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北杜市、丸紅グループの三峰川電力と官民パートナーシップによる同一水系新設3ヶ所の小水力発電導入事業を推進

 山梨県北杜市は、丸紅グループの三峰川(みぶがわ)電力と官民パートナーシップにより、同一水系新設3ヶ所の小水力発電所を建設する事業を2012年3月の運転開始を目指して推進すると発表しました。
 建設される水力発電所は、三峰川電力北杜第一発電所-最大出力 220kW、三峰川電力北杜第二発電所-最大出力 230kW、三峰川電力北杜第三発電所-最大出力 200kWの三基(いずれも仮称)で、出力合計650kWとなり、山梨県北杜市高根町地内の河川に連なるように設置されます。この水系には、既設の北杜市村山六ヶ村堰水力発電所 320kWが運転を行っており、完成すると既設1+新設3の合計 970kWにより、北杜市の消費電力の約10%を発電する小水力発電所連が完成することになります。
 同市では、「同一水系に複数の発電所を整備することで小規模であってもより大きな存在になり、一定の地域の電力を賄うことも可能になります。加えて、面的な開発により建設期間の短縮、工事費の縮減、メンテナンスの効率化によるコスト縮減も期待できることから、小水力発電の導入加速化モデルとして」期待しているということです。

 山梨県北杜市は、環境創造都市として、メガワットソーラーにも取り組んでおられます。自然エネルギーの里としての、将来に注目したい自治体になりそうです。

プレスリリース / 北杜市、2011年6月24日
小水力発電共同導入事業について-三峰川電力(株)との官民パートナーシップによる小水力発電導入事業について

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-----image : 同リリース「三峰川電力株式会社との官民パートナーシップによる小水力発電導入事業について(229KB)」より

" 北杜市と丸紅株式会社100%子会社の三峰川電力株式会社(略)は、新しい日本の姿を求めていく中で、地球環境に配慮した付加価値のある小水力発電事業として、官民パートナーシップにより北杜市内に3箇所の小水力発電(出力合計650kW)の建設を進めていきます。

 本事業は、一般社団法人 新エネルギー導入促進協議会が公募した地域新エネルギー等導入促進事業の社会システム枠の共同採択を受け、北杜市と三峰川電力株式会社がパートナーシップにより進めていくもので、低炭素社会構造への転換に向けて、再生可能エネルギーで、かつ発電過程でCO2を排出しない小水力発電を普及・導入するものであり、地球温暖化問題及びエネルギー問題の解決に貢献する取組です。
 北杜市は、市施策として円滑な事業推進を全面的にサポートし、三峰川電力株式会社は、小水力発電所の建設、運転を担います。また、共同で本事業を通じた小水力発電の普及啓発を推進していきます。
 今回、建設する3発電所から得られる年間発電量の合計は、約4,600MWhを見込んでおり、これによるCO2削減効果は、年間約1,932tが期待できます。既存の北杜市村山六ヶ村堰水力発電所(最大出力320kW)の年間推定発電量を加えた4地点の合計は、6,900MWhとなり、北杜市世帯の約10%の年間電力消費量に相当します。
今後は、平成24年3月の運転開始を目指して発電所の建設を進めていきます。
..........
「三峰川電力株式会社との官民パートナーシップによる小水力発電導入事業について(229KB)」より
本事業の特徴
●官民パートナーシップによる共同導入
分散型エネルギーである再生可能エネルギーの導入には、導入地域の気運醸成、合意形成を図っていくことが事業の推進には必要であることから、地域の実情に基づいて柔軟な対応が図られるよう地方公共団体が施策として中心的な役割を果たしながら、民間活力を最大限活用した官民が一体となった取り組みが再生可能エネルギーの導入拡大には効果的かつ効率的であり、波及効果も期待できます。

●水系の面的開発による導入加速化モデル
小水力発電施設を水系に単発に建設するだけでなく、同一水系に複数の発電所を整備することで小規模であってもより大きな存在になり、一定の地域の電力を賄うことも可能になります。加えて、面的な開発により建設期間の短縮、工事費の縮減、メンテナンスの効率化によるコスト縮減も期待できることから、小水力発電の導入加速化モデルとして期待できます。

