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日立電線、太陽電池用平角はんだめっき線 PVワイヤー「NoWarp」の製造設備をマレーシアに開設

 日立電線は、太陽電池用平角はんだめっき線、PVワイヤー「NoWarp」の製造設備をマレーシアに開設すると発表しました。PVワイヤーとは、太陽電池のセルとセルの間をつなぎ合わせ、発生した電力を集める導体としての役割を担うテープ状の半田メッキ線で、同社は20%のシェアを誇るということです。マレーシアのヒタチケーブル・ジョホール社内に製造設備を導入し、中国工場と国内、そして今回のマレーシアの世界3拠点での供給体制を確立するということです。

プレスリリース / 日立電線、2010年7月27日
太陽電池用PVワイヤー「NoWarp」の製造設備をマレーシアに新規導入

Nowarp-----image(”PVワイヤー「NoWarp」外観写真”) : 同リリースより

" 世界3拠点での供給体制を確立
 日立電線株式会社は、このたび太陽電池モジュールの導体に使用されるPVワイヤー(Photovoltaic Wire/平角はんだめっき線)「NoWarp」*1 の需要増大に対応するために、日立電線ファインテック株式会社と日立電線(蘇州)有限公司に続く新たな製造拠点としてマレーシアのHitachi Cable (Johor) Sdn. Bhd. (以下、「ヒタチケーブル・ジョホール社」といいます。) 内に製造設備を導入し、2010年8月より本格稼動を開始することとしましたので、お知らせします。

 PVワイヤーは、太陽電池モジュールにおいて、太陽電池のセルとセルの間をつなぎ合わせ、発生した電力を集める導体としての役割を担っています。当社は、各種電線・ケーブル製造で培った圧延技術、伸線技術、めっき技術を活かし、2000年よりPVワイヤーの製造を始め、現在、「NoWarp」のブランドで販売しております。
 太陽電池モジュールの中で主流となっている結晶シリコン太陽電池セルにおいては、近年、生産効率向上を図るためにセルの薄型化が促進されております。薄型化に伴い、セルはPVワイヤーとの接続時に発生する熱応力の影響を受けやすくなり、反ってしまうことがあります。このため、PVワイヤーには、熱応力を緩和し、セルの反りを発生しにくくする柔軟な特性が求められております。
 当社のNoWarpは、熱処理条件の最適化により、高い導電率を保ちながら柔軟性を実現する点で高い評価をいただいており、世界におけるPVワイヤー市場において約20%のシェアを獲得しております。*2
..........
こうしたニーズに対応するため、当社は、PVワイヤーの新たな生産拠点として、マレーシアのヒタチケーブル・ジョホール社内に製造設備を導入し、2010年8月より本格稼動を開始することといたしました。設備投資金額は約5億円となります。
 当社グループでは、日本、中国に続き、新たにマレーシアに製造拠点を設け、最適地生産を行うとともに、今後とも、さらなる新製品開発力や生産能力を強化することで、NoWarpを中心とした太陽電池向け配線材の売上高を2009年度の約40億円から、2012年度には90億円に拡大することを目指してまいります。
*1 NoWarpは日立電線株式会社の登録商標です。
*2 各種調査資料をもとに、当社推定
*3 出典:富士経済「2010 電力・エネルギーシステム新市場」
 
Nowarp2
-----image(”太陽電池モジュールへの搭載例”) : 同リリースより "

関連
・twitter greenpost : Hitachi Cable increases NoWarp PV wire production, new facility is planned-----pv-tech.orghttp://bit.ly/dlqcu1 #renewsolar #hitachi #wire

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欧州風力エネルギー協会 European Wind Energy Association、2010年上半期の洋上風車 Offshore wind の記録的な進行を報告

 欧州風力エネルギー協会 European Wind Energy Associationの発表によると、2010年上半期の洋上風車 Offshore wind は、すでに昨年全体のオフショア風力発電の設置設備容量577MWの半分をこえる333MW(118基)を越え、さらに設置済みでこれから商用電力網に連系する440MW(151基)が数字に付け加わるべく待機中だということです。
 欧州全体で稼働中の洋上風力発電機は、948基で合計の設備容量は2,396MWに達するということです。
 経済危機の中にあって、旺盛な投資と開発が続けられています。

 2010年上半期に導入された洋上風力発電機のデベロッパーのシェアは、E.ON系列が64%、続いて、DONG 21%、Vattenfall 11%。メーカーシェアは、Siemens 55%、続いて Vestas 36% 、 REpower 9%ということです。
 GEも攻勢をかけていたのと思っていたのですが、このリポートでは数字になっていないようです。

 また国別では、リードしていると思っていたイギリスをドイツがすごいスピードで追いついてきています。

プレスリリース / European Wind Energy Association (EWEA),20/07/10
Offshore wind heads for record year

" 118 new offshore wind turbines were fully connected to the grid in the first half of 2010 according to new statistics released today by the European Wind Energy Association (EWEA). Those 118 turbines have a capacity of 333 MW - well over half the 577 MW installed offshore last year - showing continuing strong growth in offshore wind power despite the financial crisis. In addition, 151 turbines (440 MW) were installed but not yet connected to the grid, EWEA revealed today
Overall 16 offshore wind farms totalling 3,972 MW were under construction. Of these, four became fully operational: Poseidon in Denmark, Alpha Ventus in Germany, Gunfleet Sands and Robin Rigg in the UK.

To date in Europe there are 948 offshore wind turbines in 43 fully operational offshore wind farms, with a total capacity of 2,396 MW.
Among the developers, E.ON Climate and Renewables developed 64% of the offshore capacity grid connected during the first half of 2010, followed by DONG (21%) and Vattenfall (11%). Among the manufacturers, Siemens accounted for 55% of the offshore capacity grid connected during the first half of 2010, Vestas 36% and REpower 9%.
"Despite the financial crisis, offshore wind continues to be a major growth industry”, said Justin Wilkes, Director of Policy at EWEA. “The number of offshore wind turbines connected to the grid in the first half of this year is well over half the total amount installed all last year and I am confident we are heading for a record year.
“There is no doubt this burgeoning industry is being held back by a lack of finance. Projects led by utilities are less affected thanks to their ability to fund investments from their balance sheets, but independent developers are severely constrained. Loans from public institutions such as the European Investment Bank are crucial and have already helped a number of projects, and this support must be extended further.”
"Europe is a world leader in offshore wind energy, and continuing growth ? and the availability of finance - is essential for European jobs and competitiveness as well as for reducing CO? emissions.” "

関連
Eweaoffshore_wind1st_half_2010
-----image : EWEA : The European offshore wind industry -Key trends and statistics: 1st half 2010-pdfカバー[www.ewea.org/fileadmin/ewea_documents/documents/publications/statistics/EWEA_OffshoreStatistics_2010.pdf]

EWEA : Offshore Wind

Offshore wind power: The big blow-----The Economist,Jan 15th 2010

Source: IEA. World Energy Outlook. 2008.
Source: European Commission. European energy and transport trends to 2030. 2008.

追加情報
AWEA Market Report-Wind power sinks back to 2007 levels with 700 MW installed in Q2-----windfair.net,2010-07-29

" ..The AWEA announced that with only 700 megawatts (MW) added in the second quarter of 2010, wind power installations to date this year have dropped by 57% and 71% from 2008 and 2009 levels, respectively... "

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東京都下水道局、清瀬水再生センターの下水汚泥ガス化炉の運用開始へ

 東京都は下水処理施設である清瀬水再生センターに、下水汚泥ガス化炉を設置し、7月23日に完成セレモニーを行い、同四施設の運用を開始したということです。
 同設備により、下水汚泥を蒸し焼きにして可燃性のガスを生成し、施設内で熱源として有効利用し、残りを発電し電力としても利用するということです。

プレスリリース / 東京都下水道局、平成22年7月26日
下水汚泥ガス化炉完成式が行われました

Switch_on
-----image(”「下水汚泥ガス化炉完成式」スイッチオンセレモニー”) : 同リリースより

"7月23日(金)、清瀬水再生センターで下水汚泥ガス化炉完成式が行われましたのでお知らせします。
当日は、石原東京都知事、国土交通省技監、都議会公営企業委員会委員長をはじめ御来賓の方々に出席していただき、スイッチオンを行い、施設の運転を開始しました。
 この施設では、下水汚泥を蒸し焼きにして可燃性のガスを生成し、施設内で熱源として有効利用するとともに、発電にも利用することで温室効果ガスの排出量を大幅に削減します。

○「下水汚泥ガス化炉の概要」(PDF形式:204KB)
 ”下水汚泥ガス化炉の概要 <清瀬水再生センター>
◎日本初の下水汚泥ガス化炉が完成
 下水汚泥を蒸し焼きにし、生成した可燃性ガスを、汚泥の乾燥とガス化に必要な熱源として使用。さらに、残りの可燃性ガスは発電に利用。
Tokyogesuibiogasgen-----image : 上記資料より ”
.......... "

関連
東京都下水道局 : 清瀬水再生センター

下水道の新たな役割を切り開く新世代下水道事業に、今回9ヶ所を新規採択-----国土交通省、平成20年5月9日

" 新世代下水道支援事業制度 平成20年度(第1回目)採択箇所
東京都下水道局 清瀬水再生センター
機能高度化促進事業 新技術活用型
汚泥ガス化炉事業

事業内容
汚泥ガス化炉(汚泥処理能力100t/日)及び附帯設
備の設計及び建設 "

国土交通省 : 新世代下水道支援事業制度

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イタリアのEnel エネル、太陽熱発電施設とガス-コンバインドサイクルの複合発電所、アルキメデス ARCHIMEDE をシチリアに完成

