溜めた生ごみ(生ごみの堰)でバイオガス化槽内のメタン菌の固液分離槽への流出を防ぎ、また、バイオガス化槽内に水流を発生させて、生ごみを固液分離槽から移送させることにより、ポンプなどの機械装置を大幅に削減しました。これらにより、設備のコンパクト化と導入費用の削減を実現しました。

 本実証試験では、10kg/日の生ごみを処理することにより、1日0.7m3のバイオガスが安定的に発生することなどを確認します。本実証試験の結果に基づき、次年度には100kg/日程度の生ごみを処理する食品関連事業者さまの敷地内での実証試験を予定しています。これらの実証試験を通じて、小型バイオガス化システムの実用化を加速し、平成25年度の商品化を目指します。
 あわせて、本システムから発生するバイオガスを燃料として、都市ガスと併用することで安定的に運転する小型バイオガスコージェネレーションシステムなどの開発にも取組み、本システムと同時期の商品化を目指します。

1. 小型バイオガス化システムの概要
(1)バイオガス化システム詳細
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-----image : 同リリースより

1)受入槽
 ディスポーザーで粉砕した生ごみを受入れ、骨などの重量物を沈降除去します。
2)固液分離槽
 生ごみの固体分が槽下部に沈降し、バイオガス化槽への入口に“生ごみの堰”をつくることで、バイオガス化槽内のメタン菌が固液分離槽に流出することを防ぎます。“生ごみの堰“はバイオガス化槽内の水流によって、バイオガス化槽に吸い込まれます。
 生ごみの液体分は、オーバーフローにより排水処理槽に直接送ります。
3)バイオガス化槽
 生ごみをバイオガス化します。なお、バイオガス化槽内は発生したバイオガス等を熱源としてメタン菌が活性化しやすい温度(30-55℃)に一定に保持します。
4)排水処理槽
 バイオガス化槽に流入しない生ごみの液体分を、排水処理槽で処理し、下水道放流できるレベルまで浄化します。

(2)小型バイオガス化システムの特徴

1) 安価でコンパクト。
2) 10kg~1tの生ごみから0.7m3~70m3/日のバイオガスを回収。回収したバイオガスは燃料としてガスコージェネレーションシステム、ガスボイラー、ガス吸収式冷温水器など多用途で利用することが可能。

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-----image : 同リリースより

*生ごみを堆肥化する場合との比較
3) 汚泥発生量が少なく処理作業低減。(年2回程度)
4) 排水処理槽により下水放流基準まで排水を浄化。
..........
2. 実証実験の概要
(1)実証内容
1) バイオガス発生量の確認。(生ごみバイオガス化率≧70%)
2) 生ごみの堰の形成および、バイオガス化槽への移送状況の確認。
3) 処理排水が下水放流基準を継続的に満たすことの確認。
4) 排水処理後の汚泥発生量の確認。

(2)実証予定期間
平成23年12月から平成24年6月

(3)パイロット機
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-----image : 同リリースより

3. 開発経緯
 大阪ガスでは、大規模食品工場などへのバイオガスコージェネの導入、下水処理場で発生するバイオガスの都市ガス導管への受入など、バイオマス※からの効率的なエネルギー回収、バイオガスの有効利用に取り組んでおります。一方、ダイキアクシスでは、各種排水処理装置の設計・施工・維持管理に実績があります。
 大阪ガスとダイキアクシスは共同で平成21年度から少量の生ごみでも経済的にバイオガス化する基礎技術の研究を行ない、1日1kgを処理する装置を用いて300日以上安定運転することに成功しました。開発した技術については、本年11月3日~5日に東京(東洋大学)で開催された廃棄物資源循環学会で展示し、優秀ポスター賞を受賞しています。
 ※化石資源を除いた再生可能な生物由来の有機性資源
.......... "

関連
ダイキアクシス / 事業案内:排水処理事業>製品紹介>DDS型

参考エントリー

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デンマーク、2050に再生可能エネルギー100%を実現する具体案 Our Future Energy を公開

 デンマーク政府は、今年の春に発表した、2050に再生可能エネルギー100%を実現するためのプランであるエネルギー戦略2050 Energy Strategy 2050 をより補強する具体案 Our Future Energy を公開しました。デンマーク政府は、エネルギー戦略2050において、2020年までにエネルギー産業の化石燃料利用を2009年比で33%削減する短期的な目標を設定しています。
 再生可能エネルギーへの積極的な取り組みで日本でも注目されるデンマークですが、エネルギー総消費量に占める再生可能エネルギーのシェアは1980年にはわずか3%でした。それを、2004年にはなんと、14%にまで伸ばすことに成功し、さらにこの割合を増やし、2050年に100%を実現する方針を決めています。

デンマーク、短中期エネルギー政策、エネルギー戦略2050 Energy Strategy 2050 を発表。2050年までに脱化石燃料、再生可能エネルギーへ-----ソフトエネルギー、2011/03/08

 そして、今回のOur Future Energyにおいては、さらに試算として、2030年までに石炭火力発電所を段階的に廃止しつつ、国内使用電力の50%を風力エネルギーで供給することができた場合には、2035年までに電気・熱を再生可能エネルギーで100%供給可能であるという計算を示しました。
 なお、石油価格が予想を超えて上昇するならば、さらに省エネと再生可能エネルギーへの移行は、さらに大きなメリットを生み出す可能性があるとの予測も合わせて示しました。

