« イタリア、国民投票で原発再開に否。94.61%が脱原発を支持し確定。投票率は、56.75% | トップページ | Google、家庭用太陽光発電システムのリースを行う SolarCity に2億8000万ドル(約200億円)の出資を発表 »

シャープ、9kWの太陽電池を設備した、家庭における電力負荷ゼロを目指す“節電を極める家”の実証実験を発表

 シャープは、9kWの太陽電池や省エネ家電などを設備した、家庭における電力負荷ゼロを目指す“節電を極める家”「シャープ・エコハウス」を、グリーンフロント堺内に完成させました。注目すべき技術は、電力の見える化を担う、スマートタップ。スマートタップは、コンセントと家電機器の間に設置することで、個別の家電の消費電力を測定できる計測とそのデーターの送り出しを担う機器です。スマートタップで集められた情報は、シャープのいうHEMS(Home Energy Management System)に集められ、タブレットPCを情報端末として、情報を観察しながら制御も可能ということです。HEMSは、太陽電池、蓄電池の電力と家電機器の消費電力量などを集中的に管理できるので、今回これらのシステムを使って最適に制御する技術の検証を行うということです。スマートタップについては、以下の記事に写真と概要が掲載されていました。

シャープがエコハウスで挑む究極の節電とは?-----日経トレンディネット、2011年06月13日

 このエコ・ハウスには、9kWpの太陽光発電システと、蓄電池(8kWh、リチウムイオン蓄電池) と電気自動車と連携するインテリジェントパワーコンディショナが据えられ、家庭の電力の発電、蓄電、充電などの全体の動きをつかみながら、全体として移動の手段のエネルギーまでもすべて賄うことを目的としているということです。

 さらに、最近期待を口にする人が増えてきた次世代DC家電機器もこの場で実験されるようです。実証実験の結果を知りたいところです。

プレスリリース / シャープ、2011年6月8日
“節電を極める家”を目指すシャープ・エコハウスで実証実験を開始

110608a
-----image : 同リリースより

" シャープは、家庭における電力負荷ゼロを目指す“節電を極める家”「シャープ・エコハウス」を、グリーンフロント堺内に完成させました。本エコハウスで、電力消費の最小化と、住空間の快適性を両立させる技術の実証実験を今月より開始いたします。

 「エコハウス」には、当社の最新の省エネ家電を導入。これらをHEMS※1でネットワーク化し、液晶テレビAQUOSやタブレット端末で、各家電機器の電力消費などが確認できるので、節電意識の向上につながる「電力の見える化」が可能です。また、LED照明による節電性能に加え、LED光の調光・調色を利用した快適性についても検証いたします。

 また、太陽電池、蓄電池の電力と家電機器の消費電力量を、HEMSを用いて最適に制御する技術の検証も行います。

 さらに、将来に向けた取り組みとして、太陽電池で発電したエネルギーを交流に変換せずに直流のまま家庭内で利用する直流給電やDC家電※2などの検証をはじめ、インテリジェントパワーコンディショナと連携して電気自動車用バッテリーを家庭用の蓄電池として利用する試みなど最新鋭の技術も導入します。180V型相当の大型液晶ディスプレイの活用を通じ、環境時代にふさわしい表示機器のあり方も検討し、新しい快適性を追求してまいります。

 さまざまな視点で取得したデータは、ピーク電力の抑制やスマートグリッドに対応したデバイスや家電機器の実用化に活用し、エネルギーソリューション事業を拡大してまいります。

■「エコハウス」の特長
・液晶テレビAQUOSやタブレット端末で、HEMSとスマートタップにより電力の“見える化”による節電効果の検証
・LED照明による節電効果と快適性の検証
・インテリジェントパワーコンディショナによる電気自動車との連携
・直流給電によるDC家電の検証 など

■「エコハウス」の概要
 建築概要
木造2階建 延べ床面積 271.24m2
(1階:174.05m2、2階:97.19m2)
主な導入設備
・太陽光発電システム(9kW、多結晶型太陽電池モジュール)
・センサー連動のLED照明
・HEMSで制御する省エネ家電、次世代DC家電機器
・蓄電池(8kWh、リチウムイオン蓄電池)
・インテリジェントパワーコンディショナ(電気自動車と連携) など

※1 HEMS(Home Energy Management System) ※2 直流電力で動作する家電機器
.......... "

関連
シャープ : 技術情報 / Technical Journal 2010/8月 No.33 / シャープエコハウスの紹介 (PDF:707KB)より

".....機器連携のための通信機能
家電機器の状態を見えるようにするためには,各家電機器のオン/オフ等の動作状況や消費電力量をHEMSコントローラに知らせる,通信機能を設ける必要があります。まず既存家電に関しては,通信機能付き の コ ン セ ント型電力センサ(スマートタップ)や配電盤型電力センサで対応し,将来的には,通信機能を内蔵したスマート家電や,同じく通信機能を内蔵した窓/ブラインド等の住宅設備など,つながる機器を順次増やしていきます。..... "

コメント続き

 一般的な住宅用の太陽光発電システムの容量は、4.5kWp程度ですから、今回の家にはその倍の太陽電池が搭載されています。9kWpの太陽光発電システムのおおよその発電量は、1日あたり25kWh/日、月にすると750kWh/月。電気料金に換算すると1kWhあたり22円とすると、16500円です。一般家庭の消費電力の見当は、3人9000円程度です。今回のシャープのエコハウスで利用される電気自動車の車種はわかりませんが、たぶん一般的な車での通勤時に消費される電力も計算済みでしょうから、家電で5kWp、残りの4kWpが電気自動車ぐらいの配分かもしれませんね。

 まだ太陽光発電の電力は高いとされていますが、今後急速な普及が期待できるならば、1kWpが50万円から65万円の現在の価格の半分程度に2015年くらいにはなると話してくれたメーカーの担当者もいます。大型太陽光発電の案件並の価格に一般家庭もなるという計算になります。そのあたりが、このエコハウスの導入時期になるかと思います。(2t)

[ カテゴリー : 家庭用ハイブリッドシステム ]



ブログランキング・にほんブログ村へ

ブログ村ランキング参加中。クリックお願いします!
上のバナーをクリックしていただくだけで当サイトの- 評価 -の向上になります。ご協力ありがとうございます。





・東北関東大震災、福島原子力発電所事故対応サイト : crisis311 #disaster_kit311


greenpost(@greenpost) - Twilog-----twitter : greenpost
---しなやかな技術研究会のGoogleマップ2

[PR]

|

« イタリア、国民投票で原発再開に否。94.61%が脱原発を支持し確定。投票率は、56.75% | トップページ | Google、家庭用太陽光発電システムのリースを行う SolarCity に2億8000万ドル(約200億円)の出資を発表 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: シャープ、9kWの太陽電池を設備した、家庭における電力負荷ゼロを目指す“節電を極める家”の実証実験を発表:

« イタリア、国民投票で原発再開に否。94.61%が脱原発を支持し確定。投票率は、56.75% | トップページ | Google、家庭用太陽光発電システムのリースを行う SolarCity に2億8000万ドル(約200億円)の出資を発表 »