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JX日鉱日石エネルギー、岐阜県の次世代エネルギーインフラ「中山間地モデル」に採用された環境対応マルチエネルギーシステムを公開

 JX日鉱日石エネルギーは、岐阜県の次世代エネルギーインフラ「中山間地モデル」に採用された環境対応マルチエネルギーシステムを公開しました。
 3月6日(日)に岐阜県郡上市でオープンする対象となる古民家には、燃料電池、太陽光発電、小水力発電からなる独立型電源システムや木質ストーブが導入されるということです。
 太陽光発電4.2kWp、木造りらしい0.5kWの水力発電機、9.7kWhのリチウムイオン蓄電池、そして0.7KWの年力電池を設備された古民家とは、なんともユニークな景色です。独立電源というところが、面白いですね。そして、一番興味をひくのが築100余年の集落におけるシンボル的な家屋という建物ですね。タイトル「中山間地モデル」を考えるとなんとなく設計者の意図が見えてきます。
 
プレスリリース / JX日鉱日石エネルギー、2011年2月22日
岐阜県の古民家に、当社の「環境対応マルチエネルギーシステム」を設置

20110222_01_02_0794529
-----image(”古民家の外観”) : 同リリースより

" 小水力発電等を組み合わせた地産地消型エネルギー供給システム
..........家庭用「環境対応マルチエネルギーシステム」が、3月6日(日)に岐阜県郡上市でオープンする岐阜県の次世代エネルギーインフラ構想の「中山間地モデル」の古民家に採用されましたので、お知らせいたします。
..........太陽光発電およびリチウムイオン蓄電池に、中山間地という立地条件を活かした小水力発電を直流で接続し、家庭内に直流でも給電することが可能となり、家庭内の負荷に応じて各機器の発電や充放電を制御することができるとともに、燃料電池も含め、家庭で必要な電力や給湯のほとんどを賄うことが出来るエネルギーの地産地消を目指した独立型マルチエネルギーシステムです。さらに、電力や給湯の使用状況がモニター画面に表示されるHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)の設置により、エネルギーの見える化も図っています。また、系統電源の停電時においても、電気とお湯を供給することができることも大きな特長です。
..........
◆「中山間地モデル」である古民家の概要
○所在地  岐阜県郡上市明宝地内
 築100余年の集落におけるシンボル的な家屋。住宅として使用されるほか、地域づくり、都市と農山村との交流などに取り組む地域住民の活動拠点としても活用されている。
○目的等
 「燃料電池、太陽光発電、蓄電池並びに充放電制御システム及び小水力発電からなる独立型エネルギー需給システムによる二酸化炭素削減効果の実証」並びに「中山間地の自然資源を活用した木質ストーブの導入による二酸化炭素削減効果の実証」
○公開式 3月6日(日)午後1時30分
 詳細は岐阜県庁ホームページ(新エネルギー・新産業 トップページ 「新エネルギーのすすめ」)をご覧ください。
(http://www.pref.gifu.lg.jp/sangyo-koyo/kigyo-ritchi-shien/chusho-kigyo-shien/shinene-shinsangyo/)


◆中山間地型 家庭用「環境対応マルチエネルギーシステム」構成図」
20110222_01_01_0794529
-----image : 同リリースより
.......... "

関連
岐阜県 : 新エネルギーのすすめ / 岐阜県次世代エネルギーインフラ「中山間地モデル」公開
Gihutyuusankantihouse
----image : 上記サイトより

コメント続き

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ISEP、待望の自然エネルギー白書2010 全文をPDFで公開

 環境エネルギー政策研究所(ISEP)は、待望の自然エネルギー白書2010 全文をPDFで公開しました。昨年秋に印刷版が発行され注目を集めた同書の待望の全文PDF版の公開です!

 なお、印刷版も頒価1,000円にて継続販売されています。

News / ISEP 環境エネルギー政策研究所,2011/02/04
【資料】2010年3月発刊「自然エネルギー白書2010」の全文をホームページに公開しました-自然エネルギー白書2010

Jsr2010_pix01
-----image : 上記サイトより

" 日本初「自然エネルギー白書2010」を発刊!
 本書は、日本で初めて刊行される、記念すべき「自然エネルギー白書」である。世界版の白書である「Global Status Report」(REN21)が初めて発行されたのが2005年11月の北京自然エネルギー国際会議(BIREC2005)であるから、およそ4年遅れての刊行となる。その遅れは、そのまま日本の自然エネルギー政策や市場の立ち後れを反映したものでもある。(「まえがき」より抜粋)

自然エネルギー白書2010の要約版(6ページ)は、以下よりPDF形式でダウンロードできます。

■自然エネルギー白書2010要約版(日本語) PDF(0.5MB)
※改訂版を公開しました(2010.5.14)
■自然エネルギー白書2010要約版(英語) PDF(0.3MB)
※改訂版を公開しました(2010.10.4)
■JFS(Japan for Sustainability)の「再生可能エネルギー」のページで紹介されています。

「自然エネルギー白書2010」本文の冊子(全84ページ,一部カラー)のお申し込みは、こちら。
(本文の全体は以下よりPDFでのダウンロードも可能です)

【お申込み方法】頒価1,000円(税込,送料込) こちらのメールアドレスまで、希望冊数と送付先をお知らせください。お申込みメールアドレス: 略
 お支払いは、同封する郵便振替用紙でお願いします。

■自然エネルギー白書2010本文(第1版の内容全文をPDFで公開しています)
(※正誤表はこちらです。)

目次、まえがき、第1章「国内外の自然エネルギーの概況」(PDF:2.4MB)
第2章「国内の自然エネルギー政策の動向」 (PDF:15MB)
第3章「自然エネルギーの国内トレンドと現況」
※自然エネルギー供給量の推計方法についてはJFS「日本の再生可能エネルギーの現状」を参照
第4章「自然エネルギーの長期シナリオ」 (PDF:0.4MB)
第5章「地域別導入状況とポテンシャル」 (PDF:0.7MB)
第6章「まとめ(提言)」 (PDF:0.2MB)
用語集、謝辞、免責事項ほか (PDF:1.3MB)
自然エネルギー白書2010全文 (PDF:17MB)
作成 :自然エネルギー政策プラットフォーム
.......... "

関連
【再生可能エネルギー】日本の再生可能エネルギーの現状-----JFS(Japan for Sustainability),2010.06.08

コメント続き
 
 2008年度の数字ですが、「日本の全発電量に占める太陽光発電の割合」って、どのくらいだと思いますか?

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ソーラーフロンティア、年産能力900MWの宮崎新工場を稼働。2011年中に1GW体制を確立

昭和シェル石油グループのCIS太陽電池メーカー、ソーラーフロンティアは、2011年度より年産約1ギガワット体制で、次世代型CIS薄膜太陽電池を世界市場へ提供すると発表しました。
 2009年より建設を開始した、宮崎新工場の年産能力は、900MWだということです。これにより、2011年中に1GW体制を確立する体制が整うということです。
 同社は、世界各地への出荷の体制を整え始め、ドイツ、米国などの海外拠点より世界中に出荷を開始する予定だということです。
 CIS薄膜太陽電池の種類も増えることになり、これまでの(1,235 x 671 x 35 mm)に加え、大型の(1,257 x 977 x 35 mm)製造が本格化することになります。

プレスリリース / ソーラーフロンティア、2011年2月15日
ホームページ / ソーラーフロンティア、世界最大規模の太陽電池工場が生産開始 年産約1ギガワット体制で、次世代型CIS薄膜太陽電池を世界市場へ提供(PDF)

Solarfrontier1gw
-----image : 上記リリースより

" ..........世界最大規模の生産能力で設計された宮崎第 3 工場は、(国富工場:年産能力 900 メガワット)が、2 月より一部生産ラインによる商業生産を開始したことをお知らせします。国富工場は、2009 年 9 月に投資が決定されてから、予定通り 16 カ月後の商業生産開始となりました。

国富工場では、既に稼働している宮崎第 2 工場に比べ、装置の大型化・自動化やモジュール面積の大型化を実現することにより、生産効率が高い CIS 薄膜太陽電池の生産が可能になりました。

また、同工場で生産する CIS 薄膜太陽電池は、既に日本および欧州の機関が発行する性能・安全に関する認証を取得しています。米国機関による認証についても、近日中に取得できる見込みとなっており、世界各地へ向け順次出荷を開始します。

ソーラーフロンティアは、今後段階的に国富工場の装置を稼働させ、2011 年 7 月にはフル生産体制を整える予定です。その結果、既に稼働中の宮崎第 1 工場と宮崎第 2 工場を合わせて約 1 ギガワットの生産能力をもち、太陽電池産業において、高い国際競争力を有することになります。ソーラーフロンティアは、より経済性が高く環境に優しい CIS 薄膜太陽電池を、日本、ドイツ、米国を拠点に世界中のお客様にお届けすることで、世界の旺盛な太陽電池需要に応えていきます。