 少なくとも2050年。早ければ2035年。国の中期のエネルギー政策を決めることができた国は、決めることができない国よりも自信をもって、この困難な時代を、よりよい方向へと導く可能性があります。日本もここ数年で、腹をくくり、脱原子力、減化石燃料、そして再生可能エネルギーへの積極的な取り組みで、この風土に暮らしやすい国を作り、進みましょう。(2t)

プレスリリース / Danish Government,25-11-2011
Securing Denmark’s energy future

" The Danish Government’s plan "Our Future Energy" seeks to create green growth and help the country convert to 100 percent renewable energy use by 2050

The Danish Government presented today its plan for how the country can secure its energy future. Titled Our Future Energy, the strategy presents specific measures for fulfilling the Government’s goal of stimulating green growth. The plan is based on the previous government’s Energy Strategy 2050, but raises the bar higher.

The long-term goal of the plan is to implement an energy and transport network that relies solely on renewable energy sources. By 2020, the initiatives will lead to extensive reductions in energy consumption, making it possible for half of the country’s electricity consumption to be covered by wind power. Coal is to be phased out of Danish power plants by 2030. And by 2035, all electricity and heating will be generated using renewable sources.

The Minister for Climate, Energy and Building, Martin Lidegaard, says:
..........
“The International Energy Agency warns that without a change in national energy policies, the global temperature will rise by six degrees by the end of this century. The initiatives in the government’s strategy will slash Denmark’s greenhouse gas emissions by 35 percent by 2020, compared with 1990 levels. That would put us well on the way towards meeting the EU’s goal of an 80 to 95 per cent reduction by 2050. If we can do this, it would send a signal to the world that establishing a green energy network is realistic and affordable in the long term."

“Our Future Energy” calls for spending 5.6 billion kroner in 2020 on such initiatives as improved energy efficiency and expanding the use of renewable energy. Not included in that figure are the billions of kroner businesses and households are projected to invest in renewable energy and more efficient technologies. The decreased consumption that results from these investments will lead to lower overall energy costs. By 2020, the savings is projected to amount to 6.9 billion kroner, but would be even larger if the cost of fossil fuels increases.

The Government invites all the parties represented in parliament to negotiations that will determine the shape of energy policy through 2020. The goal of a new energy policy should be to ensure the stability and security of our energy future, while simultaneously bringing Denmark closer to establishing a green energy network.
.......... "

関連
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-----image : 「Our Future Energy(PDF,THE DANISH GOVERNMENT-Nov.2011,p.44) 」上-カバー、下-「p.8,Figure 2.1 Illustration of energy consumption up to 2050」より-----
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fact sheets (in Danish only)

追加情報
デンマーク、2050年までに全発電を再生可能エネルギーに-----AFP BB News,2012年04月27日

".....再生可能エネルギー分野で先駆的な役割を果たしてきたデンマークが、その名声をさらに高めるべく大胆な計画を発表した。2020年までに発電量の3分の1を再生可能資源でまかない、2050年までには全発電量を再生可能エネルギーに切り替える、というものだ。
.......... "

Dong to Invest $795 Million in Fossil-to-Biomass Conversions, Further Denmark's Renewable Goals-----Renewable Energy World,2012/04/11

参考
ヴェスタス Vestas、累計1000基の3MW風力発電機 V112-3.0MW を販売。1機種1GW越えの快挙-----ソフトエネルギー、2011/11/25

デンマークの自然エネルギー-----ソフトエネルギー、2010/06/24

[ カテゴリー : デンマーク ]

MEMO
自治体国際化協会ロンドン事務所 : デンマーク地方自治情報 - 環境・エネルギー

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北陸電力、富山県魚津市片貝川上流に4400kW片貝別又発電所の新設へ。着工H26年完成H28年

 北陸電力は、富山県魚津市片貝川上流に4400KWの水路式の片貝別又発電所(かたかいべつまた発電所)を、H26年着工H28年完成の予定で建設を進めることを発表しました。発電所出力は、4400kW。年間発電量は、約1700万kWh/年で、これは一般家庭約4700世帯分に相当する規模であるということです。
 そして、この発表でもっとも注目すべき点は、北陸電力グループとして、平成元年に運転開始した片貝南又発電所(出力5000kW:日本海発電)以来、27年ぶりの新この水路式水力発電所建設となるということです。なお、同時に発表された資料によれば、北陸電力管内には、134ヶ所の水力発電所(北陸電力128ヶ所-190.4万kW、日本海発電6ヶ所- 2.9万kW)があり、2010年度実績で年間63億kWh/年を発電、発電電力量構成比で24%だということです。富山県の豊かな水力資源は、素晴らしいですね。他の発電ソースの割合も記載されています。

Rikudenhatsudenjyokyo2011
-----image : 「別紙2:当社グループの水力発電の状況について」(PDF)より

プレスリリース / 北陸電力、2011年11月30日
2011 / 富山県魚津市における水力発電所の開発について(PDF)

