発電するハチ、オリエントスズメバチが拓くバイオソーラー発電。夢ですが、それが始まりかも
ナショナルジオグラフィックに掲載された、「“太陽光発電”するスズメバチ」の記事は、生物が太陽光によって発電できる能力をもっていることと、そのしくみの解明が初めて行われたと報じる驚くべき内容だった。研究したのはイスラエルの、テルアビブ大学の研究チームで、オンラインでもNaturwissenschaften : The Science of Nature Journal no. 114 の記事を読むことができます。
研究対象となったのは、発電するハチとして知られていたオリエントスズメバチ、学名はVespa orientalis。ベスパと言えばモーターバイクのVespaを思い浮かべてしまうが、スズメバチのことだったのです。研究チームにより、ハチの体組織に含まれている色素に光を当てると発電することが確認された、そのしくみも明らかになったが、なぜ発電する必要があるのか、何に利用されているのかが謎ということです。変換効率は、市販の太陽電池には比べるべくもない、0.335%でしかない。しかし、このスズメバチが光をいかに効率良く吸収し、体組織の色素を使って発電する過程の研究は、将来のバイオソーラー発電へ可能性の追求や、その他の生物組織による光と電気に関する興味深い研究に大きな端緒をもらすもになるかもしれません。
・“太陽光発電”するスズメバチ-----ナショナルジオグラフィック、December 24, 2010-----(E):Solar-Powered Hornet Found; Turns Light Into Electricity - December 21, 2010
関連
・Naturwissenschaften : The Science of Nature Journal no. 114
-----image : 同書カバー
/ ORIGINAL PAPER
Solar energy harvesting in the epicuticle of the oriental hornet (Vespa orientalis)-----SpringerLink - Naturwissenschaften, Volume 97, Number 12-----Solar energy harvesting in the epicuticle of the oriental hornet (Vespa orientalis)
-----image : 上記サイト
コメント続き
さっそく、YouTubeにビデオクリップをあげている方がおられました。具体的に生物太陽電池の研究は進んでいるようですが、いずれも植物の光合成の原理を応用したものが多いようです。今回のものは昆虫というところが、ユニークです。
Electric Hornets Shock Evolutionists
(BereanBeacon,2010年11月04日)
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