国富工場の国富工場の概要

住 所 :宮崎県東諸県郡国富町田尻 1815 番地
生産能力:900 メガワット/年 (90 万キロワット/年)
投資金額:約 1,000 億円
従業員数:約 800 名
敷地面積:約 400,000 平米 (東京ドームの約8.6倍)
.......... "

関連
Showa Shell Begins Production at $1.2 Billion Solar Plant in Japan-----Bloomberg, Feb 16, 2011

参考エントリー
ソーラーフロンティア、10メガワットのCISモジュールをサウジアラムコのノースパーク・プロジェクトに供給-----ソフトエネルギー、2010/11/02

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ハワイ米海軍、ロッキード・マーティン Lockheed Martin の海洋温度差発電(OTEC)をプラント採用。開発へ

 航空機およびミサイルのロッキード・マーティン Lockheed Martin の海洋温度差発電(Ocean Thermal Energy Conversion-OTEC)の実証プラントをアメリカ海軍が発注、2009年の予算にさらに追加したことを発表されました。仕様変更を加えて、パイロットプラントをあるていど時間をかけながら具体化したい考えのようです。
 海洋温度差発電は、期待されるも具体化にはいましばらく時間がかかるとされています。それでも、アメリカでの関心は高まりつつあるように見えます。

米国立海洋大気圏局 NOAA、海洋温度差発電 OTEC の技術、開発のための環境情報などをまとめた専門サイトを公開-----ソフトエネルギー、2011/02/18

 軍の動きとしては、アメリカの陸、空、海軍はそれぞれ代替エネルギー、再生可能エネルギーに相応の予算をかけています。脱化石燃料というテーマへの取り組みには、なみなみならぬ決意を感じることがあります。軍隊という、人間の暮らしとは無関係なところで大量のエネルギーを消費する場所で、省エネや新しいエネルギーの開発が進むことをどう評価したらいいのかについては、大いに迷う点です。しかし、安全保障にもっとも気を使うとみられるアメリカやドイツ、イギリスの軍隊において、エネルギー問題が軍の力の維持に欠くことができない分野であるとの認識には注意を払うべきです。さらに、世界がその時平和であれば、軍が開発した技術であっても、一般に広がる可能性もあります。

プレスリリース / Lockheed Martin,November 22nd, 2010
Lockheed Martin to Continue Ocean Thermal Energy Conversion in Hawaii Under New Contract-----prnewswire.com版

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-----image[”Ocean Thermal Energy Conversion (OTEC)”] : 同リリースより

" The U.S. Naval Facilities Engineering Command awarded Lockheed Martin [NYSE: LMT] a $4.4 million contract modification to advance the design for an Ocean Thermal Energy Conversion (OTEC) pilot plant off the coast of Hawaii.

This contract modification is an addition to a Naval Facilities Engineering Command contract for $8.1 million issued in 2009.

Under the contract, a Lockheed Martin-led industry team continues to develop critical system components and designs for an OTEC pilot plant, which leverages the temperature difference between warmer water at the ocean’s surface and colder water below to produce clean power. Unlike other intermittent energy sources, OTEC offers a sustainable baseload power source, available day and night regardless of weather conditions, from energy stored in the world’s oceans.

“OTEC is an ideal energy generation technology for shoreline communities and military bases in tropical areas, some of which are largely dependent on imported fossil fuels for power and transportation,” said Chris Myers, Lockheed Martin vice president for energy and government programs. “We are applying our decades of experience designing and deploying maritime systems for defense markets to ocean power, helping to produce clean energy.”

Lockheed Martin's experience with OTEC technology dates back to the 1970s when the company built “Mini-OTEC.” This early prototype remains the world’s only floating OTEC system to generate power in excess of what is required for self-sustainment. The Department of Energy awarded Lockheed Martin contracts in 2008 and 2010 to advance OTEC technology.

In addition to its work on OTEC, Lockheed Martin is collaborating with its customers to address the nation’s challenges in the areas of next-generation alternative energy generation, energy efficiency, management, and environment and climate monitoring. The Corporation provides a full range of energy solutions to the government and regulated industry, including the Department of Energy, Environmental Protection Agency, state and regional energy organizations, utilities and businesses.
......... "

関連
Lockheed Martin : Ocean Thermal Energy Conversion (OTEC)
Otecresourcemap2009s
-----image : 「OTECResourceMap2009」

Ocean Thermal Energy Conversion (OTEC)

(LockheedMartinVideos, [新版に入れ替えました 2012/07/09] 2009年06月30日版は削除されました。)-----Ocean Thermal Energy Conversion

Lockheed Martin社の海洋温度差発電システム、アメリカエネルギー省が支援へ-----自然エネルギー、2010/03/18

追加情報
Market for Deep Ocean Energy Starts to Heat Up-----Forbes,3/31/2012

参考
Lockheed Martin : May 5, 2011 – THE LOCKHEED MARTIN OCEAN THERMAL ENERGY CONVERSION (OTEC) COLD WATER PIPE - THE LOCKHEED MARTIN OCEAN THERMAL ENERGY CONVERSION COLD WATER PIPE 2008-2010 work(PDF資料)

コメント続き

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石垣のIPOA-G形サイホン式立軸水車(~10KW)。香川県新商品生産による新事業分野開拓者認定事業に認定

 ろ過機・分離機、ポンプ等の製造・販売を行う石垣がIPOA-G形サイホン式立軸水車を開発し、この度香川県新商品生産による新事業分野開拓者認定事業に認定されたそうです。

 注目の小水力発電の分野にいろいろな発電機、関連機器やサービスが開始されています。いろいろ調べてとりあげたいと思います。

プレスリリース / 石垣、2011年1月27日
『小水力発電システム』が認定 ~排出量が少ない注目の自然エネルギー「小水力発電」-『香川県新商品生産による新事業分野開拓者認定事業』の認定を受けました

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-----Image(”IPOA-G形サイホン式立軸水車”) : 同リリースより

" .....このほど、新商品の生産で新たな事業分野の開拓を図るものとして、香川県の認定を受けました。
 本認定は、地方自治法施行令によって創設された制度で、新商品の生産により新たな事業分野の開拓を図ろうとする企業の販路開拓の支援を目的としたものです。
香川県が県内に事業所を持つ事業者を対象として、新規性・有用性・実現可能性等を基準に認定した商品を優先的に調達することで、販路開拓支援に繋げます。

制度 : 「香川県新商品生産による新事業分野開拓者認定事業」認定
事業者名 : 株式会社 石垣
商品名 : 小水力発電システム
商品概要 : 少ない水量、わずかな落差でも効率的に発電することができる発電システム
認定日 : 2011年1月27日(認定書交付式:同日、香川県庁)
認定期間 : 2013年3月31日迄
..........
再生可能な自然エネルギーを利用しているため、化石燃料を使用した発電と比べ環境面で優れており、次のような特長があります。

CO2排出量が少なく有害な廃棄物を排出しないクリーンな発電
貴重な純国産のエネルギー
繰り返し利用可能な循環エネルギーを利用
建設時の環境負荷が少なく、短期間で設置可能、維持管理も容易
認定商品『小水力発電システム』について
 小水力発電システムは、当社がポンプメーカーとして長年培ってきた水力技術を、発電に応用して開発した独創的なシステムです。
 サイホン式立軸ポンプを水車発電機として利用可能にした本技術は、これまで未利用であったエネルギーを有効利用することを可能にしました。
例えば、下水処理場などの処理水放流や河川・水路の堰で生じる小流量・低落差のエネルギーです。
 また、設置に必要な設備が少なく、既設構造物をほとんど改造せずに設置が可能で、維持管理性にも優れているため、設置費用、運転・維持管理費用共に大幅な低減が可能です。
 このシステムの開発にあたっては、香川県の補助により実施した香川県産業技術センター及び香川高等専門学校との産官学共同研究により得られた研究成果を活用しています。

Ipoa_g_rei_2
-----image("小水力発電システム設置例") : 同リリースより
......... "

関連
IPOA-G形 小水力発電システム
Ishibakiipoag
-----image : 上記サイト、カタログサイホン式立軸水車(1550KB)より

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 サイホンを、Wikipediaで調べると、

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コペンハーゲンのゴミ処理発電施設の建物に、スキー場が組み込まれたデザインが採用されました

 なんという建物なんだ!