Toyamakatakaibetumatahydro
-----image(”別紙1:片貝別又発電所の位置図・イメージ図”) : 同リリースより

" ..........魚津市片貝川上流の三ケ地内において、新規の水力発電所(「片貝別又発電所」)を開発することとしましたのでお知らせいたします。 
当社は、低炭素社会実現に向けた電気事業者としての社会的責務を果たすため、水力や風力、木質バイオマス、太陽光などの再生可能エネルギーの導入拡大に取り組んでおります。
 その一環として、平成21年10月より片貝川上流の三ケ地内において水力発電所開発に係る環境・土木調査を実施しておりましたが、本日、その結果を踏まえ、魚津市および地元の三ケ地区に建設の申入れをすることといたしました。
 今後は、地域の皆様をはじめとする関係各位のご理解・ご協力をいただきながら、開発計画を進めてまいります。
 なお、運転開始は平成28年度の予定であり、当社グループとしては、水路式の新規水力地点の開発は、平成元年に運転開始した片貝南又発電所(出力5,000kW:日本海発電)以来、27年ぶりとなります。

<開発計画の概要>
名称
かたかいべつまた
 片貝別又発電所

所在地
 富山県魚津市山女(あけび)字別又 

発電所出力
4,400kW
発電電力量 約1,700万kWh/年
(一般家庭約4,700世帯の年間使用電力量に相当)
発電方式 水路式

CO2削減量
約5,200t-CO2/年

着工時期 平成26年度

運転開始時期 平成28年度
..........
Rikudenhydrojyokyo2011
-----image : 「別紙2:当社グループの水力発電の状況について」(PDF)より
.......... "

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富士電機、300平方メートル対応のフレキシブルな9.72kWp防草シート一体型太陽電池を発売

 富士電機は、岡山県総社市のコアテックと共同で太陽電池と防草シートを一体化した『防草発電シート』を開発し、販売を開始しました。同社のアモルファスシリコンタンデム太陽電池は、基材により、自由に局面やフレキシブルなシートにも加工することができます。今回は、国や地方自治体などが遊休地や傾斜地の除草の取り組みの一つとして、地面表面を覆い草の繁茂をふせぐ防草シートに、太陽電池を一体加工することに成功しました。シート状ですから、傾斜地や盛土・畦畔など従来の太陽光パネルでは対応できなかった場所に簡単に設置し、そして使用後は、再び簡単に低コストで撤去し回収することができるということです。
 富士電機は、これまでも農業分野への太陽電池の利用防水シートモバイル電源などを開発してきました。

 今回のシステム構成は、90Wモジュール18枚で大きさ2m×25m=50平方メートル(42kg)の1.62kWpのシートを作り、このシート6枚で、9.72Wp、広さ300平方メートルのシートにより1ユニットの防草シートを作るという内容です。
 ただ、系統連系を前提としているので別途、パワーーコンディショナー(保護装置付き、DC-ACシンクロナス逆潮流インバーター)が必要です。想定される設置場所の遊休地や傾斜地、道路や鉄道の路肩、河川敷などでどの程度の用地が設置の条件を満たすことができるのか? そのあたりが普及の鍵となりそうです。

 ただ、価格次第では、今回の東北大震災後の被災地支援の中で太陽光発電が必要とされたような状況での利用は、農業・防草分野以上にありそうだと思いました。価格は、日本農業新聞の9月の記事によると、1セット分で500万円前後(施工費込み)とのことです。したがって、一般住宅・設備用太陽光発電と比較するとかなり割高な数字ではあります。

 今後の価格の一段の低価格化を望みたい製品です。

プレスリリース / 富士電機、2011年12月1日
防草シート一体型太陽電池の発売について

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-----image(”防草発電シート”) : 同リリースより

" 富士電機株式会社(東京都品川区、代表取締役社長:北澤通宏)は、防草シート一体型太陽電池『防草発電シート』を発売いたしますので、お知らせいたします。

1.発売の狙い
国や地方自治体では、遊休地や傾斜地の除草の取り組みの一つとして、防草シートを敷き詰めることで維持・管理しています。
このたび、当社はコアテック株式会社(岡山県総社市、代表取締役社長:藤井茂)と太陽電池と防草シートを一体化した『防草発電シート』を共同開発しました。
これにより、遊休地などの防草シートを太陽光発電システムとして活用し、創エネルギーに貢献します。

2.製品の特長
(1) 薄い・軽い・曲がる太陽電池を使用しているため、傾斜地や盛土・畦畔など従来の太陽光パネルでは対応できなかった場所への設置が簡単にできます。
(2) 架台設置など大規模工事は不要で、簡単に低コストで施工・撤去できます。
3.製品仕様
製品名 防草発電シート10kWユニット
出力容量 約10kW(90Wモジュール×108枚=9,720W)
製品寸法・重さ 2m×25m・42㎏×6セット
付属品 固定用杭一式、分岐配線・延長配線20m、防草シート補修用テープ×1巻
※別途、DC/AC変換装置(パワーコンディショナ)が必要です。

防草発電シート
4.主な設置場所
遊休地や傾斜地、道路や鉄道の路肩、河川敷 など

5.価格
オープン価格

6.発売時期
即日
.......... "

関連
コアテック(岡山県総社市)
[MEMO : 【考案の名称】防草シート一体型の太陽光発電機構造
【国際特許分類】
H01L 31/04 ・変換装置として使用されるもの[2]
E01H 11/00 道路 鉄道軌道上の無用植物の発生防止
(73)【実用新案権者】コアテック株式会社)]

