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NTTファシリティーズ、公共・産業用停電対応型太陽光発電システムの営業を開始

 NTTファシリティーズは、公共・産業用停電対応型太陽光発電システムの営業を開始すると発表しました。停電時に自立運転に切り替えて使うタイプ1の他、蓄電池を有し夜間や日射量の少ないときに利用できるタイプ2-1、さらにそのタイプ2を非常時だけでなく、昼間のピーク電力を抑えるために蓄電池から放電を行い、電力系統からの買電量を調整する機能を持ったタイプ2-2の三タイプを用意するということです。タイプ2-2は、開発中で2011年冬からの対応となるようです。

 学校や事業所などに取り付けられてきた太陽電池を非常時やピークカットに利用できれば、太陽光発電の電源としての機能が強化されます。蓄電池の価格が安くなり、高性能となることで、一般家庭にもほしい機能です。現在、いろいろなシステムが販売されたり、企画されています。全体の評価は、まだできる段階ではないでしょうが、これからは、さらにできれば安く有効かつ単純なシステムを期待しています。
 
プレスリリース / NTTファシリティーズ、2011年7月26日
停電対応型太陽光発電システムの営業開始について

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-----image(”停電対応型太陽光発電システム構成”) : 同リリースより

" 株式会社NTTファシリティーズ(略)は、停電対応型太陽光発電システムのサービスメニューを充実させ、停電時に電気を使用でき更に公共・産業用では初となるピークカット機能*1による節電対策が可能な、「停電対応型太陽光発電システム」の営業を開始します。

1.背景と狙い
 現在、普及している産業用太陽光発電システム(系統連系型)は電力系統が停電すると発電を停止してしまうものが一般的です。そのため、先般の東日本大震災発生時の停電やその後の電力不足における計画停電時に、太陽光発電システムの電気が利用できず残念であった旨の意見が寄せられました。
..........
2.システム概要と特徴
停電対応型太陽光発電システムは、機能別に3つのタイプ(Type1,Type2-1,Type2-2)があります。
共通機能として、通常時は発電した電気を自家消費もしくは電力会社へ売電を行い、停電時はパワーコンディショナ(以下、PCS)*2が自立回路*3に切替わり停電時使用負荷*4へ電気を供給します。なお、それぞれの特長は次のとおりです。

(1)Type1
停電時の昼間のみ電気を使用可能で、夜間・不日照時には使用できません。
(2)Type2-1
停電時は、夜間・不日照に関係なく電気を使用可能です。
(3)Type2-2
停電時の機能は、Type2-1と共通で、更に通常時はピークカットを目的に蓄電池から放電をおこない節電対策が可能です。
..........
3.今後の予定
Type1,Type2-1については2011年7月下旬より営業・販売を開始します。また、Type2-2(開発中)については2011年11月からの販売となります。
なお、既設太陽光発電システムについても、Type1,Type2-1への改造が可能であり、お客様の幅広いニーズに応えてまいります。

用語説明
*1 ピークカット機能
ピーク電力を抑えるために蓄電池から放電を行い、電力系統からの買電量を調整する機能。
*2 パワーコンディショナ(PCS;Power Conditioning System)
太陽電池で発電した電気は直流であり、この発電した電気を電力系統へ流す際、系統と同じ交流に変換するための装置。
*3 自立回路
停電時、PCS交流出力回路を切替え太陽光発電の電気を供給する専用回路。
*4 停電時使用負荷
電力系統が停電した場合でも継続して使用したい電気機器。なお、精密機器・医療機器・動力系(エレベータ、製造ライン)負荷については対象としておりません。
.......... "

関連
NTTファシリティーズ:太陽光発電システム
  / メガソーラー

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九州大学が開発した風レンズ風車、福岡市も協力し、博多湾での洋上風車の実証実験へ

 国産の風力発電機、そしてフロート(浮体)を使った洋上風車の研究開発として、広く関心を集めてきた九州大学の風レンズ風車。その風レンズ風車が、福岡市も運用や立地に関してもバックアップを表明し、いよいよ博多湾洋上での実証実験が行われることになったようです。

九州大学 応用力学研究所 新エネルギー力学部門 風工学分野 おしらせ / 2011.07.21 福岡市との合同記者会見

" 博多湾での風力発電実験に関して、福岡市の高島市長と合同で記者会見を行いました。

会見の様子は、7月21日(木)夕方の民放各社(RKB,KBC,FBS,TNC)のニュース、また翌7月22日(金)朝のNHK福岡のニュースで放送されました。 "

洋上風力発電に福岡市が協力-----RKB LOCAL NEWS,07/21

".....風レンズ風車を開発した九州大学の大屋裕二教授と、海の上に浮かべる浮体を研究する経塚雄策教授はきょう、福岡市役所で高島市長とともに記者会見しました。

九州大学は、今年の秋に海の中道沖の博多湾に直径18メートルの浮体を設置し、洋上風力発電の実証実験を行うことにしています。....."

 さらに詳しく伝えたのは、日経。

九州大、博多湾で洋上風力発電の実証実験-----日本経済新聞、2011/7/21

" .....実験では直径3.6メートル、出力3キロワットの風車を2基、炭素繊維などでつくる浮体に載せ、一般世帯1.5世帯分の発電量を見込む。事業費は5千万円で、全額を環境省の補助金で賄う。..... "

 今回の実験は1年、さらに5年くらいかけて洋上風車の実用化を実現したいとのことです。実際の外洋での実験も、期を見て行う予定ということです。今回の実験に利用される”風レンズ風車 3kWモデル”は、ウィンドレンズ社の手で市販が行われている5kW風レンズ風車WL5000(WL3000独立系)と同型と思われます。すでに、九州大学キャンパスなどで運用されているモデルです。
 
 炭素繊維などでつくる浮体については、読売新聞によれば、直径18mの6角形の炭素繊維などでつくられたフロートに、3キロワットの風車を2基が並ぶとのことです。報道で引用された画像は、九州大学の一般向けの研究紹介サイトで公開されているものと同じようです。外洋向けには、さらに大きな六角形のフロートに大型の風車が数多く並んだものもインターネットの情報には掲載されています。
 以前から注目度の高い、風レンズ風車と六角形のフロート構造体。実証実験が始まれば、さらに多くの注目を集めそうです。

関連
「風レンズ風車」を開発した【九州大学 応用力学研究所 新エネルギー力学部門 風工学分野】公式サイト
 -新エネルギー(新エネルギー力学部門) > 風工学分野

Redwe_youjou
-----image(”洋上設置研究-第2ステージでは、その風車を浮体に取り付け、洋上に設置する研究も進んでいます。”) : 上記サイトより

九州大学 研究者情報 : 経塚 雄策(九州大学工学部 エネルギー科学科 エネルギー科学-海洋環境工学)
-九州大学 大気海洋環境システム学専攻 経塚 雄策

ウィンドレンズ(Twitter : windlens)
Windlens20110617-----image: 風レンズ風車WL5000(WL3000)のパンフレット最新版より

九大と福岡市実験に着手 海の上にエネルギーファーム-----TVQ九州放送、2011年7月21日

" 開発したのは九州大学の大屋裕二教授らで、今年秋から博多湾に直径3.6メートルの風車を浮かべ耐久性や発電量などを調べます。 "

博多湾で洋上風力発電、九大と福岡市実験へ-----YOMIURI ONLINE,2011年7月21日

" .....風レンズ風車(直径3・6メートル、定格出力3キロ・ワット)2基を取り付けた六角形の台(直径18メートル)を浮かべる。..... "

参考動画(補足情報は、”コメント続き”へどうぞ)
風レンズ風車 伊都70kW超

(kazekougaku,2011/06/26)

再生可能エネルギー【風力編】-----サイエンスニュース、2011.05.20(わかりやすい動画付き)

関連エントリー
風レンズ風車、で検索エンジンからこられる方が増えています / おまとめサイト-----自然エネルギー、2010/07/29

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マスダール Masdar、DONG EnergyおよびE.ON、世界最大の洋上風力発電所 London Array ロンドンアレイは2012年中に完成と発表

 ドンク・エナジー(DONG Energy)、エーオン(E.ON)、マスダール(Masdar)からなるプロジェクト・コンソーシアムは、イギリスの世界最大の洋上風力発電所London Array ロンドンアレイの第一フェーズは2012年中に予定通り完成すると発表しました。
 第一フェーズは、2012年末までにシーメンスの3.6MW風力発電機を175基、合計630MWの建設を目指して急ピッチに関連施設、そして風車以上に大切と言われる送電網の構築、各種ケーブルの敷設が進められていきます。

1000MW洋上風力発電所の作り方-ロンドンアレイ / YouTubeから-----自然エネルギー、2011/02/09

 設置されるシーメンスの3.6MW風力発電機は、SWT-3.6で、ブレードの直径が120mという巨大な3.6MWの風力発電機です。シーメンスの資料(pdf)によれば、海岸からロンドンアレイまでの距離は、20kmで、その深さは、2mから23mととても浅いのが特徴的です。浅いことでコストも工期も短縮できるということです。ヨーロッパの洋上風車が一気に加速して建設が進められる条件として、風況はもちろん、こうした立地上の好条件が大きく作用しています。同じシーメンスの資料によれば、すでにシーメンスでは、1,962.6 MWもの洋上風力発電機を設置し、
その内で、SWT-3.6が 1,137.6 MW、つまり316基(2011年6月末の時点)もの大型洋上風力発電機が世界の海で活躍しているということです。

"Turbine types Installed* 450 kW 5 MW 2.0 MW 40 MW SWT-2.3 780 MW SWT-3.6 1,137.6 MW * as of June 2011 "-----Siemens:「Offshore wind power projects」(pdf)

 London Array ロンドンアレイ、プロジェクト・コンソーシアムにおける出資比率は、DONG Energy (50%), E.ON (30%) and Masdar (20%)です。こうした形で、世界中の企業や投資集団が世界の有望な再生可能エネルギーの普及を支えています。
 この計画は、さらに第二フェーズでの工事を終えると、やがては1000MWの巨大な世界最大の洋上風力発電所となる予定です。

プレスリリース / Masdar(Masdar Power),06/07/2011
Work Progressing on 630MW Phase-I London Array Offshore Wind Farm

" Masdar Power, one of the five integrated units of Masdar, and partner in London Array, along with DONG Energy and E.ON, today announced that the 630MW first phase of London Array - which will be the largest offshore wind farm in the world - is due for completion by the end of 2012.
..........
Located around 20km from the Kent and Essex coasts, London Array will cover an area of 100 square km in Phase I on the Thames Estuary, and will be connected by undersea cables to a new onshore substation currently being built at Cleve Hill on the North Kent coast.
..........
The London Array is set to contribute to the expanding wind energy sector of the UK, which installed 653MW in fresh capacity to account for more than half of the global offshore wind energy market in 2010. Offshore represents 26 per cent of the UK's total wind capacity and 59 per cent of that added in 2010, according to estimates by the World Wind Energy Association (WWEA).

The global installed wind energy capacity is expected to jump from 196,630MW in 2010 to 600GW by 2015 and further to 1,500GW by 2020, the World Wind Energy 2010 report predicted.