屋根でスキーができる未来型ゴミ処理場、デンマーク-----AFP BB News,2011年02月14日

 デンマーク、コペンハーゲンのAmagerforbranding社のゴミ処理発電施設の建て替えに伴う、建築デザインのコンペで、なんと、建物の屋根の部分に本格的なスキー場が組み込まれたデザインが採用されました。Amagerforbranding社(デンマーク語、英語表記名)のプレスリリースによると、デザインしたのはBjarke Ingels Group(BIG)社のデザイナーが中心となって行ったもので、同社のサイトで公開されているプレゼン資料によると、スキー客は、エレベーターで頂上までのぼり、入門用からベテランまで楽しめるコースが複数用意されています。屋根が巨大なスキー場になっているだけでも驚きなのに、さらにさまざまなスポーツやイベントを楽しめる施設となっています。
 一方、ゴミの焼却施設からの排煙にまで工夫がされています。先のエレベータシャフトを取り巻くように煙突が配され、なんと煙までもドーナツ状にされ、間欠的に吐き出されるというのです。完成は、2016年でGoogleマップでみるとなにやら工事はすでに開始されています。予算総額は35億クローネ(約530億円)の巨大プロジェクトだということです。完成すれば、コペンハーゲンの新たなランドマークになるのは確実で、その総合的なデザインの工夫と運用は、世界から注目されることは間違いなさそうです。

プレスリリース / Amagerforbranding(デンマーク語、英語表記名),19. januar 2011
Nyt affaldscenter afslores pa tirsdag-2011/1/25 Affaldsarkitektur - Kobenhavns nye vartegn[コペンハーゲンの新たなランドマークとなる廃棄物処理所]
Amagerforbrandingden001
-----image : 同リリースより-----Amagerforbraending_arkitekt_vinder4

Gmapamagerforbrandingden
-----image : Googleマップ「コペンハーゲンの建設予定地」より

関連
Bjarke Ingels Group / amf

BIG architects: amagerforbraending - waste treatment plant and ski run-----designboom.com,26 Jan 2011

参考動画
Affaldsforbrandingsanlag som vartegn

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米国立海洋大気圏局 NOAA、海洋温度差発電 OTEC の技術、開発のための環境情報などをまとめた専門サイトを公開

 国立海洋大気圏局 NOAAは、海洋温度差発電 OTEC の技術、開発のための環境情報などをまとめた専門サイトを公開しました。海洋温度差発電 Ocean thermal energy conversionOTEC)は、海洋の表層水と1000mほどの深海の海水温の差を利用し、熱交換を行い溶液の循環を行いタービンを回転させて発電を行います。温度差が大きいほうが有利なので、課題としては適地の選択と送電のためのコストとの相克となります。
 今回、海洋温度差発電の許認可を行う立場の国立海洋大気圏局 NOAAが再生可能エネルギーへの関心の高まりに呼応するようにいち早く、現実の技術と環境監査などの情報サイトをオープンしたことで、これからの開発、および投資への関心をさらに押し上げる効果があるかもしれません。

 アメリカで最初に具体化しそうなのは、Lockheed Martin社が海軍向けに開発している5~10MWのシステムとなりそうです。情報を収集中です。

プレスリリース / National Oceanic and Atmospheric Administration(NOAA),February 10, 2011
NOAA Launches Website on Emerging Marine Renewable Energy

" In response to resurging interest in renewable energy production, NOAA has launched a website containing legal and licensing information for industries interested in developing Ocean Thermal Energy Conversion (OTEC) capability in the United States.

OTEC produces renewable energy by using temperature differences between deep cold water and warm surface water to power a turbine. The electricity generated from an off-shore facility is sent to land by power cable. The technology is considered particularly viable in tropical areas with year-round warm surface water. In addition to generating electricity, OTEC technology has the potential to produce other products such as potable water, hydrogen and ammonia. Surplus cold water from OTEC can also be used for aquaculture and air conditioning systems.

The new website contains information on OTEC technology and potential environmental impacts and on NOAA’s licensing authority under the Ocean Thermal Energy Conversion Act of 1980. It also contains information on workshops with federal, state, academic, non-government and private sector interests to explore the technological and environmental issues of commercial-scale OTEC systems.
.......... "

関連
Ocean Thermal Energy Conversion (OTEC) website
Otec_300
-----image[Ocean Thermal Energy Conversion (OTEC) website.(Credit: NOAA)] : 上記リリースより

Wikipedia : 海洋温度差発電

参考エントリー
米エネルギー省やNOAAなど、洋上風力と海洋エネルギー(波力、潮流、海流、海洋温度差)に関する8研究に共同で約500万ドルを助成すると発表-----ソフトエネルギー、2010/11/15

Lockheed Martin社の海洋温度差発電システム、アメリカエネルギー省が支援へ-----自然エネルギー、2010/03/18

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伊藤忠商事、既存二社の経営統合により米国最大の太陽光発電システム販売会社SolarNet Holdingsを設立

 伊藤忠商事は、子会社である既存二社、SolarNetSolar Depotの経営統合により米国最大の太陽光発電システム販売会社SolarNet Holdingsを設立したと発表しました。
 SolarNet Holdingsは、再生可能エネルギー関連の関連製品の販売と施工を行う全米規模のネットワークを構築し、アメリカで拡大し激化する太陽光発電市場で大きな展開を狙うということです。シャープの太陽電池のアメリカでの展開がより本格化しそうです。関連会社、DC Power Systemsのサイトの取り扱い太陽電池には、シャープ以外Yingli Solar PV Modules,Evergreen Solar,Kaneka Amorphous Solar Panelsの名前があがっています。台頭する中国勢との競争とはいえ、お互いに商品の上でさまざまな販売、施工上の工夫が生まれそうです。

プレスリリース / 伊藤忠商事、2011年2月 1日
米国最大の太陽光発電システム販売会社SolarNet Holdingsの設立

" 米国太陽光発電システム設計・販売事業におけるSolarNetとSolar Depotの経営統合
伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡藤正広、以下「伊藤忠商事」)の子会社であるSolarNet, LLC(本社:米国カリフォルニア州、以下「SolarNet」)とSolar Depot(本社:米国カリフォルニア州、以下「Solar Depot」)は、2011年2月1日付けで経営統合し、両社の持株会社SolarNet Holdings, LLC(本社:米国カリフォルニア州、CEO:下河辺洋一、以下「SolarNet Holdings」)を設立します。この度の経営統合より、SolarNet Holdingsは、米国最大の太陽光発電システム販売会社となります。
 伊藤忠商事は、2007年6月にSolar Depotを、2009年4月にDC Power Systems及びStellar Energyの運営会社であるSolarNetを買収し、世界三大太陽光発電ビジネス市場(日欧米)の一つである米国にて事業展開してきました。近年の米国市場は、環境に対する意識の高まりや政府の支援策などを背景に大きく拡大している一方、中国太陽光パネルメーカーの台頭を機に、販売シェアや価格における企業間競争が激化しています。
 この度、SolarNetとSolar Depotは経営統合し、更なる事業強化を実施します。SolarNet及びSolar Depotは事業会社としてそれぞれ存続し、新設する持株会社SolarNet Holdingsが両社の全株式(100%)を保有します。SolarNet Holdingsは家庭・商業向けを中心とした米国最大の太陽光発電システム販売会社となるとともに、以下の経営統合によるシナジー効果の実現を目指します。
..........
SolarNet Holdingsについて
会社名
SolarNet Holdings, LLC
代表者
下河辺 洋一(CEO)
本社所在地
米国カリフォルニア州
設立年月日
2011年2月1日
従業員数(連結)
238名(2011年2月1日現在)
事業概要
新エネルギー/クリーンエネルギー関連製品の販売・施工
URL
http://www.solarnetholdings.com/
.......... "

関連
DC Power Systems / Products

"Sharp Solar Panels
Yingli Solar PV Modules
Evergreen Solar
Kaneka Amorphous Solar Panels "

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ファーストソーラー First Solar 、ネバダ州で250MWの大規模太陽光発電所の建設計画を開始

 世界各地で大規模太陽光発電所を建設している世界一(2009年の生産量)の太陽電池メーカーファーストソーラーが、またしてもラスベガスの南60kmのカリフォルニアとの州境にある Ivanpah Valley における大規模太陽光発電所建設計画をスタートさせそうです。建設される正確な場所は、ネバダ州のプリム Primm という町の郊外です。土地は、州の公有地で広さは、2,500 エーカーということです。1エーカーをおよそ0.4ヘクタールとして、1000ヘクタール、約1万坪です。この Silver State South Solarプロジェクトでは、250MWの太陽光発電所が建設され、太陽光発電に熱心に取り組む、南カリフォルニアエジソン社 Southern California Edison (SCE) に発電電力が売られる契約がこのほどまとまりました。契約により、この計画が具体的に動き出しました。最初のアレイが稼働するのが2014年、すべてが完成するのは2017年の5月ということです。さすがに時間がかかります。

Firstsolarnevada250mwsolarpv
-----image : Googleマップ「Silver State South Solar」より

 ファーストソーラーは、2GW体制をとりつつありますが、ここにきてさらに加速しています。CdTe thin-film太陽電池の生産体制を2012年には、2.7GW体制へと拡大されるようです。ベトナム工場も稼働し、中国、アジアにも進出してきます。

First Solar to build thin-film plant in Vietnam: plans to double capacity by 2012-----pv-tech.org,14 October 2010

プレスリリース / First Solar,Feb. 9, 2011
First Solar, Southern California Edison Sign Contract for 250 Megawatts of Solar Photovoltaic Power-----URLはこちらに変更

" Southern California Edison (SCE) has signed a power purchase agreement with First Solar for 250 megawatts AC of electricity to be generated with solar photovoltaic panels. This emission-free power source is the equivalent, in greenhouse gas terms, of removing 30,000 cars from the road annually.