富士電機 : 太陽光発電システム / 製品紹介 - 太陽電池モジュール

[活写] 太陽光発電する防草シート 岡山・総社市-----日本農業新聞、09月05日

参考エントリー

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東北電力、京セラ1MWp多結晶、東芝0.5MWpの合計1.5MWpの八戸太陽光発電所の運転を前倒し年内開始へ

 東北電力は、来年1月完成予定だった1.5MWpの八戸太陽光発電所の運転を前倒し年内12月20日の運転開始をアナウンスしました。本来は、2月に同時に計画が発表された2MWpの七ヶ浜の仙台太陽光発電所と同時完成の予定でしたが、震災と電力事情を受けて前倒しによる運転開始となったようです。

 八戸太陽光発電所の1.5MWpの内訳は、1MWpが京セラの多結晶シリコン太陽電池、残りの0.5MWp分が東芝の薄膜太陽電池となっています。ちなみに、続いて開所予定の仙台太陽光発電所の、2MWp分はすべて京セラの多結晶が利用されるということです。

 Googleマップを見るとすでに工事が始まっている様子が見えます。どの段階の写真でしょうか?
 
 なお、東北電力では、2020年までに合計10MWp程度のメガソーラー発電所を建設する予定であるということです。2012年の頭の段階で、八戸太陽光発電所の1.5MWp。さらに仙台太陽光発電所の2MWpと、合計3.5MWpとそろいます。こちらの計画も是非”前倒し”して、取組んでいただきたいところです。

プレスリリース / 東北電力、平成23年11月25日
八戸太陽光発電所の運転開始時期の前倒しについて

" .....初のメガソーラー発電所である八戸太陽光発電所(出力1,500kW)の運転開始時期を平成24年1月としておりましたが、工程等を精査した結果、平成23年12月20日に前倒しすることといたしました。
..........
今後とも、平成23年12月20日の運転開始を目指し、鋭意工事を進めてまいります。

 なお、八戸太陽光発電所の概要は以下のとおりです。

名称 八戸太陽光発電所
所在地 青森県八戸市大字河原木
出力 1,500kW
太陽電池
パネル 多結晶シリコン(1,000kW)
薄膜系シリコン  (250kW)
薄膜系化合物   (250kW)
発電電力量 約160万kWh/年
(一般家庭約500世帯分の年間使用電力量に相当)
工事開始 平成23年2月
.......... "

関連
八戸太陽光発電所、仙台太陽光発電所の新設工事の着工について~当社初のメガソーラー発電所計画が前進~-----東北電力、平成23年 2月25日
Touhokuec_hatchinohe15mwppv
-----image : 上記リリースより

東北電力「仙台太陽光発電所」、「八戸太陽光発電所」メガソーラーシステム向けに京セラ製多結晶太陽電池モジュール計3.0MW分を供給-----京セラ、2011年2月7日

" .....東北電力株式会社が建設する「仙台太陽光発電所」(宮城県七ヶ浜町)に対し2.0MW、「八戸太陽光発電所」(青森県八戸市)に対し総出力1.5MWのうち1.0MWの太陽電池モジュール計3.0MW分を供給します..... "

東北電力株式会社「八戸太陽光発電所」の発電システム受注について-----東芝、2010年09月27日

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フジプレアム、極薄強化ガラス採用の軽量太陽電池モジュールを開発。結晶系、215Wp-8.2kg !

フジプレアムは独自の精密貼合技術をもつ企業だということです。貼合は「てんごう」と読むんだそうです。いままで間違った読み方を適当にしていました。(勉強になるなぁ)

 さて、フジプレアムは、精密にガラスと太陽電池発電部とバックシートを張り合わせるこの独自の貼合技術を生かして、これまで、従来のガラス厚み 3.2mmの強化ガラスを、0.8 ㎜の強化ガラスに置き換えることで、モジュール重量の大半を占めているガラスの重量を半減、さらに十分な強度も確保することで、超軽量太陽電池モジュール 希(のぞみ)FCT-215を開発したということです。

 太陽電池モジュール 希(のぞみ)FCT-215は、同社の同じ規格の太陽電池の17.0kgに対して、重量 8.2kg を実現。屋根への負担の軽減、作業負荷の軽減など大きなメリットを生み出すことに成功しました。太陽電池が200Wp以上へと大型化することで、現場では腰への負担が増えるばかりという不満も聞かれるといいます。軽いことは、いろいろな負担を軽減してくれます。朗報です! この太陽電池の開発は、腰にもありがたい。(2t)

プレスリリース / フジプレアム、2011年12月2日
ホームページ / 超軽量太陽電池モジュール 希(のぞみ)新発売。(PDF)