The total global installed offshore wind capacity reached 3,117.6MW, of which 1161.7MW was added in 2010, representing a growth rate of 59 per cent. The global offshore wind energy segment saw its share rise moderately from 1.2 per cent in 2009 to 1.6 per cent in 2010. In terms of new installations, offshore capacity accounted for 3.1 per cent during the year, the WWEA report said.
........... "

関連
Animation of proposed London Array offshore wind farm

(londonarray, 2011/03/15)

London Array
-Swale export cable installation

Londonarraybscover
-----image(上-London Array Brochureカバー、下-
How an offshore wind farm works) : 「London Array Brochure(PDF)」より-----
Londonarraybsp22

" 1 Wind turns the blades on each individual wind turbine to generate electricity. 2 Array cables buried in the seabed take the electricity from the wind turbines to the offshore substations. 3 The offshore substations boosts the voltage to reduce transmission losses. 4 The export cables from the offshore substations bring the electricity to shore. 5 The cables run underground to our onshore substation at Cleve Hill, where the electricity feeds straight into the high voltage network. 6 The electricity is carried through the local network and the National Grid into homes, businesses and industries. " -----[www.londonarray.com/downloads/london_array_brochure.pdf]

DONG Energy : London Array

London Array liegt im Zeitplan-----E.ON,15.06.2011-----E.ON : Offshore

Substations installed as £1bn London Array remains on course-----businessgreen.com,15 Jul 2011

http://www.thenational.ae/business/energy/masdar-finishes-groundwork-in-creating-offshore-uk-wind-farm-----The National,Jul 10, 2011

JDRケーブル・システムズがロンドン・アレイ海上風力発電ファームにインターアレイ・ケーブルを提供へ-----JDR Cable Systems(Business Wire),December 16, 2009
" .....同開発プロジェクトの第1フェーズでは、テムズ川河口区域外のケント~エセックス海岸から約20km(12マイル)の場所に風力タービン175基と、海洋変電所2基を水深23mまでの海中に設置する予定です。この風力発電ファームは海底送電ケーブルによって、ノースケント海岸クリーブヒルにある地上変電所に接続され、この変電所から既存の400kV送電網に電力が供給される予定です。..... "

コメント続き

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住友商事、トルコにて地熱発電所向け60MWの富士電機製蒸気タービン&発電機を受注

住友商事は、トルコにて地熱発電所向け60MWの富士電機製蒸気タービン&発電機を受注したと発表しました。中東最大規模とのことです。

 世界で活躍する、日本の地熱発電関連技術。タービン&発電機は、世界一の技術をもっています。住友商事は、ニュージーランドで、単独発電機では世界最大となるヌアワプルア(132MW-富士電機システムズ製)地熱発電所も手がけています。

 日本国内でもようやく、動き出すきざしをみせている地熱発電。今後の展開が注目されます。

プレスリリース / 住友商事、2011年07月14日
トルコにて中東最大規模の地熱発電所向け蒸気タービン・発電機を受注-----( E )

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-----image : 同リリースより
" 住友商事株式会社(略)は本年6月にトルコ国新興財閥傘下のZorlu Energy(ゾルルエナジー)社が増設を計画するKizildere(クズルデレ)地熱発電所向けに60MWの富士電機製蒸気タービン・発電機を受注しました。

クズルデレ発電所は、同国アナトリアの西部に位置し、1984年同国初の地熱発電所として国営電力会社Turkish Electricity Authorityにより開発され、2008年に民営化策の一環でゾルルエナジーに運営権が委譲され、現在に至っています。
今回はゾルルエナジーが総事業費約2億米ドルを投じて、20MWの既設発電所に隣接する形で新規に60MWの地

熱発電所を増設するもので、あわせて80MWの地熱発電所は中東最大規模となります。また、同発電所は発電のために使用した蒸気を、近隣地区への地域暖房に再利用しており、同規模の一般火力発電所と比べると、地球温暖化対策への貢献度は非常に高いものになります。

トルコは世界でも有数の地熱源保有国ですが、これまでは低温帯での地域暖房やグリーンハウス暖房などの蒸気の直接利用が一般的で、地熱発電の開発はあまり進んでおらず、地熱による同国全体の総発電量はわずか90MWに留まっていました。
しかしながら世界的な再生可能エネルギーへの注目度の高まりを受け、2010年12月には同国の再生可能エネルギー法案が改訂され、国による電力買い取りの最低保証額が大幅に引き上げられました。政府は2015年までに地熱発電容量を550MWまで引き上げる目標を掲げており、これを民間企業が主導して実現していくことになります。すでに複数の開発計画が持ち上がっており、トルコ国内外の多くの企業が地熱源開発に意欲を示しており、今後促進されていくものと期待されています。
.......... "

関連
Zorlu Natural Electricity Generation

TURKISH ZORLU ENERGY GROUP ACCELERATES PLANS ON KIZILDERE PROJECT-----Geothermal Energy News,JULY 01, 2011

住友商事 : インフラ事業部門

" ニュージーランドKawerau地熱発電所 "

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日本電気 NEC、”太陽光発電用パワコン付”家庭用蓄電システムの販売開始

日本電気 NEC は、”太陽光発電用パワコン付”家庭用蓄電システムの販売を開始すると発表しました。家庭用蓄電システム「ESS-H-002006A」は、定格容量 6kWh、電池公称電圧 181.3Vの家庭用としては大型のリチウムイオン蓄電池です。家庭の分電盤と接続することで、電力会社の電力供給システム(電力系統)や、家庭内機器、太陽光発電システムなどと連携し、双方向の自動電力制御が可能ということです。内蔵インバーターの出力は、2.0kVAということですから、太陽光発電を導入した場合には少し小さめです。仮に2kWpの太陽電池を導入した場合には、太陽光発電で1日約5.4kWh/dayの発電量として、家庭の消費の約半分を平均して賄える計算になります。外形は760mm(W)x880mm(H)x450mm(D) で屋外に設置できる仕様になっています。

 興味深い点は、充電ソースとして、太陽光発電の電気と電気料金の低い夜間の電気もあげている点です。通常、太陽光発電の余剰電力は、電力会社から買う値段よりも、売る値段が高くなっています。したがって、電力会社としては、さらに安い夜間電力からの充電がある場合には、余剰分を買うことはしません。したがって、このシステムは太陽光発電の容量を2kWpと低い設定にして、あくまでも消費分用のシステムとしていると考えられます。

 さて、このシステム中途半端ですが、家庭内で透析などの電源確保がどうしても必要な方や、クーラーをどうしても非常時に使いたい方向けの停電や非常時の無停電電源としてまずは、ニースが見込めそうです。小社にこれまであった問い合わせを考えると、ニーズはそこそこ見込めるのではないでしょうか。面白い設定の製品です。
 
プレスリリース / 日本電気、2011年7月13日
NEC、家庭用蓄電システムを販売開始

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-----image : 同リリース「【別紙】 家庭用蓄電システム「ESS-H-002006A」(PDF)」より

" NECは、家庭内の電力を自動制御できる、リチウムイオン電池搭載の家庭用蓄電システムを商品化しました。住宅メーカーなど企業向けに、7月18日から販売を開始します。

本システムは、家庭の分電盤と接続することで、電力会社の電力供給システム(電力系統)や、家庭内機器、太陽光発電システムなどと連携し、双方向の自動電力制御が可能です。
これにより、太陽光発電の電気や、電気料金の低い夜間の電気(注)を貯蔵し、その貯蔵した電気を昼間に利用することで、ピーク時間帯における系統からの電気使用量の節減や、電気料金の削減を実現します。
また、本システムは、無線通信機能を搭載し、システムの稼働・利用状況をリモートで把握できます。これにより、住宅メーカーなど企業は、お客様に対して電力需給の「見える化」や光熱費削減のコンサルティング、といった新たなサービスの提供が可能となります。

昨今、日本国内では、節電ニーズの高まりから、電気使用量の削減や、昼間のピーク時の電力使用を抑えるピークシフトの取り組み、家庭への太陽光発電の大量導入が進められています。同時に、災害や停電時にも家庭の電力を確保し、ライフラインを維持したいというニーズが高まっています。

このたびの新商品は、このようなニーズに応え、NECが持つ、安全性、長寿命を実現するリチウムイオン電池技術と、ICTによる電力制御技術を融合するシステムとして、商品化したものです。

NECは、2012年の普及を目指して、今後もさらに家庭用蓄電システムの開発を進めてまいります。
..........
以下「【別紙】 家庭用蓄電システム「ESS-H-002006A」(PDF)」より
■家庭用蓄電システム「ESS-H-002006A」の主な仕様
・電池部
-リチウムイオン電池
-入出力:2kW
-容 量:6kWh
・制御部
-運転モード:電力負荷追従/電力ピークカット/計画/手動
-双方向パワーコンディショナー:系統連携、太陽光発電連携可能
-通信モジュール:システムログ送信、アラーム送信
・環境条件
-設置場所:屋外
-温度:-10~40 ℃
-湿度:10~95%RH
-気圧:70~106kPa
-防塵 、耐水仕様
・サイズ:7 6 0 mm ( W )× 4 5 0 mm ( D )× 8 8 0 mm ( H )
・重量:約 2 0 0 kg
.......... "

関連
NECの蓄電システム
/ 家庭用蓄電システム(ESS-H-002006A)
-----image(”家庭用蓄電システムの時間帯ごとの利用イメージ”) : 上記サイトより

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AT&T、ブルームエナジー Bloom Energyの固体酸化物形燃料電池 Bloom Energy Server を加州の11サイトに合計7.5MW導入

 アメリカ通信大手のAT&Tは、ブルームエナジー Bloom Energyの固体酸化物形燃料電池システム Bloom Energy Server を加州の11サイトに合計7.5MWの導入したと発表しました。ブルームエナジー Bloom Energy社の固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、昨年の春にメディアで取り上げられ大々的に話題になりました。特にGoogle,Staples,eBay,Walmart,Cox Enterprises,FedEx,Bank of America,Coke,SimCenter,AdobeなどのIT関連や全米展開の大手飲食雑貨チェーンのサーバー用の電源として採用され、注目を集めました。
 今回、AT&Tのカリフォルニア州内の11のサイトに導入が決まったBloom Energy Boxは、これまでと同じユニットであれば、1基100kWですから、7.5MWであれば、75基が11サイトに導入されることになります。11ヶ所全体の年間の発電量は62million kWhに達し、一般家庭5600軒分に相当するということです。(注:これまでの同社のプレゼンだと、1基100KWで75基なら7500軒分となるのですが、、、。この数字から考えると基数はもっと少ないかもしれない。後日、確認します。)

 今回のAT&Tでは、燃料は天然ガスを利用していますが、2009年に5 Bloom Energy Boxs、つまり500KWが導入され、そのときには、生ゴミなどの埋立地から発生するバイオマスガスを燃料として運用されるなど、天然ガス、バイオマスガス、エタノールなどを燃料とすることができるということです。

 ブルームエナジー Bloom Energyでは、現在は産業用ですが、将来は家庭用の燃料電池システムの普及まで手がけたいとしている点に注目です。
 
プレスリリース / AT&T,July 12, 2011
AT&T to Power 11 California Sites with Bloom Energy Fuel Cells

" Bloom Energy Servers expected to produce 7.5 MW of cleaner power for AT&T facilities

AT&T and Bloom Energy Corporation announced today that Bloom Energy will install Bloom Energy Servers, or Bloom Boxes, at eleven AT&T sites in California. AT&T is the first telecommunications service provider to utilize Bloom Energy Servers to help power their operations. Through the use of this breakthrough solid oxide fuel cell technology, the Bloom Boxes will provide 7.5 megawatts (MW) of clean, reliable, affordable onsite power that reduces CO2 emissions by approximately 50% compared to the grid and virtually eliminates all SOx, NOx, and other harmful smog forming particulate emissions.
..........
Once fully operational these Bloom Boxes are expected to produce over 62 million kilowatt-hours (kWh) of energy annually?enough to power over 5,600 homes per year. The Bloom Energy installations will be deployed at 11 AT&T facilities in California including; Corona, Fontana, Hayward, Pasadena, Redwood City, Rialto, San Bernardino, San Diego, San Jose, and San Ramon.
..........
The Bloom Energy Server installations will begin later this year, and will be fully operational by mid 2012. Bloom Boxes contain stacked fuel cells and will convert air and natural gas into electricity through a clean electrochemical process. The high efficiency of the Boxes will help AT&T avoid approximately 250 million pounds of CO2 emissions, equivalent to removing over 3700 cars from the road.

