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国は、第3次補正予算案に、いわき沖の浮体風力発電所など、再生可能エネルギー関連予算を復興策として盛り込む方針

 国は、各省庁からの要求を締め切り東日本大震災の復興策を盛り込んだ平成23年度第3次補正予算案のとり-まとめにはいりました。各報道機関が伝えたところによると、経済産業省は、太陽光、地熱、風力、そして、バイオマス発電の実証研究センターなどの研究拠点を、福島県内に設置するために1千億円。環境省も被災地域を対象とした、分散型新エネ発電装置導入予算として800億円要求する方針です。国は、今後5年間で十三兆円にのぼる復旧復興事業を計画しており、その中でわが国の再生可能エネルギー枠の予算としては最大規模の内容が、10月中旬の国会に提出されることになりそうです。

政府、福島沖に洋上風力発電所建設を計画 復興事業で-----AFP BB News,2011年09月16日

" .....計画は1基あたり2メガワットの発電能力を持つ浮体式風車6基を建設するもので、2015年の運転開始を目指す。200億円の建設予算は、第3次補正予算案に盛り込まれる見通しだ。..... "

 その中で特に注目されるのが、福島沖に計画されているとされる、洋上風力発電所の建設計画です。上のAFPの報道のようにかなり具体的な内容が発表されているようです。ただ、「第3次補正予算案には、実証試験のため6基」という数字は各報道とも共通ですが、その内容は明らかではありません。

関連
・Twitter MOF_Japan : 【復興財源確保法】本日成立しました。これにより、平成27年度までに実施する復興のための施策に必要な財源確保の枠組みが整います。 2011/11/30 : 予算書・決算書 : 補正予算第3号[第179回(臨時会)]-----財務省 : 第3次補正予算[補正予算第2号-第179回(臨時会)-特別会計 ](PDF)参照

財務省 : 平成23年度予算 / 平成23年度補正予算
  / 平成23年度補正予算(第3号)-平成23年10月21日

" ..........
9.その他の東日本大震災関係経費 2兆4,631億円
..........
(4) 節電エコ補助金等 2,324億円
(一般家庭や中小企業等における省エネや節電を支援)
..........
(7) 森林・林業の復興  1,400億円
○森林整備加速化・林業再生事業 1,399億円
..........
(9) 自立・分散型エネルギー供給等に拠るエコタウン化事業 840億円
(東北地方を中心として災害に強い自立・分散型のエコタウンを作るため、現行のグリーンニューディール基金を拡充)
..........
(18) その他 1,953億円
○福島県等再生可能エネルギー研究開発拠点整備事業 676億円 
○東北地方の高速道路の無料開放 250億円
○石油等の安定供給確保 243億円
○省エネルギー分野等の革新的技術開発  150億円
..........
合計 12兆1,025億円
.......... "-----平成23年度補正予算(第3号)の概要(1,385KB)より

平成23年度第3次補正予算の各省庁要求.経済産業省は再生可能エネルギー研究拠点設置に1千億円.太陽光,地熱,風力,バイオマス発電の実証研究センターが福島県に.環境省も被災地域分散型新エネ発電装置導入予算800億円要求-----四国産業技術研究、2011年9月12日

" .....風力発電に関しては,政府は福島県沖で海上に浮かべる「浮体式」と呼ばれる方式で世界初の大規模洋上風力発電所を建設する計画.第3次補正予算案には,実証試験のため6基を建設する予算の一部を要求する.この事業者には重工,建設会社に加え,東京大学など10社以上が産学連携で参画する計画で,計画によると,早ければ13年度から6基の洋上風力の建設に着手し,1基当たりの発電出力は約4千キロワット,総出力は最大で3万キロワットになる.