 イタリアの電力事業社 Enel エネル が、太陽熱発電施設とガス-コンバインドサイクルの複合発電所、アルキメデス ARCHIMEDE をシチリアに完成しました。シチリア島に完成したのは、溶融塩を加熱し蓄熱槽内で熱交換をして蒸気タービンを回すという方式の太陽熱発電システムとガス火力と排熱利用の蒸気タービンのコンバインドサイクルをもそなえた複合発電施設です。溶融塩タイプの太陽熱発電所は、溶融塩に熱を蓄熱しいつでも熱を取り出し発電を行うことができるので、昼夜を問わず安定して発電を行うことができます。それに加えてガスも併用可となったこの5MWのアルキメデス ARCHIMEDE発電所は、世界初とも言われています。この太陽熱、ガスコンバインドサイクルの複合発電方式は、今後太陽熱利用の中心を締める可能性のあるシステムと期待されています。

プレスリリース / Enel,14/07/2010
ENEL A PRIOLO INAUGURA LA CENTRALE “ARCHIMEDE”[Google翻訳 イタリア-英語がお勧め]-Enel PRIOLO OPENS THE CENTRAL "Archimedes"

Archimede - Enel

(enelvideo,2009年10月28日)

関連
Enel : Archimede

Apre l’impianto solare piu avanzato al mondo-----News - Enel.it,
/ Archimede

Archimede_inaugurazione
-----image : 上記ニュースより

Wikipedia : Archimede solar power plant

伊電力大手エネル、世界初の太陽熱発電所を開設-----AFP BB News,2010年07月20日

Enel Inaugerates Molten Salt Thermal Energy Storage System for Archimede Solar Thermal Power Plant-----Solar Thermal Magazine,2010/07/14

The world's first molten salt concentrating solar power plant-----guardian.co.uk,22 July 2010


追加情報
千代田化工建設、イタリアの太陽熱受容チューブメーカーのArchimede Solar Energyに15%出資-----ソフトエネルギー、2012/10/19


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川崎重工、高知県仁淀川町のバイオマス実験事業、木質バイオマスガス化発電システム等を使った実証試験を完了

 川崎重工は、高知県仁淀川町のバイオマス実験事業において150kWの木質バイオマスガス化発電システム、ならびに年間約600トンのペレットを製造設備で行ってきた実証実験を完了いたと発表しました。
 同事業は、NEDOの委託事業として行われてきたもので、改良を加えた運転が行われてきました。仁淀川町では、実験事業終了後もバイオマス事業として、バイオマスガス化発電設備およびペレット製造設備の操業を継続していくということです。

プレスリリース / 川崎重工、2010年7月13日
高知県仁淀川町が取り組むバイオマス実験事業において 自社開発の木質バイオマスガス化発電システム等を使った実証試験を完了

C31007131
-----image : 同リリースより

" 川崎重工グループのカワサキプラントシステムズは、高知県仁淀川町が取り組むバイオマス実験事業に参画し、自社開発した木質バイオマスガス化発電システムおよびペレット製造設備を使った実証試験を完了しました。

 本実験事業は、仁淀川町が独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から「バイオマスエネルギー地域システム化実験事業」として委託を受け、2007年4月より3ヵ年かけて実証試験を行ってきたものです。
 当社は仁淀川町より委託を受け、木質バイオマスによる小規模分散型としては世界で初めてとなる流動層ガス化・ガスタービン発電設備、およびペレット製造設備など実験事業の中核となるプラントを設置し、3年間にわたりプラントの操業を担当しました。本プラントは、当社が開発した流動層ガス化炉とガスタービンによる低カロリーガス燃焼技術を適用した独自のシステムです。

 実験を通じて、操業の最適化・自動化を目的とした改良を行うとともに、各設備の耐久性や環境への影響などに関する検証・確認を行いました。今回の実証プラントは、ガス化発電設備において安定して150kWの発電操業を実現するとともに、ペレット製造設備で年間約600トンのペレットを製造し、重油代替燃料として地域の4施設にペレットの安定供給を続けています。これらのバイオマスエネルギーの利用により得られるCO2削減効果は、年間約800トンに相当することが確認されています。
 NEDO委託事業としての実証試験は完了しましたが、仁淀川町では、実験事業終了後もバイオマス事業として、バイオマスガス化発電設備およびペレット製造設備の操業を継続していく意向です。

  本プラントでは、流動層ガス化炉にて約650度で木質バイオマスを熱分解によりガス化し、多量のタール成分を含む生成ガス(COとH2)をそのままガスタービン燃焼器に導入してガスタービンによる発電を行います。従来、処理が困難なことから除去または分解されていたタール成分を高温のままガスタービンに導入し、燃料として有効利用しているため、同規模の直接燃焼・蒸気タービン発電方式に比べ約3倍の高効率発電が可能であり、小規模なバイオマスを利用できます。

 川崎重工とカワサキプラントシステムズは、2007年度より2009年度までの3年間、高知県が推進する「協働の森づくり事業」に賛同し、高知県および仁淀川町との間で「『Kawasaki-仁淀川学びの森』パートナーシップ協定書」を締結していますが、2010年度も契約を継続することを決定しました。本事業の協賛金は、仁淀川町内での間伐や林道整備に充当されCO2削減に寄与するとともに、社員研修における体験間伐などを通して、地域住民との交流を図る活動を行っています。
 当社は、本事業への協賛を通じて、林地残材や間伐未利用材の有効活用によるエネルギー自給システム構築・地域の活性化を目指す仁淀川町を側面からサポートしていきます。

 当社は、バイオマスや風力、太陽光などの未利用で再生可能なエネルギーの活用を促進する最新技術の開発や製品の拡販を通じて、温室効果ガス排出量削減や資源の有効利用による循環型社会構築に貢献していきます。

□ 設備の概要

(1) 設備構成 : 流動層ガス化炉、ガスタービン発電設備、排熱ボイラ、ペレット製造設備
(2) 燃料 : 林地残材(末木、枝条、曲材等)の破砕物
(3) 発電電力 : 150kW
(4) 発電効率 : 15%
(5) 蒸気発生量 : 400kg/h
(6) 運転時間 : 2,000時間/年間
(7) ペレット生産量 : 600トン/年間 "

関連
仁淀川町 / 2009/04/09『仁淀川流域エネルギー自給システムの構築』について

「木の発電」への関連予算可決 仁淀川町 / クリッピング 高知新聞-----ソフトエネルギー、2006/02/20

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ナノソーラー Nanosolar、やっぱり印刷している! 2

 このネタ期待している人が多いので、また取り上げます。下の記事で参照していた動画が整理されてなくなってしまったのです。同社の太陽電池を印刷するように製造できるという当初のコピーが注目されていただけに、残しておいてくれたらよかったのですが、、、。ご覧になっていない方は残念でした。

Nanosolarが太陽電池製造動画公開 やっぱりプリンターだ、印刷してる!?-----ソフトエネルギー、2008/06/23

 そこで、またナノソーラー社のCIGS薄膜太陽電池の製造工程のその後に公開された動画をクリップしておきます。すべてオートメーション化された工場で、太陽電池の製造から出荷まで、軽快な音楽にのせて描かれています。

プレスリリース / Nanosolar,September 9, 2009
Nanosolar Completes Panel Factory, Commences Serial Production

" ..........
The panel factory is automated to sustain a production rate of one panel every ten seconds, or an annual capacity of 640MW when operated 24x7.
.......... "

Nanosolar Utility Panel

(nanosolarblog,2010年06月07日)

-----image : 上記ビデオクリップより

The Big Energy Gamble - Nanosolar

(nanosolarblog,2009年08月04日)

関連
Nanosolar: Technology

Quest - Solar City: The Future of Nanosolar-----KQED,Jul 3, 2007

関連エントリー
Nanosolar Ships First Panels / クリッピング Nanosolar Blog(世界初! 薄膜ローコスト太陽電池セルの出荷がはじまった)-----ソフトエネルギー、2007/12/20

ナノソーラー、Nanosolar社が変換効率16.4%のCIGS薄膜太陽電池の製造に成功。この技術をもって、量産に入ると発表しました-----ソフトエネルギー、2009/09/18

太陽電池がプリンターで印刷できたとしたら? / YouTubeから-----自然エネルギー、2008/12/11

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富士重工業と日立製作所、国内初の港湾外洋上風力発電施設「ウィンド・パワー・かみす風力発電所」で2MW風力発電機 SUBARU80/2.0、7基を稼働

 富士重工業と日立製作所、国内初の港湾外洋上風力発電施設「ウィンド・パワー・かみす風力発電所」で2MW風力発電機 SUBARU80/2.0 7基を稼働させたと発表しました。鹿島灘に面した海岸線から約50mの海上に約2kmに渡ってSUBARU80/2.0を7基配したもので、ローターの直径は80mで2MWつまり2000kWの定格出力の大型風車が海岸線に並ぶということで、国内初の港湾外洋上風力発電施設ということです。日本の地形や風土、気象条件にあった大型風力発電機の登場が待たれていた状況の中で、未利用な海岸線に設置することができる今回の風力発電所の建設が、停滞感のあった我が国の風力発電機の今後の展開に果たす可能性が注目されます。
 SUBARU80/2.0は、イメージとしては、日本の雷が多く、風向きが微妙に短時間で回り息をするという風の特徴に対して、良好な追従性とサバイバル性能をもっているという気がします。ぜひ、観に行きたい風力発電所です。
 SUBARU80/2.0 は、富士重工業と日立が共同で開発し、富士重工業が風車本体のナセル・ブレードおよびタワーなどの製造、日立が営業、発電機・パワーコンディショナーなどの製造、据付を担当しているということです。