AT&T recently released their 2010 Sustainability Report highlighting the company’s energy commitments, which include reaching nearly 3 million annual kWh of solar energy production in 2010 and contracting for an additional 19 solar deployments in 2011.
.......... "

関連
Bloom Energy / ES-5000 Energy Server

" ES-5000 Energy Server Data Sheet
Technical Highlights
Inputs Fuels Natural Gas, Directed Biogas
..........
Outputs
Rated power output (AC) 100 kW
Electrical efficiency (LHV net AC) > 50%
..........
Physical
Weight 10 tons
Size 224" x 84" x 81"
.......... "

/ Animation
/ Bloom Energy Press Kit

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-----image(”上-Customers eBay,下-Installation”) : 上記サイトより-----
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AT&T signs up for 11 fuel cell Bloom boxes-----CNET News,JULY 12, 2011

・Wikipedia : Bloom Energy Server

Bloom Energy、燃料電池による電力販売サービスを発表-----CNET Japan,2011/01/21

日本の電力不足にも使えそうなBloom EnergyのEnergy Server(自家発電装置)-----Infra Japan:ITmedia オルタナティブ・ブログ、2011/03/30

参考
燃料電池革命? Google、eBay等がテスト中のBloom Energyがいよいよお披露目へ-----TechCrunch Japan,2010年2月23日

Bloom Energy社が燃料電池「Bloom Box」を発表、すでに20の大企業が導入済み-----EE Times Japan,2010年2月25日

A Peek Inside the Bloom Box

(CBS ,2010/02/19)--2010/02/19 A Peek Inside the Bloom Box--2010/02/24 Bloom Box Unveiled--2010/02/21 Extra: A Skeptic's View

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価格.com、太陽光発電の比較・見積もりサイトを開設

 ついに太陽光発電が、価格.comに! と一瞬喜んだが、まずは太陽光発電の一括サービスの開始のようです。他の商品のように、ユーザー、購入希望者がコメントを通じて情報を交換するサイトが生まれるのかと、驚きとともに期待してしまいましたが、、、、
 今回のサービスは、すでにグリーンエネルギーナビで太陽光発電、グリーン製品の比較、見積りサイトを運営しているアイアンドシー・クルーズと価格.comの提携により生まれたものだということです。

 さらに将来的には、太陽光発電に関するクチコミ投稿も受け付け、『価格.com』ならではの比較検討に有用な機能も拡充していく予定とのことです。太陽光発電市場の活性化につながるといいですね。

プレスリリース / 価格.com,2011年 07月 19日
『価格.com』、太陽光発電一括見積もりサービスを開始

" 複数社の見積もりを手軽に入手、比較検討が可能に
株式会社カカクコム(略)は、運営する購買支援サイト
『価格.com(http://kakaku.com/)』において、2011年7月19日(火)、太陽光発電などの導入支援サイト「グリーンエネルギーナビ」を運営する株式会社アイアンドシー・クルーズ(東京都港区 代表取締役 上村一行)と提携し、太陽光発電システムの一括見積もりサービスを新たに開始しました。

URL:http://kakaku.com/taiyoukou/

 太陽光エネルギーを家庭用電気に交換し、余剰電力の販売も可能な太陽光発電システムは、環境意識の高まりや補助金制度の拡充などにより、今後も引き続き市場成長が見込まれています。さらに、東日本大震災発生後、電力不足への懸念が高まったことで、より一層の注目を集めています。
 しかしながら、消費者が太陽光発電システムの導入を検討する際、どこに依頼をすればよいか、また、どの程度の設置費用が妥当であるのかなど、必要な情報が充分に提供されていないという問題がありました。
 そこで『価格.com』では、太陽光発電システムの販売施工会社や設置費用を、ニーズに合わせて比較検討できるよう、無料一括見積もりサービスを開始します。

■太陽光発電一括見積もりサービスについて
 申込フォームから、「住所」などの基本情報に加え、「住宅の種類」や「築年数」、「住宅図面の有無」、「屋根の素材」などを入力することで、全国約90社のうち、希望条件に合致した販売施工会社より見積もり書が送られます。
 受取方法は、後日、販売施工会社から連絡があった際に、FAX、メール、郵送などから選択可能です。
 より詳細な見積もりを希望する場合は、申込フォーム入力時に、自宅屋根の訪問調査を依頼することも可能です。また、ウェブサイト以外に、フリーダイヤルの電話窓口でも、相談や見積もり依頼を受け付けます。
このほか、基礎情報や、補助金制度の紹介コンテンツを提供することで、太陽光発電を導入する際の情報収集としても活用いただけます。

 今後は、太陽光発電に関するクチコミ投稿も受け付け、『価格.com』ならではの比較検討に有用な機能も拡充していく予定です。
 『価格.com』では、今後もより多くの方に当サイトを利用し“満足のいく買い物”をしていただけるよう、“ユーザー本位”のサービス提供に努めてまいります。
.......... "

関連
アイアンドシー・クルーズ / 2011.07.19 太陽光発電一括見積りサービスにおいてカカクコムとの業務提携を発表しました。

グリーンエネルギーナビ

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オーシャン・リニューアブルパワー Ocean Renewable Power Company、カナダのノバスコシア州で海流発電プロジェクトを展開

 メイン州ポートランドの海流発電システムを開発しているオーシャン・リニューアブルパワー Ocean Renewable Power Companyは、このほどカナダのノバスコシア州政府とメイン州の肝いりで、カナダのペティー・パッセージに海流発電機を2012年の秋までに稼動させる計画をスタートさせました。

 オーシャン・リニューアブルパワー Ocean Renewable Power Company 社は、メイン州のコブスコック湾において、2009年から実証機”Energy Tide 2”(60kWの潮流発電機)の実証試験を行い成果をあげてきました。今年の3月にAP伝によれば、実証テストを終え150W機の稼動を年内に計画しています。

オーシャン・リニューアブルパワー Ocean Renewable Power Company、アメリカ最大の海流発電プロジェクト実施中-----ソフトエネルギー、2010/11/24

 そのオーシャン・リニューアブルパワー Ocean Renewable Power Company 社は、メイン州よりも海流発電においてはるかに大きなポテンシャルをもつ、「対岸の」カナダのノバスコシア州での事業も地元企業と共同で取り組むことになり、2012年の秋までに最初の海流発電機を設置、将来的には合計2MWの大規模な海流発電所群の建設までを視野にいれ、計画を進めるということです。

プレスリリース / Ocean Renewable Power Company,July 19, 2011
NEWS / OCEAN RENEWABLE POWER COMPANY LAUNCHES NOVA SCOTIA COMPANY(PDF)

Orpc_tidalcarrentcanada
-----image : 同リリースより

" Ocean Renewable Power Company (ORPC) announced today that it
has formed ORPC Nova Scotia Ltd. to underscore its commitment to and expand its tidal energy
development work in the Canadian maritime province. ORPC management recently participated in Nova
Scotia Department of Energy’s “Getting Power to Market” tidal energy symposium in Halifax, where they
met with Premier Darrell Dexter to personally deliver the news about the formation of ORPC Nova Scotia
Ltd.
..........
In the fall 2012, ORPC
and FTI hope to begin producing tidal-generated electricity at Petit Passage between Long Island and
mainland Nova Scotia using ORPC’s proprietary TidGen? Power System. The project will expand to supply
up to 2 megawatts of clean, predictable electricity to Digby County.
.......... "

関連
Province Signs MOU with Maine on Energy Co-operation-----Government of Nova Scotia,July 12, 2010

" Christopher Suaer, president and CEO of Ocean Renewable Power Company in Portland Maine says the MOU shows that Nova Scotia and Maine are aligned when it comes to the development of tidal energy. "

 -Nova Scotia Renewables Public Education in Tidal Energy

OCEAN RENEWABLE POWER CO. AND FUNDY TIDAL COLLABORATE-----Fundy Tidal,March 7, 2011

Maine tidal energy firm looks to Maritimes-----Forbes,07.19.11

参考
Beta TidGen Project

(oceanrenewablepower,2011/06/15 )

・Wikipedia : ノバスコシア州

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岩手県八幡平市と日本重化学工業、地熱エンジニアリング、JFEエンジニアリング、八幡平で地熱発電事業化に関する協定を締結

 岩手県八幡平市と日本重化学工業、地熱エンジニアリング、JFEエンジニアリングは、岩手県八幡平市八幡平御在所地域(松尾八幡平地域)における地熱発電の事業化検討に合意し、協定を締結したと発表しました。当地域は、全国でも有数の地熱地帯で、すでに産業技術総合開発機構(NEDO)から委託を受け、当地域の地熱開発促進の諸調査を終えているとのことです。これらの調査を通して、当地域には最大で20~50MW相当の地熱資源の腑存が想定されているとのことです。
 岩手県八幡平市と3社は、その資源としてのポテンシャルの高さから地熱発電可能と判断し、四者は今後、具体的に事業化の検討を進め、関係諸官庁と許認可の取得等について協議を行うということです。
 四者は早期に検討を進め、2015年には出力7,000kW級の地熱発電設備により発電事業の開始を目指すとしています。具体的には、地熱流体の熱を用いて低沸点媒体を沸騰させタービンを回し発電するバイナリー発電方式を採用し、産出する地熱流体を全量地下に還元する環境にやさしい地熱発電方式を実現するということです。

 八幡平市には、昭和41年に日本で初めて運転が開始され、世界でも4番目の地熱発電所といわれる松川地熱発電所があります。そして、今回建設される運びとなりそうな八幡平の地熱発電所が実現すれば、「東京電力が99年に八丈島で運転を始めたのを最後に新設されておらず、実現すれば、16年ぶりの新規稼働になる(毎日新聞)」となるということです。

プレスリリース / JFEエンジニアリング、2011年7月11日
岩手県八幡平・地熱発電事業化検討に関する協定の締結について

" このたび、岩手県八幡平市(市長:田村正彦)、日本重化学工業株式会社(略)、地熱エンジニアリング株式会社(略)およびJFEエンジニアリング株式会社(略)の四者は、岩手県八幡平市八幡平御在所地域(松尾八幡平地域)における地熱発電の事業化検討に合意し、協定を締結いたしました。

 当地域は、全国でも有数の地熱地帯です。四者は、これまでに独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から委託を受け、当地域の地熱開発促進の諸調査を行ってまいりました。これらの調査を通して、当地域には最大で20~50MW相当の地熱資源の腑存が想定されています。その資源としてのポテンシャルの高さから地熱発電可能と判断し、四者は今後、具体的に事業化の検討を進めるとともに、関係諸官庁と許認可の取得等について協議を行ってまいります。

 八幡平市は、環境と調和・共生した暮らしや産業の仕組みをつくる中で、再生可能エネルギーの実用性を探り、二酸化炭素排出量削減などの地球温暖化対策に取り組んでおります。
 日本重化学ならびに同社グループ会社の地熱エンジは、日本初の松川地熱発電所を立ち上げるなど地熱発電のパイオニアとして、地熱探査や掘削、分析、蒸気生産管理などの資源開発において、国内トップクラスの技術力を有しております。
 JFEエンジは、地熱発電分野において、全国18箇所の発電所のうち9箇所で蒸気設備を建設しており、また昨年度にはバイナリー発電※システムも商用化しました。さらに今後は発電事業への参入も視野に入れております。

 これら各社の強みを活かし、四者は早期に検討を進め、2015年には出力7,000kW級の発電設備による送電開始を目指し、再生可能エネルギーの活用に貢献してまいります。

※  バイナリー発電:地熱流体の熱を用いて低沸点媒体を沸騰させタービンを回し発電する方式。地熱のサイクルと低沸点媒体のサイクルの二つの(バイナリー)サイクルを持つことからバイナリー発電と言う。産出する地熱流体を全量地下に還元でき、環境にやさしい地熱発電方式。
.......... "