洋上風力には土台を海底に設置する着床式もあるが,水深50メートルを超えると建設費が膨らみ採算性が悪化する.欧州と違って遠浅の海が少ない日本は,海底と鎖でつなぎ,洋上に土台を浮かせる「浮体式」の実用化が普及の鍵とされる..... "

3次補正 11兆円規模-----東京新聞、2011年9月15日

3次補正でいわき沖に風力発電所 再生エネの目玉事業に-----47NEWS、2011/09/13

Japan to Develop Floating Wind Turbines-----Offshore WInd,Sep 14th, 2011

参考
震災がれき発電に100億円 農水省、3次補正で要求へ-----asahi.com,2011年9月9日

" 農林水産省は8日、東日本大震災で生じたがれきを燃料にする「木質バイオマス発電所」建設の補助金として100億円前後を第3次補正予算案に盛り込むよう求める方針を明らかにした。今年度中に岩手、宮城、福島の被災3県で十数カ所の着工を目指す。

 被災地のがれきは全体で2500万トンになると推計され、7割が流木などの木質系廃棄物とみられる。農水省は約500万トンが発電に使えるとみている。 "

首相官邸 : 主な報告書・答申等

追加情報
復興増税法案が成立 3次補正、執行可能に-----日本経済新聞、2011/11/30

東日本大震災の復興対策、第3次補正予算案審議日程なお固まらず-----MSN産経ニュース、2011.10.28

3次補正総額12兆円 基本方針閣議決定 震災関係は9兆円-----東京新聞、2011年10月8日

" .....補正予算の総額は十二兆円程度で、うち震災関係経費は九兆一千億円。財源を賄うための臨時増税額は十年間で九兆二千億円になるとした。..... "

コメ-以下には、再生可能エネルギーの文言はなし、、、、

財務省 : 平成23年度予算

" 補正予算(第3号)(平成23年10月7日)
平成23年度第3次補正予算及び復興財源の基本的方針(閣議決定)[147kb,PDF]
(参考1)平成23年度一般会計補正予算(第3号)等の骨格について[118kb,PDF]
(参考2)復興財源確保法案(仮称)の骨子(イメージ)[136kb,PDF]
(参考3)復興財源(B型肝炎対策財源を含む)としての税制措置概要[167kb,PDF] "

コメント続き

 この福島県に建設されるという福島県、いわき沖の浮体式風力発電について詳しく伝えたのは、SankeiBizの以下の記事でした。

福島沖に洋上風力発電所計画、政府が復興支援の目玉に-----Business Media 誠[SankeiBiz]、2011/9/15

 事業者名としてには三菱重工業、IHI、富士重工業、三井造船、清水建設など重工をあげ、さらに建設会社に加え、東京大学など10社・団体以上が産学連携で参画するとしています。ソフトエネルギーから、国内の浮体式の最新の記事をひろってみると

IHIグループ、2015年の実用化をめざし浮体式洋上風力発電の開発へ-----ソフトエネルギー、2011/04/12

 IHIグループと東大はすでにつながっていますから、上の計画に準じた内容を2015年までの実証実験プラントとして建設するという形になるのでしょうか。報道などでは、「福島県いわき市沖に建設される、浮体式風車の完成予想図」として、石原孟教授提供という浮体式風力発電機の図が掲載されています。今後、どのような形で具体化されるのか注目されます。(2t)

参考
東京大学生産技術研究所 エネルギー工学連携研究センター : 石原研究室

東京大学 : 石原孟研究室

資料-土木学会 平成 22 年度全国大会 研究討論会 研-08 資料「洋上風力発電技術の現状と将来展望 」-風力発電設備の動的解析と構造設計小委員会
 -土木学会第61回年次学術講演会(平成18年9月)浮体式洋上風力発電に関する研究 (その1) 洋上風況の観測と予測

意外とスゴイ![純国産エネルギー]の実力【その1】-----日刊! SPA,2011.04.21

関連エントリー
アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド IHIMU、低動揺型洋上風力発電浮体を開発。2.5MWクラス洋上風車、フローティングシステム対応-----ソフトエネルギー、2011/04/20

浮体式洋上風力発電 Floating Wind Turbine / 自然エネルギーの世界-----自然エネルギー、2010/12/24



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