プレスリリース / 富士重工業、2010年7月21日
風力発電システムが国内初の港湾外洋上風力発電施設で本格稼動開始

100721
-----image(”ウィンド・パワー・かみす風力発電所の概観-写真提供:ウィンド・パワー・いばらき”) : 同リリースより

" 富士重工業株式会社
株式会社日立製作所
..........国内初の港湾外洋上風力発電施設「ウィンド・パワー・かみす風力発電所」向けに、富士重工業と日立が共同で開発した大型風力発電システム「SUBARU80/2.0 風力発電システム(以下、SUBARU80/2.0)」を7 基納入し、7月1日から本格稼動を開始しました。

ウィンド・パワー・かみす風力発電所は、鹿島灘に面した海岸線から約50mの海上に約2kmに渡ってSUBARU80/2.0を7基配した風力発電所で、国内で初めて港湾外の外海に設置された風力発電施設です。SUBARU80/2.0 は、直径80mのローターをタワーの風下に配置したダウンウィンド方式の風車で、定格出力は、1基2,000kWです。7基合計で、年間約7,000世帯分をまかなえる電力を発電します。

洋上は風速が高くまた風の変動が少ないため、一般的に内陸に設置した風車に比べて発電量を増やしやすいという利点があります。また、人家から離れた場所に設置する事が可能で、騒音問題や景観問題の解決などの効果も期待でき、長い海岸線を有する日本の国情に適した風車の設置方法でもあります。

SUBARU80/2.0 の特長であるダウンウィンド方式は、その構造的な特長から台風などによる突風に対して主要構造部分への負担が軽減され、より安全で強固なシステムとなっており、日本の海岸線への設置において強みを発揮します。なお、2,000kW級の風力発電システムでダウンウィンド方式を商用化した のは、SUBARU80/2.0 が世界で初めてです。SUBARU80/2.0 は、富士重工業と日立が共同で開発し、富士重工業が風車本体のナセル・ブレードおよびタワーなどの製造、日立が営業、発電機・パワーコンディショナーなどの製造、据付を担当しています。

富士重工業および日立は、日本の複雑な地形や気候に適したSUBARU80/2.0 の特長を活かして国内での普及を進めると同時に技術的な蓄積を図り、風力発電システムの技術開発をさらに推進していきます。 "

関連
小松崎都市開発
/ ウインド・パワーかみす 洋上風力発電所

神栖市 : 市内の風力発電施設

富士重工業 : スバル風力発電システム / 諸元

日立 : 2000kW風力発電システム

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ソロパワー SoloPower、フレキシブルなCIGS薄膜太陽電池 SFXmoduleシリーズを発表

 ソロパワー SoloPowerが、フレキシブルなCIGS薄膜太陽電池 SFX moduleシリーズを発表しました。最大出力が80WpのSFX1-i module は、幅30センチで長さが2.9mで、重さは、2.3kg。さらに、SFX2 moduleが、170Wp, 0.3m x 5.8m, 3.6kg。SFX1-i3 module が260Wp, 0.9m x 2.9m, 6kgなどが順次登場するようです。いずれも柔軟な金属ホイルの上に、”roll-to-roll electroplating process”により、銅-インジウム-ガリウム-セレン化合物により形成されるCIGS太陽電池を安価に製造できるということです。また、施工に際してもこの巻物状である点を生かし、手軽に太陽光発電システムを屋根に施工できるということです。フレキシブルなCIGS薄膜太陽電池、どのていどの柔軟性と施工上のメリットがあるのか、ぜひ目にして触ってみたい製品です。

プレスリリース / SoloPower - PRNewswire,July 12,2010
SoloPower Launches Breakthrough Flexible CIGS Module Product Line

20100712110155enprnprn2solopowerroo
-----image("source - SoloPower,PRNewsFoto") : 同リリースより

" New Modules on Display at InterSolar in San Francisco
SoloPower, a California-based manufacturer of flexible, thin-film solar photovoltaic (PV) cells and modules, today announced the launch of its debut CIGS-based, thin-film, lightweight, flexible SFX1-i Photovoltaic module. The SoloPower SFX1-i module will be on display at InterSolar 2010......
....SoloPower produces high-power, lightweight, flexible Photovoltaic modules utilizing a low-cost, roll-to-roll electroplating process. The SFX1-i module (80Wp, 0.3m x 2.9m, 2.3kg / 5lbs.) represents the first of several products of SoloPower's flexible module product line which includes the SFX1-i3 module (260Wp, 0.9m x 2.9m, 6kg / 13lbs.) and the SFX2 module (170Wp, 0.3m x 5.8m, 3.6kg / 8 lbs.).
Unique Roll-to-Roll Manufacturing Process
SoloPower's roll-to-roll manufacturing process offers unique cost advantages including low capital expenditures, high line throughput and excellent material utilization. This low-cost structure combined with the optimized product design creates an unbeatable value proposition.
"SoloPower's lightweight, flexible, CIGS modules represent a true breakthrough in the solar industry," said Tim Harris, CEO, SoloPower. "The SFX1-i3 lightweight module is optimized for commercial and industrial roofs, allowing our customers to increase their profitability and to complete projects that would not have been possible with other technologies."
Availability
Select SoloPower customers currently are sampling the new SFX1-i and SFX1-i3 modules off of SoloPower's existing production line in San Jose, CA and general availability for the new modules will be in the second half of 2010. Additionally, SoloPower is in the process of a significant capacity expansion to meet further market demand.
.......... "

関連
SoloPower
Main
-----image : 上記サイトより

SoloPower Pre-launches flexible CIGS Photovoltaic Modules-----GUNTHER Portfolio,JULY 12, 2010

SoloPower SoloPanel at Solar Power International 09-----GUNTHER Portfolio,OCTOBER 29, 2009

Soft pretzels and CIGS: Even more from the IEEE PVSC/PV America event-----PV-tech.org,15 June 2009

PHOTOS: What’s Hot At Solar Power International 2009-----earth2tech.com,Oct. 27, 2009
" Here’s a thin film solar prototype via SoloPower, a startup based in San Jose, Calif, which is slowing trying to move into commercial production. The prototype was at the 3M booth. "

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エーオン E.ON、イギリス初の波力発電システムP2 Pelamisを公開。まもなく試験稼動を開始

追加情報
ペラミス 波力発電システム Pelamis Wave Power 巨大な海蛇がいく! 2-----自然エネルギー、2010/11/15

ペラミス 波力発電システム Pelamis Wave Power 巨大な海蛇がいく!-----自然エネルギー、2010/7/21


再生可能エネルギーに取り組むドイツのエネルギー企業であるエーオン(E.ON)が、イギリスのPelamis Wave Power社が開発した巨大な海蛇にも例えられるP2 ペラミス Pelamisをイギリス初の波力発電装置として公開。まもなく試験運転を開始すると発表しました。5月のなかばには、公募された愛称も「Norse for wave power」と決まり、その名前とともに、命名者である小学生のMatthew Rendall君も出席し、スコットランド、英国の担当者も列席しお披露目されました。

 直訳すると波力の鼻(Norse for wave power) と命名されP2 Pelamis-P2 wave energy converterは、直径3.5mで長さが180m、重さは1500トンの巨大な海蛇にも例えられる波力発電装置です。定格出力は780kW。P2 Pelamisの発電の様子は、こちらの記事の動画などをご覧ください。これらの動画は、ポルトガルで世界初の波力発電機として運用された時のものですが、発電原理はかわりません。波の動きにあわせて巨大な海蛇のように動くことでチューブとチューブをつなぐヒンジ部分のケーブルが引かれる力を利用して、hydraulic rams(水撃ポンプ)の原理により圧送管内に油の流れを作り、その流れにより内部のモーターで発電し、海底にケーブルで電気を送りだします。また、オイルのアキュムレータ・タンクを備え、圧力を蓄えることで出力を安定化させる機能ももっています。巨大さとその質量が、波の運動エネルギーをモーターの回転へと変える力であり、しくみです。

 P2 Pelamis波力発電装置は、オークニー OrkneyのEuropean Marine Energy Centre (EMEC) のテストサイトで運転試験に入るということです。

Making Waves

(scottishgovernment,2010年05月18日)

プレスリリース / E.ON,18 May 2010
E.ON makes waves in UK waters

" E.ON, one of the UK's leading renewable energy companies, has today formally unveiled its first wave power generator in the UK.
Scottish First Minister Alex Salmond officially launched and named the Vagr Atferd (Norse for wave power) P2 wave energy converter. The machine, designed and constructed by Pelamis, is capable of generating 750kW of renewable energy and will be installed and tested at the European Marine Energy Centre (EMEC) in Orkney.

At the launch ceremony at Leith Port in Edinburgh, Dr Paul Golby, Chief Executive of E.ON UK, said: "We're delighted to be a part of such an innovative project. The event marks a milestone in marine technology and the next exciting step for renewable energy in the UK.
...........
The installation of the Pelamis wave energy converter at EMEC will be the first time that the P2 machine has been tested anywhere in the world and also represents the UK's first commercial supply contract within the marine energy sector.
..........
Tom Delay, chief executive of the Carbon Trust, which awarded Pelamis funding from the Marine Renewables Proving Fund to develop and test the P2 device, said:

"This is another important landmark which shows the UK's marine energy industry is rapidly coming of age. We have a clear lead in this sector and must now capitalise on this to secure maximum benefit in creating new jobs and revenue for the UK. Having supported Pelamis with funding from the Marine Renwables Proving Fund, we look forward to continuing to work with them and E.ON testing the device and bringing it a step closer to commercial deployment."

The device is 180m long - or as long as the Gherkin building in London is tall - and weighs approximately 1,500 tonnes.