The solar panels will be ground-mounted on about 2,500 acres of public land near Primm, Nev. First Solar is developing the project, named Silver State South, which will interconnect with SCE’s proposed Eldorado-Ivanpah 220-kilovolt transmission line. The project is expected to begin producing electricity as early as 2014 and be fully operational by May 2017. It will create about 300 construction jobs, and the solar panels will be recycled after their useful lifespan.
......... "

関連
First Solar, Southern California Edison Sign Contract for 250 Megawatts of Solar Photovoltaic Power-----Southern California Edison (SCE),Feb. 9, 2011

First-Ever Solar Project Approved on Public Lands in Nevada----U.S. Department of the Interior,10/13/2010

" First Solar Silver State North Solar Project
VITALS
Location: Clark County, Nevada
Technology: Photovoltaic Panels
Electricity production capacity: 50 MW
..........
THE BIG PICTURE: Silver State North is one of the projects that will help achieve the Administration
and Interior initiative to make a rapid and responsible move to large-scale production of renewable
energy on public lands. The State of Nevada is working to achieve a 25 percent Renewable Portfolio
Standard by 2025. -----いずれも添付書類「First Solar Silver State North Solar Project」(PDF)より "

Solar Plant_NV_500mw_Amargosa_NV Energy_Solar Millenium-----2010/12/07,EnergyDeals Blog

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北陸先端大と科学技術振興機構、世界で初めて液体シリコンを用いた塗布プロセスにより太陽電池を製作

 北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)マテリアルサイエンス研究科の下田教授と科学技術振興機構(JST)の研究グループは、世界ではじめて液体シリコンの塗膜プロセスにより太陽電池の作製に世界で初めて成功したと発表しました。塗膜、つまり印刷するように太陽光発電素子を作成することは、非結晶系のプロセスによるものでしたが、画期的な塗布プロセスにより、p-i-n型のアモルファス・シリコン(非結晶系)薄膜太陽電池の試作を行ったということです。効率はまだまだですが、この画期的な方式の太陽電池が実用化されれば、製造エネルギーおよびコストの問題の解決につながる可能性があるので、非常に期待される研究成果となりました。

 太陽電池を印刷というイメージの現実化につながると素晴らしい研究です。Siインク(シリコンインク)で太陽電池を印刷する未来へ、また一歩近づいたようです。

プレスリリース / 北陸先端科学技術大学院大学、2011/02/07
マテリアルサイエンス研究科の下田教授の研究グループ、世界で初めて液体シリコンを用いた塗布プロセスにより高性能の太陽電池の作製に成功

" ..........液体シリコンから優れた半導体特性を有するアモルファス(非晶質)・シリコン薄膜の作製に世界で初めて成功しました。さらに、それを用いて、画期的な塗布プロセスにより、p-i-n型(注1)のアモルファス・シリコン薄膜太陽電池の試作を行い、高い性能を確認しました。これまで「液体からのアモルファス・シリコン太陽電池製造」は画期的な低コスト製造法として挙げられていましたが夢に過ぎませんでした。今回、研究グループでは、液体シリコンの溶質にあたるポリジヒドロシラン(ポリシラン)(注2)という中間体を徹底的に研究し、使いこなすことで、この可能性を世界で初めて示しました。
 今後、シリコン薄膜のさらなる高品質化、液体シリコン(Siインク)の低コスト化などの実用化のために企業との共同研究を実施し現在の商用電力と同等のコストを可能にするコストパフォーマンスの高いシリコン太陽電池の製品化を目指していきます。

1. 研究の背景
..........太陽電池の性能(コストパフォーマンス)の大幅な向上には、既存技術の延長上にはない画期的な技術が必要でした。

2.研究の成果
 本研究グループでは、シリコン(Si)の第3の形態である「液体」に着目し、液体シリコン材料(以下、液体Si)から半導体や太陽電池を作製する研究に取り組んできました。本研究グループのメンバーである、JAISTの下田 達也 教授、JSR株式会社の松木 安生 主任研究員らは、すでに液体Siから優れたポリSi薄膜トランジスタができることを2006年に発表しています。本研究グループで行ってきた研究はその後継研究に当たります。今回の研究成果は、その後の液体Si研究を集大成したものであり、以下に研究成果の概要を述べます。

 1)Siインクの開発
 液体Siの出発原料であるシクロペンタシラン(CPS)(注3)の重合過程を実験と理論面から詳しく研究し、CPSの重合体であるポリシランの分子量分布、その液体中での形態、経時変化等を正確に把握しました。また、ポリシランを溶かす適切な溶媒も発見し、塗布プロセスに安心して用いることができる液体Si、すなわち「Siインク」の開発に成功しました。

Zu1
-----image(”図1. 3種類のSiインク。ボロンをドープしたp型のSiインク(左)、i型(真性) Siインク(中央)、リンをドープしたn型Siインク(右)”) : 同リリースより

 2)ポリシラン膜の塗布技術の確立 
 液体Siから制御性良くポリシラン膜を基板上に形成することは、これまで非常に困難でした。本研究グループでは、塗布プロセスの基本に立ち返り、分子間力の基本パラメータであるハマカー定数(Hamaker Constant)(注4)を算出して、制御性の良いポリシラン膜の形成技術を確立しました。これによって、欠陥のない均一なポリシラン膜が基板上に形成でき、膜厚も制御できるようになりました。

Zu2
-----image(”図2. 液体シリコンから作成したアモルファス・シリコン薄膜”) : 同リリースより

3)優れた半導体特性のアモルファスSi薄膜の開発
 ポリシラン膜は加熱すると脱水素で固体のSiになります。その際に、ポリシラン中のSi原子は4本の結合手を一旦切り離して、再度Si原子同士で結合します。これは未結合手(ダングリングボンド:dangling bond)(注5)を生み出す過程であり、従来はポリシランから良質のアモルファスSi薄膜は作製できないとされていました。本研究グループでは、分子量、液体状態、塗布プロセス、焼成条件を詳細に見直し、ダングリングボンドの低減(1×1016/cm3)に成功し、Siインクから優れた半導体特性を有するアモルファスSi薄膜を作製することに成功しました。
.......... "

関連
JST 科学技術振興機構 / 平成23年2月7日 世界で初めて液体シリコンを用いた塗布プロセスにより高性能の太陽電池の作製に成功

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WWF、2050年までに100%再生可能エネルギーは実現可能とするエネルギー・レポート The Energy Report 2011 を発表

 WWF、および世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)は、2年の歳月をかけてまとめた、2050年までに100%再生可能エネルギーは実現可能とするエネルギー・レポート The Energy Report 2011 を発表しました。
 WWFは、気候変動およびエネルギー問題に早くから取り組んでいることで知られています。クリーンエネルギーがやがて基幹産業になっていくことを指摘し、各国政府に制度や資金の整備を積極的に菜たらきかけてきました。

WWF、クリーンエネルギーは2020年には第三の産業になる! Clean Economy, Living Planetリポートを発表-----ソフトエネルギー、2009/12/18
 そして、今回のエネルギー・レポート The Energy Report 2011では、2050年までにエネルギー消費を減らし、再生可能エネルギーにより100%を代替する道筋を示してくれます。現在、再生可能エネルギーにより100%を賄うことができるとする、リポートは、研究機関などにより複数報告されています。2050年の世界のあり方を、予測するだけでなく、積極的に選び実現する方策を創り上げていくことの重要さが示されています。

プレスリリース / WWF,2011年2月3日
WWF『エネルギー・レポート』を発表 2050年までに100%再生可能エネルギーは実現可能!