Fujipreamlightweightpv
-----image : 同リリースより

" 極薄ガラスを超精密貼合(てんごう)技術によりモジュール化。
従来モジュール(当社製品 FC-215 比較)の 2 分の 1 以下へ軽量化実現。

フジプレアム株式会社(略)は 、(同)社従来型の結晶系シリコン太陽電池モジュールと比較し、同じ標準サイズでも重量が約 2 分の 1 以下に(フレーム付)軽量化した超軽量太陽電池モジュール を 2012年2月末より発売いたします。
..........
このモジュールは、従来のガラス(厚み 3.2mm)とバックシート構造の PV モジュールに対し、モジュール重量の大半を占めているガラスの重量を半減以上とするため、厚みが 0.8 ㎜の強化ガラスを採用することで軽量化を確保しております。フジプレアムのコア技術である精密貼合技術により、強度と薄さを兼ね備えることに成功し、荷重試験及び衝撃
試験をクリアする太陽電池モジュールの実用化に成功しました。
これまでにも、薄膜系で同程度の重量のモジュールは発売されておりますが、発電効率は低いという課題がありました。結晶系でここまで軽量なモジュールの開発、商品化は 世界でも初めてのこととなります。また、フジプレアムでは従来より販売中のスーパーストレートタイプの太陽電池モジュールと同等価格にて販売していく予定です。

超軽量太陽電池モジュール 希(のぞみ)FCT-215 の特長

建物への重量負担が半減 従来型の太陽電池モジュール同様に一般住宅向けへの設置を前提とするが、総重量においても約 2 分の 1 に近い軽量化となるため、より多くの枚数を住宅屋根に設置する事が可能
例)3kW システム導入時の重量負担
・FMC,FC シリーズ 325kg
・FCT シリーズ 160kg

設置用途の拡大 これまで設置が不可能であった場所への設置が可能
例)
①住宅用カーポート
②工場、倉庫等に使用されている折半屋根
③築 10 年以上の一般住宅
④駐輪場
⑤バス停留所
等の二次的建物や曲面対象物

応用商品※1
① カーポート用
② 曲面タイプ
③ 太陽熱ハイブリッドタイプ※2

作業負荷の軽減 軽量化による、運搬や設置作業における安全性、作業性の向上

※1 超軽量太陽電池モジュール 希(のぞみ)スーパーストレートタイプを始めとする、上記応用商品は
2011 年 12 月 5 日(月)~7 日(水)開催の PV JAPAN2011 の当社会場にて展示する予定です。
※2 太陽光だけでなく太陽熱もエネルギーに変換できるハイブリッドシステム用のモジュール。
超軽量・コンパクト設計の採用で建物の外観を損なうことなく設置可能。
なお、超軽量太陽電池モジュールFCT-215についての特許及び 希(のぞみ)の商標登録に
ついては、出願中です。
.......... "

関連
フジプレミアム : 太陽電池モジュール製造技術 / 日本列島 メガソーラーベルト構想

" トラッキングシステムを利用した農地用太陽光発電シス
テムの導入に向けて "

日本列島メガソーラーベルト構想/fujipream(ワイド画面)

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いよいよ博多湾に姿を現した、浮体式風レンズ風力発電機。実証実験始まる

 以前紹介した、九大風レンズ風車のテストがいよいよ博多湾で開始されました。

九州大学が開発した風レンズ風車、福岡市も協力し、博多湾での洋上風車の実証実験へ-----ソフトエネルギー、2011/07/28

 姿を現したのは、直径約18mの六角形の浮体=フロートの上に設置された、直径3.4メートル、出力3kWの風車2基。さらに、1.5KWpの太陽電池もされました。将来的には、この浮体=フロートで、風力、太陽光、さらに波力などの自然エネルギー、さらには六角形の浮体を組み合わせてハニカム構造の巨大なフロート基地も建設可能とのアイディアが九大では示されています。
 今回の風車の実証実験だけでなく、世界有数の排他的経済水域を面積を誇る、日本の将来の海洋エネルギー基地としての全体的なデザインの可能性にも期待をもっています。

 話題があるごとに、「九大風レンズ風車」で検索して、当ブログに結構な数の訪問者がおられます。だから、おまとめサイトも作ってあります。
 
 今回は、”ファン”必見、必読の資料が公開されました! 九州大学 応用力学研究所 新エネルギー力学部門 風工学分野がこちらに、「風力エネルギーの有効利用と将来展望ー 風レンズ風車の開発 九州大学応用力学研究所 - 新エネルギー力学部門 風工学分野 大屋裕二(PPT,97Mbite,p.100)」という100ページにもおよぶプレゼン資料を公開してくれました。

 公開された資料には、今回の実証実験の第一ステージからはじまり、第二ステージ「近海の沖合いへ(系統連系が可能な距離) 100m級浮体と200kW風車」、「津屋崎沖(玄界灘)に100m級浮体と200kW風レンズ風車」。第3ステージは、「300m級浮体 MWクラス風車+太陽光パネル」。さらに、将来の風レンズ風車の大型化(洋上風力発電)や5MW級、数十台の洋上ファームなどが図によって示されています。将来、2020年代でしょうか? そのとき、日本が海洋国家として、その”国土”を生かすことができるか? 