The machine was named by Matthew Rendall of Stromness Primary School in Orkney, following a competition. Matthew and his family joined the First Minister at the port where he officially launched and named the device.
.......... "

関連
E.ON - Power and Gas - Business Areas - Power Generation - Water - Marine R&D Activities - Wave Power Plants
-Our Business: UK

Naming Ceremony for First P2 Pelamis-----Pelamis Wave Power,18 May 2010
-----image(”The ceremony was held beside the Royal Yacht Britannia, in Leith Docks.”) : 上記リリースより

・YouTube : A new wave - the Pelamis wave energy converter-----talkingenergy(E.ON),2010年06月07日

European Marine Energy Centre (EMEC)

関連エントリー
WORLD’S FIRST WAVE FARM . SHIPPING OF FIRST MACHINE TO PORTUGAL(世界初! 海上での波力発電) / プレスリリース Ocean Power Delivery-----ソフトエネルギー、2006/06/22

【図解】波力発電システム「ペラミス」-----GreenPost -Heuristic Life -,2008/6/25

*2007年にOcean Power Delivery社は、Pelamis Wave Power社へと社名を変更

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ドイツ連邦環境庁 UBA、2050年に化石燃料や原発に依存せず100%再生可能エネルギーで賄いうるというリポートを発表

 ドイツは、連邦環境庁 UBAを通じて、2050年に化石燃料や原発に依存せず100%再生可能エネルギーで賄いうるというリポート「Energieziel 2050: 100% Strom aus erneuerbaren Quellen」を発表しました。
 リポートは、太陽エネルギー、風力、バイオマス、地熱などの再生可能エネルギーのヨーロッパにおけるエネルギーの賦存量は、潜在的には十分であり。主力となる太陽エネルギーと風力の活用上、ヨーロッパ全体の地域間を結ぶような送電網の整備を、蓄電池や相互融通のネットワークなどを活用し整備することを求めていくということです。ドイツの地理的な位置からノルウェーとスウェーデンなどのスカンジナビア半島の水力発電エネルギーの供給と環境整備を重視していくことの重要性が指摘されています。
 また現在計画の整備が急がれているより大きな地域間のエネルギーの相互依存ネットワーク、例えばヨーロッパ-北アフリカ(地中海地域)の活用も必要。これらのすでに取り組み始めている、再生可能エネルギー、送電網と送電・蓄電・融通システムの整備を意欲的に進めることで、2050年には石炭や原子力にも依存することのない100%再生可能エネルギーの体制をつくることが可能としています。

 このリポートは、ドイツ語で238ページもあり、部分的にGoogle翻訳使って読んでみました。図も充実していて、せめて英語化を望みたいところです。

プレスリリース / Umweltbundesamt,(UBA - ドイツ連邦環境庁:Federal Environment Agency),7 July 2010
Energy goal for 2050: 100% renewable electricity supply

" New UBA study shows that electricity supplied entirely from renewable energies is realistic
Germany’s electricity supply could make a complete switch to renewable energies by 2050. The technology already available on the market could make this possible even today, but it requires that electricity be used and produced very efficiently. These are the results of the Energieziel 2050: 100% Strom aus erneuerbaren Quellen [100% renewable electricity supply by 2050] study done by the Federal Environment Agency (UBA). In order to achieve this goal by 2050 UBA is calling for timely political support. “The earlier we take decisive action the more time there will be to make the necessary technological and social adaptation,” says Jochen Flasbarth, President of the Federal Environment Agency. Moreover, Germany could drastically reduce its great dependence on imports of primary energy sources if electricity were produced with renewable energies only.

The Federal Environment Agency explores the conversion to a 100% renewable energies power supply in three basic scenarios. The study now published is based on the ‘region´s network’ scenario, in which all the regions in Germany largely tap their potentials to use renewable energies and a country-wide electricity conversion results. Only a very small share of electricity would then need to be imported from neighbouring countries. The calculations needed were carried out by the Fraunhofer Institute for Wind Energy and Energy System Technology (IWES) on behalf of UBA. The researchers at IWES modeled this scenario for four seasons and according to hours. UBA President Jochen Flasbarth says, “The results of the study demonstrate that electricity supply can be generated completely from renewable energies by 2050 and that secure supply can be guaranteed at all times.” The various means to generate power from renewable energies, storage, and load management are explored in more explicit detail in the region’s network scenario, showing that fluctuations that may occur in supply of renewable energies can be safely compensated at all times. According to UBA, the power supply switch requires that renewable energies, networks and storage systems be expanded large-scale. Furthermore, the means to save electricity must also be used to the fullest extent.

The insulation of buildings must be greatly improved so as not to consume too much power to supply their heating. Load management potentials must also be developed in order to better adapt demand for electricity to fluctuating supply, especially from wind and solar energy.

Electricity supply is responsible for about 40% of Germany’s total energy-related CO2 emissions. “If we are to reduce greenhouse gas emissions by 80-95%, we must switch to electricity supply from renewable energies as it is the only way to reduce the GHG emissions generated in electricity supply to zero”, explained Jochen Flasbarth. In a follow-up study the Federal Environment Agency will investigate two possible alternatives to the ‘region’s network’ scenario, namely ‘International large scale application of technology’ and ‘Local Energy Autarky’.

The UBA Energieziel 2050: 100% Strom aus erneuerbaren Quellen [100% renewable electricity supply by 2050] study is available for free download at www.uba.de/uba-info-medien-e/3997.html. "

関連
・UBA Database : Energieziel 2050: 100% Strom aus erneuerbaren Quellen-15/07/2010
Energy2050100_electricity_from_rene-----image : 上記サイトより上-「Energieziel 2050: 100% Strom aus erneuerbaren Quellen」カバー。下-P.17より-----
Energy2050100_electricity_from_re_2
[www.umweltdaten.de/publikationen/fpdf-l/3997.pdf]ダウンロードできます。

Vollversorgung mit erneuerbaren Energien bis 2050-----Das Bundesumweltministerium(DAS BMU-連邦教育研究省),23.06.2010

Germany targets switch to 100% renewables for its electricity by 2050-----guardian.co.uk,7 July 201

100% Erneuerbare Energie fur Deutschland moglich bis 2050-----glocalist.com,15 July 2010

ドイツ、再生可能エネルギー100%による電力供給は2050年までに達成可能-----EICニュース、2010.06.23

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東京ガス、大阪ガス、東邦ガスのガス三社、太陽熱を冷房に利用する「ソーラー吸収冷温水機」を開発

 東京ガス、大阪ガス、東邦ガスのガス三社、太陽熱を冷房に利用する太陽熱を有効活用した業務用の空調システム「ソーラー吸収冷温水機」を開発し、販売を開始する。ソーラー吸収冷温水機の開発は、川重冷熱工業、三洋電機、日立アプライアンスとガスの三社との共同でで行われたということです。同システムは、延床面積4,000m2(3~4階建て)のビルの場合で、太陽熱を組み込まない従来のガス空調システムと比べ、冷暖房に使われる年間の一次エネルギー消費量が約24%、CO2排出量が約21%(約34トン)低減する能力をもつということです。今後、ガス三社は、事務所ビル、学校、病院、工場などにこのソーラークーリングシステムの普及を目指すということです。暖房時は、太陽熱が暖房熱交換器を介して暖房用の温水を製造することで暖房にも対応している。
 
プレスリリース / 東京ガス、平成22年6月22日

2010062201_01

-----image(”図 本製品を使用したシステムの代表例”) : 同リリースより
太陽熱を冷房に利用する「ソーラー吸収冷温水機」の開発について
" 太陽熱を有効活用した業務用の空調システム
 東京ガス株式会社
 大阪ガス株式会社
 東邦ガス株式会社
 ..............
本製品は、太陽熱利用のために専用設計された空調機です。太陽熱を優先的に利用し、雨天の日など天気により熱が不足する時も、ガスで効率良くバックアップすることにより、快適性・利便性を維持しつつ、環境性を追求しました。太陽熱を集める集熱器(以下「集熱器」)と本製品を組み合わせた業務用空調システム(以下、「ソーラークーリングシステム」)は、延床面積4,000m2(3~4階建て)のビルの場合で、太陽熱を組み込まない従来のガス空調システムと比べ、冷暖房に使われる年間の一次エネルギー消費量が約24%、CO2排出量が約21%(約34トン)低減※1します。

 本年6月から、メーカー三社が本製品の製造※2および販売を行ってまいります。あわせてガス三社は、事務所ビル、学校、病院、工場などのお客さまに本製品を活用したソーラークーリングシステムの普及を目指してまいります。

※1 延床面積4,000m2のテナントビルで、従来のガス吸収冷温水機(冷房定格COP1.0(高位発熱量基準))に対して、集熱器総面積240m2の集熱器と本製品を設置した場合の試算。ただし集熱器の面積とお客さまの空調負荷によって、本システムによる省エネおよびCO2削減効果は異なる。
※2 冷房能力に応じて、川重が8機種、三洋が4機種、日立が17機種をそれぞれ販売開始。
※3 暖房時は、太陽熱が暖房熱交換器を介して暖房用の温水を製造。