関連
八幡平市 / 松川地熱発電所

岩手県八幡平・地熱発電事業化検討に関する協定の締結について-----日本重化学工業、平成23年7月11日

地熱エンジニアリング / 岩手県八幡平・地熱発電事業化検討に関する協定の締結について(2011.7.11)

平成22年度「地熱開発促進調査(開発可能量調査)」に係る委託先決定について-----NEDO,平成22年6月30日

追加情報
JFEエンジニアリングら4社共同出資で、岩手県松尾八幡平地域で地熱発電事業へ。調査開始-----ソフトエネルギー、2013/05/24


参考
東北経済産業局 : 松川地熱発電所

" 日本最初の地熱発電所
 松川地熱発電所は、1966年10月に日本重化学工業(株)が日本で初めて運転を開始した地熱発電所で、以来30年以上も発電を継続しています。多くの地熱地域では、生産井から蒸気と熱水が混じって噴出しますが、松川は蒸気だけが噴出する、我が国では唯一の蒸気卓越型地域です。地熱発電所では、一般の火力発電所のように蒸気を作るための燃料(石炭、石油など)が要らず、発電する際に排出される炭酸ガスも火力発電所の1/20から1/200なので環境にやさしく、また再生可能でもある貴重な国産エネルギーです。松川では発電のほか、温水を造成して地元に供給しています。展示室には実物の夕一ビンがおいてあり、内部の構造がわかるようになっています。
 近くには「小岩井農場(ジンギスカン)」、「網張、雫石スキー場」のほか、数多くの温泉があり、年間を通じて楽しむことができます。 "

JFEエンジニアリング、地熱発電事業推進室を設置-----自然エネルギー、2009/09/04

米国オーマット社と地熱バイナリー発電設備の業務協定を締結-----JFEエンジニアリング、2010.06.23
Ormat_jfeengine_binary_geothermal
-----image : 上記リリースより

"..........オーマット・インターナショナル社(米国)※1と地熱バイナリー発電設備の日本国内での業務協定を締結いたしました。当社は、日本において地熱バイナリー発電設備をターンキーでご提供すると共に、バックアップサービスを行います。
当社では、従来より地熱発電分野において、蒸気・熱水生産設備、熱水還元設備を広くご提供しご好評をいただいてまいりましたが、今回の協定により、日本で初めてバイナリー発電設備を含む生産井坑口から還元井坑口までの一貫地熱発電システムをご提供することが可能となりました。オーマット社の地熱バイナリー発電設備は、以下の特長を有しています。

従来のフラッシュ式発電に必要な蒸気(200℃以上)に比較して、低温域(100℃以上)の蒸気・熱水を利用できる。
高温蒸気が使用できる場合には、蒸気タービン発電とバイナリー発電の複合発電を行うことができる。
地熱バイナリー発電設備としては世界最高クラスの発電効率と信頼性を誇り、世界中に1,200MW以上の豊富な納入実績を有している。
空冷コンデンサーを採用することで、地下から取り出した熱流体を全量地下に還元して資源循環できるので環境負荷が小さい。
白煙の発生がなく、寒冷地においても周辺への着氷がない。
単機出力250kWから15,000kW級と、幅広い出力への対応が可能。
..........
※1 オーマット・インターナショナル社は、ニューヨーク証券取引所に上場しているオーマット・テクノロジーズ社の100%子会社。本社=米国ネバダ州。オーマットグループは、地熱および廃熱回収発電設備の設計、製造、販売、現地施工、関連するサービスを行い、更に、その設備の所有、運転を世界各地で行っている唯一の地熱事業垂直統合企業グループです。1966年よりバイナリーサイクルの開発を始め、現在までに65地点、合計1,200MWのバイナリー地熱発電所および蒸気タービンとの複合発電所を建設しています。伊藤忠商事株式会社が日本における営業代理店です。
.......... "

八幡平市 : 八幡平地熱蒸気染

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京セラ、中日本高速道-名二環に、設備洋用電源として国内最大規模、約2MWpの太陽光発電を設置

 京セラは、グループ会社を通じて、中日本高速道(NEXCO中日本)の名二環(名古屋第二環状自動車道)の名古屋南JCT
から高針JCT間の三箇所に合計約2MWpの太陽光発電システムを設置したと発表しました。この約2MWpの太陽光発電システムにより、一般家庭約460世帯分に相当する年間発電量約2,180,000kWhを、照明や料金所などの電力の一部として供給するということです。発表では、約40%の節電に貢献するということです。のCSR資料によると、名二環の名古屋南JCT~高針JCT間は半地下で昼間でも照明が必要な区間で、その電力をほぼ太陽光発電設備によりまかなっているとあります。
 設備用の目だたない”メガソーラー”ですが、今後はさらに存在感を増しそうです。

 最近、道路や鉄道の未利用な土地を利用して設備用ではなく、発電用の太陽光発電システムを設置することを検討する向きが増えていると伝えられます。特に、昨日から国会で審議が始まった再生エネルギー特別措置法案が可決され、そうした設備が発電所となることがが可能になれば、大きな利益をもたらす可能性が高まります。

 企業のみなさん、未利用名土地の評価に日射条件を加えて、是非資産の再評価をされることをお勧めします。

プレスリリース / 京セラ、2011年06月10日
「名二環(名古屋第二環状自動車道)」に京セラ製太陽電池モジュール約2MW供給
-----image(”鳴海地区に設置された太陽光発電システム”) : 同リリースより

0603_uegy_1

" 高速道路で国内最大規模 約40%の節電に貢献

 京セラ株式会社の国内販売子会社である株式会社京セラソーラーコーポレーション(略)は、中日本高速道路株式会社(NEXCO中日本)が管理する「名二環」の植田地区、有松地区、鳴海地区の3箇所合計で太陽電池モジュール約2MW、約9,500枚を供給しました。
..........このたびの案件は、国内の高速道路に設置された太陽光発電システムにおいて容量(出力)で最大規模となります。
 年間発電電力量は、一般家庭約460世帯※1分に相当する約2,180,000kWhとなる見込みで、これにより「名二環(名古屋南JCT~高針JCT区間)」の年間消費電力量の約40%を賄うこととなり、節電にも貢献します。発電した電力は、照明や料金所などの電力の一部として使われます。
 国内の高速道路において、当社は本件のほか多数の設置事例を有しており、設置容量においてシェアNo.1※2と なっています。
 このたび採用された太陽電池モジュールは、周辺のマンション等への配慮から、表面ガラスの処理によって太陽光の反射を分散する“防眩タイプモジュール”です。この太陽電池モジュールは、高速道路のほか空港施設でも多く採用されている製品です。
..........
■太陽光発電システム設置概要
場所 名二環(名古屋南JCT~高針JCT)の一部区間
総出力 約2MW
発電量予測 約2,180,000kWh/年
モジュール枚数 約9,500枚(植田地区、有松地区、鳴海地区3箇所の合計枚数)
道路供用開始日 2011年3月20日
※1 1世帯当たりの年間消費電力量を4,734kWhとして計算。
(出典:財団法人省エネルギーセンター 「待機時消費電力調査報告書 平成20年度版」)
※2 京セラ調べ、2011年6月現在 .......... "

関連
NEXCO中日本 : CSR情報 / CSR報告書 2011 P.53より

" .....写真は2011年3月20日に開通した名二環の名古屋南JCT~高針JCT間に設置した2,016kWの道路照明用の発電設備です。この区間は、半地下構造となっており、昼間の照明が必要となりますが、その電力をほぼ太陽光発電設備で賄ってい
ます....... "

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再生エネルギー特別措置法案審議入り

菅直人首相が、重要視し、その退陣の条件とも言われる再生エネルギー特別措置法は14日午後、衆院本会議で趣旨説明と質疑が行われ、審議入りしました。今後10年の再生可能エネルギー、自然エネルギーの開発普及の鍵となったこの法案の中身、そして審議、そして成立の可否。さらには運用まで、気になることばかりです。

 是非、今後40年以上にあたって、地道に自然エネルギーを、たとえば年1%づつののびで2050年には、現状の電力の半分、2050年にはその時点の電力の80%を担うようなエネルギー源になるように育てる端緒となるような内容になること、実際にそうすることができる一歩となるように願っています。願うことしかできないのですが、、、、

 まずは、この法案に高い関心をもっていることを示していきたいと思います。以下クリッピングしていきます。



再生エネルギー特別措置法案関連情報

再生可能エネルギー買取法が成立!固定価格買取制度開始へ-----WWF Japan,2011年8月26日
" 再生可能な自然エネルギー推進の第一歩 "

参議院本会議で再生可能エネルギー特別措置法案が成立-----自然エネルギー、2011/08/26

FIT法案の審議プロセス 8-----ISEP,2011年8月24日

再生エネ法案:衆院通過 買い取り価格、普及のカギ 出力安定化も課題-----毎日新聞、2011/08/24

" .....政府試算によると、転嫁額が1キロワット時当たり0・5円の場合、再生エネの発電比率は現行10%(大型水力を含む)から10年後に4~5%増える程度だ。菅直人首相がぶち上げた「(再生エネの発電比率を)20年代の早期に少なくとも20%超」まで高めるとした目標の実現は難しそうだ。..... "

再生エネ法修正案、電力大量消費企業の負担軽減-----YOMIURI ONLINE,2011年8月23日

" ..修正案が23日の衆院経済産業委員会で可決され、同日中に衆院を通過、参院審議を経て26日にも成立する見通し..製造業の平均値よりも電力を8倍以上使う企業を対象に、上乗せ分の8割以上を軽減する策を講じた.. "

再生エネ法案、衆院通過へ=民自公の修正合意で-----時事ドットコム、2011/08/23

"..原案が経済産業省に委ねていた買い取り価格の決定に関しては、新設する第三者機関「調達価格等算定委員会」の意見を尊重するよう求め、委員の任命には国会の同意が必要とした.. "

FIT法案の審議プロセス 7-----ISEP,2011年8月12日

再生エネ法案修正に産業界の意向-----中国新聞、2011/8/12

" 菅首相は主要国(G8)首脳会議で2020年代の早期に自然エネルギーの発電比率を「20%にする」と強調。しかし政府の想定では新制度がスタートしても、現在の約9%から20年までに4%程度しか上乗せできない見通しで、太陽光などの普及にはもともと力不足だ。 "

民主、自公に大幅歩み寄り 3党が修正合意 再生エネルギー特別措置法案-----MSN産経ニュース、2011.8.12

" .....早急に首相を退陣させたい民主党側が、自公両党案に大幅に歩み寄った形だ。

 修正案は(1)買い取り価格を第三者機関「調達価格等算定委員会」の意見を基に決定する(2)電力使用量が製造業平均の8倍以上の業種を対象に、国内産業空洞化防止のため電気料金値上げ分を8割以上減額する措置を講じる-ことなどが柱。
..........
.....法案は24年7月1日施行だが、東日本大震災の被災地には9カ月間の猶予期間を設ける。.....当初、法案は12日の衆院通過を目指したが、合意が遅れたため19日に衆院通過する見通しとなった。 "

買い取り価格の決め方焦点=再生エネ法案の修正協議-----時事ドットコム、2011/08/10

修正要求決定持ち越し=再生エネ法案-自民-----時事ドットコム、2011/08/09

"..事務局案は、同法案が経済産業相が決めるとしている買い取り価格について、「中立的な第三者機関等が透明な手続きで行う」...「3~5年程度の時限立法..出席者から「3~5年の時限立法では将来を見据えた技術開発の投資が進まない」などと反対意見が相次いだ.. "

再生エネ法案 自民が修正骨子-----東京新聞、2011年8月6日

再生エネ法案―これでは世界に遅れる-----asahi.com,2011年8月4日

" .....上乗せ分を1キロワット時あたり0.5円を超えさせないとする案が有力.....経産省の試算では、これだと総発電量に占める自然エネルギーの割合は2020年までに4~5%しか増えそうにない。..... "

