米国立海洋大気圏局 NOAA、海洋温度差発電 OTEC の技術、開発のための環境情報などをまとめた専門サイトを公開
国立海洋大気圏局 NOAAは、海洋温度差発電 OTEC の技術、開発のための環境情報などをまとめた専門サイトを公開しました。海洋温度差発電 Ocean thermal energy conversionOTEC)は、海洋の表層水と1000mほどの深海の海水温の差を利用し、熱交換を行い溶液の循環を行いタービンを回転させて発電を行います。温度差が大きいほうが有利なので、課題としては適地の選択と送電のためのコストとの相克となります。
今回、海洋温度差発電の許認可を行う立場の国立海洋大気圏局 NOAAが再生可能エネルギーへの関心の高まりに呼応するようにいち早く、現実の技術と環境監査などの情報サイトをオープンしたことで、これからの開発、および投資への関心をさらに押し上げる効果があるかもしれません。
アメリカで最初に具体化しそうなのは、Lockheed Martin社が海軍向けに開発している5~10MWのシステムとなりそうです。情報を収集中です。
プレスリリース / National Oceanic and Atmospheric Administration(NOAA),February 10, 2011
・NOAA Launches Website on Emerging Marine Renewable Energy
" In response to resurging interest in renewable energy production, NOAA has launched a website containing legal and licensing information for industries interested in developing Ocean Thermal Energy Conversion (OTEC) capability in the United States.OTEC produces renewable energy by using temperature differences between deep cold water and warm surface water to power a turbine. The electricity generated from an off-shore facility is sent to land by power cable. The technology is considered particularly viable in tropical areas with year-round warm surface water. In addition to generating electricity, OTEC technology has the potential to produce other products such as potable water, hydrogen and ammonia. Surplus cold water from OTEC can also be used for aquaculture and air conditioning systems.
The new website contains information on OTEC technology and potential environmental impacts and on NOAA’s licensing authority under the Ocean Thermal Energy Conversion Act of 1980. It also contains information on workshops with federal, state, academic, non-government and private sector interests to explore the technological and environmental issues of commercial-scale OTEC systems.
.......... "
関連
・Ocean Thermal Energy Conversion (OTEC) website
-----image[Ocean Thermal Energy Conversion (OTEC) website.(Credit: NOAA)] : 上記リリースより
参考エントリー
・米エネルギー省やNOAAなど、洋上風力と海洋エネルギー(波力、潮流、海流、海洋温度差)に関する8研究に共同で約500万ドルを助成すると発表-----ソフトエネルギー、2010/11/15
・Lockheed Martin社の海洋温度差発電システム、アメリカエネルギー省が支援へ-----自然エネルギー、2010/03/18
コメント続き
日本での海洋温度差発電には、立地および送電コストなどの兼ね合いですぐにはむずかしいという意見を聞きます。情報もそれほどありません。
そんななか、こんなニュースが昨年末に流れました。あの佐賀大のウエハラサイクルから生まれたベンチャーが韓国のボスコに買収されたのです。
・韓国ポスコ、日本の発電会社ゼネシスを6.1億円で買収-----Reuters,2010年 12月 6日
" ポスコジャパンが、ゼネシス株の51%を取得 "
日本での状況を考えれば、やむなしというところかもしれませんが、本当に残念なことです。(t_t)
関連エントリー
・ゼネシス、タヒチ島近海における洋上海洋温度差発電プロジェクトの事業性調査業務を契約-----ソフトエネルギー、2010/03/19
[ カテゴリー : 海洋エネルギー-OTEC ]
[ カテゴリー : 潮汐力・海流など海洋エネルギー ]
本日のおすすめエントリー
・オバマ大統領の政策「2015年までに電気自動車を100万台普及させる計画」は達成可能とするDOEのリポートが公開されました-----しなやかな技術研究会、2011/2/18
ブログ村ランキング参加中。クリックお願いします!
上のバナーをクリックしていただくだけで当サイトの- 評価 -の向上になります。ご協力ありがとうございます。
greenpost(@greenpost) - Twilog-----twitter : greenpost
---しなやかな技術研究会のGoogleマップ2---掲示板
[PR]
| 固定リンク
« 伊藤忠商事、既存二社の経営統合により米国最大の太陽光発電システム販売会社SolarNet Holdingsを設立 | トップページ | コペンハーゲンのゴミ処理発電施設の建物に、スキー場が組み込まれたデザインが採用されました »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント