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環境省、国内初の浮体式風力発電の実証地として五島沖を選定、実証実験へ。2016年の実用化を目指す

 環境省は、浮体式風力発電の実証地として長崎県五島沖(五島市椛島)を地元の協力が得られてたとして実施候補海域として選定、我が国初となる2MW級の浮体式洋上風力発電実証機を設置することを目指し具体的に動き始めました。環境省は今年から京都大学を受託者とする洋上風力発電実証事を開始しています。今回の五島沖では、それまでにさまざまな検討や研究を経て2016年に実海域に風力発電機を設置、実証運転開始を目指すということです。

 浮体式は、排他的経済水域が世界第6位の海洋国であるわが国にとって、慎重に実用化、産業化にこぎつけたい技術です。さまざまな理由で運用のむずかしさが伝えられる陸上の風力発電機にかわる技術として、大型風力発電機の実用化がなるのか? 大いに注目されます。

 また本日、Blog:自然エネルギーのほうに浮体式のこれまでのエントリーなどをまとめた記事をアップしております。こちらも合わせてご覧くただけると幸いです。

浮体式洋上風力発電 Floating Wind Turbine / 自然エネルギーの世界-----自然エネルギー、2010/12/24

Gotoufloatingwindturbine
-----image : Google Map 「五島市椛島」より

プレスリリース / 環境省、平成22年12月21日
浮体式洋上風力発電実証事業実施候補海域の選定について(お知らせ)

" 環境省が平成22年度から実施している洋上風力発電実証事業(受託者:京都大学)において、我が国初となる2MW級の浮体式洋上風力発電実証機の設置候補海域として、長崎県五島市椛島周辺を選定しました。平成25年度ごろの実証機の設置に向けて、関係省庁とも連携しつつ、候補海域の環境影響評価等を進めていきます。
1.背景
 国内の中長期的な温室効果ガスの排出削減を進めるためには、再生可能エネルギーの導入を強力に推進する必要がある。我が国は、排他的経済水域が世界第6位の海洋国であり、平成21年度に環境省が実施した再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査の結果によると、陸上のみならず、洋上にも風力発電の大きな導入ポテンシャルを有することが明らかになっている。
..........

2.実施候補海域の概要(位置図は別添参照)
 実施候補海域は長崎県五島市椛島(面積8.75km2、人口194人(平成22年11月末現在))周辺で、天見ヶ浦の沖合、陸からの最短距離が約1kmの地点に実証機の設置を計画している。
 浮体式洋上風力は、一般的に水深50~200mの海域に設置可能とされており、海上保安庁の海底地形図によると当該地点の水深は約100mである。また、NEDO局所風況マップによると当該地点の高度70mにおける年平均風速は7.0m/sであり、十分な事業可能性を有する水準にある。以上の既存情報からは、当該地点は浮体式洋上風力発電に適した地理条件及び風況であると考えられる。

3.今後の進め方
 浮体式洋上風量発電の平成28年度の実用化を目指し、以下のスケジュールで実証事業を進める予定である。
・気象・海象・環境影響調査(平成23~24年度)
・設計と実証機製造(平成23~25年度)
・実海域設置、実証運転開始(平成25~27年度)
・事業性等の評価(平成26~27年度)
 2MW級実証機に先立ち、100kW程度以下の小規模試験機を実施海域に設置し、環境影響や安全性に関する情報を収集して、周辺地域関係者の安心感の醸成に努めるとともに、得られたデータは2MW級実証機の製造・制御に反映させることとしている。
 五島市の市民、関係団体、行政等が設立した五島市地球温暖化対策協議会では、平成21年3月に「地球温暖化防止対策行動計画」を策定しており、この中で、自然の恵みを活かした脱化石エネルギー源の利用促進の具体的取組として、地域の実情等に応じた風力発電の設置の促進を掲げている。したがって、五島市としては、椛島周辺への浮体式洋上風力発電実証機の設置に向けて周辺地域関係者同意の上、積極的に協力していく考えである。
 なお、椛島周辺は、現時点では実施候補海域であり、今後実施する環境影響評価の結果等を踏まえて実証機の設置の可否を判断することとしている。
 また、特に実証機製造・設置段階においては、経済産業省、国土交通省等関係省庁との連携を図りながら進めていく予定である。

添付資料
(別添)浮体式洋上風力実証事業実施候補海域位置図[PDF 76KB]
.......... "

関連
五島市公式サイト まるごとう

洋上風力発電、1000世帯分の電力量 五島市など実証実験計画を発表-----長崎新聞、2010/1/22

京都大学、佐世保重工業など、浮体式洋上風力発電プラットフォームの10分の1モデルの実海域実験を実施-----ソフトエネルギー、2009/09/09

追加情報


京大、戸田建設ら、環境省の五島沖の浮体式風力発電実証試験の第一段階100kW基によるテストを開始-----ソフトエネルギー、2012/06/14

洋上風力発電の試験機浮かぶ-----長崎新聞、2012/6/10

GreenPost - しなやかな技術研究会 2012/6/10-11日版(Naverまとめ利用)

"*五島列島沖での浮体式風力発電機のテストがいよいよはじまりました。2MW機の開発のために、まずは100kWの小規模試験機を実施海域に設置し、環境影響や安全性に関する情報を収集するということです。実験機の直径は、70m。京都大学と佐世保重工業などが共同開発したハイブリッドスパー型です。"


参考エントリー
五島列島宇久島に、完成すれば日本一の規模となる合計設備容量100MWの風力発電所建設計画が進行中-----ソフトエネルギー、2009/03/02

世界初! ノルウェー、フローティング・ウィンドファームの実証実験が始まった!-----ソフトエネルギー、2009/07/02

世界初のフロート風力発電所は、2009年にStatoilHydro社、ノルウェイ、、、-----ソフトエネルギー、2008/05/28

世界初のフローティング方式の風力発電機は2009年にノルウェー、北海地域に設置-----ソフトエネルギー、2007/06/27

浮体式洋上風力発電 Floating Wind Turbine / 自然エネルギーの世界-----自然エネルギー、2010/12/24



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