FIT法案の審議プロセス 6-----ISEP,2011年8月4日

FIT法案の審議プロセス 5-----ISEP,2011年8月1日

このままでは再エネ法は失敗する-----日経ビジネスオンライン、2011年8月2日

" .....この買い取り価格では普及しない
..........
電力料金の上昇は、再エネ分だけではない。電力会社は燃料価格高騰によるコスト増を「燃料費調整制度」に基づき、料金に上乗せしている。2009年8月の東電管内の一般家庭の電気料金(モデルケース)は6118円。今年8月は6683円に上がり、2年で565円も上がる見込みだ。
.......... "

<エネルギー再考>“自然エネ”抑制の恐れ 国会審議の「特別措置法案」-----東京新聞、2011年8月1日

" .....ところが、衆院本会議での海江田万里経産相の答弁で「(電気料金への)付加金が一キロワット時当たり〇・五円を超えないように制度を運用する」という発言が飛び出した。標準家庭での毎月の上乗せ額は百五十円まで、という計算。百五十円を見込み額でなく上限額にしてしまおうという提案だ。..... "

FIT法案審議プロセス 4-----ISEP,2011年7月29日-----(scribd : ISEP ニュース

【要請】再生可能エネルギー促進法、賦課金上限枠撤回を!-----eシフト、2011年7月25日

環境エネルギー政策研究所 ブリーフィングペーパー : 自然エネルギー全量買取制度による電気料金への影響-----ISEP,2011年7月25日

民主・安住氏、再生エネ法修正に前向き 企業支援を示唆-----asahi.com,2011/7/24

FIT法案審議プロセス 3-----ISEP,2011年7月23日

復興の遅れ、エネルギー政策で混乱…菅首相らを野党、追及へ-----MSN産経ニュース、2011.7.21

自民・石原氏「再生エネ法、修正の上成立を」 ----日本経済新聞、2011/7/20

" .....再生エネルギー特別措置法案に関し、(1)再生エネルギーの買い取りの開始時期を遅らせる(2)買い取り価格を第三者が公正に決める――との修正を加え、成立させるべきだと主張..... "

月内の衆院通過目指す=特例公債、再生エネ法案-民主-----時事ドットコム、2011/7/19

FIT法案の審議プロセス 2-----ISEP,2011年7月16日

FIT法案の審議プロセス 1-----ISEP,2011年7月15日

普及に最大限の努力-----公明党、2011年7月15日

" .....稲津氏は、東京電力福島第1原発事故を契機に「原子力への依存を徐々に減らしていかなければならない」とした上で、「省エネルギーと再生可能エネルギーの拡大に最大限の努力をすべき」と主張。.....その上で、稲津氏は、国民への過重な負担の回避と今後の電力料金抑制策をただしたほか、風力発電の大きな可能性を持つ北海道から首都圏に送電する「高圧直流大容量幹線」の敷設を提案。

大規模な自然エネルギー事業を促進するため、「土地利用などの制度づくりが必要」と訴えた。

海江田万里経済産業相は、電力料金の抑制について「値上げ申請が出た場合、経済産業相の認可が必要であり、厳格に審査し、国民負担を極小化したい」と述べた。..... "

再生エネ法案、審議入り…負担軽減どこまで-----YOMIURI ONLINE,2011年7月15日

"買い取り費用は電気料金に転嫁され、10年後には標準家庭の上乗せ額は月額150~200円程度になる見通しだ。鉄鋼など電力を大量に消費する産業の負担は大きく、民主党の平智之衆院議員は「負担緩和措置を取らなければ国際競争力をそぐ」と指摘した。"

再生可能エネルギー買い取り法案 衆院本会議 吉井議員の質問-----しんぶん赤旗、2011/7/15

" それぞれ1キロワット時あたりいくらになるのか。原発は、少なくとも1キロワット時あたり10円68銭で最も高コストの電源という試算も出ています。さらに、今回の原発事故による大規模な賠償費用や事故処理コストが加わります。総額いくら見積もっているのか。"

産業力高める再生エネ買い取り法制に-----日本経済新聞、2011/7/15

" 電池の製造コスト低下や技術の進歩に応じ買い取り価格を見直すことが重要だ。風力や小規模水力などの価格も柔軟な決め方が求められる。 "

《次の時代》(6):原発に依存しない社会へ-----KAN-FULL BLOG,07/14(菅直人内閣総理大臣 - 首相官邸ブログ)

経産相「太陽光発電買い取り、1キロワット時で30円台後半に」 -----日本経済新聞、2011/7/14

" .....太陽光発電について「住宅用設備の買い取り価格は、来年度の場合、30円台後半になると想定している」と明らかにした.....太陽光発電以外の電源の買い取り価格は「国際的にも遜色のない水準として1キロワット時当たり15円から20円の幅の中で、20円に近い水準とする予定」。買い取り期間は15年を軸に検討する..... "

再生可能エネルギー法案、衆院本会議で審議入り-----YOMIURI ONLINE,2011年7月14日

再生エネ法案が審議入り 首相退陣条件で駆け引き-----47News,2011/07/14

再生可能エネルギー全量買取法案があす審議入り-----電気新聞、2011/07/13

関連
JREPP : 固定価格買取制度 FIT

再生可能エネルギー促進法をチェック-----竹村英明の「あきらめない!」、2011年07月21日



コメ- 3.11当日に発表された、再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案概要などの情報

電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案について-----経済産業省、2011/03/11

経済産業省 資源エネルギー庁 買取制度ポータルサイト : 買取制度の制度設計(開始までの経緯)(3.11までの経過はここ)

参考情報

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菅首相、脱原発へ”歴史的”会見。そして、今日再生エネルギー特別措置法案審議入り(予定)

 昨日の夕方の菅 直人首相の脱原発への”歴史的”な会見は、日本の首相が公の場で、原子力発電の事故を受けて、原子力発電の問題点を指摘、「計画的、段階的に原発依存度を下げ、将来は原発がなくてもきちんとやっていける社会を実現」すると明言する内容となりました。

 ただ、閣内、与党からも不審を表明されている菅首相の影響力は、低下、この会見の内容が次の政権と日本のエネルギー政策にに与える影響力は低いと見られています。実際、Fukushima 福島原子力発電所の事故への世界的な関心を考えると、この会見を大見出しで伝える海外の有力紙がないこと、伝えたBBCでさえ、も支持率の低さなどに触れ、その影響力を疑問視しています。

 そして、今日の午後から再生エネルギー特別措置法案が審議入りします。その行方と経過に注目します。

菅内閣総理大臣記者会見-----首相官邸、平成23年7月13日-----政府インターネットTV 2011/07/13 : 菅内閣総理大臣記者会見【手話版】-平成23年7月13日

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-----image : 菅内閣総理大臣記者会見公開画像より

" ..........原発、あるいはエネルギー政策について、私自身の考え方を少し明確に申し上げたいと思います。私自身、3月11日のこの原子力事故が起きて、それを経験するまでは原発については安全性を確認しながら活用していくと、こういう立場で政策を考え、また発言をしてまいりました。しかし、3月11日のこの大きな原子力事故を私自身体験をする中で、そのリスクの大きさ、例えば10キロ圏、20キロ圏から住んでおられる方に避難をしていただければならない。場合によっては、もっと広い範囲からの避難も最悪の場合は必要になったかもしれない。さらにはこの事故収束に当たっても、一定のところまではステップ1、ステップ2で進むことができると思いますが、最終的な廃炉といった形までたどり着くには5年10年、あるいはさらに長い期間を要するわけでありまして、そういったこの原子力事故のリスクの大きさということを考えたときに、これまで考えていた安全確保という考え方だけではもはや律することができない。そうした技術であるということを痛感をいたしました。

 そういった中で、私としてはこれからの日本の原子力政策として、原発に依存しない社会を目指すべきと考えるに至りました。つまり計画的、段階的に原発依存度を下げ、将来は原発がなくてもきちんとやっていける社会を実現していく。これがこれから我が国が目指すべき方向だと、このように考えるに至りました。

 しかしその一方で、国民の生活や産業にとって必要な電力を供給するということは、政府としての責務でもあります。国民の皆さん、そして企業に関わっておられる皆さんの理解と協力があれば、例えばこの夏においてもピーク時の節電、あるいは自家発電の活用などによって十分対応できると考えております。この点については、関係閣僚に具体的な電力供給の在り方について計画案をまとめるように既に指示を致しております。

 これまで私が例えば浜岡原発の停止要請を行ったこと、あるいはストレステストの導入について指示をしたこと、こういったことは国民の皆さんの安全と安心という立場。そしてただ今申し上げた原子力についての基本的な考え方に沿って、一貫した考え方に基づいて行ってきたものであります。特に安全性をチェックする立場の保安院が現在原子力を推進する立場の経産省の中にあるという問題は、既に提出をしたIAEAに対する報告書の中でもこの分離が必要だということを述べており、経産大臣も含めて共通の認識になっているところであります。

 そうした中で、私からのいろいろな指示が遅れるなどのことによって、ご迷惑をかけた点については申し訳ない、このように関係者の皆さんに改めてお詫びを申し上げたいと思っております。

以上、私のこの原発及び原子力に関する基本的な考え方を申し上げました.......... "

関連
脱原発依存  新しい政策の流れ作れ-----京都新聞、2011年07月14日

【菅首相の会見】脱原発の着実な前進を/新しい政策の流れ作れ-----47News,2011/07/14

菅首相:「脱原発」を明言…将来、なくてもいい社会実現 - (首相「脱原発」 実行力に疑問)-----毎日jp,2011年7月13日

菅首相の「脱原発依存」発言は無責任だ-----日本経済新聞、2011/7/14

代替策なき「脱原発」…産業界への影響深刻-----読売新聞、2011年7月14日-----菅首相「原発なくてもやっていける社会実現」-----電事連会長「方向誤れば大きな禍根」首相表明に-----「これほど子供じみた話ない」刈羽村長バッサリ

菅首相「退陣条件」で駆け引き 再生エネ法案が審議入り-----MSN産経ニュース、2011.7.14

菅首相、「脱原発依存」への政策転換を表明-----WSJ日本版、2011年 7月 14日

Japan PM Naoto Kan urges nuclear-free future-----BBC News,13 July 2011

Kan Takes on Japan’s ‘Nuclear Village’ in Renewable Energy Drive-----Bloomberg, Jul 14, 2011

News Japan’s Prime Minister: Phase Out Nuclear Energy, Develop Renewables-----Death and Taxes, July 13, 2011

追加情報
 結局、"歴史的な茶番"、、、。菅さんを理解できると思わないほうがいい。
首相、脱原発依存「個人の考え」 閣内から批判相次ぐ-----日本経済新聞、2011/7/15

" 菅直人首相は15日の閣議後の閣僚懇談会で、13日の記者会見で「将来は原発の無い社会を実現する」と言及したことに関し「個人の考えとして示した。このあたりで国民に方向性や自分の決意を述べておく時期ではないかと考えた」と述べた。閣僚からも批判的な声が相次ぎ、政府の基本方針ではないとの考えを説明したものだ。 "

脱原発は首相の希望、内閣の目標でない…枝野氏-----YOMIURI ONLINE,2011年7月14日

コメント 官房長官がすぐに、上の報道のように”補足”し、国民を煙に巻く。これが新たな政治手法にでもなったら、大変なことだ。核汚染下ではびこるのは、国民の健康への安全を担保できない”暫定基準”であり、福島原子力発電所の過酷事故の下ではびこるのは、迷走内閣というワケなのか、、、、。いつまでもこのままでは、いけない。

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IHI ら、神戸大学 榎本 平教授らの高効率藻類バイオ燃料の開発技術を活用した新会社 IHI NeoG Algae の設立へ