詳細説明
1.本製品の主な特長
(1)空調能力を安定確保する機能
...........
(2)太陽熱を優先的に利用する機能
...........
(3)太陽熱利用量を最大化する機能
..........
(4)システム効率を最大化する機能
..........
(5)冷房COP1.3以上の高効率機器※8
..........
2.開発の背景
 業務用の最終エネルギー消費量の約3分の1は、冷暖房の空調として利用されています。ガス三社は、再生可能エネルギーである太陽熱を有効に利用して、冷房に必要な冷水に変換するソーラークーリングシステムの開発について、2009年度から各社がそれぞれのデモプラント※9による実証を行ってまいりました。
従来のソーラークーリングシステムでは、冷水に変換する機器として、コージェネレーションシステム(以下「CGS」)の廃熱の利用が技術的に確立されている「廃熱利用型ガス吸収冷温水機(以下「ジェネリンク」)」を活用しておりました。しかしジェネリンクは、CGSの安定した高温の廃熱温水を有効利用するように設計された機器であることから、天気によって集熱温度が大きく変動する太陽熱は、温水温度が低下した時に太陽熱が優先利用できなくなるという課題※10がありました。そこで、ソーラークーリングシステムの省エネルギー性向上のために、低い温度の太陽熱でも有効利用できるように専用設計された本製品の開発が望まれていました。
本製品は、ガス三社が行ったソーラークーリングシステムの実証研究ならびに商品仕様の検討結果に基づき、メーカー三社がそれぞれ詳細設計および製造を実施しました。
..........
Gassolar2010
-----image(”東京ガス中原ビル(ソーラークーリングシステムのデモプラント)”) : 同リリースより

.開発メーカー情報
.......... "

関連
業務用太陽熱利用空調システムの販売開始について-----東京ガス、平成22年6月22日

" ソーラークーリングシステムは、集熱器によって集められた太陽熱を、夏期は太陽熱利用のために開発された専用の吸収冷温水機※1(以下「ソーラー吸収冷温水機」)を用いて冷房に利用し、冬期は暖房熱交換器により暖房に利用するものです。 "

2010062202_02
-----image : 同リリースより

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ヴァーダントパワー Verdant Power、ニューヨークでその有効性が評価された潮流発電システムの開発で中国企業と契約

ニューヨークのマンハッタン島の南側のイーストリバーに潮流発電機を設置して実施されたVerdant Power社のThe RITE Projectの本格稼働にむけての実証実験は、今年のはじめにその実証実験が評価され、今後East Riverにより本格的な実証モデルの建設が決まりました。

世界初「潮力発電」開始=川底にタービン、環境負荷低く-NY / クリッピング 時事ドットコム-----ソフトエネルギー、2007/06/19

 今後この計画は、ニューヨーク市が実施する最大500MWにもなると予想される大規模な河口付近の潮流を利用した水中発電システムとなる可能性があります。とりあえず、3基の設置が今年予算化されています。

 そのヴァーダントパワー Verdant Power社、今度は潮流発電システムの開発で中国企業と契約したということです。

プレスリリース / Verdant Power,May 27, 2010
Newsroom / Verdant Power and CECEP Sign MOU to Develop Tidal Power in China

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-----image(”Verdant Power Free Flow Turbine -Source: Verdant Power, Inc.”) : Verdant Power : Photosより

" Verdant Power has signed an MOU with the China Energy Conservation Environment Protection Group (CECEP) (formerly CECIC), China’s leading renewable energy company, to develop tidal power projects in China. The MOU is the first of its kind between China and the U.S. involving marine and hydrokinetic power projects.

U.S. Commerce Secretary Gary Locke and U.S. Ambassador to China Jon Huntsman were on hand to witness the signing. The MOU will provide a framework for collaboration on siting and operating Verdant Power tidal and river power systems in China and on an international scale. "


関連
China Energy Conservation Environment Protection Group (CECEP) / about

verdantpower.com : Free Flow System

" .....
Current Applications
Through the RITE Project Phase 2 Demonstration, Verdant Power proved the 4th Generation (Gen4) Free Flow System as an efficient source of renewable energy. The system delivered 70 megawatt hours of grid-connected energy from the tides of the East River to NYC customers with no power quality problems.

The Free Flow System has now been advanced to the next generation (Gen5), which is planned for installation at the following projects in 2010/11:

The RITE Project
East River - New York, NY
(Tidal System)

The CORE Project
St. Lawrence River - Cornwall, ON
(River System)
.......... "



Verdant Power : The RITE Project Photos

U.S. Clean Energy Mission Helps Bring Tidal Energy To China-----poweronline.com,May 27, 2010

参考
Hydro Kinetic Power from Verdant Power

(alternativeenergycom,2008年04月28日)

NYSERDA Awards $11.3 Million for 25 Innovative  Renewable Energy and Energy Storage Projects-----New York State Energy Research and Development Authority (NYSERDA),January 22, 2010

" Kinetic Hydro Energy:
Verdant Power, Inc. (New York City) will conduct a pilot demonstration of three new Gen5 turbines and an improved channel-mounting system in the East River, off Roosevelt Island, Manhattan. This continuing-project phase focuses on lower-cost mounting and deployment methods, the reliability and longevity of the latest model turbines, as well as continued environmental monitoring. Having received global attention, this project stands as one of the most advanced kinetic hydro projects ever devised and is sited in the heart of a metropolitan market and subject to continuous extraordinary flow conditions..... "

Peswiki Directory : Verdant Power

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パナソニック、住之江工場で太陽光発電とリチウムイオン蓄電システムの実証試験を開始

パナソニックは、大阪府大阪市の住之江工場で太陽光発電とリチウムイオン蓄電システムの実証試験を開始すると発表しました。パナソニックの6kWhのリチウムイオン蓄電システムと三洋電機の2.8kWpの太陽電池の組み合わせで、長期連続稼働にりリチウムイオン蓄電システムの信頼性評価を行っていくということです。

 リチウムイオン蓄電池は、数年後には開発およびコストなども普及レベルになると言われてきましたが、今回のパナソニックの動きも含めた各社の動き、世界の動きはここにきて加速しつつあります。

プレスリリース / パナソニック、2010年7月8日
住之江工場で太陽光発電とリチウムイオン蓄電システムの実証試験を開始

" パナソニック株式会社は、6月から住之江工場で当社のリチウムイオン蓄電システムと三洋電機株式会社の太陽電池を組み合わせたシステムの実証試験を開始しました。
住之江工場内に設置した太陽電池パネルと蓄電システム(現在開発中のリチウムイオン電池モジュール4個と充電器で構成)を組み合わせて試験を実施。発電能力2.8kWの太陽電池パネルと、蓄電能力6kWhの蓄電システムとで、事務棟で必要な電力の一部をまかないながらデータを収集します。

実証試験は、(1)太陽光発電との組み合わせによるリチウムイオン蓄電システムの充放電検証、(2)長期連続稼働によるリチウムイオン蓄電システムの信頼性評価、を目的としています。
これらを評価するために試験を行い、太陽電池からの出力電圧、電流と、蓄電池の充放電特性のデータを計測します。

家庭用太陽光発電などの再生可能エネルギーの利用やその実用化への期待が高まる中、これらの普及には蓄電システムが不可欠となっています。当社は、リチウムイオン電池を用いた蓄電システムおよびバックアップ電源で、2018年には現在の100倍を超える2,500億円の需要を予測しており家庭用蓄電池の需要も拡大が予想されます。

当社のリチウムイオン蓄電システムは以下の特長を持っています。
(1)コンパクト設計
(2)大容量(必要に応じてリチウムイオン電池モジュールの搭載数を増やすことが可能)
(3)高いコストパフォーマンスを持つリチウムイオン電池モジュールを搭載

なお、このリチウムイオン蓄電システムを構成するモジュールは、ニッケル系正極を用いた高容量・高耐久性のリチウムイオン電池140個(サイズ:18650)で構成されています。この高信頼性・高耐久性を持つモジュールを組み合わせることで、家庭用蓄電やEV用動力源など環境エネルギー分野向けの様々な用途に対応できます。今回はモジュールの展開例の一つである家庭用蓄電システムとして実証試験を行っており、その結果をふまえて2011年度の事業化を目指します。
.......... "

関連
源泉工程から電池セル生産まで一貫生産 パナソニック(株) エナジー社 住之江工場の竣工式を挙行 需要拡大に対応できる生産体制を構築-----パナソニック、2010年3月25日

" 生産品目 リチウムイオン電池
生産開始 2009年10月 極板(源泉工程)生産開始
2010年4月 セル生産開始
生産能力(第1期) 月産 2500万個 (年産3億個)を予定
2010年度:月産1,000万個 "

【日本版コラム】パナソニックの大型蓄電池開発に続くのは?―環境ビジネスは「スマートハウス」にも-----The Wall Street Journal, Japan-WSJ.com,2010年 7月 12日

" ....スマートハウスとは

 環境住宅は最近「スマートハウス」と呼ばれることもあるが、これは「ホーム・エネルギー・マネジメントシステム」(HEMS)が基となっており、実は以前からあった考え方である。..... "

参考エントリー
大和ハウス工業、エリーパワーの家庭用リチウムイオン蓄電池システムを組み込んだ太陽光発電、LED照明、エネルギーマネージメントシステムなど搭載の展示住宅を公開-----しなやかな技術研究会、2010/07/06

コメント続き

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三洋クリーンテクノロジー財団(三洋電機)、若手研究者「ソーラーエネルギー論文コンクール2010」を実施

 三洋クリーンテクノロジー財団(三洋電機)は、若手研究者育成のための「ソーラーエネルギー論文コンクール」を創設、第一回となる2010年分を7月8日募集開始、9月30日締切りのスケジュールで実施すると発表しました。ソーラーエネルギーに関する素材や発電方法・効率などについての研究論文賞をはじめ、ソーラー関係の研究に資する活動に対して11月23日に表彰を行うということです。

プレスリリース / 三洋クリーンテクノロジー財団、2010年07月08日
100708101
-----image : 同リリースより
若手研究者支援のための「クリーンエネルギー研究者表彰制度」を創設「ソーラーエネルギー論文コンクール2010」を実施