発電所名 三峰川電力㈱ 北杜第一発電所(仮称)
所在地 山梨県北杜市大泉町地内
最大出力 220kW
年間発電電力量 約 1,600MWh(一般家庭約 445 軒分の年間使用量に相当)
CO2 排出換算量 約 672t
発電所名 三峰川電力㈱ 北杜第二発電所(仮称)
所在地 山梨県北杜市高根町地内
最大出力 230kW
年間発電電力量 約 1,600MWh(一般家庭約 445 軒分の年間使用量に相当)
CO2 排出換算量 約 672t
発電所 三峰川電力㈱ 北杜第三発電所(仮称)
所在地 山梨県北杜市高根町地内
最大出力 200kW
年間発電電力量 約 1,400MWh(一般家庭約 389 軒分の年間使用量に相当)
CO2 排出換算量 約 588t

<参考>
既設市営「北杜市村山六ヶ村堰水力発電所」の概要
所在地 山梨県北杜市高根町地内
最大出力 320kW
年間発電電力量 約 2,300MWh(一般家庭約 639 軒分の年間使用量に相当)
CO2 排出換算量 約 961t

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-----image : 「三峰川電力株式会社との官民パートナーシップによる小水力発電導入事業について(229KB)」より
.......... "

関連
山梨県北杜市との官民パートナーシップによる小水力発電導入事業の件-----丸紅、2011年6月8日

"..........
東日本大震災後、電源の多様化や再生可能エネルギーへの関心が高まる中、大規模なダム建設を必要としない環境に優しい小水力発電は、自然豊かな日本風土の中で大きな可能性をもつ電源として注目されています。環境省の発表では、1,000kW以下の小水力発電の開発ポテンシャルを、約20,000地点、設備容量約540万kW(※1)としています。

本件では、地元村山六ヶ村堰土地改良区の協力を得ながら、小水力発電事業の運営ノウハウを持つ三峰川電力が開発、運営を担うことで事業採算性を確保し、北杜市は市施策として、地域理解促進と本事業の円滑な推進を全面的にサポートします。
こうした双方の利点を活かした官民一体の小水力発電事業は全国でも先駆けた取り組みで、今後、地域に根差した小水力発電の普及拡大が期待されます。

丸紅は06年から小水力発電の運営を行っており、今回は三峰川(2か所)、蓼科に続く4-6か所目の案件となります。丸紅は2020年までに国内30か所程度の中・小水力発電所の開発を目指して、今後も、日本各地で環境に優しい再生可能エネルギーの創出に積極的に取り組んでいきます。

尚、本件は一般社団法人新エネルギー導入促進協議会の「平成22年度新エネルギー等導入加速化支援対策事業(地域新エネルギー等導入促進事業)」の社会システム枠(※2)で採択されています。

※1:環境省『平成22年度 再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査報告書』より

※2:社会システム枠
地域新エネルギー等導入促進事業の補助対象枠の一つで、地方公共団体と民間事業者が連携し、地域一体となって取り組む新エネルギー等の設備導入事業。
.......... "

三峰川電力 / 小水力事業

小水力発電所:農業用水路に 同一水系に3カ所建設 北杜市と商社子会社連携 /山梨----毎日jp,2011年6月25日

参考
北杜市、NEDO、NTTファシリティーズ、大規模太陽光発電の本格運用を開始-----ソフトエネルギー、2009/12/07

コメント続き

 既存の水力発電所の性能が以下のサイトに掲載されています。

北杜市 : 村山六ヶ村堰水力発電所

" 正式名称 北杜市村山六ヶ村堰水力発電所
所在地 北杜市高根町長沢上手原4986番地1302外 ≪地図情報≫
発電使用水 村山六ヶ村堰農業用水
総落差 85.24m
使用水量 0.3~0.5 立方メートル/s
水路管延長 1,270m
水車の形式 単輪単流横軸フランシス水車(チェコ共和国 マーベル社製)
発電機の形式 かご型三相誘導発電機(チェコ共和国 マーベル社製)
発電最大出力 320kW
年間発電量 約220万kWh "

 水車と発電機は、チェコ共和国 マーベル社製となっています。サイトをみると、欧州を中心に世界中で小水力発電機を展開している企業でした。

Mavel / Installations

 そして、まさに北杜市の企業が納入したものでした。自治体と、地元の企業と商社が一体になっての小水力発電事業のようですね。(2t)

日本小水力発電 / 納入実績 / 北杜市村山六ヶ村堰水力発電所(他にも興味深いところに設置されています。)

参考
北杜市 : 大規模電力供給用太陽光発電系統安定化等実証研究



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