 IHI そして ネオ・モルガン研究所(NML)、さらに神戸大学のベンチャー企業、ジーン・アンド・ジーンテクノロジー(G & GT)は、IHI NeoG Algae(アイエイチアイ ネオジー アルジ)社を合同会社として設立し、藻類バイオ燃料事業に関する技術開発を共同で実施することに合意したと発表しました。会社設立は平成23年8月上旬を予定、IHI はこの事業の推進のため、当初2年間で4億円の投資を行うということです。

 この藻類バイオ燃料事業とは、神戸大学 発達科学部の榎本 平教授の指導のもとで、独自の品種改良を重ねて、燃料生産に適した性質を持つように開発された藻----リリースによれば、榎本藻(えのもとも)----の燃料生産性を最大限に発揮できる培養法を使い、世界中で開発が進む藻類を利用したバイオ燃料の生産に向けての開発事業です。
 榎本藻(えのもとも)は、燃料を生産する緑藻(りょくそう)であるボツリオコッカスの一種ですが、一般的なボツリオコッカスに比較して一ヶ月間で約1000倍の量に増殖する能力を、雑菌等の他の生物が混在する環境でも培養が可能となる堅牢性を備えているということです。生産される燃料は重油に相当する高い品質であることが確認されているということです。

プレスリリース / IHI,2011年7月7日
藻類バイオ燃料の研究開発合同会社の設立 ~燃料生産能力が最も高い藻の開発に成功、実用化を目指す~

110707
-----image(”左:榎本藻の培養特性試験/右:種藻培養設備”) : 同リリースより

" 株式会社IHI(以下、IHI)と有限会社ジーン・アンド・ジーンテクノロジー(以下、G&GT)および株式会社ネオ・モルガン研究所(以下、NML)は、IHI NeoG Algae(アイエイチアイ ネオジー アルジ)合同会社を設立し、藻類バイオ燃料事業に関する技術開発を共同で実施することに合意いたしました。なお、会社設立は平成23年8月上旬を予定しており、IHIは本事業の推進のため、当初2年間で4億円の投資を行います。
 
 藻類は、水中に生息している植物の総称であり、主に光合成によって増殖します。その一部には育成の過程において燃料を生産するものがあります。藻類は成長する際にCO2を吸収し、また増殖が速いという特徴を有しているため、原油や食糧の価格高騰と地球温暖化を同時に解決するソリューションとして、藻類を利用したバイオ燃料生産に対する注目が高まっています。

 このたび、神戸大学発ベンチャーのG&GTが、現時点で明らかになっている藻類の中で、燃料生産能力が最も高い藻(以下、榎本藻(えのもとも))の保有を明らかにしました。榎本藻は国内で発見された特殊な藻をベースに、G&GTの顧問である榎本 平教授の指導のもとで、独自の品種改良を重ねて、燃料生産に適した性質を持つように開発された藻です。さらに、G>は榎本藻(えのもとも)の性能を最大限に発揮できる培養法の開発にも成功しました。

 榎本藻(えのもとも)は、燃料を生産する緑藻(りょくそう)であるボツリオコッカスの一種となりますが、一般的なボツリオコッカスに比較して一ヶ月間で約1000倍の量に増殖します。また雑菌等の他の生物が混在する環境でも培養が可能となる堅牢性を有しているだけでなく、生産する燃料は重油に相当する高い品質であることが確認されています。

 藻類バイオ燃料は、ジェット燃料や重油としての利用が見込まれることから、世界各国で盛んに研究開発が進められています。IHIは、従前より生物培養に関する研究開発を行い、基盤技術を蓄積して参りました。また、バイオプラントにおいて、多数の設計・施工実績を有しております。NMLは、様々な微生物を利用した医薬品、化学品、食料品生産のプロジェクトで豊富な実績を有するベンチャー企業です。また、微細藻類の研究においても国内トップクラスの経験とノウハウを有しています。このたびの榎本藻(えのもとも)の開発を機に、三社が一体となるIHI NeoG Algaeは、榎本藻(えのもとも)の大量培養によるバイオ燃料の製造を目指し、今後は、培養スケールアップ、藻体からの油分分離・回収、藻のさらなる能力向上等の技術開発を進めて参ります。
 IHI NeoG Algae 代表 藤田 朋宏は、次のように述べております。
「藻類バイオ燃料に対する期待と投資が世界中で高まっています。我々は、食糧を燃料に変換する方式ではなく、太陽のエネルギーで二酸化炭素を燃料に変換する光合成によって、食糧を使わなくても高速で増殖する榎本藻(えのもとも)を用います。プロジェクトを推進するために、世界トップクラスのプラント技術を保有する企業と世界で活躍するバイオテクノロジーのベンチャー企業が一つの器でゴールを目指す体制を整えることができました。
日本発の技術を磨きあげ、日本経済の為に貢献するだけでなく、数十年、数百年先を見据えて地球環境を守り改善することを目標にし、今後世界を変えるための技術を作り上げていきます。」 

<IHI NeoG Algae 概要>
商   号 : IHI NeoG Algae合同会社 (アイエイチアイ ネオジー アルジ)
設   立 : 平成23年8月上旬予定
資 本 金 : 2億6,000万円
代表社員 : 藤田 朋宏
事業内容 : 藻類由来バイオ燃料の基礎研究および実証研究
所 在 地 : 神奈川県川崎市(NML本社内)
出 資 者 : IHI、G&GT、NML、藤田朋宏
........... "

関連
ネオ・モルガン研究所
 -IHI NeoG Algae合同会社

3-7-4 重油(藻原油)産生藻類Botryococcus braunii培養プラント化のため非無菌・完全無機培地の開発-----CiNii - NII論文情報ナビゲータ (2010-08-02)

" We developed complete inorganic culture medium , making the non -aseptic culture of Botryococcus braunii possible . "

・Wikipedia : ボツリオコッカス・ブラウニー

参考
榎本教授が遺伝子増殖の新試薬キットを開発しました-----神戸大学、2005/04/12

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イベント 7/13 自然エネルギー協議会 第1回総会 Ustream中継

自然エネルギー協議会 第1回総会 Ustream録画が公開されました-----自然エネルギー、2011/07/13


-----イベント案内のサイトより-----(Ustream中継)

Softbankrenew001
-----image : 上記サイト

" 7月13日(水)、自然エネルギー協議会 第1回総会を開催します。
総会終了後に行われる報告会(12時30分ごろ~)の模様をUstreamにて
インターネット中継します。
※報告会の開始は、総会の進行により遅れる場合があります。あらかじめご了承ください。
..........
本協議会には、以下36の地方自治体の参加を予定しています。
(2011年7月5日現在)
.......... "

関連
Ustream : SoftBankCorp
 -自然エネルギー協議会第1回総会報告会(録画が公開されています)

コメント
 ソフトバンクが総会で自然エネルギーなどによる発電事業を事業目的に追加したということで、ますます注目を集める、ソフトバンクと孫社長の動き。今回の自然エネルギー協議会 第1回総会ではどんな話が聞けるのか楽しみです。

 この国のエネルギー政策の正常化には、国や官僚以外に主導権を握れる力を集める必要があると思います。なんとしても、今後数十ねかけて自然エネルギー、再生可能エネルギーを確実に育てる政策、具体策作りに向けて動き出す必要があります。
 孫さんの動きに注目です。(2t)
 
関連エントリー
自由報道協会主催 孫 正義 記者会見 / Ustreamから-----自然エネルギー、2011/04/23

ソフトバンクの孫正義社長、自然エネルギー財団の設立を発表-----ソフトエネルギー、2011/04/23

孫正義氏 講演 震災復興に向けて 2011/4/20 / Ustreamから-----自然エネルギー、2011/04/21

おすすめエントリー(2011/07/12)

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フォイト・ハイドロ Voith Hydro、スペインのMutriku港に300KW振動水柱型(OWC)波力発電所を開所

 フォイト・ハイドロ Voith Hydroは、スペインのバスク地方のMutriku港に振動水柱型(OWC : Oscillating Water Column)とよばれる、世界初の商業運転となる300KWの波力発電所を建設しました。
 振動水柱型(OWC : Oscillating Water Column)波力発電とは、波の上下動による圧力を利用し、海岸に設置したダクト内に空気の粗密振動を発生させ、そのときに発生する強力な力でタービンを回転させるというものです。直接海水の中でタービンを回転させると腐食などの問題がでますが、この方式だと、波のエネルギーをいったん空気の振動に変換するので、トラブルが減ったり、動作が安定する効果があるようです。

 このシステムを開発したのは、フォイト・ハイドロ Voith Hydro社傘下のイギリスのWavegen社で、スコットランドのIslay島で世界初の300KWのOWC波力発電所の稼動実証試験を行い、1999年に75KWのシステムの運転を開始し、最大500KWの波力発電所として現在も稼動中です。

 振動水柱型(OWC : Oscillating Water Column)波力発電のしくみは、以下のYouTubeのビデオクリップを見ると、よく理解できます。

Ocean Energy - Wave Power Station

(theAneja,2009/06/23 )-----Voith Hydro : LIMPET Wave power station

プレスリリース / Voith Hydro,July 8, 2011
World’s first commercial wave power plant inaugurated at Mutriku

F_vh_wavepowerplant_20110708
-----image : 同リリースより

" World’s first commercial wave power plant inaugurated at Mutriku - Milestone in energy generating history

 Basque country's utility EVE pioneers commercial utilization: 300 kW of power output Voith Hydro's reliability proven technology: over 10 yrs of grid-connected operation Minimal ecological impact and strong economic synergies: 16 Wells turbines integrated in new Mutriku breakwater structure Mutriku, Spain: Today, the Basque seaport of Mutriku, located between Bilbao and San Sebastian witnessed a historic day in energy generation history. Utility Ente Vasco de la Energia (EVE) officially started the Mutriku wave power plant the first worldwide in commercial operation. Voith Hydro supplied the equipment for Mutriku's 16 power units that will provide an output of 300 kilowatts in total - electricity sufficient for around 250 homes.
..........
Voith Hydro's OWC (oscillating water column) technology is the only one that demonstrates the availability required for commercial deployment. On the Scottish island of Islay, Voith Hydro has been operating the commercial-scale Limpet wave power plant for over a decade, generating power to the national grid for over 65,000 hours.
......... "

関連
Voith Hydro : Wave Power Stations

Voithhydrowavepower
-----image : 上記サイト「Wave power, Download (PDF, 695 KB)」より

Voith Hydro Wavegen / I s l a y

LIMPET wave power plant celebrates 10 year anniversary of grid connected operation-----Voith Hydro,November 25, 2010

World’s Largest Wave Power Project Wins Approval-----Voith Hydro,22/01/2009

From Scotland to Spain: First commercial breakwater wave energy plant world-wide to be built in Spanish Mutriku-----Voith Hydro,2 July 2007

スコットランドで世界初の300KWのOWC波力発電所建設計画をスタート-----ソフトエネルギー、2009/02/10

注:この記事は、ヴォイスハイドロと表記した、別のエントリーが存在します。
ヴォイス・ハイドロ Voith Hydro、スペインのMutriku港に300KW振動水柱型(OWC)波力発電所を開所-----ソフトエネルギー、2011/7/11

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ヴォイス・ハイドロ Voith Hydro、スペインのMutriku港に300KW振動水柱型(OWC)波力発電所を開所

 ヴォイス・ハイドロ Voith Hydroは、スペインのバスク地方のMutriku港に振動水柱型(OWC : Oscillating Water Column)とよばれる、世界初の商業運転となる300KWの波力発電所を建設しました。
 振動水柱型(OWC : Oscillating Water Column)波力発電とは、波の上下動による圧力を利用し、海岸に設置したダクト内に空気の粗密振動を発生させ、そのときに発生する強力な力でタービンを回転させるというものです。直接海水の中でタービンを回転させると腐食などの問題がでますが、この方式だと、波のエネルギーをいったん空気の振動に変換するので、トラブルが減ったり、動作が安定する効果があるようです。