" 「三洋クリーンテクノロジー財団」では、このほど、クリーンエネルギー関連の研究に携わる若手研究者の支援を目的とした「クリーンエネルギー研究者表彰制度」を創設し、「ソーラーエネルギー論文コンクール2010」の募集を開始します。
 「ソーラーエネルギー論文コンクール2010」は、日本の大学、大学院、高等専門学校の学生を対象に、ソーラーエネルギーに関する研究や提案、活動に関する論文の募集を行い、優れた論文に対して表彰を行うというもの。この表彰制度を通じて、ソーラーエネルギーに関する新たな視点や技術、可能性を発掘するとともに、優秀者には、研究支援金(賞金)を提供し、若手研究者を支援していきます。
 「三洋クリーンテクノロジー財団」は、太陽光発電システム「ソーラーアーク」(三洋電機岐阜事業所内:岐阜県安八町)の竣工(2001年12月)を機に、2002年4月に設立されました。ソーラーアークの発電による経済効果相当額を助成金として拠出し、クリーンエネルギー普及のための活動を推進している個人・団体への支援を行っていきます。
 三洋電機では、この「三洋クリーンテクノロジー財団」を通じて、環境技術の育成に貢献していきます。
表彰制度の概要
(1)対象:日本の大学・大学院・高等専門学校の学生(個人または、グループ)
(2)募集:論文(研究、提案、活動)募集を行い、優秀論文を表彰する。
①研究論文賞(ソーラーエネルギーに関する素材や発電方法・効率などについての研究論文)
②提案論文賞(ソーラーエネルギーがもたらす未来についての意見、考え方を述べる自由論文)
③活動論文賞(ソーラーエネルギーの普及に関する実際の活動をまとめ、報告する論文)
(3)賞:応募論文より入選論文3件を選出し、表彰。賞金総額 90万円(各30万円)
(4)審査員: 冬木 隆(奈良先端科学技術大学院大学 教授)
波多野 敬(読売新聞大阪本社 論説・調査室長)
桑野 幸徳(太陽光発電技術研究組合 理事長)
津田 信哉(三洋電機株式会社 研究開発本部長)
吉井 重治(三洋クリーンテクノロジー財団 理事長)
(5)スケジュール
①募集開始: 2010年 7月 8日(木)
②募集締め切り: 2010年 9月30日(木)
③入選発表: 2010年10月中旬
④表彰式: 2010年11月23日(火・祝)大阪国際会議場(グランキューブ大阪)にて
.......... "

関連
三洋クリーンテクノロジー財団 / ソーラーエネルギー論文コンクール2010

"エントリーシート"

 詳細、お問い合わせは、イベント案内をご覧ください。

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米国立再生可能エネルギー研究所 National Renewable Energy Laboratory、電力網は従来の研究よりも不安定化の恐れなく大量の再生可能エネルギーを受け入れることができるという研究成果を発表

 米国立再生可能エネルギー研究所 National Renewable Energy Laboratory (NREL)、電力網は従来の研究よりも不安定化の恐れなく大量の再生可能エネルギーを受け入れることができるという研究成果を発表しました。
 系統(電力網)に多くの太陽光発電や風力発電などの天候や昼夜によって発電量が変動する自然エネルギーによる発電源を接続すると、電気の安定供給や電気の質までも変質、場合によっては不安定化や悪化の原因になると言われています。その対策としては、蓄電や冷蔵などの固定負荷での調整、さらにフライホィールや電力料金などによる消費側の操作や調整が必要であるとされてきました。
 このほど、米国立再生可能エネルギー研究所 National Renewable Energy Laboratoryは、2017までに若干の調整を行うことで、太陽エネルギーと風力により電力の35%までは、若干の工夫をすることで蓄電などのバックアップへの追加投資を行わないでも、系統連系が可能であるとの、従来の研究よりも大幅に、再生可能エネルギーへの依存を可能にする研究結果を発表しました。
 今回の研究は、具体的にはWestConnectとよばれる南西諸州地域の具体的なデーターによる研究によるもので、30%の風力と、5%の太陽光および集熱型も含む太陽エネルギーの組み合わせが適当と結論づけました。これらの具体的な数字の割合については、地域における具体的な気候やシステム、既存電力網での需給関係の分析により、他地域においても、適切な割合を導きだすことが可能になるとみられ、今後の商用電源網(グリッド)に接続できる再生可能エネルギーの量についての研究について大きな進展が見られる可能性があります。

 翻って国内では、アメリカのように風力や大規模太陽エネルギー利用施設が普及していない現状においても、過剰に蓄電などの追加設備の必要性が強調されています。日本でも、おそらく考えられている以上に大きな再生可能エネルギーの発電源を系統に接続しても問題がないという指摘もあります。今後の研究に参考にしていただきたい、また技術交流を実施していただきたい分野だと思います。

プレスリリース / National Renewable Energy Laboratory (NREL),May 20, 2010
NREL Study Shows Power Grid can Accommodate Large Increase in Wind and Solar Generation

" Increased Coordination Over Wider Areas and More Frequent Scheduling Needed; Wind and Solar Significantly Reduce Carbon and Fuel Costs

The National Renewable Energy Laboratory (NREL) today released an initial study assessing the operational impacts and economics of increased contributions from wind and solar energy producers on the power grid. The Western Wind and Solar Integration Study examines the benefits and challenges of integrating enough wind and solar energy capacity into the grid to produce 35 percent of its electricity by 2017. The study finds that this target is technically feasible and does not necessitate extensive additional infrastructure, but does require key changes to current operational practice. The results offer a first look at the issue of adding significant amount of variable renewable energy in the West and will help utilities across the region plan how to ramp up their production of renewable energy as they incorporate more wind and solar energy plants into the power grid.

“If key changes can be made to standard operating procedures, our research shows that large amounts of wind and solar can be incorporated onto the grid without a lot of backup generation,” said Dr. Debra Lew, NREL project manager for the study. “When you coordinate the operations between utilities across a large geographic area, you decrease the effect of the variability of wind and solar energy sources, mitigating the unpredictability of Mother Nature.”

The study focuses on the operational impacts of wind, photovoltaics, and concentrating solar power on the power system operated by the WestConnect group of utilities in the mountain and southwest states. WestConnect is a group of transmission providers, which includes Arizona Public Service, El Paso Electric Co., NV Energy, Public Service of New Mexico, Salt River Project, Tri-State Generation and Transmission Cooperative, Tucson Electric Power, Western Area Power Administration, and Xcel Energy. Though wind and solar output vary over time, the technical analysis performed in this study shows that it is operationally possible to accommodate 30 percent wind and 5 percent solar energy penetration. To accomplish such an increase, utilities will have to substantially increase their coordination of operations over wider geographic areas and schedule their generation deliveries, or sales, on a more frequent basis. Currently generators provide a schedule for a specific amount of power they will provide in the next hour. More frequent scheduling would allow generators to adjust that amount of power based on changes in system conditions such as increases or decreases in wind or solar generation.

The study also finds that if utilities generate 27 percent of their electricity from wind and solar energy across the Western Interconnection grid, it would lower carbon emissions by 25 to 45 percent, depending on the future price of natural gas. It would also decrease fuel and emissions costs by 40 percent.

Other key findings from the study include:
.......... "

関連
Western Wind and Solar Integration Study
Western_study_region
-----image(”This partial map of the western United States shows the WestConnect group of utilities.”) : 上記サイトより

" The Western Wind and Solar Integration Study (WWSIS) is one of the largest regional wind and solar integration studies to date. It was initiated in 2007 to examine the operational impact of up to 35% energy penetration of wind, photovoltaics (PV), and concentrating solar power (CSP) on the power system operated by the WestConnect group of utilities in Arizona, Colorado, Nevada, New Mexico, and Wyoming (see study area map).
..........
Western Wind and Solar Integration Study (PDF 20.6 MB). (May 2010).
Western_wind_and_solar_integration_-----image:「同資料」カバー
Western Wind and Solar Integration Study: Executive Summary (PDF 2.0 MB). (May 2010). "

NREL Says Power Grid Can Handle Large Increase in Renewable Energy-----ecogeek.org,11/06/10

・National Renewable Energy Laboratory内検索結果 : NREL : Power Grid

追加情報
・NREL : Western Wind and Solar Integration Study-----NRELサイト内検索「Western Wind and Solar Integration Study

"Released September 2013—Phase 2 Research
...........
Phase 1 Publications"

アメリカエネルギー省とNRELは、再エネと送電網の統合をめざし、新たな研究センター ESIF を開設----ソフトエネルギー、2013/07/03

Western Wind and Solar Integration Study(Content Last Updated: March 07, 2013)


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日-米、沖縄-ハワイ間でクリーンエネルギー発展と実施のための覚書 Clean Islands Partnership を交換

 経済産業省の発表によると、6月17日に、沖縄県・ハワイ州間で、スマートグリッド、スマートシティを始めとした再生可能エネルギー等のクリーン エネルギー協力についての覚書に、経済産業省、米国エネルギー省、沖縄県、ハワイ州の4者が署名しましたということです。今後離島における持続可能なクリーンエネルギーモデルを世界に発信していくとしています。
 この動きと並行して沖縄、宮古島では沖縄電力の離島マイクログリッドシステム実証試験が行われる予定になっています。ハワイは、2030年に再生可能エネルギーにより70%のエネルギーをまかなうHawai`i Clean Energy Initiativeを2008年に発表しています。小規模分散型電源、マイクログリッドの構築には、離島は活躍の格好の場です。成功例と両国間で積み上げることになれば、離島はもちろん地方ごとの自然環境を活用したエネルギーの確保に新しい可能性を開いてくれるプランとして注目されます。

