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富士電機、300平方メートル対応のフレキシブルな9.72kWp防草シート一体型太陽電池を発売

 富士電機は、岡山県総社市のコアテックと共同で太陽電池と防草シートを一体化した『防草発電シート』を開発し、販売を開始しました。同社のアモルファスシリコンタンデム太陽電池は、基材により、自由に局面やフレキシブルなシートにも加工することができます。今回は、国や地方自治体などが遊休地や傾斜地の除草の取り組みの一つとして、地面表面を覆い草の繁茂をふせぐ防草シートに、太陽電池を一体加工することに成功しました。シート状ですから、傾斜地や盛土・畦畔など従来の太陽光パネルでは対応できなかった場所に簡単に設置し、そして使用後は、再び簡単に低コストで撤去し回収することができるということです。
 富士電機は、これまでも農業分野への太陽電池の利用防水シートモバイル電源などを開発してきました。

 今回のシステム構成は、90Wモジュール18枚で大きさ2m×25m=50平方メートル(42kg)の1.62kWpのシートを作り、このシート6枚で、9.72Wp、広さ300平方メートルのシートにより1ユニットの防草シートを作るという内容です。
 ただ、系統連系を前提としているので別途、パワーーコンディショナー(保護装置付き、DC-ACシンクロナス逆潮流インバーター)が必要です。想定される設置場所の遊休地や傾斜地、道路や鉄道の路肩、河川敷などでどの程度の用地が設置の条件を満たすことができるのか? そのあたりが普及の鍵となりそうです。

 ただ、価格次第では、今回の東北大震災後の被災地支援の中で太陽光発電が必要とされたような状況での利用は、農業・防草分野以上にありそうだと思いました。価格は、日本農業新聞の9月の記事によると、1セット分で500万円前後(施工費込み)とのことです。したがって、一般住宅・設備用太陽光発電と比較するとかなり割高な数字ではあります。

 今後の価格の一段の低価格化を望みたい製品です。

プレスリリース / 富士電機、2011年12月1日
防草シート一体型太陽電池の発売について

20111201_1
-----image(”防草発電シート”) : 同リリースより

" 富士電機株式会社(東京都品川区、代表取締役社長:北澤通宏)は、防草シート一体型太陽電池『防草発電シート』を発売いたしますので、お知らせいたします。

1.発売の狙い
国や地方自治体では、遊休地や傾斜地の除草の取り組みの一つとして、防草シートを敷き詰めることで維持・管理しています。
このたび、当社はコアテック株式会社(岡山県総社市、代表取締役社長:藤井茂)と太陽電池と防草シートを一体化した『防草発電シート』を共同開発しました。
これにより、遊休地などの防草シートを太陽光発電システムとして活用し、創エネルギーに貢献します。

2.製品の特長
(1) 薄い・軽い・曲がる太陽電池を使用しているため、傾斜地や盛土・畦畔など従来の太陽光パネルでは対応できなかった場所への設置が簡単にできます。
(2) 架台設置など大規模工事は不要で、簡単に低コストで施工・撤去できます。
3.製品仕様
製品名 防草発電シート10kWユニット
出力容量 約10kW(90Wモジュール×108枚=9,720W)
製品寸法・重さ 2m×25m・42㎏×6セット
付属品 固定用杭一式、分岐配線・延長配線20m、防草シート補修用テープ×1巻
※別途、DC/AC変換装置(パワーコンディショナ)が必要です。

防草発電シート
4.主な設置場所
遊休地や傾斜地、道路や鉄道の路肩、河川敷 など

5.価格
オープン価格

6.発売時期
即日
.......... "

関連
コアテック(岡山県総社市)
[MEMO : 【考案の名称】防草シート一体型の太陽光発電機構造
【国際特許分類】
H01L 31/04 ・変換装置として使用されるもの[2]
E01H 11/00 道路 鉄道軌道上の無用植物の発生防止
(73)【実用新案権者】コアテック株式会社)]

富士電機 : 太陽光発電システム / 製品紹介 - 太陽電池モジュール

[活写] 太陽光発電する防草シート 岡山・総社市-----日本農業新聞、09月05日

参考エントリー

富士電機と全国農業協同組合連合会、太陽光発電を利用した農業の実証実験を開始-----ソフトエネルギー、2011/09/07

参考
富士電機とオーエス、持ち運び可能な太陽光発電システム「モバイルソーラーユニット」を開発。発売開始-----ソフトエネルギー、2010/11/10

富士電機システムズ、太陽光発電事業に本格参入-----ソフトエネルギー、2009/03/13

田島ルーフィングの富士電機システムズのフィルム型アモルファス太陽電池 F-waveを使ったソーラー一体型防水システム「proof solar」-----ソフトエネルギー、2010/08/12

フィルム型アモルファス太陽電池の生産設備増強について / プレスリリース 富士電機システムズ-----ソフトエネルギー、2007/10/05

コメント続き

 みたことがあるフレキシブルな太陽電池を使った、より本格的な製品は、アメリカ軍が開発した製品です。時期は、たぶんもう15年位前の話で、ポートランドの再生可能エネルギー関連のイベントだったと思います。シート状でテントとして使えるというシートでした。それを見たとき、将来はこうした製品をキャンプなどでどんどん使えるようになっていると思ったものです。しかし、現在でも高価で、主に特殊用途用として使われています。一般化して市場に出回るまでは、意外と時間がかかっている製品です。

 最近のU.S. Armyのソーラー製品の記事を見つけました。solar shadeということで、昔見た製品より薄くて、太陽電池も軽そうです。だいぶ進化した印象です。

Experimental solar shade in Djibouti provides constant power-----www.army.mil.June 2, 2011

 しかし、日本では民生品としてまず市場でテストされる、それができる日本は、平和ボケと言われますが、私は捨てたものじゃないと思います。最新の技術が市場でテストされてこし、開発のスピードと低コスト化がのぞめるのですから。(2t)



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