 このシステムを開発したのは、ヴォイス・ハイドロ Voith Hydro社傘下のイギリスのWavegen社で、スコットランドのIslay島で世界初の300KWのOWC波力発電所の稼動実証試験を行い、1999年に75KWのシステムの運転を開始し、最大500KWの波力発電所として現在も稼動中です。

 振動水柱型(OWC : Oscillating Water Column)波力発電のしくみは、以下のYouTubeのビデオクリップを見ると、よく理解できます。

Ocean Energy - Wave Power Station

(theAneja,2009/06/23 )-----Voith Hydro : LIMPET Wave power station

プレスリリース / Voith Hydro,July 8, 2011
World’s first commercial wave power plant inaugurated at Mutriku

F_vh_wavepowerplant_20110708
-----image : 同リリースより

" World’s first commercial wave power plant inaugurated at Mutriku - Milestone in energy generating history

 Basque country's utility EVE pioneers commercial utilization: 300 kW of power output Voith Hydro's reliability proven technology: over 10 yrs of grid-connected operation Minimal ecological impact and strong economic synergies: 16 Wells turbines integrated in new Mutriku breakwater structure Mutriku, Spain: Today, the Basque seaport of Mutriku, located between Bilbao and San Sebastian witnessed a historic day in energy generation history. Utility Ente Vasco de la Energia (EVE) officially started the Mutriku wave power plant the first worldwide in commercial operation. Voith Hydro supplied the equipment for Mutriku's 16 power units that will provide an output of 300 kilowatts in total - electricity sufficient for around 250 homes.
..........
Voith Hydro's OWC (oscillating water column) technology is the only one that demonstrates the availability required for commercial deployment. On the Scottish island of Islay, Voith Hydro has been operating the commercial-scale Limpet wave power plant for over a decade, generating power to the national grid for over 65,000 hours.
......... "

関連
Voith Hydro : Wave Power Stations

Voithhydrowavepower
-----image : 上記サイト「Wave power, Download (PDF, 695 KB)」より

Voith Hydro Wavegen / I s l a y

LIMPET wave power plant celebrates 10 year anniversary of grid connected operation-----Voith Hydro,November 25, 2010

World’s Largest Wave Power Project Wins Approval-----Voith Hydro,22/01/2009

From Scotland to Spain: First commercial breakwater wave energy plant world-wide to be built in Spanish Mutriku-----Voith Hydro,2 July 2007

スコットランドで世界初の300KWのOWC波力発電所建設計画をスタート-----ソフトエネルギー、2009/02/10

注:この記事は、フォイトハイドロと訂正した、別のエントリーが存在します。
フォイト・ハイドロ Voith Hydro、スペインのMutriku港に300KW振動水柱型(OWC)波力発電所を開所-----ソフトエネルギー、2011/7/11

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メイン州で洋上浮体式風力発電 Floating Wind Turbine に取り組む中・高校生たち Windstorm Challenge 2011

メイン大学 University of Maine の高機能構造・複合材料センター主催の中学・高校生を対象とした、洋上浮体式風力発電 Floating Wind Turbineのデザインとビジネスプランそして、そのビジネスのプレゼンテーションを競うユニークなコンペ-Windstorm Challenge 2011 -が5月に開催されました。
 このイベントには、30以上の学校から350人以上の学生が参加し、まずは風力発電についべ学び、そして作り、そのビジネスプランを売り込むという総合力が試され、発想からものづくり、提案まで、そのすぐれた内容が評価され、各賞の受賞者が発表されました。
 総合1位は、Spades Maine School of Science and Mathematics校で、$20,000相当のインターンシップ(学生が一定期間企業等の中で研修生として働き、自分の将来に関連のある就業体験を行える制度)の利用権を与えられました。

 この総合的かつユニークな競技会の様子は-Windstorm Challenge Photoblogや、Flickerで見ることができます。

The Windstorm Challenge

(deepcwind, 2010/11/19)-昨年のコンペの様子

Windstorm Challenge 2011

Windstrom_challenge
-----image : 同サイトより
 -DeepCwind Consortium Announces Winners of Windstorm Challenge 2011-----13 May 2011

" .....DeepCwind Consortium’s Windstorm Challenge asked teams of middle and high school students to design and construct a floating platform for a scale model wind turbine and deliver a business plan and sales pitch to a panel of expert judges. Teams were critiqued on technical feasibility and aesthetic design of their platform, as well as the quality of their sales pitch.
..........
1st Place Ace of Spades Maine School of Science and Mathematics
.......... "

関連
The University of Maine : Advanced Structures and Composites Center

DeepCwind Consortium

Students put their wind turbine designs to the test-----wlbz2.com,May 13, 2011

・Flicker : DeepCwind's photostream

・facebook : Windstorm Challenge

メイン州で洋上浮体式風力発電 Floating Wind Turbine に取り組む中・高校生たち / YouTubeから-----自然エネルギー、2011/07/08

 さらに、風力発電機の翼のデザインのコンテスト Maine Wind Blade Challenge というイベントも昨年、そして2012年に開催されます。メイン州では、州をあげて風力発電、洋上風力発電所にかかわる人材の育成に真剣に取り組んでいるようです。

Maine Wind Blade Challenge

(MaineWindIndustry,2010/05/25)

関連
Maine Wind Blade Challenge

追加情報
メイン州で洋上浮体式風力発電 Floating Wind Turbine に取り組む中・高校生たち Windstorm Challenge 2012-----ソフトエネルギー、2012/06/07


コメント続き
 メイン州の洋上浮体式風力発電 Floating Wind Turbine に取り組むのは、もちろん中・校生だけではありません、国のバックアップを受けて、州を上げて取り組んでいます。
アメリカエネルギー省とメイン大学によるリポート「MAINE Deepwater Offshore Wind Report」によれば、メイン州の海岸は、アメリカ一洋上風車の開発に適しているということです。

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三洋電機のHITパネル採用のイタリアの約7.6MWの自動追尾架台式大規模太陽光発電所、完成

 昨年5月、三洋電機がイタリアのメガソーラーに太陽電池を供給したニュースをお伝えしました。このほど、この約7.6MWの自動追尾架台式 - Open land, single-axis tracker - の大規模太陽光発電所が完成したということです。

三洋電機、イタリアの約7.6MWの大規模太陽光発電所に自動追尾架台とハニカム構造セル採用太陽電池を納品へ-----ソフトエネルギー、2010/05/27

 上の記事でもふれましたが、このシステムは、ドイツ銀行が主催する投資家によるコンソーシアムが建設するもので、三洋電機のHITパネルが採用された理由は、三洋電機が欧州での生産拠点(ハンガリー)をもつこと、さらには同工場で生産されるハニカム構造のセルを採用した最新の1枚235Wpの太陽電池が高い性能評価を受けたことによるということです。欧州では、ドイツが資金調達し、日射条件のいい場所--今回はイタリアイ南東部のプーリア州 ブリンディジ県--に太陽光発電所を建設するという形での開発も普通に行われているようです。今回のプロジェクトを主宰するドイツ銀行がかかわっている太陽光発電所建設プロジェクトの総合計容量は、世界50プロジェクトで85MWに達するということです。

 リリースによれば、トラッキング(太陽追尾の駆動式架台)採用のの太陽光発電所としては、欧州最大規模ということです。写真が公開されています。壮観です。大規模な基礎なしに、これだけの(25平方メートルの太陽電池取付面積)の太陽電池を取り付けることができることにもびっくりです。

プレスリリース / 三洋電機、2011年07月01日
イタリア南東部に大規模太陽光発電所が完成
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-----image(”完成した大規模太陽光発電所”) : 同リリースより-----
Sanyo110701_hit235hde4_1w640

" HIT(R) 太陽電池モジュール搭載システムとして世界最大

三洋電機のHIT(R) 太陽電池が採用された、イタリア南東部(プーリア州 ブリンディジ県)の大規模太陽光発電所が、このほど、完成しました。
本大規模太陽光発電所は、高い発電効率を持つHITR太陽電池モジュール(HIT-235HDE4)が32,202枚搭載(約7.6MW分)された、HITR太陽電池の納入案件としては、世界最大のシステムとなります。また、発電量を増大させるためにトラッキング(太陽追尾の駆動式架台)が設置されており、トラッキングシステムの太陽光発電所としては、欧州最大規模を誇ります。
この太陽光発電所建設プロジェクトは、ドイツ銀行資産運用部門が主導するコンソーシアムにより実現したもので、長期の投資効果を重視し、HITR太陽電池の設置面積当たりの発電量の多さと品質の高さが、採用の決め手となりました。発電効率の高さから小・中規模システムを中心に強い競争力を誇るHITR太陽電池が、今回の大規模太陽光発電所に採用されたことで、大規模システムにおいてもHITR太陽電池に優位性のあることが認められたことになります。
.......... "

関連
Deutsche Bank facilitates the construction of a large photovoltaic power plant in southern Italy-----Deutsche Bank,June 29, 2011

" Deutsche Bank, together with the companies EST ? Energie & Solar Technik GmbH, dean Solar GmbH and Sanyo, today officially celebrated the start of operations of one of the largest photovoltaic power plants in Italy in the presence of all the project participants and numerous representatives from Italian politics and society. The photovoltaic project in Torre Santa Susanna (in the region of Apulia) has a capacity of 7.56 megawatts which is equivalent to the electricity consumption of 3,300 four-person households.
.......... "

Deutsche Bank facilitates construction of a large photovoltaic power plant in southern Italy-----Solar Server,2011-07-01

BIZ BRIEF: Sanyo heralds completion of tracking solar plant in Italy-----asahi.com,2011/07/02

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生活クラブ、秋田県にかほ市に2,000kWクラスの風力発電所を建設へ

 首都圏の生活クラブ生協(東京・千葉・埼玉・神奈川)は共同で、秋田県にかほ市に2,000kWクラスの風力発電機を建設し、エネルギーの自給運動にチャレンジすることを発表しました。市民風車で実績のある、NPO法人 北海道グリーンファンドとの共同事業で、生活クラブが出資および融資をして参画・運営する形態となるということです。
 市民風車と生協、なかなか魅力的な組み合わせに見えます。生協には、多くの会員がいて、会員はその生協の品物を購入することで、市民風車作りにもコミットできます。この二つの歯車が合う、合うことができる制度設計が国に求められる中で、今後の資金調達から運営までの経験が、生協に蓄積され、成功することが日本の再生可能エネルギーの未来にとっても、一つの可能性として重要です。

プレスリリース / 生活クラブ、2011年07月04日
風車を建設しエネルギー自給圏づくりをすすめます:生活クラブ

Seikatsuclubwind
-----image : 同リリースより

" 生活クラブは限りある化石燃料や未来世代に大きな不安を残す原子力から、市民による持続可能な自然エネルギー社会をめざします。そのはじめの一歩として、首都圏にある4つの生活クラブ生協(東京・千葉・埼玉・神奈川)は共同で「(仮称)生活クラブ風車」を建設し、エネルギーの自給運動にチャレンジします。

 風力発電事業は一般社団法人グリーンファンド秋田を事業主体とし、生活クラブ首都圏4生協が出資および融資をして参画・運営します。また、生活クラブ北海道の活動を通して生まれたNPO法人北海道グリーンファンド(鈴木亨理事長)と共同して事業を行ないます。風車は秋田県にかほ市に建設し、発電した電力はPPS(※)を介して環境価値(グリーン電力証書)とセットで、生活クラブの配送センター等の施設に供給し、事業所のCO2フリー化をすすめます。
※PPS(Power Product Supplier・特定規模電気事業者); 原則として50kW以上の高圧需要家を市場とする一般電気事業者以外の電力供給事業者