プレスリリース / 経済産業省、平成22年6月17日
沖縄ーハワイ間でクリーンエネルギー発展と実施のための覚書に調印

" 本件の概要
 2010年6月17日(木)に、沖縄県・ハワイ州間で、スマートグリッド、スマートシティを始めとした再生可能エネルギー等のクリーン・エネルギー協力についての覚書に、経済産業省、米国エネルギー省、沖縄県、ハワイ州の4者が署名しました。
今後離島における持続可能なクリーンエネルギーモデルを世界に発信していきます。

担当
資源エネルギー庁 省エネルギー新エネルギー部 政策課 国際室

公表日平成22年6月17日(木)

発表資料名
沖縄ーハワイ間でクリーンエネルギー発展と実施のための覚書に調印(PDF形式:202KB)
沖縄・ハワイクリーンエネルギー協力について(PDF形式:1,489KB)
ハワイ沖縄MOC(English)(PDF形式:65KB)
ハワイ沖縄MOC(日本語)(PDF形式:183KB) "


関連
Discussing Clean Energy Partnerships-----hawaii.gov - Office of the Lt. Governor,2010-March

沖縄県 : 沖縄ハワイ協力推進事業

ハワイ・沖縄 クリーン アイランド パートナーシップ タスクフォースを開催-----NEDO,2010年3月29日
" 日米クリーン・エネルギー技術協力タスクフォース 始動 "-----平成22年4月2日 ハワイ・沖縄 クリーン アイランド パートナーシップ タスクフォースに参加

経済産業省、沖縄・ハワイ間のクリーンエネルギー発展と実施のための覚書に調印-----国立環境研究所 環境情報メディア - 環境展望台、2010.06.17

Hawaii, Okinawa sign partnership on clean energy-----Hawaii24 / 7,2010/06/19/

追加情報
2030年までに、40%以上を再生可能エネルギーで賄う計画のハワイで、日米スマートグリッドが稼動-----ソフトエネルギー、2013/12/19


コメント続き
 沖縄県での日本国内での動きは、宮古島でマイクログリッドシステム実証試験が開始されます。太陽光発電、風力、バイオエタノールなどの利用につてもさまざまな取組が活性化することが期待されます。

東芝、宮古島に沖縄電力の離島マイクログリッドシステム実証試験に関する設備を一括納入へ-----ソフトエネルギー、2010/01/19

-----Google GreenPostサイト横断検索 : 沖縄県------

 沖縄県では、まだ波力や潮流発電への取り組みがないようですが、ハワイでは、2030年に再生可能エネルギーで70%をまかなうという意欲的なプラン、Hawai`i Clean Energy Initiativeにおいては、風力、太陽、海洋、地熱、バイオマスなど、多様な再生可能エネルギー源を組み合わせることが研究、予定されています。

HAWAI'I AND U.S. DEPARTMENT OF ENERGY PARTNER TO MAKE HAWAI'I A "WORLD MODEL" FOR CLEAN ENERGY ECONOMY-----hawaii.gov - Office of the Governor,January 28, 2008

" The goal of the Hawai‘i Clean Energy Initiative is to use renewable resources - such as wind, sun, ocean, geothermal, and bioenergy - to supply 70 percent or more of Hawai‘i’s energy needs by 2030. This will reduce the state’s dependence on imported oil and help bring energy price stability to Hawai‘i consumers. "

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オバマ大統領、景気雇用対策として20億ドルを太陽エネルギー関連2社に供与

 オバマ大統領は、7月3日に景気雇用対策としてラジオとインターネットを通じて、アリゾナで建設される世界最大規模となるアベンゴアソーラー Abengoa Solarの太陽熱発電施設とアバウンドソーラー Abound Solar社の薄膜太陽電池 - Cadmium Telluride (CdTe)太陽電池の新しい工場の建設に対して、20億ドルを供与するとラジオ、およびインターネットで発表しました。ざくっと、1800億円です。建設では、2社合わせて3600人。そしてアバウンドソーラー Abound Solarの工場での雇用では、1500人の新たな雇用が生まれるということです。

Weekly Address: A Solar Recovery-----The White House,July 03, 2010-----Weekly Address: President Obama Touts Nearly $2 Billion in New Investments to Help Build a Clean Energy Economy(text)


" In this week’s address, President Barack Obama announced that the Department of Energy is awarding nearly $2 billion in conditional commitments from the Recovery Act to two solar companies. Abengoa Solar has agreed to build one of the largest solar plants in the world in Arizona, which will create about 1,600 construction jobs with over 70 percent of the construction components and products manufactured here in the USA. When completed, this plant will provide enough clean energy to power 70,000 homes. And, Abound Solar Manufacturing is building two new plants, one in Colorado and one in Indiana. These projects will create more than 2,000 construction jobs, and over 1,500 permanent jobs as the plants produce millions of state of the art solar panels each year. "

関連
Abengoa Solar / Projects in USA Arizona Solana: The world's largest solar plant
[関連エントリー:アベンゴアソーラー Abengoa Solar、マスダール Masdarと中東地域最大となる太陽熱発電施設 Shams -1 建設の共同開発へ-----ソフトエネルギー、2010/06/18]

Abound Solar アバウンドソーラー / About our Product
" CdTe-Abound Solar modules utilize the latest Cadmium Telluride (CdTe) technology. "

Obama Gives $2 Billion to Solar Plants-----NYTimes.com(AP),July 3, 2010

太陽発電2社に20億ドル供与=景気対策法に基づき-米大統領-----47News,2010/7/3

コメント続き

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伊藤忠商事、米シンボル マイニング社 Simbol Mining の地熱発電所の熱水鉱床内のリチウム資源回収事業に資本参加

伊藤忠商事は、米シンボル マイニング社 Simbol Mining のカリフォルニア州などにおける既存地熱発電所の熱水鉱床内のリチウム資源回収事業に資本参加すると発表しました。ブルームバーグによれば、同社の株式の20%を取得したということです。
 もともとのアイディアと技術は、米エネルギー省のローレンス・リバモア国立研究所によるもので、地熱発電所で利用された熱水を利用し、濾過、凝縮させることで高純度のリチウム化合物を得ることができるということです。リリースによれば、その量への期待値は、”現在の世界の生産能力である約123,000トンの約50%に相当する年産64,000トンの炭酸リチウム生産が可能”とのことです。2013年ころからのリチウム回収プラントの運用を計画するということです。

プレスリリース / 伊藤忠商事、2010年7月 5日
米国リチウム資源開発会社への資本参加について

" ..........リチウムイオン電池材料として需要急増が見込まれているリチウム資源の確保を目指し、米資源開発会社であるシンボル マイニング社(本社:カリフォルニア州、最高経営責任者Luka Erceg、以下「シンボル」)に資本参加しました。シンボルは、カリフォルニア州南部に位置する地熱発電所の使用済み地熱かん水に含まれるリチウムを回収、リチウム化合物を製造する事業を推進しており、数年以内の商業生産に向けて製造技術の開発及び改良を行っています。
同事業は、地熱かん水を利用する世界初のリチウム化合物製造事業であり、シンボルが開発を進めているカリフォルニア州南部地域に存在する地熱かん水にはリチウムが多く含まれていることが確認されています。シンボルはこのリチウムを工業的に抽出することで、世界で最も競争力のあるリチウム化合物を生産する技術開発に成功しました。また、地熱かん水に含まれる炭酸ガスや地熱かん水の持つ熱源を利用する等、地熱かん水が持つ特長を活用することにより競争力のあるリチウム化合物の生産だけではなく、二酸化炭素排出を抑えた、環境に優しい事業を推進しています。
シンボルの年間生産量は約16,000トン(炭酸リチウム換算)となる予定で、原料である地熱かん水からリチウム化合物の生産が短時間で行えることから、需要拡大に応じて短期間で増設・増産が可能です。将来、現在の世界の生産能力である約123,000トンの約50%に相当する年産64,000トンの炭酸リチウム生産が可能であり、電気自動車やハイブリッド車の普及によるリチウム資源需要拡大に向け、重要な供給源となることが期待されています。
......... "

関連
Simbol Mining

" GreenLithium(TM)
Simbol Mining Corp. is commercializing proprietary processes for the production of lithium, manganese, and zinc battery chemicals using clean, zero waste production processes. The company aims to become the leading U.S. based producer of lithium carbonate, lithium hydroxide and electrolytic manganese dioxide, key battery components for electric vehicles and energy storage technologies.

LIMTECH(TM)
Today, Simbol is a leading producer of high purity lithium carbonate (99.999% purity) for use in the production of electrolytic salts and pharmaceutical grade products.
.......... "

Lawrence Livermore National Laboratory / Science & Technology | January/February 2005 : Mining Geothermal Resources
( www.llnl.gov/str/JanFeb05/pdfs/01_05.4.pdf )

充電電池の原料リチウム:供給に不安、地熱発電所で採取する新技術-----Wired Vision,2009年2月 5日

Lithium to be extracted from geothermal waste-----physorg.com,December 14, 2009

Mining lithium from geothermal 'lemonade'-----CNET News,February 28, 2008

TechConnect Summit 2008 : Simbol Mining Corp.

