« シャープ、タイ王国において73MWpの大規模太陽光発電所建設を受注 | トップページ | オバマ大統領、景気雇用対策として20億ドルを太陽エネルギー関連2社に供与 »

伊藤忠商事、米シンボル マイニング社 Simbol Mining の地熱発電所の熱水鉱床内のリチウム資源回収事業に資本参加

伊藤忠商事は、米シンボル マイニング社 Simbol Mining のカリフォルニア州などにおける既存地熱発電所の熱水鉱床内のリチウム資源回収事業に資本参加すると発表しました。ブルームバーグによれば、同社の株式の20%を取得したということです。
 もともとのアイディアと技術は、米エネルギー省のローレンス・リバモア国立研究所によるもので、地熱発電所で利用された熱水を利用し、濾過、凝縮させることで高純度のリチウム化合物を得ることができるということです。リリースによれば、その量への期待値は、”現在の世界の生産能力である約123,000トンの約50%に相当する年産64,000トンの炭酸リチウム生産が可能”とのことです。2013年ころからのリチウム回収プラントの運用を計画するということです。

プレスリリース / 伊藤忠商事、2010年7月 5日
米国リチウム資源開発会社への資本参加について

" ..........リチウムイオン電池材料として需要急増が見込まれているリチウム資源の確保を目指し、米資源開発会社であるシンボル マイニング社(本社:カリフォルニア州、最高経営責任者Luka Erceg、以下「シンボル」)に資本参加しました。シンボルは、カリフォルニア州南部に位置する地熱発電所の使用済み地熱かん水に含まれるリチウムを回収、リチウム化合物を製造する事業を推進しており、数年以内の商業生産に向けて製造技術の開発及び改良を行っています。
同事業は、地熱かん水を利用する世界初のリチウム化合物製造事業であり、シンボルが開発を進めているカリフォルニア州南部地域に存在する地熱かん水にはリチウムが多く含まれていることが確認されています。シンボルはこのリチウムを工業的に抽出することで、世界で最も競争力のあるリチウム化合物を生産する技術開発に成功しました。また、地熱かん水に含まれる炭酸ガスや地熱かん水の持つ熱源を利用する等、地熱かん水が持つ特長を活用することにより競争力のあるリチウム化合物の生産だけではなく、二酸化炭素排出を抑えた、環境に優しい事業を推進しています。
シンボルの年間生産量は約16,000トン(炭酸リチウム換算)となる予定で、原料である地熱かん水からリチウム化合物の生産が短時間で行えることから、需要拡大に応じて短期間で増設・増産が可能です。将来、現在の世界の生産能力である約123,000トンの約50%に相当する年産64,000トンの炭酸リチウム生産が可能であり、電気自動車やハイブリッド車の普及によるリチウム資源需要拡大に向け、重要な供給源となることが期待されています。
......... "

関連
Simbol Mining

" GreenLithium(TM)
Simbol Mining Corp. is commercializing proprietary processes for the production of lithium, manganese, and zinc battery chemicals using clean, zero waste production processes. The company aims to become the leading U.S. based producer of lithium carbonate, lithium hydroxide and electrolytic manganese dioxide, key battery components for electric vehicles and energy storage technologies.

LIMTECH(TM)
Today, Simbol is a leading producer of high purity lithium carbonate (99.999% purity) for use in the production of electrolytic salts and pharmaceutical grade products.
.......... "

Lawrence Livermore National Laboratory / Science & Technology | January/February 2005 : Mining Geothermal Resources
( www.llnl.gov/str/JanFeb05/pdfs/01_05.4.pdf )

充電電池の原料リチウム:供給に不安、地熱発電所で採取する新技術-----Wired Vision,2009年2月 5日

Lithium to be extracted from geothermal waste-----physorg.com,December 14, 2009

Mining lithium from geothermal 'lemonade'-----CNET News,February 28, 2008

TechConnect Summit 2008 : Simbol Mining Corp.

コメント続き

 なお、この技術はリチウムの他、シリカ、亜鉛、マグネシウムなどの金属化合物の回収にも応用できるということで、他社や他国でも既存の地熱発電所を利用した各種金属化合物資源の確保にむけての技術開発が始まっているようです。(t_t)
 
参考
PAN AMERICAN LITHIUM STARTS SAMPLING PROGRAM FOR LITHIUM FROM GEOTHERMAL BRINE-----Think GeoEnergy News,FEBRUARY 10, 2010

-----Google GreenPostサイト横断検索 : リチウムイオン------




ブログランキング・にほんブログ村へ

ブログ村ランキング参加中。クリックお願いします!
上のバナーをクリックしていただくだけで当サイトの- 評価 -の向上になります。ご協力ありがとうございます。





greenpost(@greenpost) - Twilog-----twitter : greenpost --- グリーン・ポストのおすすめ”本”(amazon.co.jpインスタントストア)-----しなやかな技術研究会のGoogleマップ-----はてなのブックマーク----------掲示板



[テーマ別インデックス]


[PR GreenPostの商品案内のサイトへ PR]

|

« シャープ、タイ王国において73MWpの大規模太陽光発電所建設を受注 | トップページ | オバマ大統領、景気雇用対策として20億ドルを太陽エネルギー関連2社に供与 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 伊藤忠商事、米シンボル マイニング社 Simbol Mining の地熱発電所の熱水鉱床内のリチウム資源回収事業に資本参加:

« シャープ、タイ王国において73MWpの大規模太陽光発電所建設を受注 | トップページ | オバマ大統領、景気雇用対策として20億ドルを太陽エネルギー関連2社に供与 »