 海外への化石燃料の依存、原発の抱える計り知れないリスク、日本の不安定なエネルギー事情を私たちは目の当たりしています。エネルギーの自給圏づくりは、生活を自治すること、市民が主権をもつ社会づくりへのもう一つの重要なチャレンジです。
 生活クラブは、生活に必要な食料を自治することを基本として、日本各地の生産者と連携して共同購入を40年すすめてきました。
 電気やエネルギーも「食」と並んで私たちの生活に欠かせないものであり、食料と環境(エネルギー)の自給圏を社会の中でつくっていくことが重要ですが、「食」と同様に首都圏で消費する電力を首都圏で自給することには限界があります。生活クラブが40年以上にわたって積み重ねてきた「生産」と「消費」の繋がりをエネルギーにおいても実践し、「エネルギーの地域間連携」をつくります。

【生活クラブ風車事業概要】
○建設場所:秋田県にかほ市
○事業主体:一般社団法人 グリーンファンド秋田
○出力:2,000kWクラス × 1基(発生発電量予測 467.5万kWh/年)
○試運転開始時期:2012年2月末予定
.......... "

関連
北海道グリーンファンド

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京都大学と大阪ガスは、木質ペレットと太陽熱を利用した空調システムを京都大学宇治キャンパスに導入し、地産地消型エネルギー循環モデルの共同実証実験を開始

 京都大学と大阪ガスは、木質ペレットと太陽熱を利用した空調システムを京都大学宇治キャンパスに導入し、地産地消型エネルギー循環モデルの共同実証実験を開始すると発表しました。これは、「木質ペレット」と「太陽熱」という2種類の再生可能エネルギーをエネルギー源として用いる空調システムとは、木質ペレットを燃焼させた熱をもとに冷暖房を行う「木質ペレット焚ナチュラルチラー(木質ペレット焚吸収冷温水機)」と、太陽で温められた熱を利用して冷暖房を行う「ソーラーナチュラルチラー(太陽熱回収型吸収冷温水機)」を組み合わせたシステムとのことです。さらに、必要な場合にはガスでバックアップすることもできるシステムとなっています。
 木質バイオマスと太陽熱、さらにガスという複数のエネルギーソースを組み合わせによる複合冷暖房システムの実際の運転を通じて、地域協働の地産地消型エネルギー循環モデル構築へ向けた検討に向けての実証実験とする考えだということです。
 
プレスリリース / 大阪ガス、2011年6月16日
京都大学と大阪ガスは、「木質ペレット」と「太陽熱」を利用した空調システムを導入し、地元との連携による地産地消型エネルギー循環モデルの共同実証を進めていきます

Oosakagasbiomasssolar2jpg
-----image(”地域協働の地産地消型エネルギー循環モデルのイメージ”) : 同リリースより

" 国立大学法人京都大学 大阪ガス株式会社 京都市

..........京都大学宇治キャンパス内に、日本で初めて「木質ペレット」と「太陽熱」という2種類の再生可能エネルギーをエネルギー源として用いる空調システムを導入し、経済性を考慮しつつCO2削減効果を最大化するための最適制御を行う共同実証を開始しました。
..........
 この度、京都大学と大阪ガスは、共同研究の取り組みとして、同キャンパス北4号棟に、木質ペレットを燃焼させた熱をもとに冷暖房を行う「木質ペレット焚ナチュラルチラー(木質ペレット焚吸収冷温水機)」と、太陽で温められた熱を利用して冷暖房を行う「ソーラーナチュラルチラー(太陽熱回収型吸収冷温水機)」を組み合わせたシステムを導入しました。当システムでは、太陽熱を優先的に利用し、天候等により太陽熱を利用できない時、あるいは、太陽熱だけでは空調需要に満たない時には木質ペレットを利用し、必要な場合にはガスでバックアップする制御を自動的に行います。これらによりシステム全体の約45%を再生可能エネルギーでまかない、従来よりも年間119t- CO2のCO2を削減することを目指します。また、このシステムは、再生可能エネルギーを含む複数のエネルギー源を用いることができることから、エネルギーセキュリティの向上にも資するものです。
..........
◇ 実証システムの特徴
既存のガスナチュラルチラーに替えて、木質ペレット焚ナチュラルチラー(木質ペレット焚吸収冷温水機)とソーラーナチュラルチラー(太陽熱利用排熱回収型吸収冷温水機)を制御するシステムを新規に設置

Oosakagasbiomasssolar
-----image : 同リリースより
参考1. 木質ペレット焚ナチュラルチラー
未利用の間伐材を圧縮して製造した「木質ペレット」を燃焼させ、燃焼熱を利用して冷温水を作ることにより、冷暖房をするシステム

参考2. ソーラーナチュラルチラー
太陽熱を優先的に利用し、冷暖房能力が不足する場合にはガスでバックアップする冷暖房システム

◇ 実証の概要
1. 共同実証の内容

(1) システム全体の最適化
・ 実際の運用ベースでの省エネ・CO2削減効果・経済性の検証
・ 経済性を考慮し、再生可能エネルギーを最大限利用する協調運転制御手法の確立
・ 環境管理側面の諸指標化及び制御性の検討
(2) 地域協働の地産地消型エネルギー循環モデル構築へ向けた検討
・ 木質ペレット焼却灰の肥料・土壌改良等への活用を視野に入れた検討
(3) 地域への波及効果の評価・検証
・ 京都市、宇治市等の自治体関係施設、民間施設への本システムの活用可能性を検討、地域への波及効果を評価・検証
..........
3. 期間 平成23年6月~平成25年3月末

4. 場所
京都大学宇治キャンパス北4号棟(エネルギー理工学研究所)
.......... "

関連
京都大学宇治キャンバス

森の力京都

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関西電力、河川維持流量を利用した最大出力490KW大桑野尻発電所の水力発電所の運転を開始

 関西電力は、木曽川水系の長野県木曽郡大桑村に所有する読書(よみかき)ダムにおいて、河川維持流量を利用した大桑野尻発電所の水力発電所の運転を開始したと発表しました。河川維持流量とは、ダム下流の景観の保全等、河川環境の維持のために放流する必要流量ということです。最大出力は、490KWで年間発電電力量は約375万KWh/年ということです。

プレスリリース / 関西電力、2011年6月30日
大桑野尻発電所の営業運転開始について

0630_1j_01_1
-----image(”大桑野尻発電所航空写真”) : 同リリース「参考」より

" .....長野県木曽郡大桑村に所有する読書(よみかき)ダムにおいて、河川維持流量※を利用した大桑野尻発電所の建設工事を進めており、本日、150箇所目の水力発電所として営業運転を開始しました。
※ダム下流の景観の保全等、河川環境の維持のために放流する必要流量。
 本発電所は、当社として初めてとなる河川維持流量を利用した発電所であり、最大出力490kWで年間約375万kWh(一般家庭約1千世帯の年間電気使用量に相当)の発電電力量を見込んでおります。この結果、CO2排出量を年間約1,300トン(約200haの森林が1年間に吸収するCO2量に相当)削減することが可能となります。
 当社は、今後も低炭素社会実現に向けた取組みの一環として、新エネルギーの普及促進に努めてまいります。
以 上
<参考:大桑野尻発電所の概要>
所在地 長野県木曽郡大桑村大字野尻
水系・河川名 木曽川水系 木曽川
発電方式 ダム式(維持流量発電)
最大出力 490kW(1基)
発電電力量 約375万kWh
最大使用水量 2.82m3/s
有効落差 22.50m

0630_1j_02_1
-----image : 同リリース「参考」より
.......... "

関連
読書ダムにおける河川維持流量を利用した水力発電計画について-----関西電力、2009年3月3日


追加情報
出し平発電所(仮称)の新設について-----関西電力、2012年2月15日


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味の素、液体調味料製造時の残渣をバイオマス燃料として川崎バイオマス発電所に供給

 味の素は、液体調味料製造時の脱脂大豆の残渣をバイオマス燃料として川崎バイオマス発電所に供給を開始しました。
 この、大豆の植物性タンパク質を分解し、その分解物からアミノ酸を抽出したしぼりかすである残渣のことをヒューマスと呼ぶそうです。このヒューマスは、液体調味料製造過程で食塩や水分を多く含んでいることから、従来は燃料化が困難でしたが、新しい技術の開発に成功し、バイオマス燃料としての利用が可能となったということです。
 
 一方、神奈川県川崎市川崎区の川崎バイオマス発電所は、今年2月から操業を開始したわが国最大、33,000 kWのバイオマス専焼の発電所です。本来、特定規模電気事業者(PPS:Power Producer & Supplier)として、大規模需要家に電力を供給する予定でしたが、東日本大震災後、東京電力からの要請を受け、一般送電網への電力供給を行っているということです。

住友林業ら三社出資の川崎バイオマス発電所が営業運転を開始-----ソフトエネルギー、2011/02/07

プレスリリース / 味の素、2011年6月22日
味の素(株)、液体調味料製造時の残渣をバイオマス燃料※1として発電所に供給開始

Ajinomoto
-----image : 同リリースより

" 味の素株式会社(略)は、2011年3月より、調味料主力工場である川崎工場(神奈川県川崎市川崎区)の液体調味料※2 製造過程で生成される脱脂大豆の残渣“ヒューマス”※3を、新たなバイオマス燃料として川崎バイオマス発電所(神奈川県川崎市川崎区)に供給開始しました。
 なお、川崎バイオマス発電所で発電された電力は東京電力株式会社とその他の企業へ供給されます。※4

※1:再生可能な植物由来のエネルギー資源。バイオマス燃料は、植物の成長過程でCO2を吸収するため、燃やしてもCO2フリー(カーボンニュートラル)とみなせる。
※2:大豆の植物性タンパク質を分解して得られる、アミノ酸を主成分とする液体調味料。加工食品の原料として幅広く使用される。
※3:大豆の植物性タンパク質を分解し、その分解物からアミノ酸を抽出したしぼりかす。
※4:東日本大震災後、川崎バイオマス発電所は東京電力株式会社からの要請を受け、電力供給を開始。

 このヒューマスは、液体調味料製造過程で食塩や水分を多く含んでいることから、従来は燃料化が困難でした。しかし今回、液体調味料製造時のろ過洗浄技術を向上させることで、ヒューマスの食塩濃度と水分量の低下を実現。その結果、バイオマス燃料としての利用が可能となりました。

 当社では、環境負荷の低いエネルギーへのシフトが求められている現在、ヒューマスを燃料化して再生可能エネルギーの利用を促進することは、環境保全の観点からも有用な取り組みであると考えています。

 今回供給開始する当社のヒューマスの特長は下記の通りです。
●再生可能なエネルギーであり、燃やしてもCO2フリー(カーボンニュートラル)とみなせるバイオマス燃料である。
●同様のバイオマス燃料である生木チップと同等の熱量を有し、また、湿分除去ベースでは石炭並みの熱量を有する。
●川崎工場の生産計画に沿って計画的に生成されるため、安定的な供給が可能。

<味の素株式会社 川崎工場 概要>
(1)所在地:神奈川県川崎市川崎区鈴木町1番1号
(2)工場長:森 重徳
(3)操業開始:1914年
(4)主な生産品目:「ほんだしR」
「Cook DoR」「味の素R」
各種業務用調味料、各種アミノ酸等
(5)工場従業員数:約600名

<川崎バイオマス発電株式会社 川崎バイオマス発電所 概要>
(1)所 在 地:神奈川県川崎市川崎区扇町12番6号
(2)代 表 者:戸川 裕昭
(3)操業開始:2011年2月
(4)発電規模:33,000kW(バイオマス専焼設備としては国内最大)
(5)燃   料:木質バイオマス+ヒューマス
(6)主要設備:発電設備(循環流動層ボイラー、タービン発電機、冷却塔方式)
大気環境設備(排煙脱硫設備、排煙脱硝設備、除塵装置)
排水処理設備
(7)CO2削減効果:年間12万t(22,000世帯分に相当)
(8)発電所従業員数:15名
.......... "

関連
住友共同電力 / 川崎バイオマス発電事業
Biomass
-----image : 上記サイト

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