 海の自然エネルギー基地! よろしくです。期待してます。

関連
福岡市 : 博多湾 浮体式海上風力発電実証試験
Imaje
-----image : 上記サイトより

"..........
5.環境影響評価について  (第1章) (703kbyte)
  環境影響評価について  (第2章 その1) (2,010kbyte)
  環境影響評価について  (第2章 その2) (4,856kbyte)
  環境影響評価について  (第3~5章) (1,165kbyte)

<参考>
 平成23年11月21日記者配布資料 (469kbyte)
 平成23年7月21日記者配布資料 (577kbyte)
.......... "

九州大学 応用力学研究所 新エネルギー力学部門 風工学分野 おしらせ - 博多湾における浮体式海上風力発電の実証実験-その① 進水(2011.11.30)

" .....12月5日頃には、実証実験予定地(福岡市東区海ノ中道沿岸)に曳航、実証実験を開始する予定です。
..... "

- レンズ風車に関するプレゼンテーション(PPT,2011.11.21)が以下のページよりダウンロードできます - [NEW!! 2011/11/27] 最新の風レンズ風車についてのパワーポイントプレゼンテーションをアップ! (ファイルサイズが少々大きいです 97MB)

Kyushuu_floatigng_energybase1st
-----image : 「風力エネルギーの有効利用と将来展望ー 風レンズ風車の開発 九州大学応用力学研究所 - 新エネルギー力学部門 風工学分野 大屋裕二(PPT/p.100)」より-----
Kyushuu_floatigng_energybase

博多湾の風集めて 風車と太陽電池で洋上発電実験-----sahi.com,2011年12月5日

" .....直径約18メートルの六角形の浮体に直径3.4メートル、出力3キロワットの風車2基と1.5キロワットの太陽電池を載せた独特のデザイン。来年末まで発電性能や耐久性などを調べる。..... "

-(動画 : asahicom, 2011/12/05)-----関連動画はこちらでアップ

風レンズ風車、で検索エンジンからこられる方が増えています / おまとめサイト-----自然エネルギー、2010/07/29

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イーオン E.ON、風力発電による水素製造、いわゆる”R水素”の研究開発を行うと発表

 ドイツのエネルギー開発企業、イーオン E.ONは、風力発電による水素製造、いわゆる”R水素”の研究開発を行うと発表しました。この研究は、2013年に稼動予定の新設プラントにより、毎時360立方メートルのガスを風力発電の電力を使って製造し、既存のガスパイプランに供給する形を予定。水素は、天然ガスに5%まで混入しても、その利用に問題がないことが確認されている。今後の研究開発により15%まで混ぜることを目標とするということです。

 ドイツのガスは、遠くロシアなどに依存し、過去にはエネルギー不安を招いた経緯もあり、今回の研究が注目されています。風力発電システムがどの程度なのかの記載はないので、発電量によりどれだけの水素が発生、利用できるかという世界が注目している数字については、現段階ではわかりません。しかし、ドイツでは揚水発電所に風力発電所を併設する複合発電施設の実証運転も開始されています。日本では、コスト増となる蓄電池が注目されるばかりですが、ドイツでは今回のガスに水素ガスをまぜる、揚水ダム発電などへの実証研究を地道に続けています。成果が期待されるところです。

プレスリリース / E.ON,11/11/2011
E.ON examines options for storing wind power in the German gas grid

" Power to Gas: innovative contribution to energy turnaround

E.ON is developing a pilot plant in Falkenhagen in the north east of Germany to convert power from wind energy into hydrogen which can then be stored in the country’s gas grid. The company is investing over EUR5 million on the pilot plant and further research into this innovative technology.

Using power from renewable energy sources, the plant will produce about 360 m3 of hydrogen per hour from 2013 onwards through electrolysis. The hydrogen will be fed into the Ontras gas pipeline system and be used like normal natural gas. This makes the gas grid a storage system for power from weather-dependent renewables.

E.ON is committed to intensively testing the technology which huge potential. At present, up to 5 percent hydrogen can be added to the natural gas grid without any problems, and in the medium term experts expect up to 15 percent. This means that today’s entire renewable power output could be stored in the German gas grid. Demand for capacity on this scale will however only arise over the next decades, when most of generated power is coming from renewable energies.

"We need new storage capacities so that we can further increase the share of weather-dependent wind power in our generation portfolio in coming years. Using the existing gas infrastructure to store hydrogen is a promising approach in the long run, enabling us to combine our strengths as a power and gas company," said Professor Klaus-Dieter Maubach, member of the E.ON AG Board of Management responsible for Technology & Development.

If Germany increases the share of fluctuating wind and solar energy in power generation in the years ahead, the power available will at times exceed demand and bring the power grid to the limits of its capacity. E.ON is therefore investing in technology to store this excess power. At the moment, the focus is on enlarging the capacity of pumped-storage power stations. For instance, EON intends to extend the pumped-storage power station at Edersee in the federal state of Hesse and - together with its partners - build a new plant on the German-Austrian border.
.......... "

関連
E.ON : Entering Tomorrow's Markets
with New Energy
/ How Wind Power creates Clean Energy

E.ON Climate & Renewables

(Eon,2010/03/30)

ONTRAS(この実証研究は、Ontras pipeline systemを使って行われる)

EON to Test Storing Wind Power in Germany’s Natural Gas Grid-----Bloomgerg.com,Nov 12, 2011

HYDROGEN FROM RENEWABLES STORED IN NATURAL GAS. -----Green Energy News,November 28, 2011

参考エントリー
独イーオン E.ON、デンマークのバルト海にシーメンス 2.3MW90基合計207MWの洋上風力発電所 Rosand IIの運用を開始-----ソフトエネルギー、2010/10/18

独RWE Innogy社、揚水発電所に風力発電所を併設する複合発電施設の開発検討を開始-----ソフトエネルギー、2010/11/29

コメント続き

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三菱重工業、7MWの巨大洋上風力発電機開発のタイムテーブルを発表