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シャープ、タイ王国において73MWpの大規模太陽光発電所建設を受注

追加情報
アジア最大のメガソーラー タイ Lopburi 太陽光発電所 73MWp( 2012年04月24日)

 当初のエントリーは以下、


 シャープは、タイ王国において世界最大規模の太陽光発電所(73MW)の薄膜太陽電池モジュール・周辺システムの供給ならびに建設を受注したと発表しました。本年7月中に太陽光発電所を着工し、2011年末までに運転を開始する予定とこのことです。

プレスリリース / シャープ、2010年7月1日
世界最大規模 73MWの太陽光発電所の建設を受注 タイ王国の太陽光発電所へ薄膜太陽電池を供給

100701a
-----image : 同リリースより

" シャープは、NED社※2より、世界最大規模の太陽光発電所(73MW)の薄膜太陽電池モジュール・周辺システムの供給ならびに建設を受注しました。本年7月中に太陽光発電所を着工し、2011年末までに運転を開始する予定です。
 NED社は、三菱商事株式会社が100%子会社であるDGA社を通じて33.3%出資している、タイ王国の独立発電事業者(IPP※3)です。当社は、同国最大手の建設会社であるITD社/ITE社※4と共に、本案件を受注いたしました。

年間を通じて日射量が多いタイ王国では、総電力需要における再生可能エネルギーの導入量を2022年までに20%※5に引き上げる目標を掲げるなど、太陽光発電の利用拡大が期待されています。

今般、高温時において結晶太陽電池よりも温度特性に優れる薄膜太陽電池が、年間平均気温の高い同国での太陽光発電所に適していることから、本太陽電池の量産において実績のある当社が採用されました。...........

<タイ王国 太陽光発電所の概要>

・事業者:NED社(Natural Energy Development Co.,Ltd.)
・面積:190ha(1.9km2)
・設置容量:73MW
・システム詳細:薄膜太陽電池、インバータ、架台等
・設置形態:陸上設置
・着工予定:2010年7月中
・運転開始予定:2011年末までに
・建設予定地:タイ王国ロッブリ県
.......... "

関連
Natural Energy Development(Thailand)
 - Solar Project

" Key Facts at a Glance

Project Solar PV Power Plant
Location Central of Thailand
Capacity 55 MW net (73 MW gross)
Type Thinfilm "

pvresources : World's largest photovoltaic power plants - ranking

" Thailand, Lopburi
Lopburi PV power plant 73MWp"

(*201年現在アジア最大、世界8位の大規模太陽光発電所)

Flicker : Thailand Solar Panels-----Asian Development Bank,May 24, 2011

追加情報
アジアにおけるソーラーメンテナンス事業を開始-----シャープ、2011年9月9日

Natural Energy Development : Solar Project

LOPBURI SOLAR POWER PLANT BEGINS COMMERCIAL OPERATION-----Thai Embassy -Singapore
 - Lopburi solar power plant begins commercial operation-----Mcot.net,Dec 22 ,2011

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イベント 7/28-30エネルギーソリューション&蓄熱フェア'10

-----イベント案内のサイトより-----

" エネルギーソリューション&蓄熱フェア'10
目的 地球温暖化対策への具体的な取り組みが世界的に求められるなか、環境に優しい「電力会社の系統電力」と、大気熱などの再生可能エネルギーを利用した「ヒートポンプシステム」をはじめとする高効率機器ならびに「蓄熱システム」との組み合わせが、低炭素社会を実現できるというご提案をもとに、各種機器・システムの実機展示や採用事例、東電グループ一体となったソリューションなど、最新・最適な情報をハード・ソフトの両面からご提供することで、お客さまの導入・採用の意思決定や動機づけにつなげることを目的に「蓄熱月間」の主要行事の一環として開催いたします。

会期 平成22年7月28日(水) - 7月30日(金)10:00~17:00
会場 東京ビッグサイト西1・2ホール(東京都江東区有明3-21-1) "
主催 「エネルギーソリューション&蓄熱フェア'10」実行委員会/
東京電力株式会社、財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター、電気事業連合会
「蓄熱月間」後援 (予定) 経済産業省、警察庁、総務省、法務省、外務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、国土交通省、環境省、防衛省、独立行政法人国立環境研究所、独立行政法人産業技術総合研究所、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
「エネルギーソリューション&蓄熱フェア'10」後援(予定) 東京都、栃木県、群馬県、茨城県、埼玉県、千葉県、神奈川県、山梨県、静岡県...........(予定)
出展者数 約160社・団体(予定)
来場予定者数 約30,000名
来場対象 オーナー層、建築関係者、設備関係者、住宅メーカー、機器システム販売及び工事などに携わる方、官公庁・自治体関係者と一般生活ユーザーなど
入場料 無料 "

招待券-持参すると記念品をくれるそうです。

 詳細、お問い合わせは、イベント案内のサイトをご覧ください。

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産業技術総合研究所、米国立再生可能エネルギー研究所(NREL)と共同で、集光型太陽光発電システムの発電性能の検証実験へ

 産業技術総合研究所は、米国立再生可能エネルギー研究所(NREL)と共同で、集光型太陽光発電システム(CPV :
concentrator photovoltaic)の発電性能の検証実験を行うと発表しました。集光型太陽光発電システムは、レンズにより特殊な太陽電池素子に集光し発電する方式です。つい先日も下のようなニュースが流れ、より具体的な段階に入ったことが強く印象づけられているシステムです。

集光型太陽光発電の独コンセントリックス・ソーラー Concentrix Solar、北アフリカの赤道に展開予定の太陽熱発電プロジェクト「デザーテック」に参加-----ソフトエネルギー、2010/06/28

 今回行われる日米の実験では、快晴率が高く乾燥した米国サイト(コロラド州オーロラ市)と温暖湿潤な日本サイト(岡山市京山)に、500倍の集光レンズ付きの集光型高効率太陽電池2,400個を使い、最大出力が約15 kWの系統連系型システムをそれぞれに2基づつ設置し、2011年1月より発電量と気候データどりを開始するということです。

 採用されるメーカーなどは発表されていませんが、日本製、米国製、ドイツ製の3種類の集光型高効率太陽電池を利用するということです。赤道を南北にはさむベルト地帯以外で、どこまで集光型太陽光発電システムが有効かを計る実証実験が行われます。

プレスリリース / 産業技術総合研究所、2010年6月29日
集光型太陽光発電システムの日米共同実証実験を開始

Photo
-----image(”CPVシステムの仕組みと日本サイトの完成予想図”) : 同リリースより

" 異なる日照条件で屋外発電性能を比較、評価技術の確立へ
ポイント
・同一の集光型太陽光発電システムを日米に設置して、発電性能の同時検証(比較)を行う
・システムには日米独3カ国で製造された3種の多接合型太陽電池を搭載し、発電量を予測可能な高精度評価技術を開発する
・集光型太陽光発電システムを国内の丘陵地に設置するのは日本初

概要
 独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 野間口 有】(以下「産総研」という)太陽光発電研究センター【研究センター長 近藤 道雄】は、(米国)国立再生可能エネルギー研究所(NREL)と共同で、日米両国で同一の集光型太陽光発電システム(以下「CPVシステム」という)を設置し、発電性能の実証実験を開始する。CPVシステムは、レンズを用いて自然太陽光を500倍以上の光強度に集め、小面積の超高効率多接合型太陽電池によって発電する効率のよい発電方式である。しかし、天候、特に快晴率や太陽光スペクトルの影響を大きく受けるため、今回の実証実験では、快晴率が高く乾燥した米国サイト(コロラド州オーロラ市)と温暖湿潤な日本サイト(岡山市京山)にCPVシステムを設置して、気候の違いが発電性能に及ぼす影響を比較する。また、日米独3カ国で製造された性能の異なる多接合型太陽電池3種を搭載し、CPVシステムの発電量を正確に予測する評価方式を開発し、国際的整合性のある測定技術を確立・標準化すること、さらにCPVシステムおよび集光型高効率太陽電池の普及拡大を目指す。
..........
研究の内容
...........
 今回の実証実験に用いるCPVシステムは、500倍の集光レンズ付きの集光型高効率太陽電池2,400個を使い、最大出力が約15 kWの系統連系型システムであるが、このシステムを2サイトそれぞれに2基ずつ設置する。システムで使用する集光型高効率太陽電池モジュールの発電効率は28 %であり、一般的な結晶シリコン形太陽電池モジュールの約2倍である。

 わが国は遊休な平地に乏しいために、メガワット級大規模太陽光発電システム(メガソーラー)の適地が少なく、これまで太陽光発電システムの普及は住宅用を中心に進んできた。CPVシステムは1本の支柱に据え付けるために基礎に要する面積が小さく、平地だけでなく丘陵地にも設置することができる。今回、国内で初めてCPVシステムを丘陵地に設置することによって、丘陵地への設置工法も実証する。

今後の予定
 2010年内に日米両国のCPVシステムを完成し、2011年1月より発電量と気候データの取得を開始して、性能評価方法を開発する。実証期間は最長5年間を予定している。CPVシステムの発電量を正確に予測する評価方式を開発し、国際的整合性のある性能評価技術の確立・標準化を目指す。

用語の説明
..........
◆集光型太陽光発電システム(CPVシステム)
レンズまたは鏡で自然太陽光を100倍から500倍程度に集めて小面積の太陽電池に照射する方式を用いた発電システム。この方式は宇宙での太陽光発電などで用いられる高性能だが非常に高価な太陽電池を、地上でも安価に使えるように太陽電池の面積を小さくするために用いられる。この方式は高効率だが太陽光の動きに合わせる必要があるため太陽を追尾する装置とともに用いられる。また、この方式は砂漠などの直射日光が多く得られる地域に適している。集光倍率が百倍以上のレンズを使う場合には、化合物系3接合型太陽電池が用いられる。[戻る]

◆多接合型太陽電池 ......... "

関連
National Renewable Energy Laboratory
/ Concentrating Photovoltaic Technology
/ Updated Report Details an Emerging CPV Industry
January 5, 2010

Spire unit completes Phase I of NREL CPV cell program, gets go-ahead for second phase-----pv-tech.org - Photovoltaics International,12 January 2010

産総研、集光型太陽光発電システムの発電性能を検証する共同実験開始-----マイコミジャーナル、2010/06/30

コメント続き

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