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京都大学と大阪ガスは、木質ペレットと太陽熱を利用した空調システムを京都大学宇治キャンパスに導入し、地産地消型エネルギー循環モデルの共同実証実験を開始

 京都大学と大阪ガスは、木質ペレットと太陽熱を利用した空調システムを京都大学宇治キャンパスに導入し、地産地消型エネルギー循環モデルの共同実証実験を開始すると発表しました。これは、「木質ペレット」と「太陽熱」という2種類の再生可能エネルギーをエネルギー源として用いる空調システムとは、木質ペレットを燃焼させた熱をもとに冷暖房を行う「木質ペレット焚ナチュラルチラー(木質ペレット焚吸収冷温水機)」と、太陽で温められた熱を利用して冷暖房を行う「ソーラーナチュラルチラー(太陽熱回収型吸収冷温水機)」を組み合わせたシステムとのことです。さらに、必要な場合にはガスでバックアップすることもできるシステムとなっています。
 木質バイオマスと太陽熱、さらにガスという複数のエネルギーソースを組み合わせによる複合冷暖房システムの実際の運転を通じて、地域協働の地産地消型エネルギー循環モデル構築へ向けた検討に向けての実証実験とする考えだということです。
 
プレスリリース / 大阪ガス、2011年6月16日
京都大学と大阪ガスは、「木質ペレット」と「太陽熱」を利用した空調システムを導入し、地元との連携による地産地消型エネルギー循環モデルの共同実証を進めていきます

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-----image(”地域協働の地産地消型エネルギー循環モデルのイメージ”) : 同リリースより

" 国立大学法人京都大学 大阪ガス株式会社 京都市

..........京都大学宇治キャンパス内に、日本で初めて「木質ペレット」と「太陽熱」という2種類の再生可能エネルギーをエネルギー源として用いる空調システムを導入し、経済性を考慮しつつCO2削減効果を最大化するための最適制御を行う共同実証を開始しました。
..........
 この度、京都大学と大阪ガスは、共同研究の取り組みとして、同キャンパス北4号棟に、木質ペレットを燃焼させた熱をもとに冷暖房を行う「木質ペレット焚ナチュラルチラー(木質ペレット焚吸収冷温水機)」と、太陽で温められた熱を利用して冷暖房を行う「ソーラーナチュラルチラー(太陽熱回収型吸収冷温水機)」を組み合わせたシステムを導入しました。当システムでは、太陽熱を優先的に利用し、天候等により太陽熱を利用できない時、あるいは、太陽熱だけでは空調需要に満たない時には木質ペレットを利用し、必要な場合にはガスでバックアップする制御を自動的に行います。これらによりシステム全体の約45%を再生可能エネルギーでまかない、従来よりも年間119t- CO2のCO2を削減することを目指します。また、このシステムは、再生可能エネルギーを含む複数のエネルギー源を用いることができることから、エネルギーセキュリティの向上にも資するものです。
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◇ 実証システムの特徴
既存のガスナチュラルチラーに替えて、木質ペレット焚ナチュラルチラー(木質ペレット焚吸収冷温水機)とソーラーナチュラルチラー(太陽熱利用排熱回収型吸収冷温水機)を制御するシステムを新規に設置

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-----image : 同リリースより
参考1. 木質ペレット焚ナチュラルチラー
未利用の間伐材を圧縮して製造した「木質ペレット」を燃焼させ、燃焼熱を利用して冷温水を作ることにより、冷暖房をするシステム

参考2. ソーラーナチュラルチラー
太陽熱を優先的に利用し、冷暖房能力が不足する場合にはガスでバックアップする冷暖房システム

◇ 実証の概要
1. 共同実証の内容

(1) システム全体の最適化
・ 実際の運用ベースでの省エネ・CO2削減効果・経済性の検証
・ 経済性を考慮し、再生可能エネルギーを最大限利用する協調運転制御手法の確立
・ 環境管理側面の諸指標化及び制御性の検討
(2) 地域協働の地産地消型エネルギー循環モデル構築へ向けた検討
・ 木質ペレット焼却灰の肥料・土壌改良等への活用を視野に入れた検討
(3) 地域への波及効果の評価・検証
・ 京都市、宇治市等の自治体関係施設、民間施設への本システムの活用可能性を検討、地域への波及効果を評価・検証
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3. 期間 平成23年6月~平成25年3月末

4. 場所
京都大学宇治キャンパス北4号棟(エネルギー理工学研究所)
.......... "

関連
京都大学宇治キャンバス

森の力京都

コメント続き

 こうした複合型のシステムのメリットは、地元にも仕事が生まれるようにすることで、さらに強化される可能性があります。今回は、 未利用の間伐材を圧縮して製造した「木質ペレット」を利用することで、地域の森にかかわる産業の育成や協働の可能性を育てることができるかもしれません。
 新しい仕事が育つことで、地域も充実していく、そうしたいい経済の循環については、大規模集中型とはことなった文脈の科学や技術、そして人間の生活が育つ可能性があります。

 ところで、チラー Chiller とは、辞書的には、冷却装置。システム内では、冷凍係を意味することもあります。さらにスリラーや怪奇小説もChillerです。(2t)

参考
Wikipedia : チラー



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