« フジプレアムとデュポンが新しい軽量太陽電池パネルを実用化 | トップページ | スタンフォード大の研究者、太陽の光と熱の両方のエネルギーを利用できる高い効率の太陽エネルギー利用技術 PETE を提案 »

日本とチュニジア、政府レベルでタワー式太陽熱発電に関する共同プロジェクトの実施に合意

 日本とチュニジアは、政府レベルで太陽熱発電に関する共同プロジェクトの実施に合意したと発表しました。建設される予定の施設は、タワー式の太陽熱発電施設とガスコンバインドサイクルの複合発電施設で、NEDOが5MWの太陽熱発電の部分を担当して実施される予定ということです。

 チュニジアは、北アフリカの人口約一千万人の地中海に面し、太陽エネルギーの豊富な国です。ヨーロッパでドイツ、フランスが主導権をもって進める大規模な再生可能エネルギーと送電網のネットワーク計画にも織り込まれている地域に位置しています。日本は、ここで日本の技術で太陽熱利用の技術の確立を目ざずということです。参加企業は今後公募されるということです。

プレスリリース / 新エネルギー・産業技術総合開発機構、2010年7月23日
太陽熱発電に関するチュニジアとの共同プロジェクトのFSを開始

Img01100723
-----image(”【太陽熱複合発電※4のイメージ】”) : 同リリースより
[※4 太陽熱複合発電: タワー式の集光型太陽熱発電とガスコンバインドサイクル発電を複合して利用する。]

" 日本とチュニジア両政府は、チュニジア国内で太陽熱発電に関する共同プロジェクトを実施することで合意、7月23日にNEDOとチュニジア開発・国際協力省と産業技術省、STEGER※1との間でプロジェクトの実施についての同意書(LOI)を締結しました。   このプロジェクトは、チュニジア政府の進める再生可能エネルギー導入計画「チュニジア・ソーラー・プラン※2」の一環として実施するもので、海外では初めてとなる大規模な太陽熱発電(タワー型ISCC※3)に関するナショナルプロジェクトです。NEDOは、豊富な日射量を有するチュニジアで実証に取り組むことで日本の優れた技術の海外展開を後押しするとともに、世界的なエネルギー問題の解決に貢献することを目指します。プロジェクトのフィージビリティスタディ(FS)については、近日中に参加企業の公募を開始する予定です。   なお、LOIの調印式は、同国の首都チュニスで、NEDO村田理事長とチュニジア開発・国際協力省トゥリファ総局長、産業技術省ハッジ局長、STEGERアヤディ社長の間で行われました。

Img02100723

-----image(”【世界の太陽熱発電プロジェクトの取り組み例】”) : 同リリースより
(出典)IEA(http://www.iea.org/)、Abengoa(http://www.abengoasolar.com/)、NREL(http://www.nrel.gov/)

【事業の概要(予定)】
集光型太陽熱設備: 5MW(NEDO担当部分)
ガスコンバインドサイクル発電設備: 39MW(チュニジア担当部分)
(別紙: 太陽熱発電の特徴と今後の可能性について)
..........
(参考)用語の解説
※1 STEGER:Tunisian Electricity and Gas Utility Energy Renewable
※2  チュニジア・ソーラー・プラン:2010年から2016年までの太陽エネルギーの利用を中心とした全40事業からなる、チュニジアの再生可能エネルギー導入計画。
※3  ISCC:Integrated Solar Combined Cycle
※4  太陽熱複合発電:タワー式の集光型太陽熱発電とガスコンバインドサイクル発電を複合して利用する。
.......... "

関連
プレスリリース / 経済産業省、平成22年7月23日
太陽熱発電に関するチュニジアとの共同プロジェクトの実施に合意

" 本件の概要
ジュイニ・チュニジア開発・国際協力大臣と松下副大臣との会談において、チュニジアにおける太陽熱発電に関する共同プロジェクトの実施について合意されました。本事業は「サンシャイン計画」以来36年ぶりの、海外では初めてとなる太陽熱発電に関するナショナルプロジェクトです。
担当 通商政策局 中東アフリカ課
発表資料名
太陽熱発電に関するチュニジアとの共同プロジェクトの実施に合意(PDF形式:236KB)
(別紙)太陽熱発電の特徴と今後の可能性について(PDF形式:162KB)
........... "

wikipedia : チュニジア

NEDO、チュニジアで大規模太陽熱発電システムの国際共同検証を実施-----マイコミジャーナル、2010/07/26

追加情報
日本のインフラ輸出直撃 チュニジアで太陽熱発電事業が中断-----MSN産経ニュース、2011.2.2

" 関係者からは「前政権への不満からプロジェクトが見直し対象になる恐れもある」との指摘 "

・Twitter greenpost : 日本のインフラ輸出直撃 チュニジアで太陽熱発電事業が中断-MSN産経 http://bit.ly/gKnybN 参考-ソフトエネルギー('10/12/15) http://bit.ly/i56PB5 #renewtunisia #solarthermal #renewsolar

コメント続き

 チュニジアの地中海をはさんで対岸のイタリアでは、トラフ式の太陽熱発電施設とガス-コンバインドサイクルの複合発電所、アルキメデス ARCHIMEDE がシチリアで稼働を開始しました。この地中海地域の太陽熱エネルギーの開発は、今後ますます盛んになると思われます。さらに、オーストラリア、アメリカ、中国と利用は拡大していくと見られています。日本はタワー型を今回の取り組みでは選択するようです。太陽熱とガスなどのコンバインドサイクルの複合発電所という技術の今後が注目されます。

イタリアのEnel エネル、太陽熱発電施設とガス-コンバインドサイクルの複合発電所、アルキメデス ARCHIMEDE をシチリアに完成-----ソフトエネルギー、2010/07/27

参考エントリー
デザーテック DESERTEC がヨーロッパでいよいよ始動。エネルギーは、北は洋上風車から、南は地中海を超えて砂漠からやってくる!-----ソフトエネルギー、2010/01/28



ブログランキング・にほんブログ村へ

ブログ村ランキング参加中。クリックお願いします!
上のバナーをクリックしていただくだけで当サイトの- 評価 -の向上になります。ご協力ありがとうございます。




greenpost(@greenpost) - Twilog-----twitter : greenpost --- グリーン・ポストのおすすめ”本”(amazon.co.jpインスタントストア)-----しなやかな技術研究会のGoogleマップ-----はてなのブックマーク----------掲示板



[テーマ別インデックス]


[PR GreenPostの商品案内のサイトへ PR]

|

« フジプレアムとデュポンが新しい軽量太陽電池パネルを実用化 | トップページ | スタンフォード大の研究者、太陽の光と熱の両方のエネルギーを利用できる高い効率の太陽エネルギー利用技術 PETE を提案 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 日本とチュニジア、政府レベルでタワー式太陽熱発電に関する共同プロジェクトの実施に合意:

« フジプレアムとデュポンが新しい軽量太陽電池パネルを実用化 | トップページ | スタンフォード大の研究者、太陽の光と熱の両方のエネルギーを利用できる高い効率の太陽エネルギー利用技術 PETE を提案 »