 三菱重工業は、アムステルダムで開催されている(11/29-12/1)欧州最大の洋上風車展示会EWEA OFFSHORE 2011で、開発中の7MWの巨大洋上風力発電機を展示し、その開発のタイムテーブルを発表したということです。
 このローターの直径が165mを超える大型風力発電機は、ギアドライブに代えて、世界で初めて風車用油圧トランスミッションを採用、発電機はブラシレス同期発電機。2012年に計画する日本での国内検証の後、2013年に欧州において実証試験を行い、2015年からの商用量産を予定しているとのことです。

 この欧州最大の洋上風車に関するカンファレンスを受けて、主催者のEuropean Wind Energy Association(EWEA)は「Wind In Our Sails - the coming of Europe's offshore wind energy industry」というリポートを発表、現在建設中の洋上風車の見積もりが現行の設備容量4GWの実に4倍以上の17GWに達し、それらが稼動した段階では、ヨーロッパの電気の消費量の実に13%を稼ぐことになるという驚くべき数字をあげているということです。

Report Details Europe's Offshore Wind Ambition-----Renewable Energy World,2011/11/29

 厳しい経済状況や経済危機の中にあり、業界はその有効性と未来の姿を懸命に訴えています。業界の望むように、洋上風車が発展を遂げるなら、おそらく三菱重工業の7MW機にも商機がありそうです。海外の報道によるとこの風車には、すでに名前がついています。SeaAngelだそうです。ヨーロッパと考えると、エンゼルフィッシュというより”海の天使”という語感です。

プレスリリース / 三菱重工業、2011年11月28日
油圧ドライブトレインを採用した世界初の洋上風力発電設備概要を展示 欧州最大の洋上風車展示会EWEA OFFSHORE 2011で

111128
-----image(”三菱重工の洋上風力発電設備イメージ図”) : 同リリースより

" 三菱重工業は、欧州原動機事業統括会社であるMitsubishi Power Systems Europe, Ltd.(MPSE)とともに、開発中の洋上風力発電設備の概要を欧州の展示会で発表・展示する。これまでのギアドライブに代えて、洋上風車用油圧ドライブトレインを導入した最新鋭の洋上設備で、油圧ドライブトレインを採用した大型の洋上風力発電設備は世界で初めてとなる。

【三菱重工の洋上風力発電設備イメージ図】
 新型洋上風力発電設備の概要を展示するのは、29日から12月1日までの3日間、オランダの首都アムステルダムで開催される欧州最大の洋上風車展示会EWEA OFFSHORE 2011(European Wind Energy Association)。当社が開発中の洋上設備の概要を発表・展示するのは、この展示会が初めて。

 展示する洋上風力発電設備は出力7,000kWクラス。ドライブトレインに油圧トランスミッションを採用したのが特徴で、ローター径は165m超。

 当社とMPSEは2010年11月、英国の開発ベンチャーであるアルテミス社(Artemis Intelligent Power, Ltd.)を買収、同社の保有する優れた油圧トランスミッション技術を駆使して洋上風車用油圧ドライブトレインの開発に取り組むとともに、翼を含めた新型設備を現在開発中。
 今後、2012年に計画する国内検証の後、2013年に欧州において実証試験を行い、2015年からの商用量産を予定している。

EWEA OFFSHORE 2011には、洋上風車関連の事業者、電力会社、製造者、工事・輸送など関係者多数の出席が見込まれているが、当社とMPSEはこの場を利用して開発中の洋上設備の優れた特徴を広く訴え、英国を含む欧州での今後の商談に繋げていく方針。

111128p
-----image(”油圧ドライブトレインのイメージ図”) : 同リリースより

新型洋上風力発電設備の主な仕様

出力 7,000kWクラス
ローター径 165m超
Wind class IEC-Class S
ドライブシステム 油圧トランスミッション
発電機 ブラシレス同期発電機
インバーター 不要
.......... "

関連
EWEA OFFSHORE 2011: Moving ahead of the energy curve

Mitsubishi Power Systems Europe / Offshore Wind
- SeaAngel

"..........
Technical Specification

Rated Output: 7MW Class
RotorDiameter: Over 165m
Wind Class: IEC-Class S
Drive System: Hydraulic transmission system
Generator: Brushless synchronous generator
Inverter: Not required
More details are available in our SeaAngel Media Library

SeaAngelBrochure (6.1Mb download)

Artemis Brochure (3Mb download)
.......... "

三菱重工業 : 風力発電プラント

European Wind Energy Association - Wind In Our Sails - the coming of Europe's offshore wind energy industry(PDF.A4版p.90)-----New report available
Wind_in_our_sails
-----image : 「Wind In Our Sails」カバー


追加情報
三菱重工、7MWkW級の最新型の風力発電機開発に向けて、世界初の油圧ドライブトレインを開発-----ソフトエネルギー、2013/01/29


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NTTファシリティーズ、青森県でコンテナ型データセンターの風力発電所由来の電力利用と接外気冷房の実証実験を開始

 NTTファシリティーズは、青森県六ヶ所村(むつ小川原開発地区)において、コンテナ型データセンターの風力発電所由来の電力利用と接外気冷房の実証実験を開始すると発表しました。
 今後、ICT装置の高性能化や高密度化、大量稼動に伴う高発熱化により、データセンターの消費電力量は今後ますます増加すると予想されているということで、再生可能エネルギーとしての風力発電機の利用とともに、当地の気候を生かし、蓄電ユニットの接外気冷房の実証実験を行うということです。
 