" 2011年2月3日、WWFは、2050年までに世界のエネルギー需要をすべて再生可能エネルギーで供給することが経済的にも技術的にも可能であるという研究結果を『エネルギー・レポート~2050年までに再生可能エネルギー100% :The Energy Report - 100% Renewable Energy By 2050』として発表しました。
The Energy Report - 100% Renewable Energy By 2050
英語版:オリジナル全文 (PDF形式:15MB)
日本語版:要約(PDF形式/1.7MB)
化石燃料への依存を現在のまま続ければ、気候変動による悪影響、エネルギーの価格高騰と枯渇など、ますます困難な状況に直面することは間違いありません。それを回避するために、WWFは「2050年までに100%再生可能エネルギー社会へ移行する」というビジョンを掲げました。既存の技術のみで、このビジョンがどこまで達成できるか、エコフィス(世界有数の気候・エネルギーに関するコンサルタント企業)に分析を委託し、2年間の歳月をかけて完成したのが、本レポートです。100%再生可能エネルギー社会のシナリオを示し、その実現に向けた行動を社会に呼びかけています。

シナリオでは、2050年までに

(1)世界全体および各部門でエネルギー需要をどこまで減らすことができるか

(2)その需要に見合ったエネルギーを、持続可能な形で供給することができるか

をそれぞれ順に検討しました。その際、重要なポイントとして、以下を考慮しました。

省エネルギー策の徹底により、世界のエネルギー需要を減らす
需要側の各部門(産業、建築物、運輸)で電化を進める
持続可能な再生可能エネルギー源でまかなう
電化が難しい部分(熱、燃料用途)は、その他の再生可能エネルギー源でまかなう(太陽熱等)
バイオマスエネルギーは最後の手段とし、他の再生可能エネルギー源でどうしてもまかなえない部分に利用する
その結果、エネルギー需要については、2050年には2005年よりも15%削減が可能であることが示されました。これは、これまで発表されたどのシナリオよりも野心的な数値です。現在ある技術をベースに、その需要に対して、95%を再生可能エネルギーで供給することが可能であるという結果が得られました。残りの5%は今後誕生する新たな技術にゆだねていますが、化石燃料や原子力、旧来型バイオマス(薪炭材など)は、太陽光・風力・地熱・水力・バイオマスといった多様な再生可能エネルギー源を組み合わせることによって、ほぼ完全に代替することができるのです。また、これにより世界のエネルギー由来のCO2の排出量は、2050年に80%以上削減されるという結果になりました。

このシナリオは、国連の人口増加の予測(2050年90億人超)を反映し、現在電気のない生活をしている14億人を含む、世界中のすべての人に電気を供給できることを想定しています。また将来の燃料価格や技術コストなど、全般的に比較的控えめな想定に基づいています。初期の設備投資は必要ですが、長期的には、燃料費が下がることで運用費も低減され、2040年以降は正味でコストの節約となります。

WWFはこのシナリオで示された、100%再生可能エネルギーの実現を確実にするために、社会が次の5つの重要事項を選択する必要があると考えています。

重要な選択その1:エネルギー効率と再生可能エネルギーの追求
..........
重要な選択その2:土地利用と土地管理(持続可能な方法で得られたバイオ燃料を担保する政策)
..........
重要な選択その3:低炭素な生活スタイルを受け入れる
先進国においては、企業行動や経済政策、個々人の生活スタイルなど、全てにおいて、エネルギー多消費行動を改めていく必要がある。途上国においては、人々の生活が改善され、健全な生活スタイルへと変化していく過程で、公共・産業・個人あらゆる部門で廃棄を最小化し、最も高いエネルギー効率基準を達成すべきである。世界の富裕層に対しては、現在極度の貧困の中で暮らす数十億人と資源を公平に分配するために、何らかの成長制限が求められるであろう。

重要な選択その4:資金と投資
..........
重要な選択その5:研究開発の支援
..........

日本は再生可能エネルギーの普及拡大を

日本では現在、発電量に占める再生可能エネルギーの割合は3%程度に留まっています。WWF気候変動プログラムの池原庸介は「気候変動問題の解決とエネルギー安全保障を見据え、全量固定価格買取制度などを適切なかたちで早期に導入し、再生可能エネルギーの大幅な普及拡大を図っていく必要がある」とコメントしています。

The Energy Report - 100% Renewable Energy By 2050
英語版:オリジナル全文 (PDF形式:15MB)
日本語版:要約(PDF形式/1.7MB)
..........

Wwf2011energyreportyouyaku001
Wwf2011energyreportyouyaku002
-----image&コメント: 同リリース要約版より。「..........現在 14 億人が電気のない生活 2 をしているが、このシナリオでは地球上すべての人口が電気にアクセスを可能とした上の結果である。これで世界のエネルギー由来のCO2 の排出量についても 2050 年に 80%以上削減される。なお、残りの 5%のエネルギーについては、今後誕生する新たな技術にゆだねている。
シナリオは、国連の人口増加の予測(2050 年 90 億人超)を反映し、また将来の燃料価格や技術コストなど全般的に比較的保守的な想定に基づいている。
このシナリオの達成に必要なグローバルな設備投資額は、長期的には、燃料費の削減や消滅などによる運用費の削減によって完全に回収され、利益が生じるまでになる。設備投資額と運用費の削減額の両方を考慮した正味のコストは、2050 年までの期間全体を通じて年当たりGDPの 2%を超えることはない。そして、2025 年前後をピークとしてやがて減少し、2040 年以降は正味で節約となることが判った。仮に、シナリオのコスト分析の中で、気候変動の悪影響回避によるコスト削減まで考慮した場合、節約額はさらに大きくなり、節約時期も 2040 年よりもさらに早まることとなる。」『エネルギー・レポート~2050 年までに再生可能エネルギー100%』要約版 The Energy Report - 100% Renewable Energy By 2050 2011 年 2 月 3 日
要約:WWFジャパン
.........."

関連
100% Renewable Energy by 2050?-----WWF
Wwf2011energyreport-----image : 「The Energy Report - 100% Renewable Energy By 2050」(2011,p.256,PDF-16MB)表紙

Influential voices support WWF’s 100% renewable energy vision-----WWF,11 February 2011

Brave new world fuelled by clean economical energy possible and imperative by 2050-----WWF,03 February 2011

OMA / 3 February-WWF and AMO launch groundbreaking report describing a world 100% reliant on renewable energy by 205

100% renewable energy possible by 2050, say OMA & WWF-----Footprint,February 3rd, 2011

参考動画
AMO - The Energy Report

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GE、NRGエナジー NRG Energy、コノコフィリップス ConocoPhillips、共同で3億ドルの再生可能エネルギーなどの支援会社を新たに設立

 General Electric(GE)、NRGエナジー NRG Energy、コノコフィリップス ConocoPhillipsのアメリカのエネルギー関連の大手企業三社がジョイントベンチャーを新たに設立、3億ドルの再生可能エネルギーやスマートグリッド関連の企業を支援する新会社を設立すると発表しました。
 支援先としてあげられた当初の30社の中には、太陽電池のAlta Devicesやバイオ燃料のCiris EnergyやCoolPlanetBioFuelsの名前が含まれているということです。

 Alta Devicesは注目されながら、その全貌がわからないまま注目を集めている会社です。現時点では、ホームページも公開されていません。

Alta Devices: Next Gen PV Challenges Status Quo-----Greentech Media ,MAY 11, 2010

 昨年の上記ニュースでは、30%の効率で50セント/Wを実現する太陽電池を製造する技術をもつとされ、すでに開発資金を手にしつつあることで注目を集めていた会社です。その情報のなさから、ステルス企業としてさらに関心を集めています。

 こうして、アメリカのベンチャーは資金を集めることに成功しています。新しい技術がいくつものになるのかは、わかりませんが、昨今のニュースをみるとき、再生可能エネルギーおよびエネルギーマネジメント部門の技術は、ますます重要さを増していることを感じます。

プレスリリース / General Electric(GE),27 January 2011
GE CAPITAL, NRG ENERGY, CONOCOPHILLIPS, FORM JOINT VENTURE TO ACCELERATE EMERGING ENERGY TECHNOLOGY

" Three major American energy corporations - GE (NYSE: GE), NRG Energy, Inc. (NYSE: NRG) and ConocoPhillips (NYSE: COP) - are joining forces to become the premier investor and commercial collaboration partner for emerging and innovative energy technology companies. The companies have committed $300 million in capital to the new joint venture, Energy Technology Ventures, to fund approximately 30 venture- and growth-stage companies over the next four years. The first investments are in companies developing potentially game-changing technologies in solar photovoltaic (Alta Devices), cleaner coal (Ciris Energy, Inc.) and non-food biofuels (CoolPlanetBioFuels).
...........
The joint venture’s initial investments are in:

Alta Devices, Santa Clara, CA, improving the production economics of advanced materials for high-efficiency, low-cost solar energy

Ciris Energy, Inc., Centennial, CO, developing technology to biochemically convert coal to methane at large scale and low cost. See http://www.cirisenergy.com

CoolPlanetBioFuels, Camarillo, CA, developing technology that converts low-grade biomass into high-grade fuel and carbon that can be sequestered. See http://www.coolplanetbiofuels.com
.......... "

