三菱電機、スマートグリッドに対応した個人住宅プラン「大船スマートハウス」の実証実験を開始
三菱電機は、神奈川県鎌倉市大船で同社のスマートグリッドに対応した個人住宅プラン「大船スマートハウス」の実証実験を開始すると発表しました。
この建物は、オール国産材使用の2x4工法の2階建て。延床面積は223平米。エコキュート、温水床暖房などの高効率ヒートポンプ機器、太陽光発電、さまざまな省エネ家電やLED照明、さらに電気自動車、蓄電池など同社が誇るさまざまな家庭用用の電気製品やグループ企業の技術が投入されています。注目は、HEMS(Home Energy Management System)とセキュリティや家電の管理なども行えるホームゲートウェイ。
省エネ家電、太陽光発電とエコキュート、そして家庭用エネルギーマネージメントシステムを使い、実際の暮らしの中の消費パターンを実際に繰り返すことで、将来導入されるスマートグリッドに対応した個人住宅に関する実証実験により、大幅な省エネを実現できるとしています。
具体的な数字は書かれていませんが、図などではみると既存(比較)住宅の半分程度までの省エネ効果を狙っているようです。当然、当初はコストがかかりすぎて一般向きとはいえないでしょうが、将来こうした技術はますます効いてきそうです。
プレスリリース / 三菱電機、2011年5月11日
・「大船スマートハウス」でスマートグリッドの実証実験を開始
" 節電・快適・安全・安心とゼロエミッション住宅の実現性を実証
三菱電機株式会社は、神奈川県鎌倉市大船に建設した「大船スマートハウス」で、スマートグリッドに対応したHEMS(Home Energy Management System)の実証実験を2011年度5月から開始しますのでお知らせします。本実証を通じ、さらなる省エネ意識の高まりに対し、節電やピークシフトを実現するとともに、居住者の暮らしを見守り、安全・安心を提供するシステムの早期実用化を目指します。設備概要
当社最新の自然エネルギー活用機器および高効率住宅設備・家電機器と節電・快適・安全・安心制御システムを設置
・ 最新の自然エネルギー活用機器と高効率住宅設備・家電機器の設置
太陽光/太陽熱・自然風利用システム、高効率住宅設備/家電機器(給湯機、温水床暖房、LED照明等)、電気自動車、蓄電池
・節電・快適・安全・安心を実現するHEMS(Home Energy Management System)の設置
・宅外システムとの連携のためのホームゲートウェイの設置実証実験の概要
1.日々の暮らしに対応した節電・快適・安全・安心システムの開発・実証
・生活パターンに基づく節電・ピークシフト制御
・自然エネルギー(太陽光/熱、自然風)を最大限活用したゼロエミッション制御システム
・生活パターンの変化の検出による安全・安心システム2.宅外と連携したサービスを提供するホームゲートウェイ
・宅外と連携して遠隔監視、地域情報配信などを行うホームゲートウェイ
・スマートハウス居住者の評価を取り入れた新たなアプリケーションの自動ダウンロード機能
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-----image : 補足資料”「大船スマートハウス」竣工と需要家システム実証実験開始のお知らせ”(PDF:795KB)より-----
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コメント続き
3.11以前は、スマートグリッドについては、国際間送電以外のプロジェクト研究としては、国内ではすべて管理するところであり、再生可能エネルギーの運用も含めた国全体のエネルギー政策の中で、なんか粉飾というか、実効性について疑念をもっていました。それよりも、再生可能エネルギーの自治体レベルの成功例を積み上げる上で、どこか電力特区をつくり、これまでの政治、電力行政、電力会社の枠組みから自由になった実証事件を行ってほしいと願ってきました。そうすると、おそらく国内の面積にして6割り、人口では25%に相当する地域で再生可能エネルギーの有効利用が可能だと考えていました。田舎で、自然エネルギーという考え方です。
しかし、3.11以降、都市もそのなりたちを大きく変える必要に迫られています。田舎も都市もなく、電気の消費の仕方について真剣な議論を経て、実効ある省エネでより豊かな社会を実現するする要請が、当たり前の取り組みとして眼前に迫ってきています。その中で、大企業が行うスマートグリッドについての見方も若干変わってきました。
いまや、あらゆるレベルでのエネルギーに関する議論と取り組みが必要とされています。都市で、極省エネで豊かな社会を作るには、無駄をはぶき、その対価を問い、問われる仕組みが不可欠です。そうした意識をもって、世界の日本のさまざまな取り組みをクリッピングしていきたいと思っています。(t_t)
参考
・スマートグリッドの実証実験を開始-----三菱電機、2010年5月17日
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