日東電工、ノルウェーのスタットクラフト Statkraft と浸透膜発電 Osmotic Power の共同技術開発契約を締結
2009年にノルウェーのスタットクラフト Statkraft が世界初の浸透膜発電(osmotic power)の実証プラントが稼働させたというトピックスで、まさに”膜面技術”では日本は世界一だと言われているので、日本の技術に期待している旨をコメントしました。
・ノルウェーで世界初の浸透膜発電(osmotic power)の実証プラントが稼働-----ソフトエネルギー、2009/11/30
今回まさに、日本の技術力が加わります!
日東電工は、ノルウェーのスタットクラフト Statkraft と浸透膜発電 Osmotic Power の共同技術開発契約を締結しました。ノルウェーのスタットクラフト Statkraftは、ノルウェー国営の大手電力会社です。また、具体的に共同技術開発を行う、Hydranauticsは日東電工の100%子会社です。プロジェクトは、2015年に浸透膜発電のパイロット機の稼動をめざすということです。
プレスリリース / 日東電工、2011.06.21
・ノルウェー「スタットクラフト社」と浸透膜発電の共同技術開発契約を締結
-----image(”正浸透圧発電のイメージ図”) : 同リリースより
" 世界初の浸透膜発電でクリーンな再生可能エネルギーを創出
日東電工株式会社(略) と100%子会社のHydranautics(略)は、このたびノルウェー国営の大手電力会社スタットクラフト社と、浸透膜発電のパイロット機を2015年に稼働させることを目指し、新規浸透膜発電の共同技術開発を締結しました。
再生可能エネルギーの分野で世界をリードするスタットクラフト社と、膜処理技術で世界トップレベルの技術を有する日東電工グループの提携により、天候に左右されることなく、クリーンで環境負荷の少ない次世代の再生可能エネルギーを作り出せる浸透膜発電の実用化を目指してまいります。 "共同開発の背景
浸透膜発電とは、濃度差がある溶液を半透膜で仕切った際に生じる浸透現象から得られるエネルギーを利用する新しいタイプの発電方式です。本共同技術開発では、海水と淡水の濃度の差を利用し、正浸透膜を通して得られた海水側の圧力でタービンを回転させ発電します。高効率の発電を行うためには、いかに正浸透膜の透水性を高めるかが重要となります。現在、脱塩用途に一般的に用いられる逆浸透膜では、透水性が低く浸透膜発電の効率を高める事ができないため、新たに浸透膜発電に必要な高い透水性を有する正浸透膜を開発することになりました。
浸透膜発電を行うためには、濃度差の大きい水源の安定的な確保が必要となり、ノルウェーをはじめ、海水と河川が交わる河口付近や海に囲まれ大きな河川を有する日本など、世界で30ヶ所以上が候補地として期待されています。
浸透膜発電の特長・有害物質やCO2を排出せず、環境負荷が少ない再生可能エネルギー
・天候、日照時間、昼夜を問わず安定供給することが可能
・設置面積が小さく、広大な土地を必要としない
.......... "
関連
・Statkraft and Nitto Denko/Hydranautics cooperates to make osmotic power reality-----Statkraft,20-6-2011
/ osmotic power
-----image : Flicker Statkraft : Signing Statkraft - Nitto Denko / Hydranauticsより
-----image : Flicker Statkraft : prototype illustrationより
・Hydranautics -a Nitto Denko Corporation / Statkraft and Nitto Denko/Hydranautics cooperate to make osmotic power a reality.(15 June 2011,pdf)
" Statkraft and Nitto Denko/Hydranautics have entered into an
agreement for the development and supply of membranes for osmotic power. The agreement between the two
companies will accelerate the development of the new renewable energy technology.
Statkraft is a European leader in renewable energy and Nitto Denko/Hydranautics is a global leader in membrane
manufacturing.
Statkraft has developed osmotic power for a decade and opened the world’s first prototype facility for osmotic power in
2009. Membrane is a key component in osmotic power generation and the agreement between the two companies will
accelerate the development of the new renewable energy technology.
.......... "
・スタットクラフト社、日東電工(株)と浸透膜発電で共同技術開発-----Norway - the official site in Japan , 23/06/2011(環境/エネルギー/極北)
・ノルウェーの浸透膜発電計画 Osmosis Power-----ソフトエネルギー、2007/11/21
コメント続き
では、スタットクラフト Statkraft社の制作した浸透膜発電 Osmotic Powerの解説ビデオをご覧ください。
Energiegewinnung durch Osmose - Statkraft
(StatkraftChannel,2009/11/20)
浸透膜発電 Osmotic Powerとは、淡水の河川の水と海水という濃度差がある溶液を半透膜で仕切った際に生じる浸透現象から”水圧”を生み、その水圧を利用して発電機を回転させるという夢のような技術です。実用化されれば、淡水と海水の両方を利用できる国々により膨大なエネルギーを作り出すことができる可能性があります。
今回のリリースよにれば、「高効率の発電を行うためには、いかに正浸透膜の透水性を高めるかが重要」ということです。
これまで利用されてきた、脱塩用(淡水化プラント)などの一般的に用いられる逆浸透膜では、透水性が低く浸透膜発電の効率を高める事ができないので、今回日東電工も加わり、新たに浸透膜発電に必要な高い透水性を有する正浸透膜を開発することになったということです。まさに日本の技術に力と世界の先進的なプロジェクトの融合です。
もし、実用化されれば、ポテンシャル的にはびっくりするくらいの数字があがっています。さらなる続報を待って、新たにそのポテンシャルについても調べていきたいと思います。
邦人企業が開発に加わったことですので、新たにカテゴリー : 逆浸透膜発電を作りました。(2t)
参考動画 - こちらのビデオクリップには2009年稼動のテストプラントの画像があります。
Statkraft - Osmotic Power Plant - Free energy - How it works
(kaieteurdevon,2011/03/27)
[ カテゴリー : ノルウェー ]
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