プレスリリース / NTTファシリティーズ、2011年11月21日
日本初 風力発電を利用したコンテナ型データセンターの実証実験について

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-----image(”図1:実証概要”) : 同リリースより

" 株式会社NTTファシリティーズ(略)は、青森県の協力を得て、青森県六ヶ所村(むつ小川原開発地区)において、コンテナ型データセンター実証実験サイトを構築し、日本初となる風力発電を利用した実証実験を2012年1月から開始いたします。
..........
1.背景
 近年のICT装置の高性能化や高密度化、大量稼動に伴う高発熱化により、データセンターの消費電力量は今後ますます増加すると予想されており、環境負荷抑制やコスト削減の観点から省エネルギー化,高効率化が必要とされています。また、東日本大震災以降の電力事情の逼迫や地球環境保護の観点から、再生可能エネルギーに対する期待は非常に高まっています。
 一方、データセンターの潮流として、クラウドコンピューティングの進展に加え、災害被害を最小限に抑えるという観点からもデータセンターの地方分散化に注目が集まっています。地方自治体等による、仮想化技術を活用した自治体クラウドの展開など、地方におけるデータセンターの利用拡大が期待できます。
 青森県六ヶ所村(むつ小川原開発地区)は、日本最大級の風力発電施設が展開されており、またデータセンターにおける消費電力抑制に効果的な外気冷房システムに適した冷涼な気候であることから、再生可能エネルギーを活用した超低炭素型のデータセンター構築の有力な候補地であると言えます。

2.実施概要

 青森県六ヶ所村(むつ小川原開発地区)において、コンテナ型データセンターを構築し、(1)風力発電由来の電力利用に関する技術検証ならびに高電圧直流給電システムとの連携技術の検証 (2)直接外気冷房に関する運用技術の検証を目的に、2012年1月から2013年3月まで実証実験を実施します。

H211121_img02
-----image(”図2:実証場所”) : 同リリースより

1.風力発電由来の電力利用に関する技術検証ならびに高電圧直流給電システムとの連携
 風力発電は自然環境を活用した持続可能なエネルギー源である一方で、その性質から出力電力が変動する特性を持っています。データセンターでは、サービスを継続するために比較的安定した電力供給が必要とされることが一般的です。
 そのため今回の実証では、風力発電による電力を適切にデータセンターで活用するために必要とされるシステム構成や運用ノウハウを検討、検証します。
 また今月当社より販売開始した高電圧直流(HVDC)給電システム*は、従来の給電システムよりも省エネ、高信頼なソリューションとして提供しています。本実証サイトにおいては更なる高効率かつ安定的な電源の追求のため、風力発電由来の電力と連携したHVDC給電システムを構築し、技術検証を実施します。風力発電を活用したHVDC給電システムの取り組みは世界初の事例(当社調べ)となります。

2.接外気冷房に関する運用技術の実証
 当社では、今まで間接外気冷房方式による世界トップクラスの高効率空調システムの構築技術を提供してまいりました。また、直接外気冷房システムについても複数のデータセンターでの検討並びに導入実績があります。今回の実証では、更なる効率改善に向けて直接外気冷房による、特に夏季高温時、冬季低温時における年間を通した運用の検証、評価を行います。
 また、外気冷房方式の採用のみならずICT機器と空調装置等の連係制御も含め、データセンター全体の効率化に向けた検証も実施します。

3.今後の予定

 当社では、今日までデータセンターの環境負荷抑制、省エネルギー化、低コスト化に向けて多角的な開発、検討、ソリューション展開を進めて参りましたが、本実証実験により得た技術・ノウハウを活用し、再生可能エネルギー等を最大限に活用した環境配慮型データセンター構築ソリューションを提供してまいります。
用語説明

* 今月当社より販売開始した高電圧直流(HVDC)給電システム
2011年11月10日ニュースリリース: ICT装置用高電圧直流給電システムの販売開始について
http://www.ntt-f.co.jp/news/heisei23/h23-1110.html をご参照ください。(*関連参照)
.......... "

関連
ICT装置用高電圧直流給電システムの販売開始について-----NTTファシリティーズ、2011年11月10日

" ..........
HVDC整流装置
 交流から直流に変換する装置で、95%以上の高い電力変換効率を有します。19インチラック型のサイズで装置容量は最大105kWとなっています。充電器兼予備器1台を含めて15kWの整流器ユニットを8台搭載し、整流器ユニットが1台故障した場合やユニット増設時においても負荷への給電を継続しながらホットスワップで交換することが可能です。
■表1:整流装置の仕様
項目 仕様 備考
入力電圧 交流 三相3線200V
出力電圧 直流 383V
出力電流 装置最大:274.4A(39.2A×N) N:整流器ユニット台数
出力容量 装置最大:105kW(15kW×N)
最大変換効率 95%以上
.......... "

セルモジュール型データセンターの提供開始について-----NTTファシリティーズ、2011年5月10日
Nttfcontenerdetacenter1
-----image : 上記リリースより、上下とも-----
Nttfcontenerdetacentertable

NTTファシリティーズ : Fデータセンター

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