関連
GE Backs Stealth Solar Startup Alta Devices-----EnergyDeals Blog,2010/11/29

Some Hints About Stealthy Solar Startup Alta Devices, Courtesy of DOE-----Clean Energy Sector,January 20, 2010

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富士重工業と日立製作所、中部電力御前崎風力発電所で2MWのSUBARU80/2.0 11基を本格稼働

 中部電力御前崎風力発電所で2MWのSUBARU80/2.0 11基が本格稼働しました。2MWのSUBARU80/2.0風力発電機が昨年2月から稼働している1期工事分3基とあわせた合計11基が御前崎の海岸で発電を開始しました。2MWのSUBARU80/2.0は、ナセル側を風上に向けたダウンウィンド型(直径80mのローターをタワーの風下に配置)で、山岳などの風の条件に適合する、世界初の大型ダウンウィンド方式の風力発電機だということです。
 富士重工業が風車本体のナセル・ブレードおよびタワーなどの製造、日立が営業、発電機・パワーコンディショナーなどの製造、据付を担当しています。
 
プレスリリース / 2011/02/01
SUBARU80/2.0 風力発電システム11基が御前崎風力発電所で本格稼働開始

110201
-----image[”御前崎風力発電所(2期工事分の一部)の外観”] : 同リリースより

" ..........中部電力株式会社が建設する風力発電施設「御前崎風力発電所」の2期工事向けに、富士重工業と日立が共同で開発した大型風力発電システム「SUBARU80/2.0風力発電システム(以下、SUBARU80/2.0)」を8基納入し、2011年1月28日から本格稼働を開始しました。これにより、昨年2月から稼働している1期工事分3基とあわせ合計11基が本格稼働を開始したことになります。

御前崎風力発電所は、静岡県御前崎市の太平洋に面した海岸線に浜岡原子力発電所の東側および西側の約10kmに渡ってSUBARU80/2.0を11基配置した風力発電所です。SUBARU80/2.0は、直径80mのローターをタワーの風下に配置したダウンウィンド方式の風車で、定格出力は、1基あたり2,000kWです。

SUBARU80/2.0の特長であるダウンウィンド方式は、その構造的な特長から台風などによる突風に対して主要構造部分への負担が軽減され、より安全で強固なシステムとなっており、海岸線への設置において強みを発揮します。また、山岳地域においても、吹上げ風を効率よく受けることができる等、さまざまな条件下でその特長を生かすことができます。なお、2,000kW級の風力発電システムでダウンウィンド方式を商用化したのは、SUBARU80/2.0が世界で初めてです。SUBARU80/2.0 は、富士重工業と日立が共同で開発し、富士重工業が風車本体のナセル・ブレードおよびタワーなどの製造、日立が営業、発電機・パワーコンディショナーなどの製造、据付を担当しています。

富士重工業および日立は、日本の複雑な地形や気候に適したSUBARU80/2.0の特長を生かして国内での普及を進めると同時に技術的な蓄積を図り、風力発電システムの技術開発をさらに推進していきます。
.......... "

関連
SUBARU80/2.0風力発電システム11基が御前崎風力発電所で本格稼動開始-----日立製作所、2011年2月1日
 -日立評論 2009年3月号 : 大型風車「ダウンウィンド 2MW機」の開発

御前崎風力発電所(2期)の営業運転開始について-----中部電力、2011年1月28日

富士重工業 : スバル風力発電システム / 01 ダウンウィンドロータ
/ 諸元

SUBARU 風力発電機

(subarublog,2009年09月28日)
"茨城県神栖市の波崎ウィンドパークに設置されているSUBARUの2000kw風力発-電システム 80/2.0です。"

富士重工業と日立製作所、国内初の港湾外洋上風力発電施設「ウィンド・パワー・かみす風力発電所」で2MW風力発電機 SUBARU80/2.0、7基を稼働-----ソフトエネルギー、2010/07/22

The WindPower : Subaru Subaru 80/2.0

World Wide Wind Turbines / 2.0MW > Subaru 80/2.0

Omaezakiwindgmap
-----image : Googleマップ「御前崎風力発電所」より

追加情報
風力発電用発電機製造工場を増設 約40億円を投じ製造能力を1.7倍に拡充し、グローバルな市場拡大に対応-----日立製作所、2011年2月9日

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イベント3/4 自然エネルギー・これまでの10年、これからの10年-ISEP設立10周年記念シンポジウム

 環境エネルギー政策研究所(ISEP) 設立10周年記念シンポジウムが開催されるそうです。もう10年なんですね。ご苦労様です。そしてこれからのご活躍、ますますの活動の充実に期待しております。

-----イベント案内(2011/02/03)より-----要事前申込(締切2月末日まで)

" 環境エネルギー政策研究所 設立 10 周年記念シンポジウム
-自然エネルギー・これまでの 10 年、これからの 100 年-

 環境エネルギー政策研究所(ISEP)は、今年(2011 年)で設立から 10 年目を迎えます。そして、 いよいよ日本でも自然エネルギーの固定価格買取制度が導入されようとしています。この節目の機 会に、本年度のISEPの活動・成果を報告し、自然エネルギーの分野における市民社会の成果と 課題を振り返るとともに、持続可能なエネルギー社会に向けて、これからの 100 年を展望します

【日 時】2011 年3月4日(金) 13 時 30 分-17 時 (13 時開場)
【場 所】憲政記念館 ホール (東京都千代田区永田町 1-1-1)
  地下鉄「永田町駅」より徒歩5分、「国会議事堂前駅」「桜田門駅」より徒歩7分
【参加費】 無料 (事前登録制)

<プログラム>
[第1部] 持続可能なエネルギー社会・これまでの 10 年を振り返る
飯田 哲也 (環境エネルギー政策研究所所長)
井田 徹治 (ジャーナリスト)
大野 輝之 (東京都環境局長)
大林 ミカ (国際再生可能エネルギー機関 Asia Oceania Policy Manager)
河口真理子 (社会的責任投資フォーラム代表理事)
鈴木 亨  (北海道グリーンファンド事務局長)
長谷川公一 (東北大学教授)

[第2部]  持続可能なエネルギー社会・これからの 100 年を展望する
飯田 哲也  (環境エネルギー政策研究所所長)
植田 和弘  (京都大学大学院教授)
鎌仲ひとみ  (映画監督)
小林 光   (環境省上席参与・前環境事務次官)
竹村 真一  (京都造形芸術大学教授)
宮台 真司  (首都大学東京教授)  (以上予定 50音順)

【主 催】特定非営利活動法人 環境エネルギー政策研究所

 申込み方法など[詳しくはこちら]PDF
http://www.isep.or.jp/images/event/110304ISEP10sympo.pdf
.......... "


 詳細、お問い合わせは、環境エネルギー政策研究所(ISEP) / イベント案内(2011/02/03)をご覧ください。

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住友林業ら三社出資の川崎バイオマス発電所が営業運転を開始

 住友林業、住友共同電力およびフルハシEPOの三社が合弁で設立した川崎バイオマス発電(所)が我が国最大33MWのバイオマス専用火力発電所が2月1日に営業運転を開始しました。場所は京浜工業地帯の中心である川崎市の臨海地域、神奈川県川崎市川崎区扇町で、関東一帯から集めた木質チップを燃料としして発電が行われます。

プレスリリース / 住友林業、平成23年2月1日
川崎バイオマス発電所 営業運転開始について

201102012
-----image(”川崎バイオマス発電所 工場外観”) : 同リリースより

" 川崎バイオマス発電株式会社(社長:戸川裕昭 本社:愛媛県新居浜市磯浦町16番5号)が運営する川崎バイオマス発電所は、2月1日(火)に営業運転を開始しましたのでお知らせ致します。

川崎バイオマス発電所は、木質バイオマスを燃料とする発電所で、発電規模は33,000 キロワット(kW)と、バイオマスのみを燃焼する発電設備としては国内最大となります。京浜工業地帯の中心である川崎市の臨海地域に位置し、関東一帯から集めた木質チップを燃料として、クリーンな電気の卸供給を行って参ります。

この事業は、バイオマス発電事業を行う川崎バイオマス発電株式会社、及び燃料用木質チップを供給するジャパンバイオエナジー株式会社とその持株会社であるジャパンバイオエナジーホールディング株式会社の計3社で運営されています。事業開始をお知らせしました2008年11月26日以降、工場の建設を始めとした各種準備を進めてきた結果、この度の営業運転開始に至りました。

この事業では、発電事業を通じてエネルギーの供給を行うのは勿論、木材のリユース・リサイクルを促進し、森林資源の効率的な利用・環境保護を図るとともに、CO2フリーの発電を行うことにより地球温暖化防止に貢献致します。

