日立電線、太陽電池用平角はんだめっき線 PVワイヤー「NoWarp」の製造設備をマレーシアに開設
日立電線は、太陽電池用平角はんだめっき線、PVワイヤー「NoWarp」の製造設備をマレーシアに開設すると発表しました。PVワイヤーとは、太陽電池のセルとセルの間をつなぎ合わせ、発生した電力を集める導体としての役割を担うテープ状の半田メッキ線で、同社は20%のシェアを誇るということです。マレーシアのヒタチケーブル・ジョホール社内に製造設備を導入し、中国工場と国内、そして今回のマレーシアの世界3拠点での供給体制を確立するということです。
プレスリリース / 日立電線、2010年7月27日
・太陽電池用PVワイヤー「NoWarp」の製造設備をマレーシアに新規導入
-----image(”PVワイヤー「NoWarp」外観写真”) : 同リリースより
" 世界3拠点での供給体制を確立
日立電線株式会社は、このたび太陽電池モジュールの導体に使用されるPVワイヤー(Photovoltaic Wire/平角はんだめっき線)「NoWarp」*1 の需要増大に対応するために、日立電線ファインテック株式会社と日立電線(蘇州)有限公司に続く新たな製造拠点としてマレーシアのHitachi Cable (Johor) Sdn. Bhd. (以下、「ヒタチケーブル・ジョホール社」といいます。) 内に製造設備を導入し、2010年8月より本格稼動を開始することとしましたので、お知らせします。PVワイヤーは、太陽電池モジュールにおいて、太陽電池のセルとセルの間をつなぎ合わせ、発生した電力を集める導体としての役割を担っています。当社は、各種電線・ケーブル製造で培った圧延技術、伸線技術、めっき技術を活かし、2000年よりPVワイヤーの製造を始め、現在、「NoWarp」のブランドで販売しております。
太陽電池モジュールの中で主流となっている結晶シリコン太陽電池セルにおいては、近年、生産効率向上を図るためにセルの薄型化が促進されております。薄型化に伴い、セルはPVワイヤーとの接続時に発生する熱応力の影響を受けやすくなり、反ってしまうことがあります。このため、PVワイヤーには、熱応力を緩和し、セルの反りを発生しにくくする柔軟な特性が求められております。
当社のNoWarpは、熱処理条件の最適化により、高い導電率を保ちながら柔軟性を実現する点で高い評価をいただいており、世界におけるPVワイヤー市場において約20%のシェアを獲得しております。*2
..........
こうしたニーズに対応するため、当社は、PVワイヤーの新たな生産拠点として、マレーシアのヒタチケーブル・ジョホール社内に製造設備を導入し、2010年8月より本格稼動を開始することといたしました。設備投資金額は約5億円となります。
当社グループでは、日本、中国に続き、新たにマレーシアに製造拠点を設け、最適地生産を行うとともに、今後とも、さらなる新製品開発力や生産能力を強化することで、NoWarpを中心とした太陽電池向け配線材の売上高を2009年度の約40億円から、2012年度には90億円に拡大することを目指してまいります。
*1 NoWarpは日立電線株式会社の登録商標です。
*2 各種調査資料をもとに、当社推定
*3 出典:富士経済「2010 電力・エネルギーシステム新市場」
-----image(”太陽電池モジュールへの搭載例”) : 同リリースより "
関連
・twitter greenpost : Hitachi Cable increases NoWarp PV wire production, new facility is planned-----pv-tech.orghttp://bit.ly/dlqcu1 #renewsolar #hitachi #wire
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太陽電池の需要に翳りとか、一部失速しているのではないかという報道もあるなかで、太陽電池関連の機器の増産体制の整備に各社余念がありません。理由は、確実に伸びる分野であるということが分かっているからです。太陽電池のさまざまなデメリットを指摘する論者、記事には事欠きませんが、このブログを開設して以来、現在が最も太陽電池の未来に対して楽観的な状況であると考えています。根拠については、順次リポートなども紹介していきたいと思います。
太陽の光のエネルギーを電力に直接変換する装置、しかも電気を使う場所で無排気、無騒音、基本的にメンテナンスがいらないという条件から見えてきた、太陽電池のメリット。さらに規模の大小に関わらず、発電量も統計から正確に予想することも可能となっています。太陽電池の果たす役割は、ますます大きく重要なものになってきています。(t_t)
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