1. 川崎バイオマス発電所概要
(1)所在地所 神奈川県川崎市川崎区扇町12番6号
(2)発電規模 33,000 kW(バイオマス専焼設備としては国内最大)
(3)燃料 木質バイオマス(計画使用量18万トン/年)
(4)主要設備 発電設備 (循環流動層ボイラ、タービン発電機、冷却塔方式)
大気環境設備(排煙脱硫設備、排煙脱硝設備、除塵装置)
排水処理設備
(5)CO2削減効果 年間12万t 2万2千世帯分に相当

2. 工事の概要
工事実績
2009(H21) 9月 バイオマス発電所基礎工事着工
2010(H22) 2月 バイオマス発電設備工事着工
10月 試運転開始
2011(H23) 2月 竣工 営業運転開始
3. 関連事業
ジャパンバイオエナジー株式会社の設立
木質資源をバイオマス燃料にリサイクルし、発電所で使用する燃料の一部を供給する。発電所に隣接しており、2010年10月から操業開始。
..........
201102011
-----image(”事業の概要及びスキーム図”) : 同リリースより
.......... "


関連
川崎バイオマス発電㈱発電所営業運転開始(PDFをダウンロード)-----住友共同電力、2011/02/01(tue)

川崎バイオマス発電㈱川崎バイオマス発電所営業運転開始しました-----フルハシEPO、2011.02.01

参考エントリー
イギリスで風力発電と組み合わせて、再生可能エネルギーの信頼性を向上させるバイオマス火力発電所建設へ----ソフトエネルギー、2010/11/18

東北電力、能代火力発電所と原町火力発電所に木質系バイオマス燃料をH23年より導入-----ソフトエネルギー、2010/11/17

東北電力、ハンガリーで木質チップを燃料としたバイオマス発電の共同実施事業を開始----ソフトエネルギー、2009/12/14

旭化成ケミカルズ、宮崎で木材チップによる木質バイオマス発電を自社発電施設に導入-----自然エネルギー、2009/06/28

日立がDIC鹿島工場でバイオマスと風力発電を活用したESCO事業を開始-----ソフトエネルギー、2009/03/27

東京ガスが木くずを使用したバイオマス発電へ参画 / クリッピング greenz-----ソフトエネルギー、2008/09/05

東近江木質バイオマス発電共同研究における試験開始 / プレスリリース ヤンマー-----ソフトエネルギー、2006/09/25

バイオマス発電所 次々建設(うおっち' 06) / YOMIURI ONLINE-----ソフトエネルギー、2006/01/31

[ カテゴリー : 木質、森林/バイオマス ]

追加エントリー
味の素、液体調味料製造時の残渣をバイオマス燃料として川崎バイオマス発電所に供給-----ソフトエネルギー、2011/07/01

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人工光合成:研究に協力を…ノーベル化学賞・根岸さん要請 毎日.jp / クリッピング

 ノーベル化学賞を受賞した根岸英一(米パデュー大特別教授)さんは、地球温暖化やエネルギー、食料など地球規模の課題の解決に挑む研究プロジェクトを構想、二酸化炭素を使って食料や燃料などさまざまな有機化合物を作りだす「人工光合成」の研究などに取り組まれるようです。なかなか興味深いので、情報集めはじめとしてクリッピングしておきます。

人工光合成:研究に協力を…ノーベル化学賞・根岸さん要請-----毎日jp,2011年1月18日
 -2011年1月26日 : 社説:人工光合成 夢見る気持ちを大切に

関連
北海道大触媒化学研究センター

根岸英一 2010年ノーベル化学賞 米パデュー大学特別教授 2010.11.25

(jnpc,2010年011月25日)

 日本記者クラブでのインタビューを聞いてみようと考えたのですが、1時間46分あります。時間がないので、次の休みまでとっておきます。(t_t)

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鹿島、2.4MW9基合計21.6MWの福浦(ふくら)風力発電所の完成および運転開始を発表

 鹿島は、石川県羽昨郡志賀町の2.4MW風力発電機9基からなる合計21.6MWの福浦(ふくら)風力発電所の運転開始を発表しました。鹿島が設計・風車調達・施工・試運転を取りまとめるフルターンキー契約にて、建設を担当しての完成です。発注は北陸電力の子会社、日本海発電。導入されたのは、三菱重工製 MWT92/2.4 9基。合計21.6MWで、年間の発電電力量は、約4,100万kWh、一般家庭の消費電力に換算すると約11,000世帯分に相当するということです。

プレスリリース / 鹿島、2011/02/02

2e3
-----image(”発電所全景”) : 同リリースより
福浦 ふくら 風力発電所が運転を開始

" 国産最大風車を採用した大型風力発電施設がフルターンキーで完成
..........施工を進めていた福浦風力発電所(石川県羽昨郡志賀町)の第2期工事(5基)が完成し、全9基の風車の運転が開始されました。 本発電所は、日本海発電株式会社(北陸電力100%子会社)が開発を進めていたもので、当社が設計・風車調達・施工・試運転を取りまとめるフルターンキー契約にて、建設を担当しました。

 本発電所は、北陸電力グループが進める、再生可能エネルギーの導入促進など地球温暖化防止に向けた様々な取組みの一環として、2006年から進めてきたプロジェクトで、北陸電力グループ初の大規模風力発電所となります。 風力発電機には、三菱重工製(MWT92/2.4)を採用し、国内最大級の直径92mのローター(羽根)により、国産風車では最大の2,400kWの定格出力を誇ります。これによって、年間の発電電力量は、約4,100万kWhに達し、 一般家庭の消費電力に換算すると約11,000世帯分の自然エネルギーよって発電された電力が供給されます。
..........
■工事概要
名称:福浦 ふくら 風力発電所建設工事
発注者:日本海発電株式会社 (北陸電力100%子会社)
所在地:石川県羽咋郡志賀町福浦港地区
契約形態:設計・風車調達・施工・試運転 (フルターンキー契約)
発電所出力:21,600kW (2,400kW×9基)
風力発電機:MWT92/2.4 (三菱重工製)
発電電力量:約4,100万kWh/年
工期:工事開始(機材搬入用道路工事を開始) 2007年11月29日
 第1期工事(4基)完了 (運転開始)      2009年10月31日
 第2期工事(5基)完了 (運転開始)      2011年 1月31日

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-----image(左-位置図、右-建設の状況 直径92mのローター上架) : 同リリースより
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関連
北陸電力 / プレスリリース > 環境 / 2009年8月27日 【報道公開】福浦風力発電所 風車組立・据付工事(PDF)
-日本海発電

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ケニアの地熱発電所建設に関して東芝、三菱重工、富士電機、そして仏アルストムの4社が応札予定

追加情報
東芝ら、ケニアでオルカリア1号、4号地熱発電所各140MWの営業運転を開始-----ソフトエネルギー、2015/02/25

東芝、ケニア地熱発電所にタービン供給-豊田通商など2社は建設受注-----ブルームバーグ、2011/11/08

" 東芝はケニアの地熱発電プロジェクトで、70メガワット級の蒸気タービン・発電機4セットを受注した。
7日の東芝発表によれば、ケニア電力公社はオルカリア第1発電所増設と第4発電所を新設する契約を、豊田通商と韓国の現代エンジニアリングからなる企業連合に発注した。現代は東芝から同発電所向けタービンの供給を受けるという。
豊田通商の発表によれば、現代エンジニアリングと共同で受注した契約は300億円規模という。....
..... オルカリアの第1、第4発電所の発電量は計280メガワットで、ケニア最大の発電施設となる。2014年4月までをめどに完工の予定。第1発電所の拡張事業は国際協力機構(JICA)を通じた円借款で賄われる。....."


 当初の記事は以下、


1/31日のブルームバークによると、ケニアの地熱発電所の拡張に関して、東芝、三菱重工、富士電機、そして仏アルストムの4社が入札の権利を有し、この大型案件の獲得に動いていると伝えました。2月24日に入札が行われます。

Kenya Electricity Pre-Qualifies Four Companies for Geothermal Plant Tender-----Bloomberg,Jan 31, 2011

 拡張されるのは、オルカリア地熱発電所 Olkaria geothermal plantsで、これまで3つの発電所が建設され、約200MWとなっています。(Ⅰ-45MW,Ⅱ-105MW(65MWから2010年に拡張済),Ⅲ-48MW[合計212MWとの記事もある])今回計画されているのは、70MWの発電所4基からなる280MWの大型地熱発電所群でOlkaria IVと称されています。
 ケニアにたいしては日本政府から円借款による整備計画も進められていてOlkaria IおよびIIの整備が行われた実績があります。また、三菱重工はOLKARIA Ⅱにおいて、34.8MW×2基の納入実績があります。
 このように、日本の技術がすでに活躍しているケニアの地熱エネルギーのポテンシャルは、7,000MWから10,000MWとも言われています。

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-----image : Googleマップ「Olkaria Power Plant」より。(Olkaria I Power PlantOlkaria Geothermal Station II

関連
Kengen - Kenya Electricity Generation
/ geothermal
 -Olkaria I Power Station

" Olkaria I Power Station was the first geothermal power plant in Africa. The 45 MW plant was commissioned in three phases and has three units each generating 15MW of electricity. The first unit was commissioned in June 1981, the second and third units in November 1982 and March 1985, respectively.

To date, a total of 33 wells have been drilled for the station. Thirty-one of these are currently connected to the power station while two of these are retired. One well is currently being used for hot-injection. The turbines are direct condensing 4-stage running with an inlet steam pressure of 5 bars at temperatures of 152oC and steam consumption of 9.2 t/h/MW. The plant has had an average availability factor of over 95 per cent from commissioning. The power generated is connected to the national grid via a 132KV-transmission line. "


 -Olkaria II Power Station
" Olkaria II Power Station is Africa’s largest Geothermal Power Station. It generates 70MW and is the second geothermal plant owned and operated by KenGen.

The second phase of Olkaria || was commissioned in 2010 injecting an extra 35 MW of power making a total of 150MW of power produced through geothermal means.

The Power Station is located in the North Eastern sector of the greater Olkaria geothermal field. Wells were drilled between 1986 and 1993 but construction of the power plant was delayed until the year 2000 when funds became available. The project was co-financed by the World Bank, the European Investment Bank, KfW of Germany and KenGen. Designed and constructed with an advantage of newer technology, this state-of-the-art plant is highly efficient in steam utilization. It works on single flash plant cycle with a steam consumption of 7.5 t/h/MW. The turbines are single flow six stage condensing with direct contact spray jet condenser.

The power generated is transmitted to the national grid via 220 kv double circuit line. "

/ Geotehrmal

ケニア共和国に対する円借款「オルカリアI 4・5号機地熱発電計画」に関する書簡の交換について-----外務省、平成22年3月30日
" この円借款は、ケニアのオルカリア地区において140メガワットの地熱発電所を整備するもの "
-外務省 : ケニアの電力分野

Wikipedia : Olkaria II Geothermal Power Plant
-Geothermal power in Kenya

MITSUBISHI, TOSHIBA, ALSTOM, FUJI ELECTRIC QUALIFY FOR TENDER IN KENYA-----thinkgeoenergy.com,JANUARY 31, 2011

参考
三菱重工
 -地熱発電プラント / 地熱発電プラント 納入実績(34.8MW×2 OLKARIA Ⅱ1-2U,Kenia)
 -地熱発電とは?

ケニア向け地熱発電プラントを受注 クリーン開発メカニズム(CDM)適用案件となる見通し-----三菱重工、2007年8月28日

" 三菱重工業は、ケニア電力公社(Kenya Electricity Generating Company Limited:KenGen)からオルカリアII発電所(Olkaria-II)3号機向け地熱発電プラントをフルターンキー契約で受注した。運転開始は2009年末の予定。

 今回受注した地熱発電プラントは、首都ナイロビから北西約100kmに位置するオルカリアII発電所の増設向けで、発電出力は3万5,000kW。蒸気タービン、復水器、発電機、補機、電気設備、制御装置などで構成される。
 このうち、蒸気タービン、復水器、補機、電気設備、制御装置の設計・製作・据付けおよび土建は当社長崎造船所が担当、発電機は三菱電機が供給する。取扱商社は三菱商事。
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東芝
-地熱発電

" 東芝グループは、米国、フィリピン、アイスランド、メキシコなどの各国にも多くの納入実績があり、現在では、全世界の地熱発電容量の約25%相当の設備を供給しています。 "


-東芝地熱発電の歴史と実績

富士電機
-地球の熱を上手に使おう。富士電機の地熱発電。
-地熱発電プラント
-検索結果 : 地熱

Sinclair Knight Merz- Sinclair Knight Merz Engineering Sciences and Project
-Olkaria II Geothermal Energy Project, Kenya

" The Olkaria geothermal field is located in Kenya’s Rift Valley about 120 kilometres from Nairobi. The first power plant, Olkaria I, was commissioned between 1981 and 1985, with3 x 15MW machines. Planning for Olkaria II’s 2 x 35MW generators commenced about the same time, with most of the concept design carried out by the early 1990's, and all the wells drilled by 1993. "

ALSTOM, S.A.

参考動画
Unique Geothermal Binary System at Work in Kenya's Rift Valley

(jefftube4view,2011年01月11日)

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シャープ、イタリア現地合弁会社初となる5MWの太陽光発電所を建設。欧州、中東、アフリカへの展開を強化

 シャープは、イタリアのエネル・グリーン・パワー社と設立したの現地合弁会社Enel Green Power & Sharp Solar Energy S.r.l.(ESSE)による、初めての5MWの太陽光発電所を建設したことを発表しました。同ESSE社により、欧州、中東、アフリカへの足がかりを得、2016年末までに累計500MW以上の太陽光発電プロジェクトを推進するということです。

 建設された、南イタリアのカラブリア州アルトモンテ市セラジュメンタ地区の景色はこんな感じ(Googleマップリンク:地点までは特定できてません)です。

 シャープ関連の最近のクリッピングには、下のようなものがありました。年500MW体制へ拡張中です。

・Twitter : シャープ、英ソーラーパネル工場の能力を2倍近くに拡張へ-----Reuters http://bit.ly/firDpI "300人の雇用が創出..500メガワットに拡張" #renewsolar #pv #sharp

プレスリリース / シャープ、
シャープおよびエネル・グリーン・パワー社による南イタリアにおける太陽光発電所の建設完工について-----Sharp and Enel Green Power Complete Construction of Power Generation Plant in Southern Italy January 20, 2011

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-----image : 同リリースより

" シャープおよびエネル・グリーン・パワー社※1(以下、EGP)が2010年7月に設立した太陽光独立発電事業(IPP※2)の合弁会社「Enel Green Power & Sharp Solar Energy S.r.l.(以下、ESSE)」が手掛ける太陽光発電所の第一号案件が、この度南イタリアのカラブリア州アルトモンテ市セラジュメンタ地区において建設完工しましたので、お知らせいたします。

 今回建設完工した太陽光発電所の太陽電池の設置容量は5MW(シャープ製単結晶太陽電池モジュールを使用)、年間予測発電量は、イタリアの一般的な家庭の年間消費電力量の約2,800世帯分に相当する年間750万kWhです。また、これにより、年間5,800tの二酸化炭素排出量と化石燃料約630tを削減することになります。

 なお、ESSEは、今後2016年末までに累計500MW以上の規模となる複数の太陽光発電所の建設を予定しています。当社、EGP、STマイクロエレクトロニクス社※3の3社が推進している薄膜太陽電池の生産事業について、2011年後半から生産工場の稼動開始を予定していることから、工場稼動以降は、主に本工場で生産される薄膜太陽電池を使用し、地中海地域を中心に、欧州、中東、アフリカで発電事業を展開してまいります。

※1 イタリア最大の電力会社エネル社のグループ会社。イタリアおよび世界各国の再生可能エネルギーの発電事業を展開している。

※2 IPP(INDEPENDENT POWER PRODUCER)とは、発電施設を設置して発電した電気を販売すること。

※3 欧州を代表する半導体メーカー。1987年に設立。

<太陽光発電所の概要>
■ 事業主:Enel Green Power & Sharp Solar Energy S.r.l
■ 所在地:イタリア共和国カラブリア州アルトモンテ市セラジュメンタ地区
■ 設置容量:5MW
■ 設置面積:12ha
<Enel Green Power & Sharp Solar Energy S.r.l. の概要>
■ 社名:Enel Green Power & Sharp Solar Energy S.r.l.
■ 所在地:イタリア共和国ラツィオ州ローマ市
■ 設立日:2010年7月22日
■ 出資比率:EGP 50%、シャープ 40%、シャープエレクトロニクスイタリア※4 10%
■ 事業内容:太陽光発電所の設計、建設、運営
■ 発電所予定地:地中海地域を中心とした欧州、中東、アフリカ
■ 発電所規模:2016年末までに累計500MW以上

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-----image : 同リリースより(Googleマップ
.......... "

関連
ENEL GREEN POWER AND SHARP COMPLETE THE SERRAGIUMENTA PHOTOVOLTAIC PLANT IN CALABRIA-----ENEL GREEN POWER,January 20th, 2011

シャープ、イタリアEnel greenpowerなどと薄膜太陽電池の生産事業および地中海における太陽光発電事業の合弁会社設立の契約締結へ-----ソフトエネルギー、2010/01/06

追加情報
シャープ、イタリア現地合弁会社で5ヶ所の合計約14.4MWの大規模太陽光発電所を稼動-----再生可能エネルギー GreenPost、2012-04-12

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